国内PCの単価が1年で1.6倍|出荷3分の2の上期統計から、下がらない前提のゲーミングPCの買い方【2026年10月】
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出荷3分の2の上期統計で決める、ゲーミングPCの買い方
JEITAの2026年度上期(4〜9月)は、出荷台数が前年同期の66.5%、1台あたりの出荷金額は約14万5,200円で40.3%上昇しました。7〜9月は約16万200円で、1年前の約1.6倍です。デスクトップ単体も約38%高く、教育端末の反動だけでは説明できません。
電子情報技術産業協会(JEITA)が公表した2026年度上期(4〜9月)の国内PC出荷は379万8,000台で、前年同期の約3分の2(66.5%)でした。出荷金額は5,515億円で、前年同期比93.2%にとどまっています。金額を台数で割った1台あたりは約14万5,200円で、前年同期の約10万3,500円から40.3%上がりました。
7〜9月だけを前年の同じ四半期と比べると、約10万800円から約16万200円へ上がり、約1.6倍(58.9%高)です。台数が減ったのは、前年にWindows 10のサポート終了前の買い替えと教育端末の更新が集中した反動ですが、単価の上昇は反動だけでは説明できません。教育端末の少ないデスクトップ単体でも、1台あたりは約12万3,200円から約17万300円へ38.3%上がっています。
この数字は参加8社の出荷実績で、店頭価格でもゲーミングPCの値上がり率でもありません。ただ、1台あたりは3四半期続けて上がり、TrendForceは10〜12月もメモリとNANDフラッシュの契約価格が上がると予測しています。値下がりを待って得をする根拠が乏しい以上、今のPCで困っていなければ据え置き、足りない人は期限と条件を先に決めて、構成と総額で選ぶのが現実的です。
目次
要点上期の数字を3つに絞ると
出荷台数は379万8,000台(前年同期比66.5%)、1台あたりは約14万5,200円(同40.3%高)、デスクトップ単体の1台あたりは約17万300円(同38.3%高)です。台数は特需の反動で減っていますが、単価は反動に部品高騰とメーカーの値上げが重なって上がっています。
四半期推移1台あたりは3四半期続けて上がっている
2025年10〜12月まで10万円台前半で動かなかった1台あたりが、2026年1〜3月から上がりはじめ、7〜9月には16万円を超えました。
| 四半期 | 出荷台数(前年同期比) | 1台あたりの出荷金額 |
|---|---|---|
| 2025年4〜6月 | 262万9,000台(163.4%) | 約10万6,700円 |
| 2025年7〜9月 | 308万7,000台(164.4%) | 約10万800円 |
| 2025年10〜12月 | 262万5,000台(118.8%) | 約10万6,100円 |
| 2026年1〜3月 | 257万2,000台(98.5%) | 約11万6,000円 |
| 2026年4〜6月 | 202万3,000台(76.9%) | 約13万2,100円 |
| 2026年7〜9月 | 177万5,000台(57.5%) | 約16万200円 |
2025年7〜9月と2026年7〜9月の1台あたりは約10万800円と約16万200円で、58.9%の上昇です。出荷台数の前年同期比も、1〜3月の98.5%から4〜6月の76.9%、7〜9月の57.5%へ段階的に下がっています。
1台あたりは、JEITAが公表する出荷金額を出荷台数で割った値で、JEITA自身が公表する数字ではありません。千台・億円単位の丸めを含む概算なので、数千円の差を比べる用途には向きません。
出典:JEITA「パーソナルコンピュータ国内出荷実績」(jeita.or.jp/2026年度・2025年度)。1台あたりは出荷金額と台数からの算出
内訳デスクトップ単体は台数が6割でも単価は4割近く上がった
ゲーミングPCはJEITAの統計に独立した区分がなく、デスクトップ単体(タワー型など)の動きが目安になります。2026年度上期の内訳は次のとおりです。
| 区分 | 前年同期の1台あたり | 2026年度上期の1台あたり | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| 全体 | 約10万3,500円 | 約14万5,200円 | 40.3% |
| デスクトップ全体 | 約12万9,500円 | 約17万5,100円 | 35.2% |
| デスクトップ単体 | 約12万3,200円 | 約17万300円 | 38.3% |
| モバイルノート | 約9万円 | 約13万500円 | 約45% |
デスクトップ単体の出荷台数は36万4,000台で、前年同期比61.9%です。台数は6割に減ったのに、出荷金額は620億円で前年同期比85.7%を保っています。モバイルノートの上昇率が最も大きいのは、前年に教育端末が多く含まれていたためと考えられます。それでも、教育端末の影響が小さいデスクトップ単体で4割近い上昇が出ている点は無視できません。
JEITAの調査対象は8社で、BTOではユニットコム(パソコン工房)が入っています。ドスパラ、マウスコンピューター、フロンティアなどは含まれないため、BTOのゲーミングPCの値上がり率を直接示す数字ではありません。モバイルノートの前年同期の数字は、JEITAの前年比から逆算した概算です。
出典:JEITA「パーソナルコンピュータ国内出荷実績」(jeita.or.jp/2026年度・2025年度)。1台あたりは出荷金額と台数からの算出
