HKC Shield 25Q360B発表|24.5型WQHD・360Hz・HDR 1400、GRAPHT THE SHOOTERとの違いは?
本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。
24.5型WQHD・360Hz・HDR 1400、THE SHOOTERとの違いは?
出典(確認日2026年9月12日):海外メディアの報道(中国発表の一次情報にもとづく)、GRAPHT公式ストア「THE SHOOTER」商品ページ、VESA公式「Display Stream Compression」解説ページにもとづきます。為替レートは2026年9月12日時点(1元=約22.9円)で換算しています。
24.5インチの競技向けサイズでありながら、WQHD解像度と360Hz、さらに1,152分割のQD-Mini LEDまで組み合わせたゲーミングモニターがまた登場しました。HKCが中国で発売した「Shield 25Q360B」です。基本スペックは24.5インチ、2560×1440、Fast IPS、360Hz、QD-Mini LEDというかなり豪華なもので、Mini LEDバックライトは1,152ゾーンに分割され、最大1,400nitのHDR輝度とDisplayHDR 1400にも対応します。
ただし、日本から見ると別の意味でも興味深い製品です。国内ではすでにGRAPHT「THE SHOOTER」が販売されており、こちらも24.5インチ、WQHD、360Hz、Fast IPS、QD-Mini LED、1,152分割という非常によく似た仕様になっています。ではShield 25Q360BはTHE SHOOTERとほぼ同じモニターなのでしょうか。
仕様を細かく比較すると、HKCはHDRだけでなくDisplayPort 2.1やUSB Type-C、KVMなど接続周りまで強化しており、単純な類似モデルでは片付けにくい違いがあります。この記事では両モデルの仕様の違いと、日本ユーザーが今どちらを選ぶべきかを整理します。
目次
要点Shield 25Q360Bは24.5型WQHDを360Hzで表示するモニター
Shield 25Q360Bは24.5インチのFast IPSパネルに2560×1440のWQHD解像度、ネイティブ360Hz、1msの応答速度を組み合わせたモニターです。1,152分割のQD-Mini LEDバックライトで最大1,400nit・DisplayHDR 1400に対応し、DCI-P3 98.5%・Adobe RGB 98.5%・sRGB 100%の色域、Delta E 2以下の出荷時色精度をうたいます。DisplayPort 2.1(54Gbps)でWQHD・360HzをDSCなしで伝送でき、USB Type-C(90W給電)やKVM切り替え機能も備えます。中国での価格は通常2,599元・予約1,999元(本稿レート換算で約5.9万円・約4.6万円)ですが、国際展開は本稿執筆時点で発表されていません。

仕様Fast IPS・WQHD・360Hzで画素密度は約120PPI
Shield 25Q360Bは、24.5インチのFast IPSパネルに2560×1440のWQHD解像度を採用しています。リフレッシュレートはネイティブ360Hz、応答速度は1ms。画素密度は約120PPIです。24.5インチのフルHDでは画素密度が約90PPIなので、同じ画面サイズのままWQHD化すると画素密度は約33%高くなります。また、WQHDの総画素数は約369万画素なのに対し、フルHDは約207万画素で、GPU側から見ると1フレームあたりに描画する画素は約1.78倍になります。
24.5インチでWQHDを使うメリットは、単純に作業領域が広くなることだけではありません。FPSでも遠距離にいるキャラクターや細いオブジェクトの輪郭をより細かく表現できます。一方、360Hzを完全に生かそうとすると1フレームを約2.78ms以内で描画し続ける必要があります。240Hzでは約4.17msなので、360Hzへ上げることで更新間隔は約1.39ms短くなりますが、同時にWQHDというGPU負荷も背負うことになります。「WQHDだから高画質」「360Hzだから競技向け」という2つの長所を持っていますが、その両方を同時に使い切るPC側の要求はかなり高いモニターです。
HDR1,152分割QD-Mini LEDでDisplayHDR 1400に対応
Shield 25Q360Bでは、QD-Mini LEDバックライトを1,152エリアに分割しています。HKCはローカルディミングを高・中・低・オフの4段階で切り替えられるとしており、最大HDR輝度は1,400nit。DisplayHDR 1400認証をうたい、公称ダイナミックコントラスト比は300,000:1です。色域もDCI-P3 98.5%、Adobe RGB 98.5%、sRGB 100%で、工場出荷時の色精度はDelta E 2以下とされています。

ただし、ここで注意したいのが「1,152ゾーン=必ずHDR画質が良い」ではない点です。Mini LEDではバックライトを画素単位ではなく一定範囲ごとに制御します。そのため黒背景に小さな白いUIやクロスヘアが表示される場面では、周囲まで明るくなるブルーミングが発生する可能性があります。重要なのはゾーン数だけではなく、映像を解析して各ゾーンをどれだけ高速かつ正確に制御できるかです。HKCが今回、ローカルディミングの遅延や光のにじみを抑える画像処理までアピールしているのは、このMini LED特有の弱点を意識したものと考えられます。
