国内PCの平均価格が16万円台で過去最高|出荷4割減でも前年比58%上昇した理由とゲーミングPCの買い時【2026年8月分】
本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。
出荷4割減でも前年比58%上昇した理由
電子情報技術産業協会(JEITA)の2026年8月の国内PC出荷実績では、出荷台数が前年同月比41.0%減ったのに、出荷金額は6.9%減にとどまりました。1台あたりの出荷金額は16万7,021円で前年同月比57.9%高く、7月の16万8,354円と並んで2007年4月以降の月次で最も高い水準です。前年の教育端末の反動で膨らんだのは主にモバイルノートで、特需前の2024年8月と比べても全体で35.9%高くなっています。
JEITAが公表した2026年8月の国内PC出荷実績は、出荷台数が47万台で、前年同月の79万7,000台から41.0%減りました。それなのに出荷金額は785億円で、前年同月の843億円から6.9%しか減っていません。出荷金額を台数で割った1台あたりの金額は10万5,772円から16万7,021円へ57.9%上がり、7月の16万8,354円とともに、2007年4月以降の月次統計で1位と2位を占めています。
58%のうち一部は、比較相手の前年8月が安かったことによるものです。2025年8月はGIGAスクール向けの教育端末が大量に出荷され、モバイルノートの1台あたりが9万円を下回っていました。ただし、特需が本格化する前の2024年8月と比べても1台あたりは35.9%高く、教育端末がほとんど入らないデスクトップ単体とノート型・その他は前年比でも5割を超えて上がっています。前年の反動だけでは説明できず、メモリ・SSDの高騰とメーカーの値上げでPCそのものが高くなっています。
この金額は店頭価格ではなく、Apple Japanやレノボ・ジャパンなど参加8社の出荷金額を台数で割った値で、ゲーミングPCの値上がり率でもありません。一方で、業界調査会社のTrendForceは10〜12月もDRAMの契約価格が10〜15%、NANDフラッシュが15〜20%上がると予測しており、年末に向けてPCが安くなる見通しは示されていません。今のPCで困っていなければ買い替えを急ぐ必要はなく、性能が足りないなら値下がりを待つより構成と総額で比べて選ぶほうが現実的です。
目次
最新実績出荷台数は41%減、出荷金額は6.9%減にとどまった
2026年8月の出荷実績を前年同月と並べると、台数だけが大きく落ち、金額はほぼ前年並みを保っています。
| 項目 | 2025年8月 | 2026年8月 | 前年同月比 |
|---|---|---|---|
| 出荷台数 | 79万7,000台 | 47万台 | 59.0% |
| うちデスクトップ | 10万7,000台 | 5万8,000台 | 54.1% |
| うちノート | 69万台 | 41万3,000台 | 59.8% |
| 出荷金額 | 843億円 | 785億円 | 93.1% |
| 1台あたりの出荷金額 | 10万5,772円 | 16万7,021円 | 157.9% |
前年の特需の反動で台数は大きく減りましたが、市場全体の単価が上がったため、金額は前年並みの水準を保っています。
7月も同じ形でした。7月は47万4,000台(前年同月比56.1%)、798億円(同82.2%)で、1台あたりは16万8,354円です。7月の落ち込みも、前年のGIGAスクール第2期の特需の反動と、Windows 10のサポート終了に伴う買い替え需要の一巡によるものです。
比較相手の2025年8月は、2025年10月14日のWindows 10サポート終了を前にした買い替えとGIGAスクール向けの出荷が重なり、14か月連続で台数・金額とも前年を上回っていた月です。特需の真っ最中と比べているため、台数の落ち込みが大きく見えます。
出典:JEITA「2026年8月 パーソナルコンピュータ国内出荷実績」(jeita.or.jp/2026年8月・2026年7月・2025年8月)。1台あたりの出荷金額は出荷金額を出荷台数で割って算出
上昇の内訳前年の反動はモバイルノートに集中、デスクトップは5割高
2025年8月の1台あたりが低かったのは、教育端末の出荷が集中したからです。区分別の1台あたりの出荷金額を、特需が本格化する前の2024年8月から並べると、単価が落ちていたのはモバイルノートだけでした。
| 区分 | 2024年8月 | 2025年8月 | 2026年8月 |
|---|---|---|---|
| PC全体 | 12万2,945円 | 10万5,772円 | 16万7,021円 |
| デスクトップ単体 | 12万833円 | 12万1,739円 | 18万7,234円 |
