Windows 11が1000Hz+モニターに対応|上限5000Hzへ、RTX 50系は必須?接続条件と発売済み1000Hzモニター
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500Hz の壁を突破、上限は 5000Hz へ
出典:Windows Insider Blog / LG「25G590B-B」製品ページ / Acer「Predator XB253Q U1」発表 / Samsung Global Newsroom(Gamescom 2026) / Tom’s Hardware「Acer Nitro XV273U F5」レビュー / VideoCardz.com(HKC 1300Hz)(いずれも2026年9月27日確認)
Windows 11 の 1000Hz/5000Hz 上限拡張は、2026年4月の Windows 11 一般配信に含まれて公開済みです。モニター側も9月に動き、LG が24.5型フルHD・ネイティブ1000Hzの「UltraGear 25G590B-B」を10月1日から国内で順次発売します(予想実売17万9,000円前後)。OS とモニターが揃い、1000Hz は「いつか来るもの」から「買うかどうか決めるもの」になりました。
OS の変更点は、長年の「事実上 500Hz 上限」の撤廃です。新たな上限は 5000Hz で、当面のモニター進化を見越した余裕のある値になっています。
1000Hz の出力に RTX 50 シリーズは必須ではありません。LG は RDNA 3 世代の Radeon RX 7700 XT で HDMI・DisplayPort とも「1000Hz@フルHD」を確認しており、DisplayPort 1.4 の Acer 製デュアルモード機でも RTX 4090 で 720p/1000fps が出ています。差がつくのは端子の規格より、ゲームを 1000fps 近くで描けるかどうかです。
目次
経緯500Hz の壁——これまで何が制限されていたか
ゲーミングモニターの高リフレッシュレート化は急速に進んできましたが、Windows 自身が OS レベルでその上限を制限していました。
| 項目 | 変更前(〜ビルド 26100.8106 未満) | 変更後(ビルド 26100.8106 以降) |
|---|---|---|
| 内部処理の上限値 | OS の内部処理がリフレッシュレート値を 8 ビット〜拡張整数で処理しており、事実上 512Hz(≒500Hz)が上限 | ディスプレイサブシステムの上限が 5000Hz に拡張 |
| モニター申告値の扱い | それ以上の値をモニターが報告しても、Windows が無視するか下位のレートに丸めていた | モニターが報告する値を OS が素直に受け入れるよう修正 |
| 500Hz超モニターへの対応 | 500Hz 超のモニターは、メーカー独自のドライバーや回避策が必要だった | メーカー独自の回避策が不要になり、エコシステムが整理される |
| 設定画面での表示 | Windows の設定画面に 1000Hz が表示されない・選択できない状態 | 1000Hz+ のリフレッシュレートが Windows 設定画面に正しく表示・選択可能に |
この制限の撤廃は、海外のディスプレイ技術コミュニティが Microsoft に長年働きかけ続けた結果です。Windows Insider Blog の公式発表では「モニターが 1000Hz を超えるリフレッシュレートを報告できるようになった」とだけ記載されていますが、Microsoft の担当者が retail Windows 24H2 以降で上限を 5000Hz に引き上げたと海外メディアに伝えたと報じられています。5000Hz という数字は現在の技術では実現困難ですが、今後 10 年近くのモニター進化を見越した余裕のある設定とみられます。
要件1000Hz 出力に必要な GPU と接続規格
OS が対応しても、GPU・ケーブル・モニターの端子で帯域が足りなければ 1000Hz は出力できません。ただし DSC(Display Stream Compression、VESA が定めた映像圧縮規格)を使えば、DP 2.1 UHBR20 以外の端子でも 1000Hz に届きます。メーカーの動作確認と実機レビューを合わせると、条件は次のとおりです。
| 項目 | 1000Hz 対応の要件 |
|---|---|
