Akasa Smart Black SC12の仕様と特徴|最大88 CFMの120mm PWMファンは何が違うのか
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最大88 CFM・500〜2,000rpmの120mm PWMファン
Akasaの「Smart Black SC12」は、120×120×25mmの標準サイズで最大88 CFMの風量をうたう4ピンPWMファンです。ケースファンの交換や追加を考えると、風量の数字が大きいほど冷えるように見えます。
公称値は、回転数500〜2,000rpm、最大静圧3.2mmH₂O、騒音10〜31dB(A)、定格0.23Aです。同じ120mmのARCTIC P12 PWM PSTは56.3 CFM、CORSAIR RS120 IIは73 CFMなので、数字だけを見るとSC12がいちばん大きい風量です。
ただし風量・静圧・騒音は、メーカーが公開する測定条件に差があり、他社の数値とそのまま並べて優劣は決められません。国内の販売店と円価格も確認できていないため、今すぐ買える候補としては、国内で入手しやすい他社の120mmファンのほうが現実的です。

目次
結論先に結論|風量重視の120mm追加向けだが、国内入手が壁
- ケースの吸気・排気に、風量重視の120mmを1〜数基足したい人
- CPUクーラーのヒートシンクや120mm・240mmのラジエーターに付けるファンを探している人
- 光らない黒一色のファンで、価格を抑えたい人
- 国内の販売店と円価格が確認できない
- 最大静圧3.2mmH₂Oは、同じ120mmのRS120 IIの4.2mmH₂Oより低い
- 88 CFMは公称の最大値で、測定条件が公開されていない
- 仕様表に、低回転で止まるゼロRPM機能の記載はない
仕様Smart Black SC12の公称仕様
製品の型番はAK-FN136です。Akasaの製品ページにある仕様は次のとおりです。
| 項目 | 公称値 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 外形 | 120×120×25mm | 標準的な厚さ。25mm対応の取付位置ならそのまま付く |
| 回転数 | 500〜2,000rpm(4ピンPWM) | 負荷が低いと遅く、温度が上がると速く回る |
| 最大風量 | 88 CFM(約150m³/h) | Akasaの製品でHDベアリングのファンとしては最大 |
| 最大静圧 | 3.2mmH₂O | フィルターやラジエーターの抵抗に逆らう力の目安 |
| 騒音 | 10〜31dB(A) | 最小は低回転、最大は2,000rpm時の表記 |
| 電気仕様 | DC 12V・0.23A | ヘッダー1つに何基つなげるかの計算に使う |
| 軸受・寿命・保証 | HDベアリング・40,000時間・2年 | 40,000時間は連続運転で約4.5年に相当 |
| 羽根 | 9枚の鎌形状 | 羽根の曲線を改良して風量を稼ぐ設計とされる |
| 付属品 | ゴム製マウント・取付ネジ・300mmケーブル | 配線の長さは300mm。背面コネクタまで届くか確認する |
※風量はCFM(立方フィート毎分)で、1 CFMは約1.7m³/h。88 CFMは約150m³/hです。すべてメーカーの公称値です。

風量88 CFMをどう読むか
数字が大きくても、そのまま比べられない
Akasaの製品ページには、風量・静圧・騒音を測った条件(距離、チャンバーの種類、暗騒音など)の記載がありません。ARCTICやCORSAIRも、それぞれ自社の方法で測った数字を載せています。2,000rpm前後で回る120mmファンで、SC12が88 CFM、RS120 IIが73 CFM、P12 PWM PSTが56.3 CFMと並んでも、この差がそのまま実機の冷えの差になるとは言えません。
実際の冷却は、ケースの吸気・排気の通り道、フィルター、ラジエーターの抵抗で決まります。SC12の88 CFMは公称値のため、「同じ位置に付ける候補を絞る材料」として使うのが安全です。
ラジエーターやフィルターの前では静圧も見る
ケースの背面や天面で空気を逃がすだけなら、風量が効きます。一方、密なフィンのラジエーターや防塵フィルターの前では、空気を押し込む力を示す静圧が効きやすくなります。SC12の静圧は3.2mmH₂Oで、P12 PWM PSTの2.20mmH₂Oより高く、RS120 IIの4.2mmH₂Oより低い数値です。
Akasaは、SC12をケースの吸排気、CPUクーラーのヒートシンク、ラジエーターの用途に向けたファンとしています。ただし、手持ちのクーラーやラジエーターで冷えるかどうかの保証ではありません。
騒音と回転数
騒音は最小10dB(A)から最大31dB(A)で、PWM制御で低負荷時は静かな側に保たれるとされます。最大2,000rpmまで回る一方、最小は500rpmです。仕様表に、温度が低いときにファンが止まるゼロRPM機能の記載はないため、無音にしたい構成では最低回転数でも音が残る前提で考えます。
