『The Last of Us Part II』PC版マルチプレイMODが公開中止|4対4・マッチメイキング実装も直前でSonyの書簡
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4対4・マッチメイキング実装も直前でSonyの書簡
出典:VideoCardz、Push Square、GodisaGeek、Speclizer氏X投稿(2026年9月13日)、Naughty Dog公式ブログ「The Last of Us Online」開発中止発表(2023年12月14日)・PC版発表、Gematsu(2019年9月)にもとづきます。2026年9月16日時点の情報です。
『The Last of Us Part II』を友人と対戦で遊びたいと思っても、公式にその手段が用意されたことは一度もありません。開発元のNaughty Dogは2019年、本編にオンラインモードを収録しない方針を明らかにし、独立企画として育てていた「The Last of Us Online」も2023年12月に開発中止となっており、この空白は長らく埋まらないままでした。
この空白を個人の力で埋めようとしていたのが、モッダーのSpeclizer氏が2026年1月から開発してきた非公式マルチプレイMODです。9月の一般公開を目前にした2026年9月13日、Speclizer氏はSony Interactive Entertainmentを代理する書簡を受け取ったとして、公開を行わないことを明らかにしました。中止された時点で、対戦は4対4まで拡張され、公開マッチメイキングやキャラクター別ロードアウト、複数マップまで実装が完了していました。
Sonyが公開を止めた具体的な理由は明らかにされておらず、Patreonでの資金調達が引き金になったという見方も、現時点では海外メディアの推測の域を出ません。公表されている事実と推測をはっきり分けたうえで、同じ非公式マルチプレイMODである「CyberMP」「Prey Coop」との違い、そして現状遊ぶ方法が存在しない中で気をつけるべき点まで整理します。
目次
要点まず何が起きたか
経緯「公開予定なしの実験」から一般公開直前まで進んだ9カ月
Speclizer氏によるMOD開発は、当初から一般公開を前提としたプロジェクトではありませんでした。海外メディアの報道と本人のX投稿をまとめると、これまでの歩みは次のようになります。
書簡分かっていることと、推測にとどまること
Speclizer氏がXで公表した内容によれば、届いたのはSony Interactive Entertainmentを代理する、MODを公開しないことを求める書簡でした。
「1月から開発を続けてきたTLOU2マルチプレイMODは今月公開予定でしたが、Sony Interactive Entertainmentを代理する書簡を受け取り、公開しないよう求められました。日の目を見られず残念ですが、今後は自分自身のオリジナル企画に取り組む姿を追いかけてもらえたら」という趣旨の投稿を行っています。
この投稿からは、書簡に具体的な法的根拠や中止を求める詳しい理由が記されていたかどうかは分かりません。Sony側からは、本件について公式な発表や声明も出されていません。海外メディアの一部は、開発がPatreonからの支援を受けて進められていた点を挙げ、収益化の要素があったことが対応を早めた可能性を指摘していますが、これはあくまで推測です。
- Speclizer氏がSonyを代理する書簡を理由に、2026年9月13日にXで一般公開の中止を公表したこと
- 中止の時点でMODが4対4の対戦・公開マッチメイキング・複数マップまで実装が進んでいたこと
- 開発がPatreonからの支援を受けて進められていたと報じられていること
- Speclizer氏が今後、自身のオリジナル企画に取り組む考えを示したこと
- Sony側が公開停止を求めた具体的な法的根拠や理由
- Patreonでの資金調達が中止の直接の引き金になったかどうか
- 書簡がいわゆる停止要求(cease and desist)としての法的効力を伴うものだったかどうか
背景Naughty Dog自身も2度、オンライン化を手放している
『The Last of Us Part II』にオンラインモードが搭載されなかったのは、今回が初めてではありません。開発元のNaughty Dogは2019年9月の時点で、前作『The Last of Us』の対戦モード「Factions」を土台にしたオンライン要素を本編には収録せず、独立した別プロジェクトとして育てる方針を明らかにしていました。
