グラボ高騰はいつまで続く?【2026年10月最新】RTX 5090は国内最安約110万円、1か月で約25万円上昇|GPU別の実売価格と買い時
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「グラボの高騰はいつまで続くのか」。2026年10月の時点で、この問いへの答えはGPUによって大きく分かれています。RTX 5090は1か月で約25万円上がって国内最安が109万7,800円になり、NVIDIAが示す国内価格の目安39万3,800円の約2.8倍です。ところがRTX 5080以下のハイエンド〜ミドルハイは、9月から値上がりが止まっています。
結論から言うと、ゲーム用にRTX 5090を今の相場で買う理由はほとんどありません。RTX 5080(26万7,700円〜)との差額は約83万円に広がり、4Kでの性能差(平均5割前後)に見合わないためです。反対にRTX 5080・RTX 5070 Ti・RTX 5070は8〜9月の高値から横ばいか小幅に下がり、値上がりが止まっています。今すぐ必要なら、RTX 5080・RTX 5070 Ti、それにRTX 5070より安いRX 9070 XTは待つ理由の薄い価格帯です。
判断が難しいのはVRAM 16GBのミドルクラスです。RTX 5060 Ti 16GBは9月22日の10万4,800円から11万9,980円へ上がり、約1.8万円足せばRX 9070 XT(13万8,402円〜)に届きます。予算12万円前後で探しているなら、RTX 5060 Ti 16GBを買う前に、RX 9060 XT 16GBまで下げるかRX 9070 XTまで上げるかを決めるほうが近道です。
買い時の考え方(過去の価格サイクル、待つべき人と今買うべき人の見分け方)はグラボの価格推移と買い時はいつ?、メーカーの卸価格や値上げの経緯はGPU価格がさらに2〜3割上昇?にまとめています。ここでは月ごとの実売価格の動きを追います。
目次
背景価格高止まりの3つの構造的要因
「なぜGPUはこんなに高いのか」という疑問への答えは、1つではありません。複数の要因が重なって今の価格水準を作っています。
最新の動きRTX 5090だけが別の相場に、16GBのミドルクラスは再び上昇
2026年10月4日時点の国内通販の掲載価格を9月と比べると、値動きは3つに分かれます。RTX 5090は1か月で約25万円の上昇、RTX 5080・RTX 5070 Ti・RTX 5070は横ばいか小幅な値下がり、RTX 5060 Ti 16GBなどVRAM 16GBのミドルクラスは9月下旬からの再上昇です。
| 時点 | RTX 5090の国内最安(税込) | 国内価格の目安(39万3,800円)との比 |
|---|---|---|
| 9月1日 | 約¥847,949 | 約2.2倍 |
| 9月22日 | ¥939,800 | 約2.4倍 |
| 10月4日 | ¥1,097,800 | 約2.8倍 |
RTX 5090の最安が上がり続けているのは、安い掲載から順に売り切れ、残った高い製品が「最安」になる動きが続いているためです。10月3日には91万8,000円、4日朝には102万9,800円の掲載がありましたが、同日夕方にはどちらも消えていました。4日夕方に価格が付いていたのはASUS・Inno3D・GIGABYTE・MSIの7製品で、最安は水冷のASUS ROG Astral LC(109万7,800円)、2番目はInno3D X3 OC(114万9,800円)です。最安の製品が1つ売り切れるだけで、相場が数万円単位で動きます。
価格追跡サイトの中には、10月に入ってもRTX 5090の最安を70万円台と表示しているものがあります。内訳を見ると、6月下旬〜7月上旬に確認された「在庫あり」の情報が残っているもので、10月4日時点では該当するドスパラ・ツクモの商品ページはいずれも在庫なし、ツクモの価格はROG Astralが101万7,800円、ROG Astral LCが109万7,800円に改定されていました。RTX 5090の価格を調べるときは、表示価格だけでなく在庫を確認した日付まで見てください。
RTX 5090の下は落ち着いています。RTX 5080の最安は9月1日と同じ26万7,700円で、価格が付いている29製品のうち2番目も26万8,340円と差がありません。RTX 5070 Tiは8月22日の22万6,800円から20万9,800円へ、RTX 5070は14万5,980円から14万4,800円へと、8月の高値から小さく下げました。ハイエンドの中で上がり続けているのはRTX 5090だけです。
