AMD RDNA 5の大半は2028年まで出ない?|2027年発売はAT2のみ、Computex証言とLLVM開発状況から検証
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2027年発売はAT2のみ、Computex証言とLLVM開発状況から検証
出典:VideoCardz(Kepler_L2氏のリーク報道)・Tweakers(Computex 2026ボードパートナー取材)・LLVM公式リポジトリ(GFX13定義)にもとづきます(2026年9月17日時点)。
AMDの次世代GPUとして開発が進んでいるとみられるRDNA 5系について、2027年に登場する新GPUは「AT2」だけで、それ以外のAMD製GPUは2028年になるとの情報が出ています。情報源は、AMD関連のリークで知られるKepler_L2氏が海外掲示板フォーラムへ投稿した内容です。
ただし、AMDはこのスケジュールを発表していません。今回の情報だけでRadeon RX 9000シリーズの購入を見送る必要はまだありませんが、Computex 2026でのボードパートナー取材やLLVMの開発状況と突き合わせると、今回のリークがどの程度筋が通っているのかが見えてきます。
同時期にはNVIDIA側でも正反対のリークが出ており、次世代ゲーミングGPUの投入時期はかなり流動的になっています。AMD側の詳しい内訳と、開発が止まっていないと考えられる根拠を整理します。
目次
AT2のみ2027年AMDは2027年にAT2だけ投入する可能性
Kepler_L2氏によると、2027年に発売されるAMDの新GPUは「AT2」だけで、それ以外は2028年になるとされています。AT2はRDNA 5世代のGPUの一つとみられており、現在のRadeon RX 9070 XTが位置するクラスを引き継ぐ可能性が報じられています。
ここで注意したいのは、「RDNA 5がすべて2028年へ延期された」という話ではないことです。今回の情報どおりなら、2027年にもRDNA 5を採用した製品そのものは登場する可能性があります。ただし、AT0・AT3・AT4などとして噂されているほかのGPUについては2028年になるという構図です。AT2のCompute Unit数や製品名、価格帯についても複数のリークが存在しますが、現段階では一致していません。「RX 10000シリーズの○○として発売される」といった具体的なスペックまで確定情報として扱うのはまだ早いでしょう。
6月時点の見方Computex 2026ではすでに2027年後半説が出ていた
今回の2028年説が興味深いのは、わずか数カ月前よりもさらに発売時期が後ろへずれている点です。Computex 2026では、Tweakersが複数のAMD製グラフィックボードメーカーに次世代Radeonの投入時期を取材しています。あるメーカーは2027年第2〜第3四半期を予想していましたが、別のメーカーはそれを楽観的とし、2027年末あるいは2028年初頭になる可能性を挙げていました。
つまり2026年6月の段階でも、「RDNA 5が2027年前半に一斉投入される」という状況ではありませんでした。今回のリークではさらに踏み込んで、2027年に残るのはAT2だけ、それ以外は2028年とされています。この情報が正しければ、AMDはRDNA 5を一度にフルラインナップ展開するのではなく、まず一部GPUだけを投入し、残りを翌年へ回す可能性があります。
開発状況RDNA 5の開発そのものが止まったわけではない
発売が2028年になるという話を見ると、「RDNA 5の開発が遅れているのでは」と考えたくなります。しかし公開されているソフトウェア側の動きを見る限り、次世代AMD GPUの準備自体は進んでいます。
LLVMでは2026年にAMDGPU向けの「GFX13」対応が追加されており、公式リポジトリの`SIDefines.h`には命令エンコーディングファミリーとして`GFX13`が定義済みです。具体的なターゲットである「gfx1310」も2026年1月22日にマージされ、その後もSMEMエンコーディングの追加など更新が続いています。さらに2026年9月14日には、gfx1310向けのbf16 transcendentalテストを追加するコミットもマージされており、記事執筆時点のわずか3日前まで開発が続いていることが確認できます。
GFX13はRDNA 5世代に対応するものとみられていますが、AMDが「GFX13=市販RDNA 5製品」として正式発表したわけではありません。それでも、次世代GPUに向けたコンパイラ対応がこの9月まで継続して進んでいることから、「2028年まで開発そのものが止まる」と解釈する必要はなさそうです。問題は開発の有無ではなく、製品をいつ市場へ投入するのかというロードマップ側にある可能性があります。
NVIDIA側との比較わずか数日前には正反対のリークも
今回のリークが伝えているのは、AMDのAT2を除けばNVIDIAを含むGPUが2028年になるという見方です。ところが、そのわずか2日前の2026年9月14日には、正反対の情報も出ていました。Moore’s Law Is Dead氏はNVIDIA内部の情報として、次世代GeForceが2027年前半の投入を目標にしていると報告し、複数の海外メディアが伝えています。
この2027年前半説について、MEGAsizeGPU氏とKepler_L2氏(今回の2028年説の情報源と同一人物)が公然と異議を唱えていることも分かっています。つまり単に「2つのリークが矛盾している」というより、リーカー同士が名指しで見解を異にしている状況です。NVIDIA側の詳しい状況とRTX 50シリーズの現在地は、NVIDIAが2026年に新作ゲーミングGPUを出さないと確定した経緯を整理した記事で解説しています。
購入判断次世代GPUを待っている人はどうするべきか
- 今のRX 9000シリーズ・RTX 50シリーズの性能に不満がない人
- RX 9000シリーズを近く購入予定の人(リークだけを理由に待つのは早い)
- 2028年まで待てない人(AT2以外のRDNA 5は2028年へずれ込む可能性がある)
- RTX 30シリーズやRadeon RX 6000シリーズ以前を使っていて、VRAM不足や性能不足を感じている人
- AT2の具体的な位置づけ(RX 9070 XT後継か)を確認してから買い替えたい人
- FSR DiamondとNeural Lighting(噂段階の次世代ニューラルレンダリング機能)の対応時期を見極めたい人
特にAMDについては、AT2だけが2027年に先行するという今回の情報が事実なら、「RDNA 5はいつ発売されるのか」ではなく「どのRDNA 5 GPUが2027年に出るのか」が今後の焦点になりそうです。重要なのは、今回の情報とそのわずか数日前に出たNVIDIA側の2027年前半説が真っ向から食い違っていること自体が、現在のGPUロードマップの不確実さを示している点です。リーク一本だけで「待つ」「今買う」を決めないことが大切です。
Q&Aよくある質問
まとめまとめ|「いつ出るか」より「どのGPUが2027年に出るか」が焦点
AMDの次世代GPUについて、2027年に登場するのはRDNA 5世代とみられるAT2だけで、それ以外のAMD GPUは2028年になるとの新しい情報が出ています。これはAMD公式のロードマップではなく、Kepler_L2氏によるリークです。
ただしAMDについてはComputex 2026の段階でボードメーカーから2027年後半〜2028年初頭という見方がすでに出ており、2028年という時期自体が突然登場したわけではありません。さらにLLVMではGFX13対応が2026年9月14日時点でも進んでいるため、次世代GPUの開発そのものが停止していると見る材料もありません。
NVIDIA側はより不透明です。今回の2028年説が出るわずか数日前にはRTX 60の2027年前半投入説も報じられており、リーカー同士が名指しで対立しています。現段階では「RDNA 5とRTX 60が2028年に延期された」と断定するよりも、2027年の次世代GPU投入が従来考えられていたほど確実ではなくなり、RX 9000・RTX 50世代を使う期間が長期化する可能性が高まったと捉えるのがよさそうです。