反動台数の落ち込みは反動、単価は2年前と比べても高い
前年度は例外的に出荷が多い年でした。OSの延長サポート終了による更新需要が個人・法人ともに2025年度にピークを迎え、GIGAスクール端末の更新も最も活発でした。さらに、2025年末ごろからのメモリなどのパーツ価格高騰に伴うPC価格上昇への懸念から、2025年度末(2026年1〜3月)に需要を前倒しした買い替えが発生し、2026年度以降の需要を先取りした形です。
特需が入る前の2024年度上期と並べると、2026年度上期の出荷台数は約349万台に対して379万8,000台で、約9%多くなります。需要が消えたわけではなく、2025年度上期が突出していたということです。
単価はそうなりません。2024年度上期の1台あたりは約11万8,200円で、2026年度上期の約14万5,200円は約23%高です。特需の反動を除いても、PCそのものが高くなっていることになります。
出典:MM総研「2026年度のパソコン出荷台数予測」(m2ri.jp)/2024年度上期はJEITA 2025年度の前年比(出荷台数163.9%・出荷金額143.5%)から逆算した概算
先行き10〜12月も部品は上がる予測で、下がる材料は示されていない
TrendForceが9月30日に公表した予測では、10〜12月の一般的なDRAMの契約価格は前四半期比で10〜15%、NANDフラッシュは15〜20%上がります。PC向けでは、ノートPCの在庫に高い部品コストが反映されて最終需要の重しになる一方、PCメーカーは2027年もDRAMの供給が逼迫するとみて調達を続けており、これが価格を支えています。
MM総研は、2026年度の国内出荷を前年度比37.8%減の1,123万台、うち個人向けを30.8%減の316万台と予測しています。需要が弱くても、メーカーが部品を高値で確保しているため、市場全体の価格が下がる見通しは示されていません。
メモリとSSDの値動きと買い時の考え方は、メモリ高騰中の自作PCはDDR5 32GBか64GBか、SSDは何TBかにまとめています。
出典:TrendForce「AI Server Demand Sustains Memory Contract Price Increases in 4Q26」(trendforce.com)/MM総研(m2ri.jp)
判断今買う人と、待てる人の分かれ目
- 遊びたいゲームの最低スペックを今のPCが満たさない
- Windows 11に対応しない、または故障の兆候が出ている
- 配信や仕事でPCを止められない
- 予算内で32GBメモリ・1TB以上のSSD込みの構成が見つかった
- 今のPCで遊んでいるゲームが快適に動いている
- 不満がGPUだけで、電源とケースに余裕がある
- セール期間に合わせて買う日を決められる
- メモリは足りているので、増設の必要がない
待つ場合は、買う期限と、買ってよい条件を先に決めてください。たとえば「年末のセールまでに、メモリ32GB・SSD 1TB込みで予算内の構成が出なければ、その時点で最安の候補を買う」と決めておけば、値上がりを見ながら無期限に待つ事態を避けられます。年間のセール時期と値下がり実績は、ゲーミングPCが安くなる時期はいつ?にまとめています。
選び方下がらない前提で、予算を何に使うか
- 総額で比べる。本体価格が同じでも、メモリ容量、SSD容量、電源、保証、送料が違います。値引き額ではなく、値引き後の構成と総額で見ます。
- GPUに予算を寄せる。ゲームのフレームレートに効くのはGPUです。CPUは上位を狙わず、ゲーム向けのX3D系か中位で足ります。
- メモリは最初から32GBにする。部品価格が上がり続けるなかで、後から16GBを足す差額は読めません。16GB構成は、遊ぶゲームが16GBで足りると確認できる場合だけにします。
- SSDは1TB以上で、空きのM.2スロットを確認する。SSDはメモリより後から足しやすいので、足りなくなってから増設できる構成にします。
- 光るケースや水冷は後回しにする。見た目の部品で数万円が変わる構成は、同じ予算でGPUを一段上げるほうがゲーム体験に効きます。
ノートPCを選ぶ場合は、ゲーミングノートPCは今買うべき?で2027年の値上げ見通しとメモリ削減の注意点を整理しています。
おすすめ予算帯ごとの現行BTO
メモリ16GBでよいか、32GBまで込みにするかで構成が分かれます。以下は、10月6日〜27日ごろに各販売ページへ掲載されていた構成で、価格・在庫は変動します。購入前に販売ページで構成を確かめてください。


※価格・構成は変動します。最新情報は各BTOショップ公式ページでご確認ください。
FAQよくある質問
まとめまとめ|台数は反動、単価は本物の値上がりと見て決める
2026年度上期の国内PC出荷は、台数が前年同期の66.5%まで減り、1台あたりは約14万5,200円で40.3%上がりました。台数の減少は前年の特需の反動ですが、特需前の2024年度上期と比べても約23%高く、デスクトップ単体の上昇も約38%に達しています。
10〜12月もメモリとNANDの契約価格は上がる予測で、値下がりを待つ根拠は乏しい状況です。今のPCで困っていなければ据え置き、買うなら総額、GPU優先、メモリ32GB、SSD 1TB以上と空きスロットの順に決めてください。待つ場合も、期限と条件を先に決めておくと、無期限に待つ事態を避けられます。
JEITAの数字は店頭価格でもゲーミングPCの値上がり率でもありませんが、台数が減っても単価が上がり続けている点は確かです。今のPCで困っていなければ急がず、足りないなら構成と総額で比べて、期限を決めて買うのが現実的です。





