RTX 2080 Tiの22GB化、国内業者が4万5000円で受注|メルカリの完成品は6万5000円から【2026年8月】
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4万5000円の改造と、6万5000円からの完成品が動き出した
RTX 2080 TiのVRAMを11GBから22GBへ増設する改造が、日本国内の業者から4万5000円で提供されていることが分かりました。メルカリでは改造済みの完成品もすでに取引されています。海外メディアが伝えた「200個のメモリで36台分」という数字を検証すると、実は計算が合わないことも見えてきました。
2018年発売のGeForce RTX 2080 TiのVRAMを11GBから22GBへ増設する改造は、これまでUAEの業者へ海外発送する方法や、香港のeBay業者が販売する完成品を通じて紹介してきました。今回新たに分かったのは、日本国内の業者が4万5000円という具体的な金額でこの改造を請け負っている事実です。
さらに調べると、同じ業者が手がけた改造済みの完成品が、メルカリで6万5000円から7万3000円という価格で取引されていることも確認できました。手元にRTX 2080 Tiがなくても、国内で完成品を入手できる状況が生まれています。
一方で、海外メディアが報じた「Samsung製2GBメモリを200個入荷し、これで36台分の改造ができる」という説明には計算の誤りがあります。本記事では、国内での価格・流通の実態とあわせて、この数字のずれについても独自に検証します。
目次
新事実国内4万5000円という価格が、X上のやり取りで確定
X(旧Twitter)で「Ai向GPU 専用家」を名乗るアカウントが、2026年8月15日、Samsung製2GB GDDR6メモリを200個入荷したことを投稿しました。この投稿への価格問い合わせに対し、同アカウントは約20分後の返信で「45000円になります」と回答しています。同日にはRTX 2080 Ti 22GB化個体のテスト状況を報告する投稿もあり、実際に改造作業が進んでいることがうかがえます。
この価格は、海外の技術系メディア2社が2026年8月17日付で報じた「45,000円(約282ドル)」という数字とも一致します。両メディアは、この価格が1GBあたり約25.68ドルに相当すると伝えています。
正規のメーカーサービスではなく、メルカリやXを主な窓口とする個人・小規模事業者による改造です。作業実績や保証範囲は業者ごとに異なるため、依頼を検討する場合は直接やり取りをして条件を確認してください。
出典:Xポスト(2026年8月15日)・Tom’s Hardware・Hardware Busters(いずれも2026年8月17日)
比較3つの入手ルートを並べると、国内対応の意味が見えてくる
RTX 2080 Tiの22GB化には、これまで大きく2つのルートがありました。ひとつはUAEのGPU Solutionsに手持ちのカードを送って改造してもらう方法、もうひとつは香港のeBay業者が販売する改造済み完成品を購入する方法です。それぞれの仕組みや注意点は、改造サービスの仕組みを解説した記事とeBay完成品を扱った記事で詳しく整理しています。
今回判明した国内の2ルートを含めて並べると、次のようになります。
| 入手ルート | 方法 | 総額の目安 |
|---|---|---|
| 海外の完成品 (香港・eBay) | 改造済みカードを海外の出品者から購入 | 約499ドル(送料・関税・返品リスクは別途) |
| 海外の改造サービス (UAE・GPU Solutions) | 手持ちのカードを海外へ送り改造を依頼 | 作業+部材でAED 1,480(約6万4,000円)に加えて国際往復送料 |
| 国内の改造サービス (Ai向GPU 専用家) | 手持ちのカードを国内業者へ依頼 | 4万5000円(国際発送・関税は不要) |
| 国内の完成品 (メルカリ) | 改造済みカードをメルカリで購入 | 6万5000円〜7万3000円(確認できた取引例) |
国内改造の4万5000円は、UAEルートの作業・部材費(約6万4,000円)よりも安く、しかも国際往復送料や輸送中の破損リスクを避けられます。すでにRTX 2080 Tiを持っている人にとっては、現時点で最も現実的な選択肢に見えます。一方、これからカードごと欲しい場合は、中古のRTX 2080 Tiを別途購入したうえで4万5000円を払うより、6万5000円台の完成品を探すほうが総額を抑えられる可能性があります。
流通メルカリで完成品もすでに動いている
「Ai向GPU 専用家」はメルカリでも改造済みカードを継続的に取り扱っています。確認できた範囲では、次の価格での出品・取引が見つかりました。
- MSI製RTX 2080 Ti 22GB改造品:6万5000円
- 別のRTX 2080 Ti 22GB改造品:7万3000円
- ASUS ROG製RTX 3080(10GB→20GB)改造品:8万5000円
出品プロフィールのページによると、この業者はRTX 2080 Tiに限らず、RTX A2000やRTX 3070、RTX 4080/4080 SUPER、RTX 4090といった他のGPUのVRAM増設も案内しているとみられます。少なくともRTX 3080については、実際に20GB化した個体の取引実績が確認できるため、対応範囲がRTX 2080 Tiだけの単発企画でないことは間違いなさそうです。
出品ページの価格や在庫、売却状況は日々変動します。購入を検討する場合は、必ず最新のページで価格と商品状態を確認してください。
出典:メルカリ出品ページ・メルカリ出品ページ・メルカリ出品ページ・出品者プロフィール
再計算「200個で36台分」という報道の計算を検証する
先述の海外メディア2社はいずれも、入荷した200個のSamsung製2GB GDDR6チップについて「400GB分のメモリで、RTX 2080 Tiを36台分改造できる」と伝えています。しかし、実際に必要なチップ数から計算すると、この数字は合いません。
