VZMore「AX9 Ultra」登場|Ryzen AI Max+ 388搭載ミニPC、GEEKOMとの関係は【2026年9月】
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Ryzen AI Max+ 388とRadeon 8060S搭載、GEEKOMとの関係は
出典:Notebookcheck、AMD公式製品ページ「Ryzen AI Max+ 388」、GEEKOM公式「A9 Mega」製品ページ、GEEKOM公式「A9 Max」製品ページ、IFA Berlin公式サイト、VZMore公式サイト「AX9 Max」製品ページにもとづきます。本記事の情報は2026年9月2日時点のものです。
AMDのRyzen AI Maxシリーズを積んだミニPCは、この1年で一気に選択肢が増えました。ノートPC向けに開発されたAPUをそのままデスクトップ向け筐体に収めることで、内蔵GPUだけで重量級タイトルを動かせる製品が、聞き慣れないブランドからも次々と登場しています。
そこに加わったのが、ドイツのVZMoreが用意する「AX9 Ultra」です。搭載するのはAMD「Ryzen AI Max+ 388」(8コア16スレッド)とRadeon 8060S(40コンピュートユニット、最大2,900MHz)の組み合わせで、これはLenovo「Yoga Pro 7a Gen 11」が搭載するチップと同一です。2026年9月4日から8日まで開催されるIFA Berlin 2026での展示が見込まれていますが、価格・発売時期・端子構成はいずれも本稿時点で公表されていません。
この記事では、Radeon 8060Sそのものの性能検証には踏み込みません。むしろ気になるのは、外観や仕様がGEEKOM製品と酷似していると指摘されている点、VZMoreというブランドの実績、そして価格も発売日も定まっていない段階でどう向き合うべきかという判断です。

目次
登場VZMore「AX9 Ultra」、IFA Berlin 2026で展示予定
ドイツを拠点とするVZMoreは、ミニPC市場では新規参入のブランドです。今回の「AX9 Ultra」を含む新製品が、2026年9月4日から8日までベルリンで開催されるIFA Berlin 2026で展示される見込みだと伝えられています。IFAは家電・PC関連製品が一堂に会する欧州最大級の展示会で、9月4日正午以降は一般来場者にも開放されます。
「AX9 Ultra」と同時に紹介されているのが、下位モデルの「AX9 Max」です。AX9 MaxはAMD「Ryzen AI 9 HX 470」(Zen 5、12コア)とRadeon 890M(16コンピュートユニット)を搭載し、32GBメモリ・1TB SSD構成ですでに販売が始まっており、価格は1,500ドル弱とされています。一方のAX9 Ultraは、Ryzen AI Max+ 388とRadeon 8060Sという、より上位のチップを積んだモデルです。
スペックRyzen AI Max+ 388とRadeon 8060Sの基本仕様
AX9 Ultraが搭載するRyzen AI Max+ 388は、Zen 5アーキテクチャの8コア16スレッドCPUで、ベースクロック3.6GHz・最大5.0GHz、L3キャッシュ32MBです。統合されるRadeon 8060Sは40基のコンピュートユニットを備え、GPUクロックは最大2,900MHz。NPU性能は最大50TOPS、CPU・GPU・NPUを合わせたプラットフォーム全体では最大118TOPSとされ、LPDDR5X-8000・最大128GBのメモリに対応します。標準TDPは55Wで、cTDPの範囲は45〜120Wです。
このチップの組み合わせは、AX9 Ultra専用のものではありません。Lenovo「Yoga Pro 7a Gen 11」も同じRyzen AI Max+ 388とRadeon 8060Sを搭載しており、別のRadeon 8060S搭載機ではGeForce RTX 4070 Laptop GPUに迫るゲーム性能も実測で確認されています。Radeon 8060Sについては、比較的低い電力枠のRTX 5070 Laptop GPU搭載機に匹敵する場合があるという評価もありますが、これはAX9 Ultra本体の実測ではなく、Radeon 8060Sという内蔵GPU全般に対する評価です。ゲームごとの詳しい実測データと注意点は、Yoga Pro 7a Gen 11を扱った記事で詳しく整理しています。
関係GEEKOM製品とのリブランド疑惑
AX9 MaxとAX9 Ultraは、いずれもGEEKOM製ミニPCのリブランド版とみる見方が出ています。仕様だけでなく外観・筐体デザインまでほぼ同一という指摘です。ただしその際に使われる「GEEKOM A9 Maxファミリー」という括り方は、モデルごとの対応関係を正確に表していない可能性があります。GEEKOM公式サイトで製品ラインナップを確認すると、対応関係は次のように整理できます。
AX9 Max
- CPURyzen AI 9 HX 470(12コア)
- GPURadeon 890M(16CU)
- 参考価格1,500ドル弱(32GB・1TB)
A9 Max(HX 470構成)
- CPURyzen AI 9 HX 470(12コア)
- GPURadeon 890M(16CU)
- 参考価格1,299〜1,599ドル(GEEKOM公式、構成幅)
AX9 Ultra
- CPURyzen AI Max+ 388(8コア)
- GPURadeon 8060S(40CU)
- 価格・発売時期本稿時点で未公表
A9 Mega(Max+ 388構成)
- CPURyzen AI Max+ 388(8コア)
