『If 赤 Then 停止』体験版が無料配信|信号機をステートマシンで制御、学べるのはコードより自動化の考え方【2026年9月】
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信号機をステートマシンで制御する交通パズル
出典:Steam公式ストアページ(本編)、Steam公式ストアページ(体験版)(いずれも2026年9月10日確認)
信号機が青になるタイミングを、自分で決められるとしたらどうでしょうか。歩行者を先に行かせるか、車を流し切るか。判断を間違えれば渋滞が伸び、住民から苦情が飛んできます。
『If 赤 Then 停止』は、街の信号機や踏切の遮断機に「状態遷移」を組み込んで交通を整理していくパズルゲームです。開発はスイスのKerzoven、販売はMetaroot。本編はまだ発売日未定ですが、無料の体験版がSteamで配信開始されました。
この記事では、Steamの公式ストアページに載っている情報と公開スクリーンショットから、実際に何を組み立てるゲームなのか、そして「プログラミングを学べる」と言えるのはどこまでなのかを整理します。
目次
概要予算の尽きたスイスの街で交通システムを直す
プレイヤーは、交通と財政の問題を抱えるスイスの街で働くエンジニアという設定です。公式の説明によれば、街は渋滞で埋まり、新しい信号機はまともにプログラムされておらず、市長の野心的なプロジェクトで予算も底をついています。前任者は辞職し、後任のプレイヤーが「ほこりをかぶったステートマシン・プログラミングのマニュアル」を頼りにシステムを修復するという導入です。
やることは、信号機や遮断機の動作を組み立てて、車と歩行者の流れを整理することです。全員を同時に先へ進ませることはできないので、優先順位のバランスを取る必要があります。渋滞や遅延が起きると住民が不満を述べ、そのフィードバックを見ながら組み直していく形です。交差点・横断歩道・踏切といった複数のシステムを連携させる場面もあります。




※画像はSteam公式ストアページ掲載のスクリーンショットです。開発中のバージョンで撮影されたものが含まれます。
操作状態は図で置き、遷移の条件だけを式で書く
「プログラミングパズル」と聞くと、エディタにコードを打ち込む画面を想像するかもしれません。公開されているスクリーンショットを見る限り、実際の作り方はその中間です。
画面左側が編集エリアで、ここに状態のブロックを縦に並べます。公開画像では横断歩道の制御に「NoPeople」「HasPeople」「Stop」「CarGo」「Wait」「PeopleGo」といったブロックが置かれていました。そしてブロックとブロックの間に、次の状態へ移る条件を式で書きます。同じ画像に写っていた条件は次のようなものです。
Stop.T > 2100 / Wait.T > 300 / PeopleGo.T > 4300 / CarGo.T > 4000 && HasPeople.Q。別の画面では入力欄に補完候補が出ており、そこには「ON.Q [state]」「ON.T [time]」と説明付きで表示されていました。つまり.T が時間、.Q が状態を指す書き方で、候補から選んで組み立てる形式です。ゼロから自由に記述するのではなく、使える項目が提示される作りになっています。
初心者向けの案内も画面内に用意されています。公開画像の1枚には、「OnButtonが押されたときにライトを点灯させたいから、『False』を『OnButton』に置き換えよう」という日本語のチュートリアル指示が矢印付きで表示されていました。踏切の警告灯を題材に、OFFとONの2状態から始める場面です。いきなり複雑な交差点を任されるわけではないことがうかがえます。
レベル選択画面には「Tutorial: Step – Transition」「Tutorial: Time」「Tutorial: Parallel Process」といったチュートリアル用ステージが並び、そこから「Simple Barrier」「Crosswalk」「Train Service」「Advanced Crosswalk」「Construction Site」へ進む構成が確認できます。段階を踏んで概念を足していく設計です。
学習効果学べるのはコードではなく自動化の考え方
ここが本作でいちばん誤解されやすい部分です。公式の特徴欄には「関数型プログラミングではなく、高度な状態遷移の自動化のコンセプトを採用しよう」と明記されています。あわせて「オートメーション産業で使用されているプログラミング言語を学ぼう」とも書かれています。
