Ryzen 9000は8月後半も値下がり続く、9800X3Dは64,780円|一方でDDR5は32GB帯が値上がり、今買うべきモデルを整理
本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。
9800X3Dは64,780円へ、一方でDDR5は32GB帯が値上がり
2026年7月後半に最大35%値上がり(Ryzen 9000シリーズに限れば31.8%)したAMD製CPUは、その後3回の調査で値下がりが続いています。2026年8月8日〜22日の調査ではRyzen 7 9800X3Dが64,780円まで下落しました。一方で同じ時期のDDR5メモリは32GB×2枚組を中心に値上がりしており、CPUが安くなってもAM5一式の総額は単純に下がっていません。今買うべきモデルと、DDR5価格まで含めた判断材料を整理します。
国内のCPU相場が再び大きく動いています。2026年7月後半の秋葉原における店頭価格調査では、Ryzen 9000シリーズを中心にAMD製CPUが大幅に値上がりしました。Ryzen 5 9600Xは前回調査から31.8%、Ryzen 7 9700Xは31.0%上昇し、上位モデルでもRyzen 9 9900X3Dが2万3,620円、Ryzen 9 9950Xが2万1,100円値上がりしています。IntelのCore Ultraシリーズでも平均価格が全面的に上昇しており、AMDが高くなったからIntelへ乗り換えれば安く済む、と単純に切り替えられる状況でもありません。
ただし、今回報じられた「最大35%」という数字は、Ryzen 9000シリーズだけの値上がり率ではありません。最大上昇率を記録したのはRyzen 9000シリーズに含まれないRyzen 5 8600Gの35.1%で、Ryzen 9000シリーズに限ればRyzen 5 9600Xの31.8%が最大です。この2つを混同すると、実際より値上がり幅を大きく見誤ってしまいます。
本記事では、秋葉原の店頭価格調査データをもとにRyzen 9000シリーズと旧世代モデルの値上がり幅を切り分けたうえで、その後8月前半の調査で価格が一転して下がった経緯と、2026年8月14日時点の通販価格まで含めて、いま買いやすいCPUがどれなのかを整理します。
目次
価格調査Ryzen 9000シリーズが最大3割超の値上がり
2026年7月11日から18日にかけて実施された秋葉原の店頭価格調査では、Ryzen 9000シリーズの多くが前回調査から1万円以上値上がりしました。主なモデルの価格変動は以下の通りです。
| CPU | 前回価格 | 7月後半の最安値 | 値上がり額 | 上昇率 |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 9 9950X3D | 103,354円 | 117,230円 | 13,876円 | 13.4% |
| Ryzen 9 9900X3D | 89,180円 | 112,800円 | 23,620円 | 26.5% |
| Ryzen 7 9800X3D | 59,800円 | 72,800円 | 13,000円 | 21.7% |
| Ryzen 9 9950X | 92,700円 | 113,800円 | 21,100円 | 22.8% |
| Ryzen 9 9900X | 65,280円 | 77,520円 | 12,240円 | 18.8% |
| Ryzen 7 9700X | 38,780円 | 50,800円 | 12,020円 | 31.0% |
| Ryzen 5 9600X | 34,300円 | 45,200円 | 10,900円 | 31.8% |
| Ryzen 5 9600 | 32,800円 | 40,800円 | 8,000円 | 24.4% |
| Ryzen 5 9500F | 27,800円 | 27,800円 | 0円 | 0% |
特に影響が大きいのは、これまで3万〜4万円台で購入できたミドルクラスです。Ryzen 7 9700Xは3万8,780円から5万800円へ、Ryzen 5 9600Xは3万4,300円から4万5,200円へ上昇しました。いずれも短期間で価格帯そのものが一段上へ移った格好です。
上位CPUでも値上がり額は大きく、Ryzen 9 9900X3Dは約8万9,000円から11万円台、Ryzen 9 9950Xは約9万3,000円から11万円台となり、前回価格との差は2万円を超えています。
全国すべての販売店や通販サイトの平均価格を示すものではありません。ショップ独自の特価や在庫状況によって、実際の販売価格には差が生じます。