残像低減むしろ注目したいのは360HzとMini LEDの併用
競技向けモニターとして考えるなら、HDR 1400という数字そのものよりも興味深いのが残像低減機能です。Shield 25Q360Bには「DIC 2.0」が搭載されます。HKCによると、Mini LEDバックライトと同期した黒挿入系の残像低減を行い、3段階で調整できます。さらにHKCはDIC 2.0について、HDR、VRR、ローカルディミングとの併用にも対応するとしています。
一般的なバックライトストロービング系の残像低減では、輝度低下やVRRとの排他が問題になる場合があります。そのため、この4つを同時に利用できるのであれば、Shield 25Q360Bの実機評価で最も確認したい部分のひとつです。ただし「対応する」ことと「360Hz時にも残像が少なく、十分な輝度を維持できる」ことは別です。クロストーク、オーバーシュート、ローカルディミングの追従速度などは公称スペックだけでは判断できません。
最大の違いDisplayPort 2.1の54Gbpsで非圧縮伝送
Shield 25Q360Bで特に注目したいのがDisplayPort 2.1です。HKCは54GbpsのDisplayPort 2.1接続を採用し、2560×1440・360HzをDisplay Stream Compression、いわゆるDSCを使わず伝送できるとしています。ここは既存の24.5型WQHD・360Hzモニターとの差別化ポイントになります。
WQHD・360Hzを単純計算すると、RGB 8bitでアクティブ映像部分だけでも約31.9Gbps、10bitでは約39.8Gbpsの映像データになります。実際にはブランキングなども加わるため、必要な伝送帯域はさらに増えます。DisplayPort 1.4で使用されるHBR3はリンク帯域32.4Gbpsですが、8b/10bエンコードのオーバーヘッドを除いた映像データ用帯域は25.92Gbpsです。VESAもHBR3についてこの25.92Gbpsという実効ペイロードを示しています。そのためDisplayPort 1.4でWQHD・360Hzを実現する場合、フルRGBのままならDSCなどを利用するのが一般的です。対してDisplayPort 2.1のUHBR13.5は4レーン合計54Gbpsに対応します。Shield 25Q360Bが「360Hz対応」だけでなく「DSCなし」をあえて強調している理由はここにあります。
とはいえ、ここは過大評価しない方がよいでしょう。DSCはVESAが策定したディスプレイ向け圧縮技術で、低遅延かつ「visually lossless」、つまり視覚的にロスレスとなるよう設計されています(ISO/IEC 29170準拠)。そのため、「DSCを使わないShield 25Q360BならFPSゲームの入力遅延が大幅に減る」と考えるのは適切ではありません。DisplayPort 2.1のメリットは、遅延改善というよりも高解像度・高リフレッシュ・高色深度を圧縮に頼らず送れる帯域の余裕にあります。またGPUやOS、モニターとの組み合わせによって発生するDSC特有の互換性問題を避けやすい点もメリットです。純粋なFPS性能だけなら、DP 1.4+DSCでも正常動作していれば大きな問題にはなりません。
仕様比較THE SHOOTERと比べるとかなり似ている
日本ユーザーにとって気になるのは、GRAPHT「THE SHOOTER – Gaming Monitor 24″」との関係でしょう。両製品を比較すると次のようになります。
| 仕様 | HKC Shield 25Q360B | GRAPHT THE SHOOTER 24″ |
|---|---|---|
| サイズ/解像度 | 24.5型/2560×1440 | 24.5型/2560×1440 |
| パネル/Hz | Fast IPS/360Hz | Fast IPS/360Hz |
| バックライト | QD-Mini LED・1,152ゾーン | QD-Mini LED・1,152ゾーン |
| HDR | DisplayHDR 1400・最大1,400nit | HDR1000・最大1,000nit |
| DCI-P3 | 98.5% | 99% |
| 映像端子 | DP2.1(54Gbps)・HDMI2.1×2 | DP1.4・HDMI2.1×2 |
| USB-C/KVM | 90W給電・対応 | なし |
| 残像低減 | DIC 2.0 | MPCS TECH |
| 国内販売/保証 | 未発表 | 販売中・3年保証 |
THE SHOOTERも24.5インチ・WQHD・360Hz・Fast IPS・1,152ゾーンQD-Mini LEDという、中心部分はほぼ同じ方向性です。国内価格はスタンドレスモデル55,980円、スタンド付き58,980円となっています。Shield 25Q360Bの中国価格は通常2,599元、予約価格1,999元です。2026年9月12日時点の為替レート(1元≒22.9円)で単純換算すると予約価格は約4.6万円、通常価格は約5.9万円になりますが、日本へ導入される場合は消費税、流通コスト、保証などが加わるため、この価格で販売されるとは限りません。
同じパネルか断定できる一次情報はない