| 接続規格 | DisplayPort 2.1 UHBR20(最大 80Gbps)が最も余裕ありDSC なしで 1080p/1000Hz/SDR に届くのは UHBR20。HDMI 2.1 や UHBR13.5 は DSC 併用が前提 |
| RTX 50系 Blackwell | 全モデルが DP 2.1 UHBR20 を搭載LG は RTX 5090 で HDMI・DP とも 1000Hz@フルHD を確認 |
| RTX 40系 | DisplayPort 1.4(最大 32.4Gbps)と HDMI 2.1DP 1.4 の Acer Nitro XV273U F5 は 720p/1000Hz で RTX 4090 が 1000fps を維持。ネイティブ FHD 1000Hz 機でのメーカー動作確認は未公表 |
| AMD Radeon RX 9000 / 7000系 | RDNA 4・RDNA 3 とも DP 2.1 と HDMI 2.1 を搭載LG は RX 7700 XT で HDMI・DP とも 1000Hz@フルHD を確認 |
| 対応解像度 | 720p / 1000Hz:DP 1.4 でも出力可(デュアルモード機) 1080p / 1000Hz:UHBR20 なら非圧縮、それ以外は DSC 1440p / 1000Hz:UHBR20 でも DSC が必要 4K / 1000Hz:対応製品なし |
| OS バージョン | Windows 11 24H2(2026 年 4 月一般配信に含まれて公開済み)ビルド 26100.8106 以降。標準アップデートで利用可能 |
早見表リフレッシュレートの段階別——体感の差はどれほどか
高リフレッシュレート化はどの段階でも恩恵がありますが、上がるほど体感差は小さくなっていきます。1000Hz の位置づけを理解するために、各段階での差を整理します。
| リフレッシュレート | 1 フレームの時間 | 前段階との差 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 60Hz | 16.7ms | — | 一般用途・PS5 標準 |
| 144Hz | 6.9ms | 誰でも明確にわかる差 | エントリーゲーミングモニター標準 |
| 240Hz | 4.2ms | はっきりした差 | FPS・アクション系ゲーマー |
| 360Hz | 2.8ms | 体感できる差(特に FPS) | 競技志向ゲーマー・現在の主流上位 |
| 500Hz | 2.0ms | 「見る」より「感じる」差 | 高感度プレイヤー・競技勢 |
| 1000Hz | 1.0ms | 競技で意味のある 1ms 短縮 | 主にプロゲーマー・eスポーツ競技者 |
| 1300Hz | 0.77ms | 1000Hz との差はわずか0.23ms | HKC が ChinaJoy 2026 で展示予告・詳細は非公表 |
| 5000Hz(将来) | 0.2ms | 理論値・2030年代の技術 | 海外ディスプレイ技術コミュニティが 2030 年代を予測 |
1000Hz と 500Hz の差は「1 フレームが 2ms から 1ms に短縮」です。視覚的に認識できるか否かより、入力→描画→表示のトータルレイテンシーが短縮されることに意味があります。特に CS2 や Valorant のような「1 フレームで生死が決まる」競技タイトルでの需要が先行しています。
10Hz から 10,000Hz まで見る知覚の節目
製品同士の刻み幅ではなく、桁が変わるタイミングで見るとリフレッシュレートの意味がつかみやすくなります。
| 目安 | 知覚・体感の節目 | 主な文脈 |
|---|---|---|
| 10Hz | 個々のコマが分離して見える下限とされる領域 | 紙芝居的なアニメーションの境界 |
| 60Hz | 動きが連続して見え始める一般的な基準 | 一般的な動画・PS5 標準 |
| 100〜144Hz | マウスカーソルや UI の動きの滑らかさが明確に向上する帯 | エントリーゲーミングモニター標準 |
| 1000Hz | 入力〜表示のレイテンシー短縮とモーションブラー低減が「1ms」という節目に達する | プロ・競技 eスポーツ |
| 10,000Hz(理論値) | 現在のパネル技術・人間の知覚のいずれの限界も超えるとみられる領域で、実用上の意味は乏しいと考えられます | 将来の理論上限の参考値 |
動向現在の市場状況——いつ買える?
