非公式DLSS 5 MODが『Cyberpunk 2077』『GTA V』など十数本で動作|RTX 5070では138→68FPSに半減
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RTX 5070では138→68FPSに半減
出典:VideoCardz「Experimental NVIDIA DLSS 5 mod already running in more than a dozen games, including Cyberpunk 2077 and even GTA V」、vgtimes「Leaked DLSS 5 Is Already Running in Dozens of Games」、Shane the Gamer「DLSS 5 Leak Hits 10+ PC Games」、Techtroduce「Leaked DLSS 5 Mod Cuts RTX 5070 Ti Performance by Half」(いずれも2026年8月28日〜29日確認)。改造版DLLを使ったモッディングコミュニティによる非公式・実験的な検証結果であり、NVIDIA・各ゲームの開発元からの公式コメントは確認できていません。
DLSS 5をめぐる非公式MODの動きは、この数日でさらに一段進みました。以前の記事では『NBA 2K27』からDLLが流出し、『Control』1本への移植が確認された段階、続いてモッダー個人がRTX 40シリーズでの動作を確認した段階を取り上げましたが、今回はモディングコミュニティ「RenoDX」の手によって、対応タイトルが十数本規模へ一気に拡大しています。
RenoDXは、ReShadeというゲーム画面に後処理を加えるアドオン機構を経由して、158MBのDLSS 5用ライブラリ「nvngx_dlssnr.dll」を各ゲームのレンダリングパイプラインへ接続する方法を確立しました。これにより『Cyberpunk 2077』『GTA V』『Red Dead Redemption 2』『The Last of Us Part II Remastered』『Hogwarts Legacy』『Black Myth: Wukong』『Starfield』など、本来DLSS 5に対応していないはずのタイトルで、ニューラルレンダリングが動作する状態が作られています。
この記事では、対応タイトルがどこまで広がったのか、Cyberpunk 2077での具体的な性能低下、そして今回の動きが正式版DLSS 5や購入判断にどう関係するのかを整理します。
目次
経緯DLL流出からRenoDXによる対応拡大まで
今回の流れを振り返ります。発端は『NBA 2K27』の早期アクセス版から見つかった未公開のDLSS 5用DLL「nvngx_dlssnr.dll」の流出で、開発者コミュニティが数時間で『Control』へ組み込んだのが最初の動きでした(詳しくは前々回の記事で解説しています)。続いて、このDLLがGeForce RTX 50シリーズ専用にコンパイルされていた制約を、モッダー「Uncle Burrito」氏が個人でRTX 40シリーズ互換に改造し、RTX 4090・RTX 4080でも動作を確認しました(前回の記事で解説)。
そして今回、モディングコミュニティ「RenoDX」が、ReShadeというゲーム画面へ後処理を加えるアドオン機構を使い、このDLLを個別のゲームへ組み込む作業を進めた結果、対応タイトルが一気に広がりました。
対応タイトル十数本規模へ拡大、確認されたゲーム一覧
複数の海外メディアの報道を合わせると、2026年8月28日〜29日時点で動作が確認された(あるいはテストビルドが存在する)タイトルは次のとおりです。
※報道元によって列挙されているタイトルに差があり、いずれも「動作した」報告のレベルはまちまちです。安定して動作するのか、一部シーンでの確認にとどまるのかは、タイトルごとに検証状況が異なります。
性能Cyberpunk 2077でラスタライズ・RT・パストレーシングすべて低下
今回もっとも詳しい数値が報告されているのが『Cyberpunk 2077』です。RTX 5070・1440p環境での結果は次のとおりです。
| 描画モード | DLSS 5 MOD無効→有効 |
|---|---|
| ラスタライズ | 138fps → 68fps(約51%低下) |
| レイトレーシング Ultra | 111fps → 55fps(約50%低下) |
| パストレーシング | 71fps → 45fps(約37%低下) |