| モバイルノート | 12万259円 | 8万9,931円 | 14万5,217円 |
| ノート型・その他 | 12万2,488円 | 12万3,715円 | 18万7,912円 |
出典:JEITAの区分別の出荷金額と出荷台数から算出(jeita.or.jp/2024年度・2025年度・2026年度の各ページ)。台数は千台単位の四捨五入のため、台数の少ない区分は数%の誤差を含みます
モバイルノートの1台あたりは、2024年8月の12万259円から2025年8月には8万9,931円へ25%下がり、台数は23万2,000台から43万7,000台へ約1.9倍に増えていました。MM総研は、2025年度の平均出荷単価が11万6,006円と前年度の12万1,958円から下がった理由として、1台あたり5万5,000円の予算で整備されるGIGAスクール向けの出荷が約400万台あったことを挙げています。
この反動で、モバイルノートの前年同月比は61.5%増に膨らみますが、2024年8月と比べると20.8%増にとどまります。
一方、教育端末がほとんど入らないデスクトップ単体とノート型・その他は、2024年8月も2025年8月も12万円台前半で、2026年8月に18万円台へ上がりました。前年比でも2年前比でも5割を超える上昇です。
PC全体でも、特需前の2024年8月と比べて1台あたりは35.9%高くなっています。前年同月比の57.9%は、「前年が教育端末で安かった分」と「この2年でPCそのものが高くなった分」が掛け合わさった数字です。
区分ごとの上昇には、同じ製品の値上げだけでなく、Windows 10の更新で大量に出た法人向けの標準機が一巡したことや、メモリ16GB以上・AI PCなど高い構成への移行も含まれます。JEITAの統計では値上げと構成の変化を切り分けられないため、「同じPCが5割値上がりした」という意味ではありません。
月次推移7月と8月は2007年以降で最も高い16万円台
2026年の1台あたりの出荷金額は、4〜5月に14万円前後へ上がり、7月から16万円台に入りました。
| 月 | 出荷台数 | 出荷金額 | 1台あたり | 前年同月比 |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 57万9,000台 | 781億円 | 13万4,888円 | 8.1%増 |
| 2月 | 60万4,000台 | 766億円 | 12万6,821円 | 0.7%増 |
| 3月 | 138万8,000台 | 1,436億円 | 10万3,458円 | 1.6%減 |
| 4月 | 56万台 | 783億円 | 13万9,821円 | 12.8%増 |
| 5月 | 50万1,000台 | 686億円 | 13万6,926円 | 10.4%増 |
| 6月 | 96万2,000台 | 1,203億円 | 12万5,052円 | 36.1%増 |
| 7月 | 47万4,000台 | 798億円 | 16万8,354円 | 46.5%増 |
| 8月 | 47万台 | 785億円 | 16万7,021円 | 57.9%増 |
出典:JEITA月次統計をもとに算出(jeita.or.jp/2026年度・2025年度)。四捨五入のため実際の平均とわずかに異なる場合があります
1〜6月の上期平均は12万3,095円で、前年同期比10.7%増、暦年上期としては2008年以降で最も高い金額でした。1〜8月の平均は13万697円です。
3月と6月は台数の半分以上をモバイルノートが占め、モバイルノートの1台あたりも3月が9万4,000円台、6月が11万1,000円台と低いため、全体の平均が下がっています。
月単位で見ると、7月の16万8,354円と8月の16万7,021円は、JEITAが公開している2007年4月以降の月次統計233か月の中で1位と2位です。
| 順位 | 月 | 1台あたりの出荷金額 |
|---|---|---|
| 1位 | 2026年7月 | 16万8,354円 |
| 2位 | 2026年8月 | 16万7,021円 |
| 3位 | 2026年4月 | 13万9,821円 |
| 4位 | 2026年5月 | 13万6,926円 |
| 5位 | 2026年1月 | 13万4,888円 |
| 6位 | 2024年4月 | 13万78円 |
出典:JEITA「パーソナルコンピュータ国内出荷実績」2007年度〜2026年度の各年度ページをもとに算出(jeita.or.jp)
2025年までの最高は2024年4月の13万78円で、7月はそれを3万8,000円ほど上回りました。参加企業は2007年度の13社から2026年度の8社へ変わっているため、厳密に同じ条件の比較ではありません。それでも、2007年4月から2025年12月までに1台あたりが13万円を超えた月は2024年4月の1回だけで、16万円台は水準が一段違います。
