RTX 5090 FE、消えたシリアル番号で保証拒否との報告|RTX 5080でも退色、NVIDIAのRMA条件と対策
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元箱・購入証明があっても通らず、RTX 5080でも退色を確認
出典:Reddit r/nvidia(当事者による投稿) / VideoCardz / NVIDIA公式グラフィックスカード保証ページ / nvidia-smi公式ドキュメントにもとづきます。2026年9月17日時点の情報です。
GeForce RTX 5090 Founders Editionを使っていて高負荷時にブラックスクリーンが発生し、NVIDIAへRMA(返品交換)を申請したユーザーが、本体に印刷されたシリアル番号を読み取れないことを理由に保証対応を拒否されたと報告しています。単純にシリアル番号を紛失していたという話ではなく、元箱・NVIDIAからの注文情報・購入証明はすべて保管していました。
調べてみると、RTX 50シリーズFounders Editionでシリアル番号が読みにくくなるという報告自体は今回が初めてではありません。RTX 5090だけでなくRTX 5080 FEでも同様の退色が確認されており、2025年5月の時点ですでに話題になっていました。
この記事では、今回の事例の経緯、NVIDIAが公開している保証条件との整合性、`nvidia-smi`コマンドによるシリアル番号の確認方法、そしてRTX 50シリーズFEを所有している人が今からできる対策まで、一次情報にもとづいて整理します。原因が確定していない部分や個別の投稿にもとづく情報は、断定せずに扱います。
今回のRMA拒否は、Redditで公開された1件の個別事例です。「RTX 5090 FEのシリアル番号が薄くなれば必ず保証を拒否される」と一般化することはできません。同じスレッドには、シリアル番号が一部読めない状態でも元箱の写真を提示してRMAを通せたという別のユーザーの報告もあり、現時点では対応が完全に統一されているとは判断できません。
目次
発端高負荷時のブラックスクリーンからRMA拒否まで
今回の報告は、Redditのr/nvidiaへ2026年9月15日に投稿されたRTX 5090 FE所有者によるものです。投稿者によると、問題のカードは2025年9月10日にNVIDIA UKから1,799ポンドで直接購入したものでした。使用中にGPUへ高い負荷をかけるとブラックスクリーンが発生するようになり、NVIDIAへ連絡してRMAを申請しています。
投稿者はカードを開封・改造・修理したことはないとしており、NVIDIAへ送る前の時点でPCIeブラケット付近にある物理的なシリアル番号がすでに読めなくなっていたと説明しています。一方で元箱は残しており、箱に記載されたシリアル番号のほか、NVIDIAの注文情報・請求書・購入証明も保管していました。
GPUをNVIDIAへ送ってから30日以上が経過した2026年9月11日、NVIDIAの担当者からRMAを拒否してGPUを返送すると連絡があったとしています。この段階では拒否理由は説明されておらず、投稿者があらためて問い合わせたところ、9月14日になって物理的なシリアル番号を識別できないことが理由として伝えられたとしています。
注目点元箱と購入証明があっても通らなかった
今回の事例で注目したいのは、「シリアル番号をまったく証明できなかった」という状況ではないことです。投稿者はNVIDIAから直接購入した履歴があり、元箱にはシリアル番号が残り、購入証明も提示できる状態でした。さらに投稿者は、NVIDIAのオンラインサポートから、本体のシリアル番号を確認できない場合でも元箱や購入証明が製品確認に利用できる旨の回答を事前に受けていたとも説明しています。それでも今回のRMAでは、本体にある物理的なシリアル番号を確認できないことが問題になったとされています。
ただし、同じRedditスレッドには対照的な報告も存在します。別のRTX 5090 FE所有者は、シリアル番号が一部読み取れない状態だったものの、元箱の写真を提示することでEU圏のRMAを受け付けてもらえたとしています。つまり、同じようにシリアル番号が薄くなったカードでも、RMAの処理結果が必ず同じになるとは言えません。