反対に、VRAM 16GBのミドルクラスは9月下旬から再び上がっています。RTX 5060 Ti 16GBは9月22日の10万4,800円から11万9,980円へ約14%上昇し、10月2日に発売されたGIGABYTEのEAGLE MAX OCは15万9,800円と、RTX 5070の最安より高い値付けでした(GIGABYTE RTX 5060 Ti EAGLE MAX OCは159,800円)。RX 9060 XT 16GBも9月下旬の7万9,800円から8万4,980円へ上がっています。
GDDR7の調達にも明るい材料はありません。Micronの製品一覧では、RTX 50が使う2GB GDDR7(28Gbps品・32Gbps品)が9月にEOL(生産終了)と表示されるようになりました。RTX 50のGDDR7はもともとSamsungとSK hynixが中心で、すぐに品切れが起きる話ではありませんが、供給元が増えて値下がりする方向とは逆の動きです。現行のRTX 50への影響はMicronの2GB GDDR7がEOLかで整理しています。
出典:TrendForce(2026年9月24日)、Micron GDDR7 Part Catalog
米国ではRTX 5090の品薄が国内以上に進んでいます。9月中旬には、NeweggやAmazonが自社で販売するRTX 5090の在庫が1週間足らずでほぼ消え、残ったのはマーケットプレイスの出品だけになりました。出品価格は6,500〜9,500ドル以上で、NVIDIAの価格1,999ドルの約3.3〜4.8倍です。10月にはMicro CenterがRTX 5090の購入者に身分証の提示と「国外へ輸出しない」誓約を求めた例も出ています(経緯はRTX 5090を中国業者がパレット単位で買い占め)。
ゲーム用途で見ると、RTX 5090とRTX 5080の差額は約83万円です。4Kでの性能差は平均5割前後(RTX 5090 vs RTX 5080 徹底比較)で、この差額を払う理由はゲームだけでは見つけにくくなっています。32GBのVRAMを使い切るローカルAIや3DCGのように、作業時間の短縮が収入に直結する用途かどうかが分かれ目です。用途別の考え方はRTX 5090は本当に必要かにまとめています。
RTX 5090はカード全体で575Wを使い、補助電源は12V-2×6(16ピン)1本です。9月にもコネクタの高温や溶損の報告が続いており、100万円を超えるカードを守るなら、ケーブルの挿し方や電源の世代まで確認しておく必要があります。原因と対策は12V-2×6 / 12VHPWR コネクタ焼損 完全対策ガイド、高負荷時に16ピンが91.7℃まで上がった計測はDLSS 5でRTX 5090の12V-2×6が91.7℃ににまとめています。
前月の動きボードメーカー3社が同じ月に値上げ、AI偏重は決算にも表れている
2026年9月に入り、中国のチャネル向け価格で新たな改定が伝えられています。ASUSは9月1日から新しい工場出荷価格を適用してRTX 5070シリーズを150〜300元、GALAXは代理店価格でRTX 5070を200元・RTX 5070 Tiを300元・RTX 5080を500元、GIGABYTEはRTX 5060 Ti 16GBの全モデルを200元それぞれ引き上げたとされます。いずれも中国向けの卸・工場出荷価格で、日本の店頭価格そのものではありません。個別の改定幅と国内価格への波及の見方はグラボの価格推移と買い時はいつ?で詳しく追っています。
ここで押さえておきたいのは、対象がGeForceだけではないことです。GIGABYTEはRadeon RX 9070 XTを200元、RX 9060 XTを200〜250元、RX 7650 GREを400元引き上げたとされています。AMD側も同時に上がっている以上、「NVIDIAがAI向けGPUを優先しているからGeForceだけが高い」という説明では足りません。GDDRを含むメモリ価格と製造コストという、両社に共通する上流の要因を見る必要があります。
NVIDIAが2026年8月26日に発表した2027会計年度第2四半期決算では、全社売上高962億ドルに対してデータセンター部門が890億ドルを占めました。データセンターは前年同期比117パーセント増で、次世代のVera Rubinも量産段階へ入っています。限られた製造・メモリ・パッケージングの資源をどこへ割り当てるかという話になったとき、この比率が効いてくるという見方には根拠があります。ただしこれは資源配分の傾向であって、コンシューマー向けの生産を止めているという意味ではありません。
値動き主要GPUの価格推移と再上昇
2026年1月のスポット高騰ピークから春にかけて、ミドルレンジ〜ハイエンドGPUの実勢価格はいったん明確に下げました。しかしこの調整は6月までで下げ止まり、7月下旬からはメモリ高騰を反映した再上昇局面に入っています。通販の日別最安値で追ってきた3モデルの、6月から8月までの推移は次のとおりです。10月4日時点の最安は次の「早見」の一覧にまとめています。