統計の読み方1台あたりの出荷金額は店頭での販売価格ではない
16万7,021円や12万3,095円という数字は、家電量販店や通販サイトで販売されたPCの価格を集計したものではありません。JEITA参加企業の出荷金額を出荷台数で割った、1台あたりの平均出荷単価です。
2026年度のJEITA自主統計には、次の8社が参加しています。
- Apple Japan
- NECパーソナルコンピュータ
- セイコーエプソン
- Dynabook
- パナソニック コネクト
- 富士通クライアントコンピューティング
- ユニットコム
- レノボ・ジャパン
国内でPCを販売する全メーカーを網羅した統計ではなく、一般向け、法人向け、教育向けの製品も合算されています。店頭ではセールやポイント還元、カスタマイズ、流通在庫によって販売価格が変わるため、実際に消費者が支払う平均額とも一致しません。
それでも、同じ調査の過去の実績と比べれば、PCメーカーから国内市場へ出荷される製品の価格水準が上がっていることは読み取れます。
店頭での実売価格の平均ではなく、参加8社の出荷金額を出荷台数で割った数字です。一般向け・法人向け・教育向けPCが合算されており、ゲーミングPC単独の集計ではありません。
価格改定新製品を中心に値上げが続いている
1台あたりの金額を押し上げているのは、メーカーの価格改定です。
部品価格は2025年末ごろから上がり始めましたが、法人の調達が集中する年度末までは価格を据え置き、2026年4月の新年度から値上げしたメーカーが多かったとみられます。4月の1台あたりが3月から3万6,000円ほど上がったのは、その時期と重なります。
MM総研は2026年5月の調査で、新製品を中心に断続的な値上げが続き、2026年度のPC価格は前年度比20%超の上昇になる公算が高いとの見方を示していました。JEITAの4〜8月の1台あたりは約14万3,000円で、前年同期の約10万8,000円から約33%上がっています。前年同期には教育端末が含まれるため上昇率は大きめに出ますが、見通しを上回るペースです。
MM総研は同じ調査で、部品高騰による値上がりを見越して2026年1〜3月に買い替えが前倒しされたこと、予算枠が決まっている自治体などで金額面を理由とした調達不調が出ていることも指摘しています。
価格改定前の旧モデルは在庫限りのセール価格で残ることがありますが、新製品や新しい部品構成へ切り替わるほど、上がったコストが販売価格に反映されます。
出典:MM総研「2025年度通期 国内パソコン出荷台数調査」(m2ri.jp・2026年5月28日公表)
部品高騰メモリとSSDの高騰がPC価格を押し上げる
2026年のPC価格上昇で、特に大きな要因となっているのがDRAMとNANDフラッシュです。
DRAMはPCのメインメモリ、NANDフラッシュはSSDに使われます。AIサーバーやデータセンター向けの需要が拡大するなか、メモリメーカーがサーバー関連製品を優先し、PCやスマートフォン向け部品の供給が厳しくなっています。
TrendForceは、2026年1〜3月のPC向けDRAMの契約価格が前四半期比で少なくとも2倍になると予測していました。4〜6月も一般的なDRAMの契約価格は58〜63%、NANDフラッシュは70〜75%上がる見通しでした。
契約価格の上昇率が、そのままPC本体の値上げ率になるわけではありません。PC本体の価格にはCPU、GPU、ディスプレイ、筐体、物流、サポートなど、さまざまなコストが含まれるためです。
それでも、メモリ32GBやSSD 1TB以上を標準搭載するPCでは、部品価格上昇の影響が大きくなります。ゲーミングPCは一般的な事務用PCよりメモリやSSDの搭載量が多く、グラフィックボードも必要になるため、部品価格の変動を受けやすい構成です。
出典:TrendForceのDRAM/NANDフラッシュ価格予測(trendforce.com/1〜3月・4〜6月)
AI PCAI PCの増加も平均単価を引き上げ
PC価格の上昇は、部品不足だけが原因ではありません。
NPUを内蔵した新しいCPU、大容量メモリ、高性能なカメラやディスプレイを搭載するAI PCは、従来の低価格ノートPCより高くなりやすい構成です。企業では、生成AIの利用、Web会議、セキュリティ対策を考慮し、メモリ16GB以上を標準構成とする動きも進んでいます。
MM総研も、今後は「AIパソコン」や「16GB以上のメモリー搭載」が標準仕様になり、性能や消費電力あたりの性能を含めた総合的な投資判断が必要になるとみています。
低価格PCが消えたというよりも、出荷される製品がメモリ8GBや小容量SSDの低価格モデルから、より高い仕様へ移っていることも平均単価を押し上げています。