保証規約NVIDIA公式保証にシリアル可読性の条件はない
NVIDIAが公開しているグラフィックスカード向け保証ページを直接確認したところ、NVIDIAブランドのグラフィックスカードは新品購入日から3年間を保証期間としています。対象は製造上の欠陥およびハードウェアコンポーネントの故障で、保証対象外となる条件には乱用・誤使用・過失・天災・操作マニュアルに従わない使用などが列挙されています。
NVIDIA公式の保証ページには、「カード本体に印刷されたシリアル番号を目視できなければ保証対象外になる」という条件は記載されていません。またこのメーカー保証とは別に、消費者が法律上持つ権利には影響しないことも明記されています。したがって、今回の個別ケースだけから「シリアル番号が薄くなった時点で3年保証が消滅する」と解釈するのは早計です。一方、実際のRMAでは個体を特定する必要があるため、NVIDIAが本体の識別情報を重要視すること自体は不自然ではありません。
問題は、ユーザー自身の改変ではなく通常使用中に識別情報が読みにくくなった可能性がある場合に、公開規約に明記されていない基準でどこまで厳格に運用されるのか、という点にあります。
経緯シリアル番号の退色は2025年から報告されていた
今回のケースだけを見るとRTX 5090 FEで新しく発生した問題のように見えますが、VideoCardzによると、RTX 50シリーズFEのシリアル番号が読みにくくなる問題は2025年5月の時点ですでに報告されていました。2026年9月になって突然出てきた話ではありません。
今回のRedditスレッドでも、RTX 5080 FEをRMAした別のユーザーが、申請時に確認したところシリアル番号が金属ブラケットとほぼ同じ色まで薄くなっており、撮影する際に照明を工夫する必要があったと報告しています。把握されている最も古い報告は中国のコンテンツクリエイターによるもので、1年以上前にさかのぼるとされています。
現時点でNVIDIAがRTX 50 FE全体の製造上の問題として公式に認めたわけではなく、発生率も分かっていません。「今回報告したRTX 5090 FEだけに偶然発生した現象」と考えるには類似報告が多いものの、「すべてのRTX 5090・5080 FEでいずれ消える」と断定することもできません。
原因なぜRTX 50 FEのシリアル番号は薄くなるのか
RTX 50シリーズFounders Editionでは、シリアル番号などの識別情報が金属製のPCIeブラケット部分に表示されています。複数の報告では、文字が金属へ深く刻まれているのではなく、表面へ印刷されたような状態になっていることが指摘されており、RTX 50 FEの識別情報はレーザー刻印ではなく印刷されているとみられています。
金属を削ったり焼いたりして文字を形成する刻印であれば、表面が多少変色しても文字の形状自体は残りやすくなります。一方、表面に形成された印字であれば、摩擦や汚れによってコントラストが失われる可能性があります。実際にRTX 5080 FEをRMAしたユーザーは、シリアル番号がPCIeブラケットの内側にあり、GPUの取り付け・取り外し時に擦れやすい場所だと指摘しています。
ただし、「発熱によってインクが消えた」と現時点で断定することはできません。GPUの熱、ブラケット周辺の温度変化、取り付け時の摩擦、汚れ、経年変化など複数の要因が考えられますが、NVIDIAが原因を公式に説明したわけではなく、現時点で明確に確認できるのは複数のRTX 50 FEで文字が読みにくくなった事例が存在することまでです。
確認方法シリアル番号は「nvidia-smi」からも確認できる
今回の件でもう一つ押さえておきたいのが、Windows上からGPUの識別情報を取得する方法です。NVIDIAが公式に提供する`nvidia-smi`では、対応するGPUの詳細情報の一つとしてシリアル番号を確認できます。コマンドプロンプトまたはターミナルで次のコマンドを実行します。
nvidia-smi -q
特定の項目だけを確認したい場合は、次のコマンドも使えます。
nvidia-smi --query-gpu=name,serial,uuid --format=csv