続報8月前半の調査では一転して値下がりに転じた
この記事を公開したあと、次の店頭価格調査(調査期間2026年7月25日〜8月1日、8月6日公開)の結果が出ました。結論から言うと、7月後半の急騰は続かず、AMD Ryzenは一転して値下がりしています。
| CPU | 7月後半 | 8月前半 | 差額 |
|---|---|---|---|
| Ryzen 7 7700X3D | 63,980円 | 45,800円 | -18,180円(-28.4%) |
| Ryzen 9 9900X | 77,520円 | 62,800円 | -14,720円(-19.0%) |
| Ryzen 9 9950X3D | 117,230円 | 105,500円 | -11,730円(-10.0%) |
| Ryzen 5 9600X | 45,200円 | 39,800円 | -5,400円(-11.9%) |
| Ryzen 7 9700X | 50,800円 | 47,800円 | -3,000円 |
| Ryzen 7 7800X3D | 48,000円 | 48,000円 | 変動なし |
Intel側も同じ方向に動いており、Core Ultra 5 245Kは1万520円下がって3万2,980円になりました。多くのモデルで平均価格が5〜7%前後下がっています。
7月後半の急騰について、本記事では「特価終了や在庫切り替えによる一時的な動きなら、再入荷後に値下がりする可能性も残る」と書いていました。実際、次の調査ではRyzenが軒並み下がり、値上がり幅が大きかったモデルほど戻り幅も大きくなっています。1回の価格調査だけを見て「これから何割も上がる」と判断しないほうがよいという教訓が、そのまま裏付けられた形です。
2026年8月14日時点の価格.comでも、通販の最安価格は次のようになっています。店頭調査が7月後半に付けた高値からは、多くのモデルが下の水準に戻っています。
| CPU | 7月後半の店頭 | 8月14日の通販最安 | 差額 |
|---|---|---|---|
| Ryzen 5 9600X | 45,200円 | 34,645円 | -10,555円 |
| Ryzen 7 9700X | 50,800円 | 39,980円 | -10,820円 |
| Ryzen 7 9800X3D | 72,800円 | 62,000円 | -10,800円 |
| Ryzen 5 8600G | 36,580円 | 27,980円 | -8,600円 |
| Ryzen 9 9900X3D | 112,800円 | 85,980円 | -26,820円 |
| Ryzen 5 9500F | 27,800円 | 27,800円 | 変動なし |
特にRyzen 5 9600Xと8600Gは、値上がり前の水準にほぼ戻りました。以下の内容は7月後半の調査時点の状況として読み進めてください。判断のポイントは記事末尾で最新の数字に基づいて整理し直しています。
続報8月後半もCPUは値下がり、一方でDDR5は上昇に転じた
AKIBA PC Hotline!が2026年8月8日〜22日に実施した調査(8月26日公開)では、Ryzen 9000シリーズの値下がりがさらに続いています。
| CPU | 8月後半の最安値 | 前回比 |
|---|---|---|
| Ryzen 9 9900X3D | 101,600円 | -11,200円 |
| Ryzen 7 9850X3D | 78,900円 | -180円 |
| Ryzen 7 9800X3D | 64,780円 | -3,890円 |
| Ryzen 7 9700X | 40,880円 | -6,920円 |
| Ryzen 5 9600 | 34,980円 | -4,820円 |
9800X3Dは6万4,780円まで下がり、後継の9850X3D(78,900円)との差は1万4,120円まで開きました。両者の仕様差は最大ブーストクロックが5.2GHzから5.6GHzへ上がる程度で、Tom’s Hardwareが16タイトルをRTX 5090環境の1080pで計測した実測では、平均ゲーム性能の差は約3.2%(9850X3Dが211.2FPS、9800X3Dが204.6FPS)にとどまっています。価格差が広がった分だけ、ゲーム用途では9800X3Dのコストパフォーマンスが以前より際立つ状況です。