Windows 側の対応が先行し、半年遅れでモニターが追いついてきました。
ASUS の ROG Strix Pulsar のようにバックライトストロボで 360Hz モニターを「実効 1000Hz 相当」と表現する製品もありますが、これは実際に 1000Hz で描画するものではありません。1000Hz の実描画モニターは、2026年10月の LG を皮切りに流通が始まります。
製品発売・発表済みの1000Hzモニター——国内で最初に買えるのはLG
2026年9月27日時点で、1000Hz 以上に対応すると発表されたモニターは大きく2つの方式に分かれます。フルHDのまま1000Hzで駆動するネイティブ方式と、普段は高解像度で使い、解像度を1280×720に落としたときだけ1000Hzを超えるデュアルモード方式です。
| モデル | 1000Hzの出し方・映像入力 | 価格・発売 |
|---|---|---|
| LG UltraGear 25G590B-B 24.5型 IPS | ネイティブ:フルHDで1000Hz(OCで1100Hz) DP 2.1 UHBR20×1、HDMI 2.1×2 | 予想実売17万9,000円前後 2026年10月1日から国内順次発売 |
| Acer Predator XB253Q U1 24.5型 IPS | ネイティブ:フルHDで1000Hz DP 2.1、HDMI 2.1 | 北米1,099.99ドル 2027年第1四半期(日本は未定) |
| Samsung Odyssey G6(G60H) 27型 Fast IPS | デュアルモード:QHD 600Hz/HD 1100Hz 端子の詳細は未公表 | 価格未発表 2026年後半に世界展開予定 |
| Acer Nitro XV273U F5 27型 IPS | デュアルモード:WQHD 540Hz/720p 1000Hz DP 1.4×2、HDMI 2.1×2 | 北米699.99ドル 2026年第4四半期(日本は未定) |
ネイティブ方式の2機種は、DP 2.1 と HDMI 2.1 の両方を備えています。LG は製品ページで、RTX 5090 と RX 7700 XT の2枚を使い、HDMI・DisplayPort のどちらでも複数タイトルで「1000Hz@フルHD」を達成したと公表しています。RX 7700 XT は1世代前の RDNA 3 世代の GPU で、「1000Hz には RTX 50 シリーズが必須」という見方は当てはまりません。価格や1000FPSの必要性はLG 25G590B-B の発売解説で詳しく扱っています。
デュアルモード方式は、1000Hz時の解像度が1280×720まで下がる代わりに、普段はQHDで使えるのが利点です。Samsung Odyssey G6 の1100Hzもこの方式で、Acer Nitro XV273U F5 の実機検証では、1000Hzモードで入力遅延が14.4msから11.1msへ縮んだ一方、映像は柔らかく見えると評価されています。どちらの解像度を常用すべきかはデュアルモードモニターの使い分けで整理しています。
1000Hz が動きの見やすさで常に勝つわけでもありません。25G590B-B を直前にテストしたレビュアーが、540Hz の有機EL「INZONE M10S II」のほうを動きの鮮明さで上と評価した例があります(INZONE M10S II と25G590Bの比較)。液晶の応答速度が画面更新の速さに追いつかないと、Hz の数字ほどの差は出ません。
続報待ちHKC の1300Hzモニター——ChinaJoy 2026で予告、仕様は未公表
中国のディスプレイメーカー HKC が、2026年7月31日から8月3日まで上海で開催される展示会「ChinaJoy 2026」で、トライモード(3段階の解像度・リフレッシュレート切り替え)に対応し、最大1300Hzで動作する esports 向けゲーミングモニターを展示すると予告しました。
「トライモード」という呼び方自体は、2026年5月の COMPUTEX で MSI が 「MPG OLED 322URDX36」(4K/360Hz・QHD/520Hz・FHD/680Hz)で先に使ったものです。HKC の1300Hzは、その最高値のおよそ2倍に達する数字を掲げていることになります。
調べたところ、この1300Hzモデルは画面サイズ、パネル方式、各モードの解像度、発売時期、価格のいずれもほとんど公表されていません。1300Hzが本当にネイティブ駆動によるものか、それとも解像度を大きく落としたモードや別の技術によるものかも、現時点では確認できていません。