NVIDIA公式の`nvidia-smi`ドキュメントでは、Serial Numberについて「各ボードに物理的に印刷されたシリアル番号と一致する番号」と説明されています。この値はグローバルに一意で変更されない英数字の値とされています。今回の問題を受け、この方法でシリアル番号を取得できる可能性が海外コミュニティでも紹介されています。
ただし、すべてのグラフィックスカードで必ず取得できるわけではありません。ハードウェアや環境によってはサポートされない項目もあり、Founders Editionでは確認できても、各メーカーが独自設計したカードではメーカー側の管理番号と一致しない可能性もあります。
出典:nvidia-smi公式ドキュメント「Serial Number」項目の説明にもとづきます。
注意nvidia-smiのシリアル番号があればRMAは通るのか
ここは分けて考える必要があります。`nvidia-smi`からシリアル番号を取得できることと、その情報をNVIDIAがRMA時の本人・製品確認として受け入れることは同じではありません。NVIDIAの技術資料では、`nvidia-smi`から得られるSerial Numberがボード上に印刷された番号と一致すると説明されていますが、公開されている一般向け保証規約には、「`nvidia-smi`の結果を提出すれば物理シリアル番号の代わりとして扱う」という規定は確認できません。
今回のユーザーは元箱・購入履歴・購入証明を保管していたにもかかわらずRMAを拒否されたと報告しています。したがって、`nvidia-smi`の結果を保存しておけば絶対に保証を受けられる、と考えるべきではありません。それでも、本体・元箱・購入証明・GPU内部から取得できる情報のすべてが同じ番号を示していれば、製品を識別するための追加資料にはなります。特に高価なGPUでは、記録しておいて損はありません。
対策RTX 50シリーズFE所有者が今できること
海外コミュニティでは、印字部分の上からテープを貼って保護するという方法も共有されています。ただし、NVIDIAが公式に推奨している対策ではなく、粘着剤との相性が分からないうえ、将来テープを剥がしたときに印字までさらに傷める可能性を否定できません。保証対策が目的なら、物理的に加工するよりも、まず鮮明な写真と購入記録を残すほうがリスクは小さくなります。
背景「壊れたら買い直す」がしにくい価格・在庫状況
この問題が通常のGPU以上に気になる理由は、RTX 5090の現在の価格と入手性にもあります。2026年9月中旬には米国の主要オンラインショップからRTX 5090の単体在庫が急速に減少し、第三者販売では9,000ドルを超える出品まで確認されています。この価格が市場の実勢価格として成立しているわけではありませんが、故障後に同等品へ簡単に買い替えられる状況ではなくなっているのは確かです。詳しい状況はRTX 5090の価格高騰・在庫状況の記事で随時更新しています。高額かつ入手しにくい製品だからこそ、3年間のメーカー保証を正常に利用できるかどうかの重要性は以前より高くなっています。
FAQよくある質問
まとめシリアル番号の退色と保証運用は分けて考える
RTX 5090 Founders Editionで高負荷時のブラックスクリーンが発生し、NVIDIAへRMAを申請したユーザーが、本体のシリアル番号を読み取れないことを理由に保証対応を拒否されたと報告しました。元箱・注文履歴・購入証明を保管していたにもかかわらず拒否された点が注目されていますが、NVIDIA公式の保証ページには「本体シリアル番号が読めなければ保証対象外」という条件は記載されていません。一方、同じスレッドには元箱の写真提示でRMAが通った別ユーザーの報告もあり、対応が完全に統一されているとは言えない状況です。
シリアル番号の退色自体は2025年5月から報告があり、RTX 5090だけでなくRTX 5080 FEでも確認されています。RTX 50シリーズFEを所有しているなら、故障してから確認するのではなく、本体・元箱のシリアル番号を今のうちに撮影し、購入証明や`nvidia-smi`の出力結果もあわせて保存しておくのがおすすめです。これらはRMAを必ず通す裏技ではありませんが、製品を識別するための記録として備えておく価値があります。



