Razer Blade 18(2026)が500ドル値上げ|メモリー高騰で変わるゲーミングノートPC市場
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メモリー・SSD高騰で変わるゲーミングノートPC市場
Razerのハイエンドゲーミングノート「Blade 18」の2026年モデルは、ゲーム性能をほぼ据え置いたまま米国価格を500ドル引き上げ、標準搭載のメモリーとSSD容量を半減させました。背景にあるのは、AIサーバー向け需要で加速するDRAM・NANDフラッシュの価格高騰です。ASUS・Acer・GALLERIA(ドスパラ)の最新構成もあわせて確認し、2026年のゲーミングノートPC選びで注意したいポイントを整理します。
型番の末尾が新しくなり、発表のたびに「進化した」と紹介されるゲーミングノートPCですが、2026年に入ってからは中身をよく見ないと判断を誤りかねない状況が続いています。前のモデルと同じ性能なのに価格だけが上がっていたり、標準のメモリーやSSD容量がいつの間にか減っていたりするケースが目立つためです。
象徴的なのが、Razerのフラッグシップ「Blade 18」の2026年モデルです。GPUはノート向けRTX 5090のまま変更されていないにもかかわらず、米国価格は前年の4,899ドルから5,399ドルへ500ドル上昇し、標準搭載のメモリーは64GBから32GBへ、SSDは4TBから2TBへとそれぞれ半減しました。ASUS・Acer・ドスパラ「GALLERIA」の最新モデルを見ても、パネルや冷却機構への投資と価格維持の間でメーカーごとに異なる判断をしている様子がうかがえます。
本記事では、Blade 18の実機レビュー、ASUS・Acer公式の製品仕様、TrendForceの市場データを一次情報として突き合わせ、Blade 18で何が変わったのか、その背景にあるメモリー・SSD価格高騰の規模、そして各社が2026年モデルでどのような構成の工夫をしているのかを整理します。
Blade 18 2026年モデル性能はほぼ同じで500ドル値上げ、標準構成は半減
Razer Blade 18の2026年モデルは、CPUをCore Ultra 9 290HX Plus(24コア24スレッド)へ更新した一方、GPUは前年と同じノート向けGeForce RTX 5090 Laptop GPU(24GB GDDR7・TGP 175W)のままです。18型デュアルモードディスプレイ(4K/240Hz・フルHD/440Hz)も踏襲されており、ゲーム性能そのものが大きく伸びる要素は多くありません。それにもかかわらず、標準搭載のメモリーは64GBから32GB DDR5-6400へ、SSDは4TBから2TBへとそれぞれ半減し、米国価格は4,899ドルから5,399ドルへ500ドル上昇しました。64GBメモリーを選ぶ場合はさらに600ドルの追加が必要で、合計5,999ドルになります。
| 項目 | 2026年モデル | 備考 |
|---|---|---|
| CPU | Core Ultra 9 290HX Plus(24コア24スレッド) | 2025年モデルのCore Ultra 9 275HXから更新 |
| GPU | GeForce RTX 5090 Laptop GPU(24GB GDDR7・TGP 175W) | 2025年モデルから変更なし |
| ディスプレイ | 18型デュアルモード(4K/240Hz・フルHD/440Hz) | — |
| 標準メモリー | 32GB DDR5-6400 | 2025年モデルは64GBが標準・容量半減 |
| 標準SSD | 2TB | 2025年モデルは4TBが標準・容量半減 |
| 米国価格 | 5,399ドル | 2025年モデルは4,899ドル・+500ドル |
| 64GBメモリー選択時 | +600ドル(合計5,999ドル) | — |
| 無線 | Wi-Fi 7対応(帯域は160MHz止まり) | 実測速度は約2Gbps |
| 動作音 | Performanceモード48.8dB(A)/Turboモード55.9dB(A) | 実機レビューで計測 |