出荷減4〜8月の出荷台数は前年同期比30.5%減
2026年度に入ってからの4〜8月の累計は、出荷台数が296万8,000台で前年同期比69.5%、出荷金額が4,255億円で92.1%でした。
| 分類 | 出荷台数(前年同期比) | 出荷金額(前年同期比) |
|---|---|---|
| PC全体 | 296万8,000台(69.5%) | 4,255億円(92.1%) |
| デスクトップPC | 34万7,000台(65.2%) | 589億円(84.2%) |
| デスクトップ単体 | 28万9,000台(62.5%) | 470億円(81.6%) |
| ノートPC | 262万台(70.1%) | 3,666億円(93.5%) |
| モバイルノート | 145万2,000台(60.8%) | 1,839億円(82.6%) |
| ノート型・その他 | 116万8,000台(86.6%) | 1,827億円(107.9%) |
出典:JEITA「2026年8月 パーソナルコンピュータ国内出荷実績」の2026年4月からの累計(jeita.or.jp)
台数の減り方が大きいのは、教育端末を含むモバイルノートと単体型のデスクトップです。ノート型・その他は台数が13.4%減ったのに、出荷金額は7.9%増えています。
メーカー側から見ると、台数が減っても高い構成の製品が売れれば売上を保ちやすくなります。消費者から見ると、安いモデルの選択肢が減っていることを意味します。
ただし、出荷減のすべてを値上げのせいと考えるのは適切ではありません。
反動出荷減の主因は2025年度の特需の反動
2025年度には、2つの大きなPC買い替え需要が重なりました。
一つは、2025年10月14日に終了したWindows 10のサポートに伴う企業・個人の買い替えです。もう一つは、学校用端末を更新するGIGAスクール構想第2期です。
MM総研の調査では、2025年度の国内PC出荷台数は前年度比32.6%増の1,805万9,000台で、1995年の統計開始以来最大でした。GIGAスクール向けだけで約400万台が出荷されています。
2026年度の4〜6月は前年同期を23.1%下回ったものの、2024年度の同じ時期と比べると25.7%多く、2025年度を除けば2020年度以降で最も多い水準でした。
7月・8月の4割減も、比較相手は特需の真っ最中です。2024年の同じ月と比べると、台数は7月が18.1%減、8月が10.1%減にとどまり、出荷金額は7月が17.7%、8月が22.1%上回っています。
現時点では、PC需要そのものが極端に冷え込んだとは言い切れません。
誤読注意ゲーミングPCも58%値上がりしたわけではない
今回の統計だけを見て、「ゲーミングPCが58%値上がりした」と判断することはできません。
- 2026年8月の1台あたりの出荷金額は16万7,021円で、前年同月比57.9%高い水準です。
- 7月・8月の16万円台は、2007年4月以降の月次で最も高い水準です。
- 特需前の2024年8月比でも35.9%高く、デスクトップ単体とノート型・その他は5割を超えて上がっています。
- 16万7,021円は店頭での平均販売価格ではありません。メーカーの平均出荷単価です。
- ゲーミングPCだけを集計した数字ではありません。法人向け・Mac・教育向け端末なども含みます。
- 57.9%には、前年の教育端末で単価が下がっていた反動が含まれます。
- 区分ごとの5割の上昇も、高い構成への移行を含むため「同じPCが5割値上がりした」とは言えません。
JEITAの統計はゲーミングPCを独立したカテゴリーとして集計していません。参加企業も8社に限られ、ゲーミングPCを多く扱うドスパラ(サードウェーブ)、マウスコンピューター、HP、デル、ASUSなどは含まれていません。ゲーミングPCの価格がメモリ不足でどう動いているかは、ゲーミングPCはなぜ高い?メモリ不足の原因と価格はいつ下がるかで扱っています。
ただし、ゲーミングPCに使われるメモリ、SSD、CPU、GPUの調達価格が上がれば、完成品にも影響が及びます。影響は販売価格の上昇だけではありません。
- 同じ価格のままメモリ容量が減る
- SSDが1TBから500GBへ変更される
- 電源やマザーボードのグレードが下がる
- 上位CPUを搭載した構成が減る
- カスタマイズ料金が高くなる
- セール対象モデルが限定される
TrendForceも、PCブランドが部品コストを抑えるために主流モデルのSSD容量を減らしていると指摘しています。表面上の価格が変わっていなくても、構成内容を含めると実質的に値上がりしている場合があります。過去のモデルと比べるときは、本体価格だけでなく、メモリ、SSD、電源、CPUクーラー、保証期間まで確認したいところです。
先行き年末にかけてPC価格は下がる?