同じ8月8日〜22日の調査(AKIBA PC Hotline! 8月後半のメモリ価格)では、DDR5メモリは上昇傾向でした。16GB×2枚組はDDR5-5600が55,980円(-4,000円)、DDR5-6000が59,980円(-1,000円)とやや下がった一方、32GB×2枚組はDDR5-5600が89,980円(+1万円)、DDR5-6000が97,980円(横ばい)、DDR5-6400が119,780円(+7,800円)と、新規構築で選びやすい32GB容量帯を中心に値上がりしています。CPUの値下がり分だけを見て「組み時」と判断すると、メモリ側の値上がりを見落とすことになります。
CPUとDDR5-6000 16GB×2枚組を単純に足すと、9800X3Dで124,760円、9850X3Dで138,880円です。ここにはマザーボード・クーラー・SSD・GPU・電源・ケースはまだ含まれていません。DDR5価格の詳しい推移と容量別の最新相場はDDR5メモリ価格の推移・買い時を扱った別記事で随時更新しています。
続報9月前半は一転、一部モデルが急反発
AKIBA PC Hotline!が2026年8月29日〜9月5日に実施した調査では、8月に入ってから続いていた値下がり傾向が崩れました。Ryzen 5 9600だけが値下がりを続けて初めて3万円を切った一方、Ryzen 9 9950X3D・9900X・Ryzen 5 9500F・7600は軒並み25〜45%の急反発という、モデルによって明暗が分かれた結果です。
| CPU | 前回価格 | 9月前半の最安値 | 差額 | 変動率 |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 5 9600 | 34,980円 | 29,980円 | -5,000円 | 調査開始後初めて3万円を切る |
| Ryzen 9 9950X3D | 105,480円 | 132,800円 | +27,320円 | +25.9% |
| Ryzen 9 9900X | 62,800円 | 78,800円 | +16,000円 | +25.5% |
| Ryzen 5 9500F | 27,800円 | 36,153円 | +8,353円 | +30.0% |
| Ryzen 5 7600 | 23,980円 | 34,800円 | +10,820円 | +45.1% |
これまで3万円前後で組める低予算枠として紹介してきたRyzen 5 9500Fと、前世代のRyzen 5 7600がそろって3割前後値上がりしています。低予算でAM5を組む選択肢としての魅力は、この2モデルに関して今回の調査でいったん後退しました。一方で唯一値下がりしたRyzen 5 9600は秋葉原の特価で2万9,980円まで下がり、9500F・7600との価格差はほぼ解消しています。
今回の急反発について、AMDや国内代理店から価格改定の公式発表は出ていません。上昇したモデルと下落したモデルが同じ調査内に混在していることからも、秋葉原の店頭調査における在庫・仕入れ状況の変動であり、AMDによる一律の値上げではないとみられます。1回の調査だけで全モデルの傾向を断定せず、次回調査での動きも確認したほうがよいでしょう。
2026年9月時点の価格.comでは、Ryzen 5 9600の最安値は3万2,146円です。秋葉原の特価2万9,980円とは別物で、「3万円を切った」というのは秋葉原の一部店舗に限った話であり、全国どこでも3万円で買えるという意味ではありません。9500F(2万7,800円前後)・7600(2万6,478円前後)についても、価格.comの通販最安値と秋葉原の店頭価格は別々に動くため、購入直前に両方を確認してください。
出典:AKIBA PC Hotline!週刊価格調査(調査期間2026年8月29日〜9月5日)
通販比較秋葉原店頭価格と通販価格には差がある
ここまでの価格は、2026年7月18日時点における秋葉原の店頭調査にもとづくものです。全国の通販サイトがすべて同じ価格になったわけではありません。
2026年7月26日時点で価格.comを確認したところ、Ryzen 7 9800X3Dの通販最安価格は約6万285円でした。秋葉原店頭調査の7万2,800円とは、1万2,000円以上の差があります。
| CPU | 秋葉原店頭調査(7/18) | 通販最安価格の目安(7/26) |
|---|---|---|
| Ryzen 7 7800X3D | 48,000円 | 約45,298円 |
| Ryzen 7 9800X3D | 72,800円 | 約60,285円 |
| Ryzen 7 9850X3D | 80,800円 | 約68,500円 |
店頭では新しい仕入れ価格に切り替わった一方、通販では旧価格で仕入れた在庫や、独自の値引きを適用した商品が残っている可能性があります。今後、通販側の安い在庫がなくなれば店頭価格に近づく可能性はありますが、逆に秋葉原店頭価格が再び下がる可能性もあります。現段階では、一時的な在庫差なのか、長期的な価格改定なのかを断定できません。