実機レビューでは、Wi-Fi 7に対応しながらも帯域幅は160MHzまでにとどめられており、320MHz帯域を使った理論値までは出せません。実測の通信速度はおよそ2Gbps程度と報告されています。一方で動作音は比較的静かにまとめられており、Performanceモード時48.8dB(A)、負荷の高いTurboモード時でも55.9dB(A)という計測値で、ハイエンド機の中でも騒音と処理性能のバランスが良い1台と評価されています。
実機レビューでは、ゲーム性能がほぼ変わらないまま価格が上がり、標準構成のメモリーとSSDが半分になった点を踏まえ、在庫が残っているなら2025年モデルを選ぶ方が合理的だと結論づけています。動作音の静かさと処理性能の高さを両立した完成度の高い1台であることは間違いありませんが、値上げに見合うだけの進化があったかどうかは切り分けて考える必要があります。
出典:Notebookcheck Razer Blade 18(2026)実機レビュー
価格高騰の背景DRAM+58〜63%・NAND+70〜75%、TrendForceが示す高騰の規模
Blade 18でメモリーとSSDの標準容量が半減した背景には、2026年に入って加速したDRAM・NANDフラッシュの価格高騰があります。半導体市場調査会社TrendForceは、2026年第2四半期(4〜6月期)のDRAM契約価格が前四半期比で58〜63%、NANDフラッシュ契約価格が70〜75%それぞれ上昇するとの見通しを示しました。AIサーバー向けの需要が生産能力を圧迫しており、パソコン向けメモリー・ストレージの調達コストを押し上げています。
この価格高騰は一時的な現象にとどまっていません。TrendForceは2026年7月1日、2026年の世界ノートPC出荷台数が前年比13.6%減少するとの予測を発表しました。理由として、部品供給の改善で上半期の出荷が上振れした反動に加え、下半期の需要鈍化と店頭価格の上昇を挙げています。さらに、Appleが主力ノートPC「MacBook」シリーズ全体で価格を引き上げたことも、消費者のノートPC買い替え意欲を冷やす一因になっているとしています。
なお、TrendForceは2026年第3四半期(7〜9月期)についてはDRAM契約価格の上昇幅が13〜18%、NANDフラッシュが10〜15%まで縮小するとも見通しており、値上がりのペース自体はやや落ち着きつつあります。ただし、それでも四半期ごとに価格が上がり続けている状況に変わりはなく、パーツ調達コストの高止まりがノートPCメーカー各社の構成判断に影響を与え続けているとみられます。
メモリー・SSDの標準容量を減らして価格上昇を抑える、あるいは価格を据え置く代わりに容量を減らすという判断は、Blade 18に限った話ではありません。パーツの仕入れ値そのものが四半期単位で数十%動く状況では、発売時期が近いモデルほど価格や構成に影響を受けやすくなります。
出典:TrendForce公式発表(2026年7月1日・世界ノートPC出荷予測) / TrendForce公式発表(2026年3月31日・DRAM/NAND価格予測)
各社の動向ASUS・Acerは価格帯を保ちながら仕様で工夫
Blade 18のように価格そのものを引き上げる判断がある一方、ASUS・Acerは価格帯を大きく崩さずに済むよう、パネルや冷却、構成の組み合わせで工夫している様子がうかがえます。ただし、グローバル向けの最大構成と日本向けに販売されている構成には差があり、海外の紹介記事だけを見ると実際に日本で買えるものと食い違うことがあります。
ASUS ROG Strix G18|Mini LEDと冷却は強化、日本仕様はRTX 5070 Tiまで
ROG Strix G18の2026年モデルは、グローバル最大構成でCore Ultra 9 290HX Plusとノート向けGeForce RTX 5080 Laptop GPU(175W TGP)を組み合わせます。上位パネルには「ROG Nebula HDR」と呼ぶMini LEDディスプレイを採用し、18型2.5K(2,560×1,600)・240Hz、ローカルディミングゾーン2,000以上、DCI-P3カバー率100%という仕様です。ASUS公式の製品ページでは、このMini LEDパネルのピーク輝度を1,200ニトと記載しています。一部の紹介記事では1,600ニトと伝えられていますが、本記事ではASUS公式ページに掲載された1,200ニトの数値を採用します。