つまり本作が扱うのは、工場や設備の制御で使われる「状態遷移で機械を動かす」考え方であって、PythonやC#のような汎用プログラミング言語の学習ではありません。変数を宣言して関数を書き、アプリを作る種類の勉強を期待して買うと、方向が違うことになります。
本作で身につくのは、入力と出力を定義し、条件が満たされたら次の状態へ移すという制御の組み立て方です。この考え方は設備制御や組み込み機器の世界では基礎になりますが、Webアプリやゲームを作るための知識とは接点が限られます。公式が具体的にどの言語・どの規格に準拠しているかまでは、Steamにも開発元の公式ページにも記載がありません。学習教材として当てにするなら、まず無料の体験版で扱う内容が自分の目的に合うかを確かめてください。
逆に言えば、条件分岐とタイミングの設計を体で覚える題材としては筋が通っています。ユーザーが付けたタグでも上位に「プログラミング」「論理」「教育」「自動化」が並んでおり、この方向性はプレイヤー側にも伝わっているようです。AIやコード生成の話題に関心があるなら、小説家がAIで開発したゲームを無料公開した事例や、スクエニがコードを書かずにUnity開発を試した事例も、作る側の話として並べて読める内容です。
動作環境メモリ2GB・容量2GBで動く軽さ、Linuxにも対応
Steamに掲載されている最低動作環境は次のとおりです。推奨環境の記載はありません。
| 項目 | Windows | Linux |
|---|---|---|
| OS | Windows 10以降 | 最近のデスクトップ向け ディストリビューション |
| CPU | 2.6GHz デュアルコア | 2.6GHz デュアルコア |
| メモリ | 2GB | 2GB |
| グラフィック | VRAM 2GB / OpenGL 3.3 1280×720 | VRAM 2GB / OpenGL 3.3 1280×720 |
| ストレージ | 2GB | 2GB |
| 入力 | マウスとキーボード | マウスとキーボード |
メモリ2GB・容量2GB・OpenGL 3.3という要求は、近年のPCゲームとしてはかなり軽い部類です。GPUの型番指定もありません。WindowsだけでなくLinuxにも正式対応しているため、SteamOS環境でも動作対象に入ります。ノートPCや古い環境でも試しやすい構成です。
言語対応も充実しています。英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語(ブラジル)・中国語(簡体字)・日本語・韓国語・ロシア語の9言語に対応し、日本語を含む全言語がインターフェース・音声・字幕のすべてに対応と表示されています。小規模な開発体制のパズルゲームとしては手厚い対応です。
体験版無料で試せるが、本編の発売日は未定
体験版はSteamで無料配布されており、本編とは別のストアページから入手します。Steam上の配信日表記は太平洋時間基準で2026年9月9日、日本時間では9月10日にあたります。
本編のストアページは「発表予定」の表示で、発売日も価格も公開されていません。気に入った場合はウィッシュリストに入れて続報を待つ形になります。体験版で扱えるレベル数についても、Steamと開発元の公式ページのどちらにも記載がありませんでした。
FAQよくある質問
まとめ無料で試せるので目的が合うかを先に確かめる
本作は、信号機や遮断機という身近な題材で状態遷移を組み立てるパズルです。動作要件はメモリ2GB・容量2GBと軽く、日本語も手厚く、体験版は無料。試すハードルはほとんどありません。
判断が分かれるのは「何を学べるか」の期待値です。公式が自ら「関数型プログラミングではない」と線を引いているとおり、汎用プログラミングの入門教材ではありません。設備や機械を条件とタイミングで動かす考え方に興味があるなら噛み合いますが、アプリ開発の勉強のつもりだと目的から外れます。
無料体験版が配信中で、本編は発売日・価格とも未定。最低要件はメモリ2GB・VRAM 2GB・容量2GBとかなり軽く、WindowsとLinuxに対応します。日本語は音声まで含めて対応。作るのは状態ブロックの図と、その間をつなぐ「Stop.T > 2100」のような遷移条件です。学べるのは自動化の制御ロジックであって汎用プログラミングではないので、その線引きを踏まえて体験版から試すのが確実です。
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出典:Steam公式ストアページ(本編)、Steam公式ストアページ(体験版)、Kerzoven公式サイト(いずれも2026年9月10日確認)