価格価格と国内での買い方
Akasaの発表では、価格は英国が9.00ポンド、欧州が9.50ユーロからで、販売店によって前後します。注文できる地域は、英国・欧州・北米・アジアです。
国内の販売店と円価格は、11月6日時点でAkasa公式とAmazon.co.jpの検索では確認できませんでした。同社のほかの120mmファンはAmazon.co.jpに並んでいますが、型番AK-FN136の出品は見つかっていません。1基9ポンド前後の商品は、海外から取り寄せると送料の比率が大きくなるため、1基だけ買う目的では割に合いにくい価格帯です。
国内の取り扱いが始まった場合は、型番がAK-FN136であることを確かめてから選びます。名前の似た「OTTO SC12 BLACK」(AK-FN109-BK)は別の製品です。
取り付け取り付けと接続の確認点
- 取付位置の厚さは25mmです。標準の120mmファン取付位置なら、120mmや240mmの簡易水冷ラジエーター、120mmのCPUクーラーにも付くとAkasaは説明しています。
- 向きは、空気が羽根の開いた側から入り、支柱とケーブルがある側へ抜けます。吸気ファンは開いた側をケースの外へ、排気ファンは開いた側をケース内へ向けます。
- PWMヘッダーは4ピンが前提です。ヘッダーの許容電流が一般的な1Aなら、SC12は0.23Aなので4基で0.92Aです。ヘッダーの許容電流はマザーボードごとに違うため、説明書で確認します。
複数基をまとめるなら、ヘッダーから電流を取らないSATA給電のスプリッターが使えます。Akasaは、5分岐のFLEXA FP5Hではファンの電流がヘッダーから流れ、3分岐のFLEXA FP3SではSATAから給電されると案内しています。ケーブルの扱いを含めたファン全体の選び方は、ケースファンの選び方で解説しています。
ファンの回転数が下がらないときは、3ピンと4ピンの違いが原因になりがちです。ケースファンの回転数が下がらない原因で、見分け方を実測つきでまとめています。
比較ARCTIC P12 PWM PSTとCORSAIR RS120 IIとの違い
SC12の風量は、国内で買いやすい2製品より大きい公称値です。ARCTIC P12 PWM PSTとCORSAIR RS120 IIは、どちらも120mmで、価格と入手性ではSC12より先に候補になります。
| 製品 | 回転数・風量・静圧 | 騒音・軸受・保証 |
|---|---|---|
| Akasa Smart Black SC12 | 500〜2,000rpm、88 CFM、3.2mmH₂O | 10〜31dB(A)、HDベアリング、2年 |
| ARCTIC P12 PWM PST | 200〜1,800rpm(5%未満のPWMで停止)、56.3 CFM、2.20mmH₂O | 0.3ソーン、流体動圧軸受、6年 |
| CORSAIR RS120 II | 420〜2,100rpm、10.8〜73 CFM、0.15〜4.2mmH₂O | 10〜36dBA、磁気ドームベアリング、5年 |
※いずれもメーカー公称値です。P12 PWM PSTの騒音はソーン、SC12とRS120 IIはdB(A)の表記で、単位が違うため数値どうしは比べられません。RS120 IIの厚さは26mmです。
SC12は、最大風量の数字がいちばん大きい一方、最大静圧はRS120 IIより低く、保証は2年と短めです。P12 PWM PSTは風量こそ控えめですが、5%未満のPWMでファンが止まり、保証が6年で、5個セットで買えます。RS120 IIは静圧が高く、デイジーチェーンで複数基をまとめられます。ラジエーターや防塵フィルターの前に置くなら、風量より静圧の高いRS120 IIが候補です。
CORSAIR RS IIの全モデルは、CORSAIR RS II・RS II ARGB全9製品の違いで解説しています。
カードの価格はAmazon.co.jpの表示で、変動します。購入前にカードのリンク先で確認してください。
FAQ購入前によくある疑問
まとめまとめ|風量重視の候補だが、国内で買えるファンと並べて選ぶ
Smart Black SC12は、最大88 CFM・500〜2,000rpm・厚さ25mmの4ピンPWMファンで、英国価格は9ポンドからです。公称の風量はARCTIC P12 PWM PSTやCORSAIR RS120 IIより大きい一方、静圧はRS120 IIより低く、測定条件も公開されていません。
ケースの吸排気に風量を足したいなら候補になりますが、国内の販売店と円価格が確認できない以上、今すぐ組むならP12 PWM PSTやRS120 IIのように国内で買えるファンが現実的です。国内の取り扱いが出たら、型番AK-FN136と価格を確かめてから選びます。
出典:Akasa Smart Black SC12 製品ページ / Akasaのプレスリリース(TechPowerUp掲載) / ARCTIC P12 PWM PST 仕様 / CORSAIR RS II 仕様(アスク)



