グラボの値上がりはどこまで続く?【2026年8月】RTX 5080は7月比約16%上昇、秋葉原は購入制限も拡大中
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「グラボはまだ値下がりするのか」——2026年に入ってから繰り返し聞かれてきたこの疑問への答えは、8月に入ってさらにはっきりしました。値下がり局面が終わったのは6月時点ですでに確実でしたが、7月下旬からは再上昇のペースが目に見えて速まっています。
引き金になったのは、これまで「予告」にとどまっていたメーカー値上げが実際の店頭価格に反映され始めたことです。AMDは2025年12月と2026年1月の二段構えでRadeonの希望小売価格を引き上げ、実勢はすでに10%超の上昇。NVIDIA勢も7月26〜27日を境に国内実売価格が上昇し始め、編集部が定点観測するMSI製品ではRTX 5080が7月1日比約16%、RTX 5060 Ti 16GBが約9%上昇しました。さらに8月1日の報道では、秋葉原の購入制限が全メーカー・全グレードへ拡大し、店頭では最終的に2〜3割の値上がりを見込む声も出ています(未確定の見通しです)。
つまり「安く残っているモデルを取り逃さないうちに押さえる時期」から、「確認できている値上がりと、まだ未確定の見通しを区別しながら判断する時期」へさらに一歩進んだということです。確認できている実勢価格をもとに、どのモデルが今も比較的お買い得で、どれが上昇に飲み込まれているのかを整理します。
なお、買い時の根本的な判断軸(過去の価格サイクル、待つべき人と今すぐ買うべき人の見分け方)はグラボの価格推移と買い時はいつ?、直近の値上げ報道の全体像と購入制限の拡大についてはGPU価格の最新記事【2026年8月】で詳しく解説しています。本記事はその関連記事として、月次の値動きスナップショットに絞ってお届けします。
目次
背景価格高止まりの3つの構造的要因
「なぜGPUはこんなに高いのか」という疑問への答えは、1つではありません。複数の要因が重なって今の価格水準を作っています。
値動き主要GPUの価格推移と再上昇
2026年1月のスポット高騰ピークから春にかけて、ミドルレンジ〜ハイエンドGPUの実勢価格はいったん明確に下げました。しかしこの調整は6月までで下げ止まり、7月下旬からはメモリ高騰を反映した再上昇局面に入っています。編集部が価格.comの日別最安値で継続して追っている3モデルの推移は次のとおりです。
※価格.comの日別最安値をもとにした、編集部の定点観測3モデル(MSI製)の推移です。6月・7月1日・7月末(7月29日時点)の掲載価格を比較しています。RTX 5070は他の2モデルに比べて上昇幅が小さく、モデルによって値動きの差が大きい点に注意してください。実勢は日次で変動するため、購入直前に必ず最新価格を確認してください
早見GPU実勢価格一覧(2026年8月時点)
以下の価格は主要な価格比較サイトの最安値を基準にしています。価格は日々変動するため、購入前に必ず最新価格を確認してください。とくにRTX 50シリーズ・RX 9000シリーズは7月末から上昇が続いている最中のため、掲載価格より高くなっている可能性があります。
RTX 50シリーズ(NVIDIA)
| GPU | VRAM | 最安値(税込) | 7月からの動き | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| GeForce RTX 5090 | 32GB GDDR7 | 約¥70〜80万(変動大) | ↑ 高止まり | 様子見 |
| GeForce RTX 5080 | 16GB GDDR7 | 約¥228,900〜265,660 | ↑ 7月1日比 約16%上昇 | 様子見 |
| GeForce RTX 5070 Ti | 16GB GDDR7 | 約¥167,670〜 | ↑ 7月26日以降 約5%上昇 | 様子見 |
| GeForce RTX 5070 | 12GB GDDR7 | 約¥103,800〜117,400 | ↑ 7月1日比 約2〜4%上昇 | 検討可 |
| GeForce RTX 5060 Ti 16GB | 16GB GDDR7 | 約¥109,000〜 | ↑ 7月1日比 約9%上昇 | 様子見 |