※国内通販の掲載価格による同一モデルの推移です。RTX 5080・RTX 5070はMSI製の同一モデルの6月・7月1日・7月末(7月29日)・8月22日の価格、RTX 5060 Ti 16GBはMSI製モデルの7月末までの価格です。実勢は日次で変動するため、購入直前に必ず最新価格を確認してください。
VRAM搭載量が多いモデルほど値上げ幅が大きい影響で、玄人志向 GALAKURO GG-RTX5060Ti-E16GB/OC/DF/V2(Dospara実売¥87,800、8月22日時点)とMSI RTX 5060 8G VENTUS 2X OC(同¥88,800)の価格差がほぼ消滅しています。通常なら上位モデルほど高くなる序列が一時的に崩れているため、この価格帯を検討する場合はVRAM 16GBのTiモデルを優先する方が合理的です。
早見GPU実勢価格一覧(2026年10月4日時点)
以下は2026年10月4日時点の国内通販の掲載価格(税込)の最安値です。価格は日々変わるため、購入前に最新の価格と在庫を確認してください。
RTX 50シリーズ(NVIDIA)
| GPU | VRAM | 最安値(税込) | 前回からの動き | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| GeForce RTX 5090 | 32GB GDDR7 | 約¥1,097,800 | ↑ 9月1日(約¥847,949)から約29%上昇。価格が付くのは7製品 | 様子見 |
| GeForce RTX 5080 | 16GB GDDR7 | 約¥267,700 | → 9月1日と同額 | 検討可 |
| GeForce RTX 5070 Ti | 16GB GDDR7 | 約¥209,800 | ↓ 8月22日(約¥226,800)から約7%下落 | 検討可 |
| GeForce RTX 5070 | 12GB GDDR7 | 約¥144,800 | → 8月22日(約¥145,980)とほぼ同じ | 様子見 |
| GeForce RTX 5060 Ti 16GB | 16GB GDDR7 | 約¥119,980 | ↑ 9月22日(約¥104,800)から約14%上昇 | 様子見 |
| GeForce RTX 5060 Ti 8GB | 8GB GDDR7 | 約¥72,800 | → 7月(約¥64,980〜74,800)とほぼ同水準 | 非推薦 |
| GeForce RTX 5060 | 8GB GDDR7 | 約¥67,800 | ↑ 9月12日(約¥64,790)から約5%上昇 | 検討可 |
※2026年10月4日時点の国内通販の掲載価格(チップ別一覧の最安値)です。RTX 5090は価格が付いている製品のうち最安で、在庫の有無は店舗によって異なります。
RTX 5090は国内価格の目安39万3,800円の約2.8倍、RTX 5080(26万7,700円〜)の約4.1倍になりました。RTX 5080以下は8月の高値から動きが止まっており、RTX 5070 Tiは20万円台前半で買える製品が増えています。価格の序列も8月とは変わり、RTX 5060 Ti 16GB(11万9,980円〜)とRX 9070 XT(13万8,402円〜)の差は約1.8万円まで縮まりました。
RTX 5080は、9月上旬にASUSとGALAXが中国の代理店向け価格を引き上げた(GALAXはRTX 5080で500元、1元=23円換算で約1万1,500円)あとも、国内の最安は9月1日と同じ26万7,700円に留まっています。値上げ前に仕入れた在庫が残っている可能性はあるものの、10月4日時点では国内価格への波及は見えていません。16店舗が扱うMSIのVENTUS 3X OCも28万8,000円で、品薄のRTX 5090とは状況がまったく違います。メーカー別の卸価格の動きはGPU価格がさらに2〜3割上昇?で追っています。
出典:VideoCardz(2026年9月3日)。中国の代理店向けチャネル価格の改定であり、日本の店頭価格が同額そのまま上がることを意味しません。
9月1日には、空冷仕様の通常モデルであるASUS TUF Gaming RTX 5090 OCの米国価格が5,099ドルまで上昇し、AIO水冷・800W/1000Wの2段階パワーモードを備えた1,300台限定生産のMSI RTX 5090 32G LIGHTNING Z(発売時5,090.99ドル)を上回りました。NVIDIAが定めるRTX 5090の価格は1,999ドルのままで、TUFはその約2.55倍です。その後9月中旬には、米国の大手通販から自社販売の在庫そのものが消えています(上の「最新の動き」を参照)。
出典:TweakTown(MSI RTX 5090 LIGHTNING Zの仕様・価格について)