いずれの描画モードでも、ニューラルレンダリングを有効にすると大きくフレームレートが落ち込んでいます。特にラスタライズとレイトレーシングUltraでは半分近くまで下がっており、パストレーシングも決して軽くはありません。
『GTA V』についても「約90fpsから29fpsまで低下した」という報告がありますが、この数値は設定変更中に計測されたもので、使用GPUや解像度は明記されていません。他タイトルより性能低下の幅が大きく見える点には、テスト条件の違いを考慮する必要があります。
注意VRAM使用量の増加とMODならではの不安定さ
検証したユーザーによると、DLSS 5のMODをオン・オフと切り替えるたびに、VRAM使用量が約1GBずつ増えていく現象が報告されています。ただしこれはDLSS 5という技術自体の問題ではなく、RenoDXフレームワーク側のメモリ解放処理に起因するバグである可能性が指摘されています。ゲーム側が正式にDLSS 5を統合しているわけではなく、ReShadeのアドオン機構を通じて後付けで組み込んでいる以上、こうした不安定さが出るのは自然な結果ともいえます。
※本来これらのゲームはDLSS 5を想定して設計されていません。RenoDXの実装は、想定されていないレンダリングパイプラインへニューラルレンダリングのライブラリを無理やり接続しているという点を踏まえておく必要があります。
実態正式対応ではなく、見た目の変化も参考程度
NVIDIA公式が発表しているDLSS 5は、各フレームの色とモーションベクトルを入力として、ライティングやマテリアルをAIが生成・補強するニューラルレンダリング技術です。開発者向けには、AI処理の強度やカラーグレーディング、顔単位でAI処理から外せるマスキングといった調整機構が用意されています(詳しくはDLSS 5の開発者向け制御を解説した記事で取り上げています)。
今回のRenoDX経由のMODは、こうした開発者向けの調整を経ずにDLLを直接組み込んでいるため、キャラクターの顔や質感が大きく変化して見えるケースがあります。正式にDLSS 5へ対応したゲームでは、開発者が強度やマスキングを調整したうえで実装するため、今回のMODで見られる見た目の変化がそのまま再現されるとは限りません。
結論試すのは非推奨、公式方針も買い替え判断も変わらない
今回使われているDLLは、NVIDIAが公式に検証・配布したものではなく、ゲームファイルから抽出された未完成のライブラリです。出所不明のファイルを導入すればドライバーやOSの動作が不安定になるリスクがあり、各ゲームの利用規約に抵触する可能性も否定できません。VRAM使用量の増加や動作の不安定さも報告されており、実用性の面でもメリットは乏しい状態です。この記事では導入方法や入手先は紹介していません。
NVIDIAは2026年3月のDLSS 5発表以降、投入時期を「2026年秋」、対象を「GeForce RTX 50シリーズ」としており、この方針は2026年8月時点でも変わっていません。今回対応タイトルが広がったことは、コミュニティの技術力の高さを示す出来事ではありますが、NVIDIAの公式対応が進んだことを意味するものではありません。RTX 4070・RTX 4070 Ti・RTX 4080シリーズを使っている人の買い替え判断も、これまでと同じ基準のままで問題ありません。判断材料はRTX 4070(無印)は2026年でも現役かでも整理しています。
FAQよくある質問
総括対応拡大は話題性が高いが、実用面のメリットは乏しい
『NBA 2K27』から流出したDLSS 5用DLLを使った非公式MODが、モディングコミュニティ「RenoDX」の手によって対応タイトルを十数本規模へ拡大させています。『Cyberpunk 2077』『GTA V』『Red Dead Redemption 2』など、本来DLSS 5を想定していないゲームでもニューラルレンダリングが動作する状態が確認されました。
一方で性能への負荷は軽くありません。Cyberpunk 2077・RTX 5070・1440p環境では、ラスタライズが138fpsから68fpsへ、レイトレーシングUltraも111fpsから55fpsへと、いずれも半分近くまで低下しています。VRAM使用量が切り替えのたびに増加する不具合も報告されており、実用段階には達していません。
NVIDIAは2026年8月時点でも、DLSS 5の投入時期を「2026年秋」、対象を「GeForce RTX 50シリーズ」から変更していません。今回の話題は技術的には興味深いものの、一般のPCゲーマーが真似する必要はなく、GPUの買い替え判断もこれまでと変わりません。
※本記事の情報は2026年8月30日時点の海外報道にもとづきます。