| GeForce RTX 5060 Ti 8GB | 8GB GDDR7 | 約¥64,980〜74,800 | 要確認 | 非推薦 |
| GeForce RTX 5060 | 8GB GDDR7 | 要最新確認 | 要確認 | 様子見 |
※RTX 5080・5070 Ti・5070・5060 Ti 16GBは編集部が価格.comで定点観測している数値または同時期の店頭掲載価格、RTX 5090は2026年7月時点の複数の実勢価格報告、RTX 5060 Ti 8GBは同時期の価格比較サイト掲載値です。RTX 5060は8月時点の信頼できる最新値を確認できなかったため掲載していません。購入前に必ずご自身で最新価格を確認してください。
RTX 5090は発売時想定¥393,800から大きく高騰し、2026年7月時点で約70〜80万円という報告が複数あります。在庫が薄く店ごとの価格差が大きいため一概には言えませんが、純粋な性能への対価として払える水準ではなく、メモリ高騰の影響を最も強く受けているモデルです。RTX 5080は7月1日の¥228,800から7月末には¥265,660まで、2日間で2万円以上動く場面もありました。RTX 5070は7月1日比で約2〜4%の上昇にとどまっており、他のモデルに比べれば相対的に上昇が緩やかです。
RTX 5060 Ti 8GBは16GBモデル(約¥109,000〜)との価格差が広がっており、性能差・VRAM差を考えると8GBを選ぶ積極的な理由は引き続きありません。RTX 5060(無印)は2025年5月20日発売から1年以上が経過していますが、8月時点で信頼できる最新の実勢価格を確認できなかったため、購入を検討する場合は価格.com等で直接確認してください。
RX 9000シリーズ(AMD)
| GPU | VRAM | 最安値(税込) | 参考(比較) | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| Radeon RX 9070 XT | 16GB GDDR6 | 約¥90,000〜110,000 | 要最新確認・変動大 | 様子見 |
| Radeon RX 9060 XT 16GB | 16GB GDDR6 | 約¥60,800〜65,000 | 比較的安定 | 検討可 |
※RX 9070 XTは情報源によって掲載価格の差が大きく、8月時点の信頼できる一本の数値を確定できませんでした。購入を検討する場合は複数店舗の最新価格を必ず比較してください。無印のRX 9070は8月時点で信頼できる最新価格を確認できなかったため、今回は掲載を見送っています。
AMDも2026年7月からGPU+GDDRメモリのキット価格を約10%引き上げると通知したと報じられており、RX 9000シリーズも仕入れ価格の上昇局面にあります。ただし店頭の実売価格への反映度合いはモデル・店舗によって差があり、NVIDIA勢ほど急激な上昇は確認できていません。RX 9060 XT 16GBは比較的価格が安定しており、予算を抑えつつ16GB VRAMを確保したい場合の選択肢として引き続き有力です。
旧世代——RTX 40・RX 7000系の今
2026年6月時点の調査では、RTX 4060 Ti 8GB・RTX 4060・RX 7900 GRE・RX 7800 XTはいずれも「在庫処分で安い」という従来の図式が崩れ、流通在庫の枯渇により後継モデルより割高な値付けが残る状態でした。8月時点でこの状況が改善している可能性は低いとみられますが、価格が日々変動する旧世代モデルの正確な最新値を確認できていないため、具体的な金額はここでは示しません。旧世代の新品をあえて選ぶ理由は引き続き乏しく、狙うなら中古に限り、保証期間や使用履歴を確認したうえで価格次第で検討する形になります。
厳選編集部ピックアップ——2026年8月の注目モデル3選
価格・性能・在庫状況・今後の見通しを総合的に判断し、2026年8月時点で購入を検討する価値が高い3モデルを深掘り紹介します。後半の予算別おすすめも合わせて参考にしてください。
