KTCがFHD 600Hzの「H25N8」をTGS2026で初公開|500HzのH27Z8・2304分割MiniLEDのM27P6Sも展示
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500HzのH27Z8・2304分割MiniLEDのM27P6Sも展示
出典:KTC科技日本株式会社 プレスリリース「KEY TO COMBAT(KTC)、TGS2026に出展決定!」(2026年9月1日)にもとづきます。展示機の仕様・ブース情報は本記事公開時点(2026年9月6日)に同リリースで直接確認した内容です。
ゲーミングモニターのリフレッシュレート競争は、すでに「速ければ速いほどよい」という段階を通り越しています。240Hzが一般化し、360Hzや400Hzも珍しくなくなったいま、次に出てくる数字が本当に体感に効くのかは、モニター単体では決まりません。
KTCが東京ゲームショウ2026に持ち込む「H25N8」は、フルHDで600HzというTNパネルです。あわせてQHDで500HzのH27Z8、2304分割のMiniLEDを積んだM27P6Sなど、未発売機を含む12機種以上が展示されます。
この記事では、公開された展示機のスペックを全機種分そろえたうえで、600Hzという数字を実際に活かせる条件と、価格も発売日も出ていない現状で現行機を今買うべきか会期を待つべきかまでを整理します。

目次
展示公開された展示機の全リスト
プレスリリースで型番まで明かされているのは次の7機種です。未発売機と既存機が混在しており、加えて「当日ブースで公開する新製品も特別に用意する」とされています。
| 型番 | 公開されている仕様 | 位置づけ |
|---|---|---|
| H25N8 | FHD 600Hz TNパネル | FPS競技向けの最速モデル |
| H27Z8 | QHD 500Hz LCD | 解像度と速度の両取り |
| M27P6S | UHD 160Hz/320Hz デュアルモード、2304分割MiniLED | MiniLEDのフラッグシップ |
| M27P3 | 5K 75Hz/QHD 300Hz デュアルモード、MiniLED | 解像度と速度の振れ幅が最大 |
| M25T8 | QHD 260Hz、MiniLED | 24型クラスのMiniLED |
| G32P5 | UHD 240Hz、OLED | 32型OLED(発売済み) |
| H27P6S | UHD 160Hz | 27型4Kの標準機 |
※出典:KTC科技日本 プレスリリース(2026年9月1日)の「注目モデル(一部)」より。仕様はリリースに記載された範囲のみで、パネルサイズや応答速度など未記載の項目があります。
このほか、タッチ操作対応の「MEGAPAD」シリーズ(A25Q5/A32Q7 Max)、ポータブルモニターのH15F8とH15F6、スタンドアーム、65W GaN充電器も展示対象です。全体で12機種以上という規模になります。
M27P6Sについては海外の技術系メディアで既に報じられており、TGSが世界で最初のお披露目というわけではありません。国内の実機展示としては初めての機会になる、という整理が正確です。またG32P5のように既に日本で販売されているモデルも展示リストに含まれています。
600HzH25N8の600Hzは何を意味するのか
展示機のなかで最も数字が目を引くのがH25N8です。フルHD解像度でリフレッシュレート600Hz、パネルはTNと公表されています。
リフレッシュレートを1フレームあたりの表示間隔に直すと、違いが具体的になります。360Hzで約2.78ms、500Hzで2ms、600Hzでは約1.67msです。500Hzから600Hzへの差は0.33ms程度で、240Hzから360Hzへ上げたときのような体感差が同じように得られるとは考えにくい領域に入っています。
600Hzを表示能力として活かすには、ゲーム側で実際に500〜600fpsを安定して出し続ける必要があります。この領域ではGPUよりCPUがボトルネックになりやすく、解像度を下げても頭打ちになるケースが出てきます。当サイトでKTCの400Hz対応機を実機検証した際も、公称値どおりのフレームレートを常時維持できるかはタイトルと設定次第という結果でした。詳しくは記事末の関連記事を参照してください。
したがってH25N8が刺さるのは、CS2やValorantのような軽量な競技タイトルを、解像度と設定を落としてでもフレームレートに全振りしているプレイヤーです。一般的なAAAタイトルを遊ぶ用途では、600Hzという数字を活かせる場面はほとんどありません。
パネルがTNである点も、この位置づけを裏づけています。TNは応答速度で有利な一方、視野角と色再現ではIPSやOLEDに劣ります。競技用に振り切った設計と読むのが自然です。
500HzH27Z8との違いはどこにあるか
もう1機種の高速モデルがH27Z8で、こちらはQHD解像度で500Hzです。パネル種別は「LCD」とだけ記載されており、TNかIPSかまでは公表されていません。
H25N8との違いは、単なるリフレッシュレートの差ではなく解像度の差です。フルHDとQHDでは描画すべき画素数がおよそ1.8倍違うため、同じPCで同じタイトルを動かした場合、QHDのほうが出せるフレームレートは下がります。つまりH27Z8で500Hzに近い数字を出すのは、H25N8で600Hzを狙うより負荷が高くなります。
選び分けの基準は明快です。フレームレートを最優先し、画面の情報量は割り切れるならH25N8。競技性を保ちつつ普段使いの見やすさも欲しいならH27Z8、という関係になります。