ここまで仕様が近いと、「THE SHOOTERと同じパネルなのでは」と考えたくなります。24.5インチ、2560×1440、360Hz、Fast IPS、QD-Mini LED、1,152ゾーンという主要項目が一致しているためです。ただし、現時点で両製品が同じ液晶パネルや同じODM設計を使用していることを確認できる一次情報はありません。したがって、「THE SHOOTERのHKC版」「同じモニター」と断定するのは避けるべきです。実際、HDR性能、映像端子、USB-C、KVM、残像低減機能などには明確な違いがあります。仮に同系統のパネルを使用していたとしても、バックライト制御、オーバードライブ、ファームウェアなどで実際の画質や応答特性は変わります。
むしろ今回注目すべきなのは、「24.5型WQHD・360Hz・1,152ゾーンMini LED」という仕様が一社だけの特殊な製品ではなく、ひとつのモニターカテゴリーとして広がり始めている可能性です。
今すぐ買うなら日本で今選べるのはTHE SHOOTER
日本で現在購入することを考えるなら、Shield 25Q360Bを待つ必要性はまだ低いと考えます。HKCは中国で発売していますが、国際展開については本稿執筆時点で発表されていません。一方、THE SHOOTERは日本ですでに購入でき、3年間の国内保証もあります。仕様の中心部分(24.5型・WQHD・360Hz・QD-Mini LED 1,152ゾーン)が近く、DisplayPort 2.1やUSB-C・KVMを必要としないなら、国内保証を含めてTHE SHOOTERを選ぶメリットは残っています。
※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
結論Shield 25Q360Bで本当に価値があるのは「全部入り」
Shield 25Q360Bをスペックだけ見ると、DisplayHDR 1400や1,152ゾーンという数字が目立ちます。しかし、この製品の面白いところは別にあります。24.5インチという競技向けサイズに、WQHD、360Hz、QD-Mini LED、HDR 1400、DP 2.1、USB-C 90W、KVMまでまとめたことです。これまで24.5インチの高速モニターは、画質や端子をある程度割り切ってリフレッシュレートを最優先する製品が中心でした。Shield 25Q360Bはその逆で、「競技用サイズを維持しながら普段使いやHDRゲームでも妥協しない」という方向へ進んでいます。
- 24.5型WQHD・360Hz・QD-Mini LEDの画質を今すぐ・国内保証付きで使いたい人
- DisplayPort 2.1やUSB-C給電、KVMを特に必要としない人(DP1.4+DSCで実用上大きな問題はない)
- HDR1000より上のDisplayHDR 1400・1,400nitを重視する人
- 複数PC・ノートPCを1本のケーブルで接続したい、USB-C 90W給電やKVMが必要な人
- ただし本稿執筆時点でHKCの国際展開・日本価格は未発表のため、いつ・いくらで手に入るか分からない点は考慮が必要
FAQよくある質問
まとめまとめ|今買うならTHE SHOOTER、Shield 25Q360Bは動向待ち
HKC Shield 25Q360Bは、24.5インチのFast IPSパネルにWQHD・360Hzと1,152ゾーンQD-Mini LEDを組み合わせたゲーミングモニターです。DisplayHDR 1400、最大1,400nit、DisplayPort 2.1の54Gbps、USB-C 90W、KVM、DIC 2.0まで搭載しており、小型の競技向けモニターとしてはかなり欲張った仕様になっています。特にDP 2.1によってWQHD・360HzをDSCなしで伝送できる点は、既存のDP 1.4世代の360Hzモニターとの明確な違いです。ただしDSC自体はVESAが低遅延・視覚的ロスレスを前提として設計しているため、「非圧縮だからFPSで明確に有利」とまでは言えません。
日本では、非常によく似た基本仕様を持つGRAPHT THE SHOOTER 24″がすでに5万円台で販売されています。Shield 25Q360Bの日本発売は本稿執筆時点では発表されていないため、今すぐ24.5インチ・WQHD・360Hz・QD-Mini LED環境を構築したいなら、THE SHOOTERが現実的な選択肢です。一方でHKCが日本市場にもShield 25Q360Bを投入し、6万円前後を維持できるのであれば話は変わります。HDR 1400、DP 2.1、USB-C 90W、KVMまで含めて6万円前後なら、THE SHOOTERにとってかなり強力な競合になります。
HKCが中国で「Shield 25Q360B」を発表。24.5型Fast IPS・WQHD(2560×1440)・360Hz・1msに加え、1,152ゾーンQD-Mini LED・DisplayHDR 1400(最大1,400nit)・DCI-P3 98.5%を搭載。DisplayPort 2.1(54Gbps)でWQHD・360HzをDSCなしで伝送でき、USB-C(90W給電)・KVMにも対応。中国価格は通常2,599元・予約1,999元(2026年9月12日レートで約5.9万円・約4.6万円)、国際展開は未発表。国内販売中のGRAPHT THE SHOOTER 24″(24.5型・WQHD・360Hz・Fast IPS・QD-Mini LED 1,152ゾーン・HDR1000・DP1.4・55,980円〜、3年保証)と中心仕様は酷似するが、両者が同一パネルである一次情報はなく断定は避けるべき。差異はHDR上限・映像端子・USB-C/KVM・残像低減方式。日本で今すぐ導入したいならTHE SHOOTERが現実的、Shield 25Q360Bは国内展開・価格発表を待つ必要がある。