RTX 5060 Ti 8GBは7万2,800円からで、RTX 5060(6万7,800円〜)との差は5,000円です。16GB版(11万9,980円〜)との差は約4.7万円まで開いたため、「迷わず16GB」と言えた8月とは状況が変わりました。1080pで設定を調整して遊ぶならRTX 5060、VRAMを使う重いゲームや長く使う前提ならRX 9060 XT 16GB(8万4,980円〜)を先に検討するのが現実的です。
RX 9000シリーズ(AMD)
| GPU | VRAM | 最安値(税込) | 参考(比較) | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| Radeon RX 9070 XT | 16GB GDDR6 | 約¥138,402 | 8月22日(約¥139,800)とほぼ同じ。RTX 5070より安い | 検討可 |
| Radeon RX 9060 XT 16GB | 16GB GDDR6 | 約¥84,980 | 9月下旬(約¥79,800)から約6%上昇 | 検討可 |
※2026年10月4日時点の国内通販の掲載価格で、売れ筋の製品のうち最も安いものです(RX 9070 XTはASRock Challenger、RX 9060 XT 16GBはASRock Challenger OC)。ブランドによって価格差が大きいため、購入前に複数店舗の最新価格を比較してください。
RX 9070 XTは8月22日の約13.9万円からほぼ動かず、10月4日時点の最安は13万8,402円です。RTX 5070(14万4,800円〜)より安く、ラスタライズ性能では上回るため、DLSSのマルチフレーム生成にこだわらなければ価格面の分はRX 9070 XTにあります。RX 9060 XT 16GBは8万4,980円まで上がりましたが、RTX 5060 Ti 16GB(11万9,980円〜)との差は約3.5万円に広がっており、VRAM 16GBを最も安く手に入れる手段であることに変わりはありません。
旧世代——RTX 40・RX 7000系の今
RTX 4060 Ti 8GB・RTX 4060・RX 7900 GRE・RX 7800 XTは、2026年6月の時点ですでに「在庫処分で安い」という従来の図式が崩れ、流通在庫の枯渇で後継モデルより割高な値付けが残る状態でした。現行世代の値上がりが落ち着かない以上、旧世代の新品をあえて選ぶ理由は引き続き乏しく、狙うなら中古に限り、保証期間や使用履歴を確認したうえで価格次第で検討する形になります。
VRAM価格ショックの影響は現行のRTX 50・RX 9000シリーズだけにとどまりません。メモリ不足を背景に5年ぶりで再生産されたGeForce RTX 3060 12GBも、米国Neweggでの実売価格が店頭復帰からわずか2カ月で329.99ドルから479.99ドルへ、約45%上昇しています。この価格は現行世代でより高速なGeForce RTX 5050(299.99ドル)を上回る水準です。一方、独Geizhalsの掲載価格で見た欧州の上昇率は約14%にとどまっており、地域差が出ています。詳しい価格推移と性能比較はRTX 3060 12GBの米国45%値上がり記事で解説しています。
厳選2026年10月の注目モデル3選
10月に狙いやすいのは、8月から値動きが止まったRX 9070 XTとRTX 5070、値上がりが続くなかでも16GBのGeForceでは最安のRTX 5060 Ti 16GBの3つです。
2026年3月GTC 2026でNVIDIAが発表した「DLSS 5」はマルチフレーム生成(MFG)の延長ではなく、ニューラルレンダリングという別系統の新技術です。「fpsを上げる技術」ではなく「AIが映像品質を写真レベルに引き上げる技術」で、DLSS 4.5 MFGと共存する設計です。ここで挙げるRTX 50の対応機能はDLSS 4.5 MFGを指します。
展望今後の価格見通し
これまで「予告」にとどまっていたメーカー値上げは、2026年に入って実行段階へ移りました。サプライサイド(部材コスト・為替・関税)の構造は何も改善しておらず、むしろメモリ高騰が店頭価格にそのまま乗り始めた段階です。春までの下げを「底値へ向かう動き」と読むのはもう通用しません。7月下旬の新しい材料については、中国向けRTX 50価格表の8〜20%上昇と日本価格の比較で、国内MSI製3モデルの実売価格まで確認しています。
AMDは2025年12月に「VRAM 8GBあたり約10ドル」の第1弾値上げを実施し、2026年1月に第2弾を上乗せ。Radeonの実勢はこの時点で10%超上がっています。NVIDIA勢も2月以降にボードメーカー実売が切り上がり、とくにRTX 5090は最も上昇幅が大きいモデルです。AMDのRadeon責任者デビッド・マカフィー氏は「値上げ幅を抑えゲーマーが買える範囲に保つ」と表明していますが、メモリ高騰そのものが収まらない限り、ミドルレンジ(RTX 5060 Ti・RX 9070系)の値下がりは見込みづらい状況です。今は「比較的安く残っているモデルを取り逃さないうちに押さえる時期」と捉えるのが現実的です。