通販でRyzen 7 9800X3Dを6万円前後で購入できるなら、7800X3Dとの価格差は約1万5,000円です。最新世代の性能や最低フレームレートの改善、将来的な売却価値まで考えれば、9800X3Dを選ぶ理由も出てきます。店頭価格の7万円台を前提にする場合は、価格差8,000円で最大ブーストクロックが5.2GHzから5.6GHzへ上がるRyzen 7 9850X3Dも比較検討したいところです。9850X3Dはコア/スレッド数、96MBのL3キャッシュ、TDP 120Wは9800X3Dと共通です。
出典:価格.com「AMD CPU」通販価格比較(2026年7月26日時点)/AMD公式 Ryzen 7 9850X3D 製品情報
内訳「最大35%」はRyzen 5 8600Gの数字
AMD製CPU全体で最も値上がり率が大きかったのは、Ryzen 9000シリーズではなくRyzen 5 8600Gです。
今回の価格調査を報じる記事の見出しは「最大35%の急騰」ですが、この数字はRyzen 9000シリーズに含まれないRyzen 5 8600Gの上昇率です。Ryzen 9000シリーズだけで見ると、最大の上昇率はRyzen 5 9600Xの31.8%にとどまります。
Ryzen 5 8600Gは2万7,080円から3万6,580円へ9,500円値上がりし、上昇率は35.1%に達しました。旧世代やSocket AM4向けCPUでも、次のような大幅上昇が確認されています。
| CPU | 前回価格 | 7月後半の最安値 | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| Ryzen 5 8600G | 27,080円 | 36,580円 | 35.1% |
| Ryzen 5 5600GT | 19,800円 | 26,680円 | 34.7% |
| Ryzen 5 5500 | 13,400円 | 17,880円 | 33.4% |
| Ryzen 5 5500GT | 17,980円 | 23,680円 | 31.7% |
| Ryzen 5 7600 | 23,980円 | 31,350円 | 30.7% |
Ryzen 5 5600GTや5500GTは、グラフィックボードなしでも画面を出力できる比較的安価なCPUとして選ばれてきました。しかし、2万円台後半まで上昇すると、これまでの価格面での魅力は薄くなります。
Socket AM4環境を安価に延命する目的でCPUを探している場合も、過去の価格を前提に選ぶのではなく、現在の実売価格を確認したほうがよいでしょう。
出典:上記と同一の調査データ(2026年7月11日〜18日調査)に基づきます
背景CPU価格が突然上がった理由は?
今回の国内価格上昇について、AMDや国内代理店から直接的な理由は公表されていません。そのため、すべてを世界的なCPU不足やAI需要の影響と断定することはできません。国内流通在庫の入れ替わり、特価販売の終了、仕入れ価格の変更など、複数の要因が重なった可能性もあります。
実際、今回の調査では最安値だけでなく、複数ショップの平均価格も大きく上昇しています。Ryzen 9 9950X3Dの平均価格は約2万2,000円、Ryzen 9 9900X3Dは約2万5,000円、Ryzen 7 9700Xは約1万1,400円上がりました。単一店舗のセール終了だけでなく、市場全体で価格水準が切り上がったことがうかがえます。
世界市場に目を向けると、AIインフラ向けの需要拡大を背景にサーバーCPUの供給が逼迫しています。調べたところ、中国市場では一部のサーバーCPUが2026年初めから40%以上値上がりし、Intel製品では納期が最大6カ月に延びていると報じられています。CPUだけでなく、メモリやネットワーク機器にも需要が波及しています。
サーバーCPUとデスクトップ向けRyzenは異なる製品ですが、半導体メーカーや製造ライン、部材、物流を含む調達環境が厳しくなっていることは、消費者向けCPUの価格を考えるうえでも無視しにくい要素です。
出典:Reuters(英語)Intel・AMDのサーバーCPU中国価格急騰に関する報道(2026年7月23日)
ただし、今回の値上がりが一時的な在庫変動なのか、今後も続く本格的な価格改定なのかは、現時点では判断できません。1回の価格調査だけを見て、さらに数割上がると決めつけるのも早計です。
新製品Ryzen 7 7700X3Dの割高感は、2週間で解消した
今回の価格調査では、新しいゲーミングCPU「Ryzen 7 7700X3D」も6万3,980円で販売開始されました。