- GPURadeon 8060S(40CU)
- 構成64GBメモリ・1TB SSD
GEEKOM公式サイトを確認すると、「A9 Max」はRyzen AI 9 HX 370構成とHX 470構成の2種類が用意されており、後者はAX9 Maxが搭載するRyzen AI 9 HX 470・Radeon 890M(16CU)と型番まで完全に一致します。一方でAX9 Ultraが搭載するRyzen AI Max+ 388は、「A9 Max」のラインアップには存在しません。GEEKOM公式サイトによると、Ryzen AI Max+ 388を搭載するのは上位機種「A9 Mega」の一構成(64GBメモリ・1TB SSD)で、Ryzen AI Max+ 395・128GBメモリ・2TB SSDというより上位の構成と並んで用意されています。つまりAX9 Ultraと搭載チップが完全に一致するのは「A9 Max」ではなく「A9 Mega」のMax+ 388構成という整理になります。リブランド自体が事実かどうかは、VZMore・GEEKOMいずれからも公式なコメントは出ておらず、本稿時点では指摘にとどまりますが、少なくとも搭載チップの対応関係は型番単位で裏付けが取れます。
留保VZMoreは新興ブランド、判断材料は限られる
VZMoreはミニPC市場において新規参入のブランドです。仮に土台となる設計をGEEKOMから引き継いでいるとすれば、ハードウェア自体の完成度は一定期待できます。ただし保証対応、ファームウェア・ドライバーの更新体制、国内代理店の有無といった要素は、GEEKOMの実績がそのまま引き継がれるとは限りません。ブランドが変われば、購入後のサポート窓口も変わります。
出所がはっきりしないミニPCが登場すること自体は珍しくありません。メーカー不明の試作機「Piston V」のように、素性が最後まで判然としないまま話題になった例もあります。AX9 Ultraはブランド名こそ判明していますが、実績のない新興ブランドである点は変わらず、正式発表や第三者によるレビューが出るまでは、性能・信頼性の両面で不確定要素を残した製品と捉えておくのが妥当です。
価格分かっていること、まだ分かっていないこと
現時点で価格・発売時期が判明しているのは下位モデルのAX9 Maxのみです。32GBメモリ・1TB SSD構成が1,500ドル弱ですでに販売されており、GEEKOM「A9 Max」のAmazon掲載価格1,440ドルと近い水準にあります。
一方のAX9 Ultraは、価格・発売時期に加えてUSBポートの数や映像出力端子といったI/O構成も、本稿時点でVZMoreから公表されていません。IFA Berlin 2026での展示を機に詳細が明らかになる可能性はありますが、少なくとも会場での発表を待たないと、購入を具体的に検討できる段階には達していません。日本国内での取り扱いについても、現時点で情報はありません。
形態ノートPCではなくミニPCでこの性能が出る意味
Ryzen AI Max+ 388とRadeon 8060Sの組み合わせは、AX9 Ultra専用でも、ミニPC専用でもありません。Yoga Pro 7a Gen 11は同じチップを約1.69kgの薄型ノートPCに収めています。持ち運びを重視するなら薄型ノートPCに軍配が上がりますが、常設のデスクトップ用途であれば、バッテリーやディスプレイのぶんだけコストがかからないミニPCの方が価格面で有利になりやすい構成です。冷却面でも、バッテリー駆動を前提にしないぶん、ファンや放熱機構に余裕を持たせやすいという違いもあります。
Ryzen AI Maxシリーズを積んだミニPCは、AX9 Ultraが最初でも最後でもありません。中国AOOSTARの「NEX395」のように、上位のRyzen AI Max+ 395を搭載したミニPCもすでに複数のブランドから登場しています。共通するのは、いずれも聞き慣れないブランドが手がけている点と、日本国内での正規販売や技適対応が明確でない製品が多い点です。AX9 Ultraを検討する場合も、この流れの一部として捉えておく必要があります。
判断今すぐ動くべきか、様子見すべきか
- Ryzen AI Max+ 388・Radeon 8060S搭載機の選択肢を広く知っておきたい人
- ミニPCでのRTX 4070 Laptop GPU級ゲーム性能に関心がある人
- IFA Berlin 2026での続報を追いたい人
- 今すぐ購入を決めたい人(価格・発売時期・I/O構成が本稿時点で未公表)
- 保証やサポート体制を重視する人(VZMoreは実績のない新興ブランド)
- 日本国内での購入・技適対応を前提にしたい人(現時点で情報なし)
- GEEKOMとの関係が確定情報かどうかを見極めてから判断したい人
FAQよくある質問
VZMore「AX9 Ultra」は、Ryzen AI Max+ 388とRadeon 8060S(40コンピュートユニット)を搭載するゲーミングミニPCで、2026年9月4日から8日まで開催されるIFA Berlin 2026での展示が見込まれています。同じチップはLenovo「Yoga Pro 7a Gen 11」にも搭載されており、内蔵GPUだけでRTX 4070 Laptop GPU級のゲーム性能に迫れる組み合わせです。
ただし価格・発売時期・I/O構成はいずれも本稿時点で公表されておらず、外観・仕様がGEEKOM「A9 Mega」のRyzen AI Max+ 388構成と酷似しているという指摘もあります。VZMoreはミニPC市場で実績のない新興ブランドでもあります。今すぐ購入を検討できる段階ではなく、IFA Berlinでの正式発表や、価格・保証内容が明らかになった後で判断するのが妥当です。