中期的な材料も乏しい状況です。RTX 50 SUPERはボードメーカーに実機が届いた段階で発売が止まったままで、2026年1〜9月にデスクトップ向けGeForceの新モデルは1つも出ていません。次のRTX 60は2028年にずれ込むというリーク情報もあり(NVIDIAは2026年に新型ゲーミングGPUを出さない?)、新世代の登場で現行のRTX 50が値崩れする展開は当面見込みにくいでしょう。為替については各金融機関が2026年末にかけて146〜150円台への円高を予測していますが、GPU価格への波及は5〜8%程度の改善にとどまる見込みで、メモリ高騰による押し上げを相殺するには力不足です。
ZOTAC・Inno3D・Manliを展開するPC Partner Groupは、2026年8月14日公表の上期決算で「エントリークラスのVGAカードは、さらに深刻な不足に直面する」との見通しを示しました。同社の自社ブランドGPUはすでに販売数量が前年同期比18.4%減少する一方、平均販売価格は10.7%上昇しています。RTX 5050やRX 9050が名指しで値上げを予告されたわけではありませんが、メモリ高騰と供給制約は業界全体に及んでおり、低価格帯を検討している場合も影響を受ける可能性があります。詳細はPC Partner決算とエントリーGPU不足の記事で解説しています。
米国Neweggの掲載価格の中央値では、RTX 5060 Ti 16GBが579.99ドルから799.99ドルへ約38%上昇し、RTX 5070も850〜900ドル水準まで値上がりしています(2026年8月10日時点)。RTX 5060 Ti 16GBは発売時MSRP(429.99ドル)の約1.9倍という水準です。日本国内の値上がりが為替や関税だけの特殊要因ではなく、GDDR7メモリ高騰という世界共通の構造要因によるものであることが、海外の実勢価格からも裏付けられています。
出典:Tom’s Hardware(2026年8月10日公開)
10月4日時点の最安は8万4,980円で、8月の6万円台から上がり、9月下旬の7万9,800円からも上昇が続いています。それでもRTX 5060 Ti 16GB(11万9,980円〜)より3.5万円安く、VRAM 16GBを最も安く買える選択肢です。ここからの値下がりは期待しづらいため、必要なら下げを待たずに押さえる判断が無難です。
選び方予算別おすすめGPU——10月のベストチョイス
予算で分けると、9万円以下はRX 9060 XT 16GB、15万円以下はRX 9070 XT、それより上はRTX 5070 TiかRTX 5080が軸になります。
またはRTX 5060(約¥67,800〜)
またはRTX 5070(約¥144,800〜)
またはRTX 5090(約¥1,097,800〜)
結論2026年10月、買うべきタイミングの見極め方
いまのGPU相場は、RTX 5090だけが別の相場に移り、RTX 5080以下は8〜9月の高値で足踏みしている状態です。使う予定が今あるなら、RTX 5080・RTX 5070 Ti・RX 9070 XTは待つより押さえる方が合理的な相場です。理由は2つで、(1) GDDR7の調達コストが高止まりし、Micronの2GB GDDR7のように供給元が減る動きはあっても増える材料がないこと、(2) RTX 50 SUPERの発売が止まったままで、新製品の登場で現行品が値崩れする展開を見込みにくいことです。RTX 5090はゲーム用途なら見送りが妥当で、32GBのVRAMを仕事で使い切る人だけが検討する価格帯になりました。VRAM 16GBのミドルクラスは再び上がり始めており、RTX 5060 Ti 16GBを検討しているなら、RX 9060 XT 16GBまで下げるかRX 9070 XTまで上げるかを先に決めてください。旧世代(RTX 40・RX 7000系)の新品は割高なままで、安く狙う対象ではありません。詳しい経緯はGPU価格がさらに2〜3割上昇?を参照してください。
本命今動くなら|結論2枚(2026年10月版)
RTX 5080以下の値動きが止まっている今は、価格を比べて決めやすい時期です。上の3選から、用途を問わず後悔しにくい2枚に絞りました。WQHD〜4Kの本命ならRX 9070 XT(RTX 5070より安く、ラスタライズ性能は上)、配信やNVIDIAの機能を重視するならRTX 5070が結論です。RTX 5070は8月の高値からほぼ動いておらず、割安さではなくDLSSやNVENCなどの機能で選ぶ形になります。