画質M27P6Sは現行M27P6から何が変わるのか
速度側とは別に、画質側の目玉がM27P6Sです。UHD 160HzとFHD 320Hzのデュアルモードに加えて、MiniLEDのローカルディミングが2304分割と公表されています。
ここが重要なところで、KTCは既に現行機としてM27P6を国内で販売しています。こちらは同じUHD 160Hz/FHD 320Hzのデュアルモードで、MiniLEDの分割数は1152分割です。つまりM27P6Sは、解像度とリフレッシュレートを据え置いたまま分割数だけを倍に引き上げたモデルということになります。
分割数が増えると、明るい部分と暗い部分の境界で光がにじむハロー現象を抑えやすくなります。暗いシーンに小さな光源があるようなHDR表示で差が出やすい部分です。一方で、SDRのゲームや通常のデスクトップ作業で分割数の違いを体感するのは難しく、1152分割で不満がないなら急いで買い替える理由にはなりにくいのも事実です。
異色機見落とされがちなM27P3の振れ幅
展示リストのなかで、個人的にもっとも変わっていると感じるのがM27P3です。仕様は5K 75Hz/QHD 300Hz のデュアルモードで、MiniLEDを搭載します。
デュアルモード機は「4K 160Hz/FHD 320Hz」のように、解像度を落として速度を取る構成が主流です。M27P3はその振れ幅が極端で、片側は5Kという解像度重視、もう片側はQHD 300Hzという速度重視になっています。写真や動画の編集で高精細な作業領域が欲しい人が、そのまま競技系タイトルにも切り替えられる、という発想の製品です。
展示機のなかでは唯一「1台で用途がまったく違う2つの顔を持つ」構成で、実機で切り替えの挙動を確かめる価値がもっとも高い機種と言えます。
判定今買うか、9月17日を待つか
判断を難しくしているのは、プレスリリースに価格も発売日も一切書かれていないという点です。H25N8もH27Z8もM27P6SもM27P3も、いくらでいつ買えるのかは現時点で不明です。
- 500Hz以上の競技用モニターを本気で検討している人(現行KTC機に該当モデルがありません)
- MiniLEDの分割数にこだわりがあり、1152分割では物足りない人
- 5Kと高リフレッシュレートを1台で両立したい人(M27P3は既存ラインに近いモデルがありません)
- 幕張メッセに足を運べる人(実機の切り替え挙動は現物でしか確認できません)
- 360〜400Hz帯で十分な人(600Hzを活かすにはPC側の要求が跳ね上がります)
- 4KとFHDの切り替えが目的で、MiniLEDの分割数は最優先ではない人
- 発売日が読めない状況で待ちたくない人(価格も時期も未公表です)
- 予算を先に決めている人(新製品の価格帯が読めない以上、比較のしようがありません)
整理すると、「600Hz・500Hz・2304分割という数字そのものが目的」なら会期の詳細発表を待つ意味があります。一方で、4KとFHDの切り替えや360Hz帯の速度が目的であれば、現行機で要件は満たせます。KTCの現行ラインナップの選び分けは別記事にまとめてあるので、そちらもあわせて確認してください。
会場ブース情報と来場者向けの企画
会期は2026年9月17日(木)から21日(月・祝)まで。今年のTGSは30周年の節目で、史上初の5日間開催となります。KTCのブースは幕張メッセ ホール8 N14で、主催者側の来場見込みは約30万人とされています。
ブースでは実機の試遊に加えて、数量限定のノベルティ配布が予定されています。エコバッグ、マウスパッド、極細クリーニングクロス、Tシャツ、クリスタルボールLEDライト、限定アクリルコースターの6種類で、いずれも先着順です。さらに抽選で2名にKTCモニターが当たるキャンペーンも実施されると案内されています。
KTCの親会社であるShenzhen KTC Technologyは1995年設立で、2022年に深圳証券取引所へ上場しています。日本市場への参入は2024年8月と比較的新しく、ブランドとしての知名度はこれから、という段階です。
FAQよくある質問
まとめまとめ|数字は派手だが、判断材料はまだ足りない
KTCは東京ゲームショウ2026に、フルHD 600HzのH25N8を含む12機種以上を展示します。会期は9月17日から21日、ブースは幕張メッセ ホール8 N14です。型番が公表されているのは7機種で、速度側はH25N8とQHD 500HzのH27Z8、画質側は2304分割MiniLEDのM27P6S、そして5K 75Hz/QHD 300Hzという振れ幅の大きいM27P3が並びます。
ただし600Hzという数字は、モニターを買えば手に入るものではありません。500〜600fpsを安定して出すにはPC側、とくにCPUの要求が跳ね上がります。600Hzが刺さるのは軽量な競技タイトルに全振りしているプレイヤーで、AAAタイトル中心の使い方では活かす場面がほとんどありません。
そして最大の制約は、プレスリリースに価格も発売日も一切書かれていないことです。買うか待つかを本当に判断できるのは、会期で詳細が出てからになります。速度も画質も現行機で足りるなら、待つ理由は強くありません。
出典参照した一次情報
・KTC科技日本株式会社 プレスリリース「KEY TO COMBAT(KTC)、TGS2026に出展決定!」(2026年9月1日)(会期・ブース位置・展示機の型番と仕様・展示規模・ノベルティ・企業情報・出展告知画像)
・KTC 日本公式サイト(現行ラインナップの確認)





