RTX 5080の価格推移|国内最安26万7,700円・MSI製は7月比33%上昇、米国は1,549ドルへ【2026年9月】
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7月から最大33%上昇、20万円台前半で買えた時期はすでに終わっています
2026年9月22日時点で、国内のRTX 5080は最安26万7,700円(掲載10製品・中央値29万8,490円)です。7月29日時点の22万8,900円から2か月弱で約4万円上がりました。
個別モデルの上がり方はさらに急で、7月から追いかけているMSI製は22万8,800円(7月1日)から30万5,800円へ33.7%の上昇、ASUSの最上位ROG Astralは41万6,799円まで来ています。どこがどれだけ上がったのかを、7月からの推移で並べます。
出典:米国小売の価格まとめ(2026年7月30日)・Open Price Program 廃止の報道・ASUS ROG Astral RTX 5080 製品ページ・Tom’s Hardware(米国の実勢価格・2026年9月1日)・日本銀行 外国為替市況(円換算のレート)・国内価格は2026年9月22日時点の通販の掲載価格
まず7月の動きです。ASUS ROG Astral RTX 5080 OCは2025年1月に約23万9,000円相当で登場し、1年半で40%上がって約33万4,000円相当になりました。今回の改定だけでも約3万円分の引き上げです。
「RTX 5080がRTX 5090より高い」という見出しも出ていますが、そのまま受け取ると判断を誤ります。比べているのはASUSの最上位ブランド1製品の実売価格と、NVIDIAが定めたRTX 5090の公式価格だからです。
ここからは、どの製品が何%上がったのかを並べ、同じRTX 5080でどこまで価格差が開いているのかを確認します。そのうえで、希望小売価格を支えていた仕組みに何が起きたのかと、日本の実売価格がいまどうなっているのかを整理します。
2026年9月時点の円換算は、日本銀行が公表した2026年9月18日17時のドル/円(157.48〜157.50円)を基に、1ドル=157.5円で計算した参考値です。7月時点の数値は当時のレート(1ドル=159円)のままにしています。米国の表示価格には州ごとの売上税が含まれないため、日本の税込価格と単純に比べられるものではありません。
目次
値上げ幅7月に何%上がったのか|最上位モデルは1年半で4割
今回動いたのはハイエンド帯の一部製品です。発売時からどれだけ上がったかで並べると、幅の大きさが分かります。
| 製品 | 発売時 | 2026年7月30日 | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| ASUS ROG Astral RTX 5080 OC2025年1月発売 | 約23万9,000円1,499.99ドル | 約33万4,000円2,099.99ドル | +40% |
| ASUS ROG Astral RTX 5090ASUS最上位モデル | 約44万5,000円2,799.99ドル | 約68万9,000円4,329.99ドル | +約55% |
| MSI RTX 5090 Gaming Trio2025年初頭に登場 | — | 約68万4,000円4,299.95ドル | 発売時比 +約30万円 |
ROG Astral RTX 5080は、直前まで約30万2,000円相当でした。今回の改定でそこから約3万2,000円分引き上げられ、約33万4,000円相当になっています。NVIDIAが示すRTX 5090の公式価格は約31万8,000円相当なので、下位モデルの製品が上位モデルの公式価格を上回った形です。
比較対象をそろえると、上がり方の異常さがはっきりします。RTX 5080自体の公式価格は約15万9,000円相当です。つまりこの製品には、GPUの公式価格に対して2.1倍の値が付いていることになります。ASUSの最上位ブランドという性格を差し引いても、開きは小さくありません。
約33万4,000円はASUSの最上位ブランドの実売価格、約31万8,000円はNVIDIAが定めたRTX 5090の公式価格です。実売同士で比べれば、RTX 5090の製品は68万円台に達しており、依然としてRTX 5080の倍近い水準にあります。「RTX 5080がRTX 5090より高くなった」という表現は正確ではありません。