冷却面では、3基のファンを使うTri-Fanテクノロジーとベイパーチャンバー、液体金属サーマルコンパウンド「Conductonaut Extreme」を組み合わせた構成です。メモリー・SSDのアクセスは工具不要のQ-Latchシステムを採用し、PCIe Gen4 SSDスロットを2基備えます。
ASUS公式サイト(日本向け)で案内されているROG Strix G18(2026)の構成は、GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU(12GB GDDR7)と、2,560×1,600・300Hzの液晶パネルを組み合わせた1構成のみです。グローバル最大構成にあるRTX 5080やMini LEDパネル「ROG Nebula HDR」は、日本向けの公式仕様には含まれていません。海外レビューの仕様を国内でそのまま期待すると、実際に購入できる構成とズレが生じるため注意が必要です。
仕様:ASUS公式 ROG Strix G18(2026)製品ページ / ASUS公式 日本向け仕様ページ
Acer Predator Helios Neo 16S AI|RTX 5070とRTX 5070 Tiの2モデルを国内展開
Acerの「Predator Helios Neo 16S AI」も、日本市場向けに複数のGPU構成を用意しています。上位のRTX 5070 Ti搭載モデル(型番PHN16S-71-H96Z57T/E)は、Core Ultra 9 275HX・16GBメモリー・1TB SSDという構成で、ディスプレイは16型WQXGA(2,560×1,600)・240Hzの光沢OLEDパネルです。下位のRTX 5070搭載モデル(型番PHN16S-71-F73Z57)は、Core Ultra 7 255HX・32GBメモリー・1TB SSDという構成で、同じ16型WQXGAながらリフレッシュレート165Hzのパネルを採用し、価格は459,800円です。いずれもDCI-P3カバー率100%で、第5世代のAeroBlade 3Dファンによる冷却を備えます。
| 項目 | RTX 5070 Tiモデル (PHN16S-71-H96Z57T/E) | RTX 5070モデル (PHN16S-71-F73Z57) |
|---|---|---|
| CPU | Core Ultra 9 275HX | Core Ultra 7 255HX |
| GPU | GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU | GeForce RTX 5070 Laptop GPU |
| メモリー | 16GB | 32GB |
| SSD | 1TB | 1TB |
| ディスプレイ | 16型WQXGA・240Hz・光沢 | 16型WQXGA・165Hz |
| 価格 | 公式サイト要確認 | 459,800円 |
本体はいずれも前世代から約29%薄型化・約15%軽量化した金属シャーシを採用しており、上位モデルはリフレッシュレートを重視、下位モデルはメモリー容量を厚くするという棲み分けです。GPU世代を1段落とす代わりにメモリーを32GBへ増やすという選び方は、Blade 18のようにメモリー容量が縮小する流れとは逆方向の構成判断といえます。
仕様:Acer公式オンラインストア RTX 5070 Tiモデル / Acer公式オンラインストア RTX 5070モデル / Acer日本公式発表
対照例GALLERIA RL7C-R35-5Nは旧世代パーツで価格を抑えた1台
一方で、すべてのゲーミングノートPCが値上がりしているわけではありません。ドスパラの「GALLERIA RL7C-R35-5N」は、第13世代のCore i7-13620HとノートPC向けGeForce RTX 3050 Laptop GPUという、いずれも現行世代よりひと世代以上前のパーツを採用したモデルです。15.6型フルHD・165Hzのディスプレイに16GB DDR5メモリーを組み合わせ、1TB SSD構成の価格は16万4,980円と報じられています。