RTX 2080 Tiは352bitのメモリバスに対応する11個のメモリチップを搭載しており、22GB化では標準の1GBチップ11個をすべて2GBチップ11個へ交換します。1台の改造に必要な新品チップは11個です。これはHardware Bustersの改造工程の説明でも「eleven 1GB GDDR6 packages」を交換すると明記されており、UAEのGPU Solutions公式ページが示す作業内容(Samsung製2GBチップを11個使用)とも独立して一致します。
200個のチップで改造できる台数は、200÷11=18.18…となるため、最大18台分(チップ198個を使用)で、2個が余る計算です。報道にある「36台分」は、総メモリ容量である400GB(200個×2GB)を、22GBから見た純増分の11GBで割った数字(400÷11=36.36)と考えられます。しかし実際の改造では、1台につき新しく11個のチップを実装する必要があり、増える容量(11GB)ではなく載せ替える容量(22GB分=11個)で数えなければなりません。11個×36台なら396個のチップが必要になり、手元の200個では到底足りない計算になってしまいます。
200個のチップがすべてRTX 2080 Ti用に使われるとも限らないため、実際の改造台数はさらに少なくなる可能性もあります。海外メディアの報道をそのまま引用せず、この点は数字を再計算したうえで押さえておきたいところです。
おさらい22GBで変わること、変わらないこと
22GB化はメモリチップの容量を1GBから2GBへ交換する改造であり、GPUコアそのものを新しくするものではありません。RTX 2080 TiはTuring世代のTU102を搭載し、CUDAコア4,352基、352bitのメモリバス、14Gbps相当のメモリ速度という基本構成は変わらないままです。VRAMが増えるのは「一度に保持できるデータ量」であり、「データを読み書きする速さ」ではありません。
そのため、ゲーム用途では11GB未満のVRAMしか使わない場面で性能向上を体感しにくく、RTX 40シリーズ以降で使えるDLSS Frame Generationのような新世代の機能も追加されません。改造の仕組みやゲーム性能への影響をより詳しく知りたい場合は、UAEの改造サービスを扱った記事で技術的な背景を整理しています。
効きどころAI用途でこそ22GBが意味を持つ
ローカルLLMや画像生成AIでは、処理速度の前に「モデルやデータがVRAMへ収まるか」が問われます。11GBでは読み込めなかったモデルが22GBなら収まる可能性があり、これは単純な演算速度の差以上に処理の可否を左右します。
参考として、NVIDIAのプロ向けGPU「RTX A4000」は16GBのGDDR6(ECC対応)を搭載し、最大消費電力は140Wです。22GB化したRTX 2080 TiはVRAM容量だけならRTX A4000を6GB上回りますが、Ampere世代のECCメモリや業務向けの設計、保証体制まで含めれば同列には扱えません。22GB化の価値は「最新GPUを上回る演算性能」ではなく、「20GBを超えるCUDA対応VRAMへ、比較的低いコストで到達できること」に絞られます。
判断①すでにRTX 2080 Tiを持っている人は、改造すべきか
ゲーム目的だけであれば、積極的に勧めにくい改造です。GPUコアの世代は変わらないため、45,000円をかけても平均フレームレートが大きく伸びる可能性は低く、その資金は新しいGPUへの買い替えに回したほうが、演算性能・レイトレーシング・電力効率まで含めて満足度は高くなりやすいでしょう。
一方、すでにローカルAIや3DCG制作などでVRAM不足に直面しており、手元のRTX 2080 Tiを活かしたい場合は検討の余地があります。今回の国内ルートは、UAEへ送るより安く、送料や輸送リスクもかかりません。ただし個人・小規模事業者による改造である以上、依頼前に作業実績や保証範囲、交換したメモリの保証期間を必ず確認してください。
判断②これから欲しい人は、完成品を待つべきか
手元にRTX 2080 Tiがない状態から改造品を手に入れたい場合、中古のRTX 2080 Tiを別途購入したうえで4万5000円の改造を依頼するより、メルカリで6万5000円台の完成品を探すほうが総額を抑えられる可能性があります。ただし完成品には、ベースカードの使用歴や改造品質という個体差のリスクが伴います。実際に確認できた6万5000円のMSI製品も、商品説明では「やや傷や汚れあり」とされていました。
「22GBという容量」だけで判断せず、実際に使いたいAIモデルやワークロードが本当にその容量とRTX 2080 Tiの演算速度で成立するのかを、購入前に確認することをおすすめします。GPUコアの世代が古いままである以上、容量に余裕ができても処理時間そのものは最新GPUに及びません。
FAQRTX 2080 Ti国内改造についてよくある質問
RTX 2080 TiのVRAMを11GBから22GBへ増設する改造が、日本国内の業者から4万5000円で提供されていることが、X上でのやり取りから確認できました。同じ業者による改造済み完成品も、メルカリで6万5000円から7万3000円という価格で取引されています。国際発送や関税を挟まずに依頼・購入できる点が、これまでのUAE・香港ルートとの大きな違いです。
一方で、海外メディアが伝えた「Samsung製2GBチップ200個で36台分の改造ができる」という数字は、独自に再計算すると合いません。1台の改造に必要なチップ数(11個)を基準にすれば、実際には最大18台分にとどまります。
22GB化はGPUコアの世代を最新にする改造ではなく、あくまでVRAM容量を増やす改造です。ゲーム目的なら新しいGPUへの買い替えのほうが費用対効果に優れる場面が多く、ローカルAIなどでVRAM容量そのものが壁になっている人に向けた、限定的だが具体的な選択肢が国内にも生まれた、というのが今回のニュースの実態です。