年末にかけてPC価格が大きく下がると期待するのは難しい状況です。
TrendForceが9月30日に公表した見通しでは、10〜12月の一般的なDRAMの契約価格は前四半期比10〜15%、NANDフラッシュは15〜20%上がる見込みです。DRAMは7〜9月の予測(13〜18%)より上昇幅が縮む一方、NANDフラッシュは7〜9月の予測(10〜15%)より大きくなっています。
PC向けDRAMについては、メモリメーカーがサーバー向けに生産能力を移しているため、2027年はPC向けの供給が減る可能性があるとしています。PCメーカーは2027年も供給が厳しいとみて調達を続けており、これが価格を支えています。
MM総研は、Windows 10とGIGAスクールの更新需要が一巡することに加え、価格上昇の影響もあり、2026年度の国内出荷台数を前年度比37.8%減の1,123万台と予測しています。JEITAの4〜8月の台数は前年同期比30.5%減で、この予測に近い流れです。
需要が弱まれば、メーカーが在庫処分や期間限定セールを行う可能性はあります。市場全体の価格水準は高いままでも、旧世代CPUや確保済みの部品を使ったモデルだけが一時的に安くなる展開は考えられます。
出典:TrendForceのDRAM/NANDフラッシュ価格見通し(trendforce.com/10〜12月・7〜9月)/ 2026年度出荷台数予測(m2ri.jp)
購入判断PCは今買うべきか
現在使っているPCに不満がなく、Windows 11にも対応しているなら、1台あたりの金額が過去最高だからといって慌てて買い替える必要はありません。
一方、故障の兆候がある、仕事で使う、遊びたいゲームの必要スペックを満たさないといった場合は、値下がりだけを期待して長く待つリスクもあります。メモリやSSDの契約価格は10〜12月も上がると予測されています。
ゲーミングPCを買うときは、次の点を確認したいところです。
- 通常価格ではなく、同一構成の実売価格を比べる
- メモリは可能なら16GB以上、長く使うなら32GBも検討する
- SSD容量と空きスロットの有無を確認する
- CPUよりGPUへ予算を優先する
- 同等構成の旧モデルやアウトレットも比べる
- 値引き額ではなく、値引き後の構成と価格で判断する
ゲーム用途だけであれば、NPU性能を理由に高価なAI PCを選ぶ必要性は低いといえます。デスクトップでは、AI機能よりGPU性能、電源容量、冷却性能、拡張性を優先したほうが、ゲームでの満足度につながりやすくなります。パーツ別の値動きと買い時の判断基準は、PCパーツの高騰はいつまで続く?PCは今が買い時か待つべきかにまとめています。
おすすめ本体の買い替え前にメモリ・SSD増設という選択肢
1台あたりの金額が過去最高の水準にある今は、本体を丸ごと買い替えるより先に、手元のPCをメモリとSSDの増設で延命するほうが費用対効果に優れる場面が増えています。ゲーム用途では、CPUやAI機能より先にGPU予算を優先し、メモリとSSDは必要なタイミングで足していく判断が現実的です。
結論4割減は反動、16万円台は反動だけでは説明できない
2026年8月の国内PC出荷は、台数が41.0%減り、1台あたりの出荷金額が57.9%上がりました。
台数の大きな減少は、Windows 10の更新とGIGAスクールの特需が2025年度に集中した反動です。2024年の同じ月と比べると、8月の台数は10.1%減にとどまります。
1台あたりの上昇にも前年の反動は含まれますが、それは主にモバイルノートの話です。特需前の2024年8月と比べても全体で35.9%高く、デスクトップ単体とノート型・その他は5割以上高くなっています。
TrendForceは10〜12月もメモリとSSDの契約価格が上がると予測しており、1台あたりの金額が年末までに元の水準へ戻る材料はありません。必要な性能と予算が決まっているなら、相場全体の値下がりを待つより、セールや型落ちモデルを含めて構成と総額で比べるほうが現実的です。
16万7,021円は店頭価格ではなく参加8社の出荷単価で、ゲーミングPCが一律58%値上がりしたことを示すものでもありません。それでも、前年の反動を除いた2年前比で35.9%高く、メモリ・SSDの高騰とメーカーの値上げという実質的な値上げ圧力は続いています。
今のPCで困っていなければ買い替えを急がず、メモリ・SSDの増設で延命する。性能が足りないなら、値下がりを待つより実売価格と構成内容で比べて選ぶのが現実的な判断です。