2026年3月GTC 2026でNVIDIAが発表した「DLSS 5」はマルチフレーム生成(MFG)の延長ではなく、ニューラルレンダリングという別系統の新技術です(正式配信は2026年秋予定)。「fpsを上げる技術」ではなく「AIが映像品質を写真レベルに引き上げる技術」で、DLSS 4.5 MFGと共存する設計です。本記事のRTX 50対応機能はDLSS 4.5 MFGを指します。
展望今後の価格見通し
これまで「予告」にとどまっていたメーカー値上げは、2026年に入って実行段階へ移りました。サプライサイド(部材コスト・為替・関税)の構造は何も改善しておらず、むしろメモリ高騰が店頭価格にそのまま乗り始めた段階です。春までの下げを「底値へ向かう動き」と読むのはもう通用しません。7月下旬の新しい材料については、中国向けRTX 50価格表の8〜20%上昇と日本価格の比較で、国内MSI製3モデルの実売価格まで確認しています。
AMDは2025年12月に「VRAM 8GBあたり約10ドル」の第1弾値上げを実施し、2026年1月に第2弾を上乗せ。Radeonの実勢はこの時点で10%超上がっています。NVIDIA勢も2月以降にボードメーカー実売が切り上がり、とくにRTX 5090は最も上昇幅が大きいモデルです。AMDのRadeon責任者デビッド・マカフィー氏は「値上げ幅を抑えゲーマーが買える範囲に保つ」と表明していますが、メモリ高騰そのものが収まらない限り、ミドルレンジ(RTX 5060 Ti・RX 9070系)の値下がりは見込みづらい状況です。今は「比較的安く残っているモデルを取り逃さないうちに押さえる時期」と捉えるのが現実的です。
中期的には、RTX 50 SUPERシリーズが2026年Q3(7〜9月)投入予定ですが、GDDR7供給制約で遅延リスクがあります。仮に投入されても、メモリ原価が高止まりするなかで既存の50シリーズが劇的に値崩れするとは考えにくい状況です。為替については各金融機関が2026年末にかけて146〜150円台への円高を予測していますが、GPU価格への波及は5〜8%程度の改善にとどまる見込みで、メモリ高騰による押し上げを相殺するには力不足です。
2026年8月時点で約¥60,800〜と比較的安定していますが、AMDも2026年7月からGPU+GDDRキット価格の引き上げを通知したと報じられており、値上げ局面に入っています。ここからの値下がりは期待しづらいため、必要なら下げを待たずに押さえる判断が無難です。
選び方予算別おすすめGPU——8月のベストチョイス
「結局どれを選べばいいか」を予算別に整理しました。性能と将来性のバランスを考えた選び方の指針です。
またはRTX 5060
またはRTX 5070(約¥104,000〜117,000)
またはRTX 5060 Ti 16GB(約¥109,000〜)
またはRTX 5080(約¥228,900〜265,660)
結論2026年8月、買うべきタイミングの見極め方
2026年に入って値下がり局面は終わり、6月にいったん落ち着いた相場も7月下旬から再び上昇し始めました。使う予定が今あるなら、待つより押さえる方が合理的な相場です。理由は2つで、(1) AMDは2025年12月と2026年1月の二段構えでRadeonを10%超値上げ済み・NVIDIA勢も7月26〜27日を境に実売価格が上昇しており、値上げは「予告」から「実行」の段階に進んでいること、(2) 秋葉原では8月に入り購入制限が全メーカー・全グレードへ拡大し、ショップ関係者から最終的に2〜3割の値上がりを見込む声も出ていること(ただし未確定の見通しです)。半年以上待てる人は、為替や供給動向を見てから判断する手もありますが、メモリ原価の高止まりを考えると大幅な下げは期待しづらい状況です。旧世代(RTX 40・RX 7000系)の新品は終売と割高化が進み、もはや安く狙う対象ではありません。詳しい経緯はGPU価格の最新記事【2026年8月】を参照してください。
本命今動くなら|編集部の結論2枚(2026年8月版)
値上げが実行フェーズに入った今、「比較・検討に時間をかけている間に上がる」のが最大のリスクです。本文の3選から、用途を問わず後悔しにくい2枚に絞りました。WQHD〜4Kの本命候補ならRX 9070 XT(価格は複数店舗で要比較)、配信やNVIDIA機能重視で上昇幅が比較的緩やかなモデルを選びたいならRTX 5070が結論です。