そのプロジェクトは「The Last of Us Online」として開発が続けられましたが、2023年12月14日、Naughty Dogは公式ブログでこの作品自体の開発中止を発表しています。同社は、ライブサービス作品を長期間支え続ける体制と、単独プレイのナラティブ作品を作り続けてきたスタジオとしての方向性の両立が難しいと判断し、後者を選んだと説明しました。PC版『The Last of Us Part II Remastered』自体は2025年4月3日に発売されていますが、収録されているのはキャンペーンや「No Return」ローグライクモードなどシングルプレイヤー向けの内容で、オンライン対戦モードは含まれていません。
SonyとNaughty Dogは、ファン待望のマルチプレイを自ら形にする機会を過去に2度手放しています。有志のモッダーが独力でその空白を埋めかけたところを書簡一本で止めた今回の一件は、公式でのマルチプレイ実現が近い将来に見込みづらいことをあらためて示す出来事でもあります。
注意現状、遊ぶ方法は存在しない
2026年9月16日時点で、『The Last of Us Part II』を対戦マルチプレイで遊ぶ方法は、公式・非公式を問わず存在しません。Speclizer氏のMODは一般公開されないまま開発が止まっており、Naughty Dog自身のオンライン企画も2023年に中止されています。
話題になった末に公開中止となったMODは、それを騙る偽の配布ファイルや実行ファイルが後から出回りやすくなります。公式サイトやSpeclizer氏本人のアカウント以外から配布されている『The Last of Us Part II』マルチプレイMODを名乗るファイルは、正規の配布ルートが存在しない以上、実行しないでください。マルウェアの混入やアカウント情報の窃取につながるおそれがあります。
比較同じ非公式マルチプレイMODでも結末はまったく違う
非公式マルチプレイMODは今回が初めてではありません。当サイトで扱った『サイバーパンク2077』の「CyberMP」、『Prey』の「Prey Coop」と並べると、技術的な到達点と現在の段階が三者三様であることが分かります。
CyberMP(『サイバーパンク2077』)
- 状況:2026年7月時点でテスター限定配布、一般公開はまだ先
- 到達点:1サーバー最大66人が同時接続、独自のゲームモードを作れるサーバー基盤
- 障壁:現時点で権利者からの法的な動きは報じられておらず、サーバーの安定性向上待ちの段階
Prey Coop(『Prey』)
- 状況:Nexus ModsでAlpha版が一般公開済み、誰でも導入可能
- 到達点:本編キャンペーンを最大16人で協力プレイ、ストーリー進行や敵AIまで同期
- 障壁:現時点で開発元Arkane StudiosやBethesda側からの権利者対応は報じられていない
TLOU2マルチプレイMOD(今回)
- 状況:2026年9月13日に一般公開そのものが中止、配布は行われない
- 到達点:4対4対戦・公開マッチメイキング・複数マップまで実装が完了していた
- 障壁:Sonyを代理する書簡により、技術的な完成度に関わらず公開直前で止められた
3つを並べると分かるのは、技術的な完成度の高さが公開や存続を保証するわけではないということです。同じ無料の非公式MODでも、Patreonのような間接的な資金調達の仕組みがあるかどうか、権利者がどのタイミングで書簡を送ってくるかによって結末はまったく変わります。CyberMPやPrey Coopも、この先同じように権利者からの書簡一本で状況が変わる可能性は否定できません。次に似たMODが話題になったときも、実際にダウンロードできる状態になるまでは「まだ無いもの」として距離を置いて見ておくのが実情に近い向き合い方です。
Q&Aよくある質問
まとめまとめ|9カ月の開発は、公開直前でSonyの書簡により止まった
『The Last of Us Part II』のPC版を非公式に対戦マルチプレイ化するMODは、2026年1月の開発開始から9カ月で4対4対戦・公開マッチメイキング・複数マップまで実装を終えていましたが、2026年9月13日、Sony Interactive Entertainmentを代理する書簡を受けて一般公開が中止されました。
Sonyが公開を止めた具体的な理由は明らかにされておらず、Patreonでの資金調達が引き金になったとする見方は、あくまで海外メディアの推測にとどまります。Naughty Dog自身も2019年と2023年の2度にわたり、このIPのオンライン化を自ら手放してきた経緯があり、公式でのマルチプレイ実現も現時点で見通しは示されていません。
2026年9月16日時点で、このMODを含め『The Last of Us Part II』を対戦マルチプレイで遊ぶ方法は存在しません。同名を騙る配布ファイルには手を出さず、「CyberMP」や「Prey Coop」のような他の非公式MODについても、実際にダウンロードできる状態になるまでは距離を置いて見ておくのが実情に近い向き合い方です。

