ゲームがdxgi.dllでクラッシュする原因|ReShade・MODのDLLとWindows標準をパスで見分ける【2026年版】
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Windows標準のDLLとReShadeが置いたDLLは、ファイルパスで見分けられます
PCゲームが落ちたあと、イベントビューアーのアプリケーションエラーを開くと、障害が発生しているモジュール名として dxgi.dll が記録されていることがあります。DXGIはDirectX Graphics Infrastructureの略で、Microsoftの説明によれば、ハードウェアデバイスの列挙や、描き終えたフレームを出力へ表示する処理、フルスクリーンの管理といった低レベルの仕事を、DirectXのグラフィックスランタイムから切り離して扱う仕組みです。
名前にDirectXが入っているため、「DirectXが壊れた」「dxgi.dllを入れ直せば直る」と考えたくなります。ですが、その前に確認すべきことが1つあります。落ちたdxgi.dllが、Windowsのものなのか、ゲームフォルダーに置かれた別物なのかです。
この記事は、この見分け方に絞って扱います。DXGI_ERROR_DEVICE_HUNGなどのエラーコードの読み分けや、GPUタイムアウト・ドライバー側の調査は当サイトの別記事が詳しいので、そちらへ渡します。ここではReShade・MOD・オーバーレイが原因だったときに、遠回りせず最短で気づくための手順を整理します。
目次
最重要まず障害モジュールのパスを確認する
イベントビューアーの「Windowsログ」から「Application」を開き、レベルがエラーのイベントを探します。アプリケーションエラーのイベントには、モジュール名だけでなく「障害が発生しているモジュール パス」も記録されています。ここを見ないまま先へ進まないでください。
パスが C:\Windows\System32\dxgi.dll ならWindows標準のコンポーネントです。一方 ...\steamapps\common\ゲーム名\dxgi.dll のようにゲームのインストールフォルダーを指している場合、それはWindowsのファイルではなく、あとから置かれた別のDLLです。この区別をしないまま「dxgi.dllがあるから消す」と操作すると、Windowsのシステムファイルを削除してしまう危険があります。
dxgi.dll が存在するかどうかを直接見に行くのが早道です。正体ReShadeはdxgi.dllという名前でゲームフォルダーに入る
ゲームフォルダーの dxgi.dll でもっとも多い正体がReShadeです。ReShadeの公式セットアップのソースコードを読むと、対象アプリケーションのレンダリングAPIごとに、配置するモジュール名を切り替える処理が入っています。DXGIが対象のときに使われるファイル名が、まさに dxgi.dll です。
あわせて重要なのが、ReShadeがDirect3D 10・11・12をまとめてDXGIとして扱う点です。セットアップ側の判定でも、対象のAPIがD3D10・D3D11・D3D12・DXGIのいずれかであればDXGI扱いになります。つまりDirectX 11やDirectX 12のゲームにReShadeを入れると、ゲームフォルダーに dxgi.dll が生まれます。この名前だけを見て「Windowsのファイルがゲームフォルダーに紛れ込んだ」と誤解しないでください。
ReShadeのセットアップは、既にある dxgi.dll が自分のものかをファイルの製品名(Product Name)が「ReShade」かどうかで判定しています。同じ方法を手元でも使えます。ゲームフォルダーの dxgi.dll を右クリックしてプロパティを開き、詳細タブの「製品名」を見てください。ここが ReShade になっていれば、そのDLLはReShadeです。ほかのMOD名が入っていることもありますし、空欄のこともあります。
ReShadeを入れた覚えがなくても油断はできません。MODパックにReShadeが同梱されていることがあり、その場合は自分でインストールした認識がないまま dxgi.dll が置かれます。ゲームフォルダーに ReShade.ini、ReShadePreset.ini、reshade-shaders といったファイルやフォルダーが一緒にあれば、ReShadeが入っていた証拠になります。
注意ゲームフォルダーのdxgi.dllが全部ReShadeとは限らない
ここは慎重に扱う必要があります。ReShadeのセットアップ自身が、対象フォルダーに既存の dxgi.dll があり、それがReShadeのものでなかった場合に「このファイルはゲームが必要とするシステムファイルではないか確認してください」という趣旨の警告を出して停止します。ReShade側も、その場所のDLLを一律で自分のものとは見なしていないということです。