Ryzen 7 7700X3DはZen 4世代の8コア16スレッドCPUで、96MBのL3キャッシュとAMD 3D V-Cacheを搭載します。ベースクロックは4.0GHz、最大ブーストクロックは4.5GHz、TDPは120Wです。
問題は、上位モデルに当たるRyzen 7 7800X3Dが4万8,000円で販売されていることです。Ryzen 7 7800X3Dも8コア16スレッド、L3キャッシュ96MB、TDP 120Wという構成ですが、ベースクロックは4.2GHz、最大ブーストクロックは5.0GHzと、7700X3Dより高くなっています。
| CPU | コア/スレッド | 最大クロック | L3キャッシュ | 最安値 |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 7 7700X3D | 8/16 | 4.5GHz | 96MB | 63,980円 |
| Ryzen 7 7800X3D | 8/16 | 5.0GHz | 96MB | 48,000円 |
| Ryzen 7 9800X3D | 8/16 | 5.2GHz | 96MB | 72,800円 |
7月後半の時点では、仕様上のクロックが高い7800X3Dより7700X3Dが1万5,980円高いという逆転が起きていました。新製品には発売直後の価格上乗せが生じることがあり、当時は「価格が7800X3Dを下回るまで様子を見るのが無難」と書きました。
7700X3Dは次回調査(7月25日〜8月1日)で1万8,180円安い4万5,800円まで下落しました。下落率は28.4%で、この期間のRyzenでは最大です。7800X3Dが4万8,000円で据え置かれたため、7700X3Dのほうが2,200円安いという本来の並びに戻っています。発売直後の上乗せが2週間ほどで剥がれた、という典型的な動きでした。
ただし、これは秋葉原の店頭調査の数字です。2026年8月14日時点の価格.comでは通販最安が5万8,000円で、7800X3Dの4万9,800円より高いままでした。店頭の特価が通販まで波及しているとは限らないので、購入時は両方を見比べてください。この価格逆転現象については、7700X3Dと7800X3Dのベンチマーク結果まで踏み込んで検証した別記事も参照してください。
出典:AMD公式 Ryzen 7 7700X3D 製品情報 / AMD公式 Ryzen 7 7800X3D 製品情報
本命候補7800X3Dと9800X3Dの差は、通販では1万2,200円まで縮んだ
ゲーム用途で最初に候補になるのはRyzen 7 7800X3Dですが、9800X3Dとの距離は7月後半から大きく変わりました。
7月後半の店頭調査では、9800X3Dが7万2,800円まで上がる一方で7800X3Dは4万8,000円に据え置かれ、両者の差は2万4,800円まで開いていました。この差なら7800X3D一択と言い切れます。ところが2026年8月14日時点の価格.comでは、9800X3Dが6万2,000円、7800X3Dが4万9,800円で、差は1万2,200円。半分以下に縮んでいます。
9800X3DはZen 5世代で、最大ブーストクロックは5.2GHz。7800X3D(Zen 4・5.0GHz)に対して最低フレームレートの落ち込みが小さく、将来売却するときの価値も残りやすい世代です。差が2万4,800円あった7月後半は7800X3Dが明確に有利でしたが、1万円台前半まで縮んだ今は、予算に余裕があれば9800X3Dを検討する価値があります。逆に少しでも安く抑えたいなら、7800X3Dの優位は変わりません。
なお4万8,000円前後という7800X3Dの価格は、一部店舗の在庫処分や特価である可能性もあります。購入時には在庫と販売条件を確認してください。
一方、動画編集やレンダリングなどで多数のコアを使う作業が中心なら、ゲーム向けの7800X3Dより Ryzen 9 9900Xや9950Xが候補になります。9900Xは8月前半の調査で1万4,720円下がって6万2,800円、通販でも6万980円まで戻っており、7月後半の高値をつかむ必要はなくなりました。
低予算枠3万円前後ならRyzen 5 9500Fが残る
Ryzen 9000シリーズで最安値が上昇しなかったのはRyzen 5 9500Fです。
最安値は前回と同じ2万7,800円。Zen 5世代の6コア12スレッドCPUで、最大ブーストクロックは5.0GHz、TDPは65Wです。CPUクーラーとしてWraith Stealthも付属します。
ただし、9500Fには内蔵GPUがなく、使用するには別途グラフィックボードが必要です。