価格差7月時点では同じRTX 5080に約20万円の製品が残っていました
7月末の時点では、同じ米国の小売でRTX 5080搭載製品が20万円前後から買えました。ここは9月に入って状況が変わっている部分なので、当時の数字として読んでください。
つまり7月の件は「RTX 5080というGPUの相場が33万円になった」のではなく、同じGPUでもモデルと販売店によって価格が大きく割れているという話でした。その後9月にかけては下限のほうも上がり、国内では20万円台前半が消えています。
ROG Astralシリーズは、大型の冷却機構や電源設計、工場出荷時のオーバークロックを盛り込んだASUSの最上位ブランドです。約33万円という数字は「RTX 5080だから」ではなく「ROG Astralだから」という側面が大きく、GPUの階級だけを見て判断すると実態を見誤ります。
9月の米国市場:999ドルの公式価格に対し、9月1日時点で確認できる最安のRTX 5080は1,549ドルでした。公式価格比で+55%、1ドル=157.5円換算で約24万円相当です。7月末に「逃げ道」として挙げた1,249.99ドルのZotac製や1,256.99ドルのPNY製と同じ水準の製品は、もう見当たりません。RTX 5070 Tiも749ドルの公式価格に対して1,119ドル、RTX 5060 Ti 16GBは429ドルに対して761ドルと、値上げはRTX 50シリーズ全体に及んでいます。
原因MSRPを支えていた仕組みが終わったとみられます
上限がここまで伸びた背景として指摘されているのが、NVIDIAが運用していた「Open Price Program(OPP)」の廃止です。
OPPは、ボードパートナーが一部のモデルをNVIDIAの希望小売価格で販売し、その実績を報告すると、そのGPUとメモリの仕入れコストに対してリベートが受けられる仕組みだったとされています。メーカーにとっては、希望小売価格に近い価格帯の製品を用意する動機になっていました。
この仕組みが終了したと、著名なハードウェア系YouTuberのder8auer氏が指摘しています。裏付けが取れれば、ASUS・MSI・GIGABYTEといったメーカーが希望小売価格の近くで売り続ける理由はなくなります。希望小売価格が実売の目安として機能しなくなったというのが、今回の値上げが上位モデルから始まっている理由の説明になります。
加えて、GDDR7メモリの価格上昇分がボードパートナー側に転嫁されているという点も、複数の報道で共通して挙げられています。
この情報は個人の発信を起点とした報道であり、NVIDIAが公式に廃止を発表したものではありません。仕組みの詳細や適用範囲についても、NVIDIAから条件が公開されていたものではないため、あくまで値上げの背景として語られている説として扱うのが妥当です。
国内7月から9月までの価格推移
米国だけの話ではありません。国内の実売は7月26〜27日の週末を境に動きはじめ、そこから2か月弱で一段と上がりました。7月から追いかけている製品を並べます。
| 国内製品・カテゴリ | 7月上旬〜中旬 | 7月29日 | 9月22日 |
|---|---|---|---|
| MSI RTX 5080 16G GAMING TRIO OC | 228,800円(7月1日) | 265,660円 | 305,800円(+33.7%) |
| ASUS ROG Astral RTX 5080 OC | 33万円台〜36万円弱(7月31日) | — | 416,799円 |
| RTX 5080カテゴリの最安値 | 218,000円(7月27日) | 228,900円 | 267,700円 |
| RTX 5070 Tiカテゴリの最安値 | 159,800円(7月26日) | 167,670円 | 207,700円 |
7月31日に33万円台〜36万円弱だったROG Astral RTX 5080 OCは、9月22日時点で41万6,799円(取扱9店舗)です。カテゴリ全体で見ても最安が26万7,700円まで上がっており、国内で20万円台前半のRTX 5080はなくなりました。米国の最安1,549ドルは1ドル=157.5円換算で約24万円相当なので、州の売上税が別途かかる点を差し引いても、日本のほうがやや高い水準にあります。
国内の上昇要因や、中国向け代理店価格が約8〜20%上がった経緯はRTX 50値上げの国内波及をまとめた記事で継続して追っています。
追記・8月21日値上げは沈静化せず、逃げ道だった安値帯も縮小しています