実際、描画経路へ介入するツールはReShadeだけではありません。グラフィックス改善MOD、レンダリングAPIの変換レイヤー、フレーム生成MOD、HDR関連ツールなどが dxgi.dll という名前を使う場合があります。ゲームによっては、開発元が同梱している正規のファイルであることもあります。製品名も導入履歴も分からないDLLを、いきなり削除しないでください。
安全な進め方は、削除ではなくリネームによる一時的な無効化です。dxgi.dll を dxgi.dll.bak のように変えてゲームを起動し、症状が変わるかを見ます。起動しなくなった、あるいは表示が壊れたなら、それはそのゲームに必要なファイルだったということなので、名前を戻します。
切り分けバニラ状態を1回だけ作る
ReShadeやMODを使っているなら、一度だけ完全な素の状態を作って比較します。ここで大事なのは、一度に全部を変えないことです。ReShadeとGPUドライバーとXMPを同時に変更してクラッシュが止まっても、どれが効いたのか分からなくなります。
- ReShadeを公式の方法でアンインストールする。無効化ではなく、置かれたモジュールと設定ファイルごと元に戻します。ReShadeは複数APIの同時インストールに対応しておらず、
d3d11.dllとdxgi.dllの両方が残っているような状態を想定していません。過去に別APIで入れた残骸がないかもあわせて確認します - フレーム生成MOD・DLSSやFSRのDLL差し替えを純正へ戻す。
dxgi.dll自体を書き換えていなくても、最終的には同じ描画経路に乗ります - オーバーレイを止める。Steamのゲーム内オーバーレイ、Discordのオーバーレイ、GPUメーカーの録画・モニタリング機能、RTSSなどです。まずゲーム単位でSteamオーバーレイだけを切って比較すると、アンインストールせずに済みます
- ゲームファイルの整合性を確認する。Steamならライブラリでゲームを右クリックし、プロパティのインストール済みファイルから実行できます
この状態で何時間か遊んでも落ちないのに、ReShadeを戻すと再びクラッシュするなら、Windowsのdxgi.dllを疑う理由はほぼ消えます。逆に素の状態でも同じ場所で落ちるなら、次の章へ進みます。
「ゲームのアップデート直後からdxgi.dllで落ちるようになった」という時系列なら、Windowsが突然壊れたと考えるより、ゲーム本体とMOD・ReShadeのバージョンが噛み合わなくなったと見るほうが自然です。ゲーム側の実行ファイルが変われば、描画経路へ割り込んでいたツールの前提も変わります。ReShade側の更新直後でも同じことが起こります。
次の段階素の状態でも落ちる場合はどこを見るか
ReShade・MOD・オーバーレイをすべて外しても再現する場合、原因は描画経路への割り込みではありません。ここから先は、当サイトの専門記事のほうが詳しく扱っています。
ゲームのクラッシュログに DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG、DXGI_ERROR_DEVICE_REMOVED、DXGI_ERROR_DEVICE_RESET といった表示が残っている場合は、DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG・REMOVED・RESETの違いと直し方で、HRESULTごとの意味と確認順を整理しています。DEVICE_REMOVEDはグラフィックボードが物理的に抜けたことだけを意味するエラーではないという点も、そちらで扱っています。
クラッシュの直前に画面が数秒暗転して復帰するなら、GPUタイムアウト側の可能性があります。信頼性モニターに同じ時刻の記録が残っていないかを含めて、LiveKernelEvent 141・117とはで確認してください。
障害モジュール名が毎回 dxgi.dll とは限らず、nvwgf2umx.dll や ntdll.dll など回ごとに変わる場合は、特定のDLLではなくPC全体の安定性を疑う段階です。GPUのオーバークロックとアンダーボルト、VRAMクロック、Power Limitを完全に定格へ戻し、XMP・EXPOも標準へ戻して比較します。
やってはいけないSystem32のdxgi.dllを触る前に
「dxgi.dll error」で検索すると、DLLを単体配布しているサイトが見つかります。Windows標準のシステムファイルを、出所の分からないファイルへ置き換えるのは避けてください。Windowsのシステムファイル破損が本当に疑われる場合は、Microsoftが案内しているDISMとSFCで確認・修復するのが正規の手順です。