Ryzen 5 9600Xは最大5.4GHzで動作する上位モデルですが、価格は4万5,200円まで上昇しました。9500Fとの価格差は1万7,400円あります。9600XにはCPUクーラーも付属しないため、低予算のゲーミングPCでは9500Fの方が構成全体を抑えやすいといえます。
もっとも、9500Fも平均価格は2万9,000円から3万3,008円へ上昇しています。2万7,800円の商品が売り切れれば、実質的な購入価格が3万円台へ上がる可能性がある点には注意が必要です。
Intel動向乗り換えれば安くなるとは限らない
AMDだけでなく、IntelのCore Ultra 200S/200S Plusシリーズでも平均価格が上昇しています。
Core Ultra 7 265Kの最安値は一時的に4万5,980円へ下がったものの、平均価格は前回から1万1,416円高い5万9,196円となりました。Core Ultra 9 285Kの平均価格は10万7,490円、Core Ultra 5 245Kの最安値は9,010円高い4万3,500円となっています。
一部店舗には例外的に安い在庫が残っているものの、多くのショップではCore Ultra 7 270K Plusが6万6,800円、265Kが6万2,500円、Core Ultra 5 250K Plusが4万5,800円前後で販売されていました。最上位のCore Ultra 9 285Kが12万円台となった例も確認されています。
CPU単体の価格だけを見てAMDからIntelへ変更すると、マザーボードの買い直しによって総額が上がることもあります。既存環境をアップグレードする場合は、CPUだけでなくマザーボードやメモリを含めた合計金額で比較する必要があります。
完成品BTOゲーミングPCも値上がりする?
CPUの仕入れ価格が上がれば、Ryzen搭載BTOパソコンの価格にも影響する可能性があります。
ただし、BTOメーカーは一定量のCPUや部品を事前に確保しているため、店頭のCPU価格が上がった翌日に、すべての完成品が同じ割合で値上がりするわけではありません。
メーカーが保有する在庫、仕入れ契約、セール、構成変更などによって、影響が表れる時期は異なります。CPU価格が上がっても、旧価格で調達した在庫を使うモデルや、セール対象となっている完成品では、自作PCより安くなるケースも考えられます。
反対に、CPUだけでなくメモリやSSDも高い状態が続けば、BTO全体の価格は上がりやすくなります。国内PCメーカーを対象に2025年末に行われた調査では、回答企業の6割以上が、すでに値上げを実施しているか、2026年1〜3月までに値上げする予定と回答していました。
自作PCを組む前に、同等構成のBTO価格も比較したほうがよいでしょう。
おすすめ今検討したいRyzen 2製品
ここまでの内容を踏まえると、ゲーム用途では価格を抑えられるRyzen 7 7800X3Dがまず候補になり、予算を抑えたいなら7月・8月とも値上がりを免れているRyzen 5 9500Fが選択肢になります。9800X3Dとの差が1万2,200円まで縮んだ点も踏まえて、価格.comやAmazonなど複数の購入先で最新の実売価格を確認したうえで判断してください。
結論急騰は1回で終わった、慌てて高値を追う必要はない
7月後半の値上がりはRyzen 9000シリーズのほぼ全価格帯へ及びましたが、次の調査では一転して下落し、通販の最安価格も値上がり前に近い水準へ戻りました。結果として「急いで買わなかった人が正解だった」という展開です。
2026年8月14日時点の価格を前提にすると、用途別の判断は次のようになります。
7月後半の急騰は1回の調査で終わり、Ryzen 9000シリーズは8月に入っても値下がりが続いています。8月8日〜22日の調査でも9800X3Dは64,780円まで下がり、9850X3Dとの価格差は1万4,120円まで拡大しました。ゲーム性能差が約3.2%であることを踏まえると、CPU単体で見た9800X3Dのコストパフォーマンスは以前よりはっきり有利です。
ただし同じ時期、DDR5メモリは32GB×2枚組を中心に値上がりしています。DDR5-6000 32GB×2は97,980円で高止まり、DDR5-5600 32GB×2は1万円上昇しました。CPUが数千円安くなっても、新規にAM5一式を組む場合はDDR5の価格次第でプラットフォーム全体の総額が変わります。すでにAM5とDDR5の環境を持っているならCPU単体の値下がりをそのまま活かせますが、新規構築ではCPUとメモリ両方の最新価格を必ず確認してください。記事中の価格は2026年8月22日時点で確認したものです。