「1000Hz の壁」との関係で見ると、1000Hz から1300Hzへの理論上の1フレーム更新時間の短縮幅はわずかです。1000Hz では1回の画面更新間隔が1msですが、1300Hz では約0.77msとなり、その差は約0.23msにとどまります。240Hz から500Hzへの短縮幅(約2.17ms)と比べると、1300Hz は「速さの絶対値」よりも技術的な限界を探る意味合いが大きい製品と言えそうです。
HKC は同じ展示会で、フルHD・0.8ms GtG の Fast TN パネルでネイティブ1000Hz駆動に対応する「ANTGAMER ANT25ASF」も披露する予定です。こちらは解像度を落とさず1000Hz を実現するモデルで、中国国内では2026年第3四半期の発売、国際展開は2027年第1四半期ごろが見込まれています(2026年6月のCOMPUTEX 2026で発表済みのモデルです)。なお、海外で報じられた「AntGamer × AMD 共同開発の1000Hzモニター」とこの ANT25ASF が同一モデルなのかは、公式発表からは確認できていません。
なお、HKC の既存モデル「ANTGAMER ANT275PQ MAX」は、720p(HD)表示で1080Hz、WQHD表示で540Hzに切り替えられるデュアルモードモニターとしてすでに発売されています。今回の1300Hzモデルも同様に、解像度を下げることで高いリフレッシュレートを実現するトライモード方式である可能性がありますが、具体的な解像度の組み合わせは公表されていません。
このほか HKC は、11520×2160・83.4型・R1000湾曲の超横長ディスプレイ「Shield C83U60」も同展示会で披露する予定です(こちらも2026年6月のCOMPUTEX 2026で先行公開済みのモデルです)。ChinaJoy 2026 の会期(7月31日〜8月3日)は終わりましたが、2026年9月27日時点で、1300Hzモデルの画面サイズ・各モードの解像度・発売時期・価格は公式に発表されていません。
連携ラピッドトリガーとの相乗効果
1000Hz モニターが真価を発揮するのは、入力デバイス側も低レイテンシー化が揃ったときです。キーボードのラピッドトリガー機能・高ポーリングレートマウスと組み合わせると、「入力→OS 認識→描画→表示」のすべてのステップでボトルネックがなくなります。
+ 8000Hz ポーリング
(4月配信版)
+ DP 2.1 / HDMI 2.1
ラピッドトリガーキーボードは磁気スイッチでキーの動作をリアルタイム検出し、数ミリの移動で再入力判定ができます。1000Hz モニターと組み合わせることで、どのフレームにも確実に最新の入力情報が反映された映像が表示されるチェーンが完成します。現時点で 1000Hz モニターが手元になくても、ラピッドトリガー対応キーボードへの投資は「1000Hz 時代に備えた下準備」として機能します。
1000Hz を体験するための条件は揃いましたOS 側は Windows 11 24H2 の標準アップデートで対応済み(2026年4月配信)。モニターは 2026年10月に LG 25G590B-B が国内発売されます。GPU は端子の世代より、遊ぶタイトルで 1000fps 近くを描けるかで選び、ケーブルはモニター付属品か、DP 2.1 なら VESA 認証の DP80、HDMI 2.1 なら Ultra High Speed HDMI 認証品を使ってください。
購入ガイド1000Hz を活かす GPU と完成 BTO
1000Hz モニターを買っても、ゲームが 1000fps 近くで動かなければ毎回の更新で新しいフレームは届きません。CS2 や VALORANT のような描画の軽い競技タイトルでも、フルHDで高いフレームレートを出すには GPU と CPU の両方に余裕が要ります。DP 2.1 UHBR20 を持つ RTX 50系 / RX 9000系なら、DSC なしの 1080p/1000Hz にも対応できます。


※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
X3D CPU を積んだ完成 BTO ゲーミングPC
競技タイトルの高フレームレートは CPU の影響も大きく受けます。3D V-Cache 搭載の Ryzen X3D と DP 2.1 UHBR20 対応 GPU を組み合わせた完成品を2台選びました。