もう1つ、逆方向の操作も避けてください。ゲームフォルダーにあるReShadeなどの dxgi.dll を、System32へコピーするという操作です。両者は名前が同じだけで役割が異なります。ReShadeのセットアップ自体、Windowsディレクトリへのインストールを禁止する処理を持っており、対象パスがWindowsフォルダー配下だった場合はその場で中止します。作者側が明確に想定外としている使い方です。
DirectXの再インストールも、dxgi.dllが表示されただけの段階では急ぎません。Windows 10・11ではDirectXの主要コンポーネントはWindowsの一部として管理されており、Windows Update・DISM・SFCの範囲で確認するほうが筋が通ります。古いゲームが求めるレガシーDirectXランタイムの不足とは、別の話として切り分けてください。
アンチチートが介在している場合は事情がまた異なります。BattlEyeの「Blocked loading of file」とはで、ゲームフォルダーのDLLが読み込みをブロックされるケースの切り分けを扱っています。
手順切り分けの順番
- イベントビューアーで障害モジュールのパスを確認する。System32かゲームフォルダーかを確定させる
- ゲームフォルダーなら、DLLのプロパティで製品名を見る。ReShadeなら正体は確定
- ReShade・フレーム生成MOD・DLL差し替え・オーバーレイをすべて外し、バニラ状態で起動する
- それでも落ちるならゲームファイルの整合性を確認する
- GPUドライバーを問題発生前のバージョンへ戻して比較する。最新へ上げるだけでなく、正常だったバージョンとの比較が有効です
- GPU・VRAMのOCとアンダーボルトを完全に定格へ戻す
- 画面暗転やDEVICE_REMOVEDを伴うならGPUタイムアウト側の調査へ移る
- 複数ゲームで再現するならCPU・RAMも定格へ戻し、最後にDISMとSFCでWindowsを確認する
この順番なら、ReShadeが原因なのにWindowsを再インストールしたり、GPUドライバーが原因なのにSystem32のファイルを手で入れ替えたりする遠回りを避けられます。ドライバー周りをまとめて入れ直したい場合の手順は、GPUドライバーのクリーンインストールで解説しています。
FAQよくある質問
dxgi.dll.bak のようにリネームして起動を試すほうが安全です。ゲームが必要とする正規ファイルの場合があります。ReShade.ini や reshade-shaders があれば、その線が濃厚です。ほかのグラフィックス系MODやフレーム生成MODが置いている場合もあります。dxgi.dll になります。d3d11.dll にならないのはこのためです。まとめまとめ|dxgi.dllは原因ではなく場所を示している
dxgi.dllという名前は、クラッシュの原因ではなく、問題が表面化した場所を示す手がかりです。最初にやることは1つで、イベントビューアーで障害モジュールのパスを見て、C:\Windows\System32\dxgi.dll なのか、ゲームフォルダーの dxgi.dll なのかを確定させることです。
ゲームフォルダー側だった場合、正体はReShadeであることが多くなります。ReShadeは対象がDXGIのとき dxgi.dll という名前でゲームの実行ファイルと同じ場所にモジュールを置き、しかもDirect3D 10・11・12をまとめてDXGI扱いにします。DirectX 11やDirectX 12のゲームでも dxgi.dll が生まれるのはこのためです。ファイルのプロパティで製品名を見れば、ReShadeかどうかを判別できます。
ただし、その場所のdxgi.dllが全部ReShadeとは限りません。ReShade自身が「ゲームが必要とするシステムファイルではないか確認してください」と警告して停止する作りになっています。由来が分からないDLLは削除せず、リネームで一時的に外して比較してください。そしてSystem32のファイルは手で触らず、DISMとSFCという正規の手順で確認します。
あわせて読みたい
出典:DXGIの役割はMicrosoft Learn「DXGI overview」、ReShadeがDXGI向けに dxgi.dll をゲームのフォルダーへ配置すること・Direct3D 10/11/12をDXGI扱いにすること・既存DLLを製品名「ReShade」で判別すること・ReShade以外のDLLがあった場合に「ゲームが必要とするシステムファイルではないか確認してください」と表示して中止すること・Windowsディレクトリへのインストールを禁止していることは、ReShade公式リポジトリ(crosire/reshade)のセットアップ実装 setup/MainWindow.xaml.cs にもとづきます(2026年9月8日確認)。