公開(7月31日)から3週間が経過した8月21日時点では、状況は落ち着くどころか値上げが継続・拡大しています。ここまで整理した「同じRTX 5080でもモデル次第」という構図自体は変わっていませんが、下限側の数字が動いています。
まず国内です。MSI GeForce RTX 5080 16G GAMING TRIO OCは、7月29日時点の26万5,660円からさらに上昇し、通販の掲載価格で28万5,000円前後まで来ていました。7月1日の22万8,800円と比べると、1カ月半で約2割の値上がりです。ROG Astral RTX 5080 OCの国内価格も、最安値で見て35万9,800円まで上がっていました。
米国側では、本文で「約20万円の逃げ道」として挙げたZotac製・PNY製のような下位モデルの価格帯も、8月中旬以降は値上がりが報告されています。価格追跡サイトの集計によれば、この2製品ともメーカー希望小売価格に対して数割高い水準まで上がっており、7月末時点にあった「20万円前後で買える」という選択肢は目減りしています。
本文で触れたOpen Price Program(OPP)の廃止は、der8auer氏らの指摘によって2026年1月頃からすでに観測が出ていたとみられます。7月末以降に表面化した今回の値上げは、そこから半年近く遅れて本格化した形です。
追記の出典:韓国での値上げ報道(Tom’s Hardware)・米国中央値の報道(VideoCardz)・RTX 50 SUPER延期の報道(Guru3D)
買い方この状況で今どう動くか
- GPUの階級ではなく、モデル単位で価格を比べる(国内の同じRTX 5080で26万7,700円〜41万6,799円)
- プレミアムブランドにこだわらないなら、標準クラスの在庫を先に確認する
- 近いうちに組む予定があるなら、上がりきる前の在庫が残るうちに動く
- BTOパソコンとの総額差も並べて比較する
- 「RTX 5080がRTX 5090より高い」を額面どおり受け取る
- 希望小売価格を実売の基準として使い続ける
- 最上位ブランドの価格だけを見て、GPU全体の相場と考える
- 値下がりを前提に待ち続ける(下がる材料が現状は乏しい)
RTX 5090とRTX 5080の性能差と価格差をどう見るかはRTX 5090とRTX 5080の比較記事に、ASUS製RTX 5080の中でどのグレードを選ぶかはPRIME RTX 5080 EVOの検証記事にまとめています。
実売値上がりが直撃していない標準クラスのRTX 5080
最も上がったのはASUSの最上位ブランドで、標準クラスとは10万円以上の開きがあります。同じRTX 5080でどこまで違うのかが分かる2枚を挙げます。どちらもプレミアムブランドではないぶん冷却機構や電源設計は控えめですが、GPU自体は同じです。
Q&Aよくある質問
まとめ下限が20万円台後半まで上がり、待つ材料は乏しいままです
国内のRTX 5080は2026年9月22日時点で最安26万7,700円、掲載10製品の中央値29万8,490円です。7月29日の22万8,900円から2か月弱で約4万円上がりました。7月から追いかけているMSI製1モデルに至っては、22万8,800円(7月1日)から30万5,800円へ33.7%の上昇です。
同じRTX 5080でも、標準クラスと最上位のROG Astral(41万6,799円)では10万円以上の開きがあります。同一GPUでここまで割れる以上、GPUの階級ではなくモデル単位で価格を見るしかない状況は7月から変わっていません。変わったのは下限のほうで、7月末に米国で見つかった20万円前後の選択肢は、国内では姿を消しました。
背景としては、希望小売価格での販売を支えていたOpen Price Programの廃止と、GDDR7メモリの価格上昇分の転嫁が挙げられています。後継のSUPERモデルは2027年1月のCESまで持ち越されると報じられており、値下がりを待つ材料は乏しいままです。近いうちに組む予定があるなら、いまの在庫が残っているうちに動くほうが現実的です。
2026年9月22日更新:国内MSI製品は305,800円(7月1日比+33.7%)、カテゴリ最安は267,700円まで上がりました。米国でも最安が1,549ドルで、公式価格999ドルに対し+55%です。韓国でのRTX 5090+41%や次世代SUPERモデルのCES 2027への延期も重なり、値下がりを待つ根拠は一段と乏しくなっています。