この価格は、GALLERIAが特別に安いブランドだからというより、あえて型落ちのCPU・GPUを選ぶことで部品コストの上昇を回避した結果とみるべきです。価格.com限定モデルなど、SSD容量が500GBの別構成も存在し、容量に応じて価格が変わる点には注意が必要です。ドスパラでは同じCore i7-13620Hに、1世代新しいGeForce RTX 4050を組み合わせた「GALLERIA RL7C-R45-5N」も並行して販売しており、GPU世代を1段階だけ上げてSSD容量やメモリー構成を作り分ける形で、価格帯ごとの選択肢を用意しています。
RL7C-R35-5Nは、RTX 5060以降の現行世代GPUを積むモデルと比べると、ゲーム性能は明確に1段下がります。型番や発売時期を見ずに価格だけで選ぶと、期待する性能とのギャップに気づきにくくなります。価格を抑えたい場合の選択肢としては有効ですが、「最新世代の入門GPUより安いから得」という単純な比較はできません。
出典:BigGo Finance(ゲーミングノートPC価格動向) / ドスパラ GALLERIA RL7C-R35-5N製品ページ
選び方2026年のゲーミングノートPCで何を優先するか
ここまでの内容を踏まえると、2026年のゲーミングノートPC選びは「新しいから良い」でも「安いから型落ち」でもなく、何を優先するかで判断が変わります。最新ハイエンド機を選ぶ理由がある人と、型落ち構成やミドルレンジで十分な人を整理します。
- RTX 5090クラスの性能が必要4K・240Hz級の高解像度・高フレームレートを1台で両立したい人。
- Wi-Fi 7など最新の接続規格を使いたい周辺機器やネットワーク環境を最新規格に合わせたい人。
- メモリー・SSDが増設できない前提で選べるBlade 18のようにオンボード構成が多いため、購入時点で必要な容量を見極められる人。
- 値上げ分を性能ではなく所有満足度として受け入れられる価格上昇よりもブランドや薄型設計の価値を優先できる人。
- 1080p〜1440pで快適に遊べれば十分4K・240Hzを必須としない人。
- 予算を抑えて周辺環境に回したいノートPC本体よりもモニターや周辺機器に投資したい人。
- GALLERIAのような型落ち構成に抵抗がない最新世代のGPUにこだわらず、価格を優先できる人。
- 買い替えサイクルを急がないパーツ価格が落ち着くタイミングを待てる人。
結論として、確認できた事例を並べる限り、性能を据え置いたまま価格と構成だけを調整するメーカーが目立つ一方、旧世代パーツを選ぶことで価格を維持した製品も残っています。型番や発売年だけで中身を判断せず、標準構成のメモリー・SSD容量と価格の両方を確認してから比較することが、2026年のゲーミングノートPC選びではこれまで以上に重要になっています。
おすすめ価格高騰の今、ミドルレンジGPU搭載機という選択肢
Blade 18やROG Strix G18のようなハイエンド構成は魅力的ですが、値上げが続く2026年は、GPUを1〜2段階抑えるだけでも価格の負担は大きく変わります。ここでは、RTX 5060〜RTX 5080を搭載したミドルレンジのゲーミングノートPCを紹介します。価格は変動するため、購入前に最新価格をご確認ください。


※価格は変動します。最新の価格はAmazonでご確認ください。
まとめ型番より標準構成と価格の両方を確認する時代へ
Razer Blade 18の2026年モデルは、ゲーム性能をほぼ据え置いたまま、標準構成のメモリーとSSD容量を半減させ、米国価格を500ドル引き上げました。背景には、AIサーバー向け需要を主因とするDRAM・NANDフラッシュの価格高騰があり、TrendForceは2026年のノートPC出荷台数が前年比13.6%減少するとも予測しています。
ただし、確認できた事例を見る限り、すべてのメーカーが同じ判断をしているわけではありません。ASUSはMini LEDパネルや冷却機構への投資を続けながら日本向け構成を絞り込み、Acerは上位モデルでリフレッシュレート、下位モデルでメモリー容量を優先するという棲み分けをしています。ドスパラのGALLERIA RL7C-R35-5Nのように、あえて型落ちのCPU・GPUを選ぶことで価格を維持した製品も存在します。
2026年のゲーミングノートPC選びでは、型番や発売年だけで判断せず、標準構成のメモリー・SSD容量と価格をあわせて確認することが欠かせません。予算や用途に応じて、最新ハイエンド機と型落ち・ミドルレンジ機のどちらが自分に合うかを見極めることが、値上げが続く市場でも失敗しない選び方につながります。




