NVIDIA、DLSS 5のRTX 40シリーズ対応を公式に認める|「RTX 50専用」方針から転換、着手は今秋のRTX 50最適化後
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「RTX 50専用」方針から転換、着手は今秋のRTX 50最適化完了後
出典:NVIDIA広報コメント(海外テック系メディアの取材への回答という形で2026年9月4日前後に報道)、TweakTown「DLSS 5 is officially coming to RTX 40 series GPUs after optimizations are fine tuned for RTX 50 series」(2026年9月5日)、Overclock3D「DLSS 5 is coming to RTX 40 series GPUs, but not yet」、allthings.how「DLSS 5 on RTX 40 GPUs: What Nvidia Confirmed About Support」(いずれも2026年9月5日〜6日確認)。NVIDIAのコメントは複数の海外メディアが同一の文面で報じており、本記事では英文の原文を引用したうえで内容を整理しています。
NVIDIAは2026年3月のDLSS 5発表以来、「DLSS 5はGeForce RTX 50シリーズ専用」という説明を繰り返してきました。RTX 4090やRTX 4070シリーズなどRTX 40シリーズを使っている人にとっては、ニューラルレンダリングという新しい映像品質の技術に指をくわえて見ているしかない、というのがこれまでの前提でした。ところが2026年9月上旬、この前提が崩れます。非公式MODによってRTX 4090・RTX 4080上でDLSS 5が実験的に動作したという報道が広がった直後というタイミングで、NVIDIA自身が方針転換を認めたのです。
海外テック系メディアの取材に対しNVIDIAが寄せた公式コメントでは、3月の発表以来DLSS 5の処理速度を5倍に高速化したこと、現在はGeForce RTX 50シリーズ向けの性能最適化に注力しておりモデル更新を今秋に予定していること、そしてRTX 50シリーズの性能チューニングがより完成した段階で、GeForce RTX 40シリーズへの公式対応拡大に着手する計画であることが明かされました。「RTX 50専用」という説明が事実上撤回された形です。
この記事では、この公式コメントの原文を確認したうえで、読者が混同しやすい「今秋予定されているのは何の話か」「RTX 40シリーズでいつから使えるのか」を切り分けて整理します。そのうえで、8月末に話題になった非公式MODの経緯との時系列、そしてRTX 4070・RTX 4070 Ti・RTX 4080シリーズを使っている人が今の時点で買い替え判断を変えるべきかどうかまで踏み込んで解説します。
目次
経緯非公式MODが話題になった直後の方針転換
タイミングを整理すると、今回の方針転換がどれだけ急だったかがわかります。2026年8月末、RTX Remixコミュニティのモッダーが、『NBA 2K27』から流出した未公開DLLを改造し、GeForce RTX 4090・RTX 4080上でDLSS 5のニューラルレンダリングを動作させたという件が海外メディアで大きく報じられました。この件はDLSS 5用DLLが『NBA 2K27』から流出した経緯から続く一連の話題の一部で、当サイトでも非公式MODの実態と性能低下について詳しく取り上げています。この時点でNVIDIAの公式方針は「RTX 50専用」のまま変わっていませんでした。
それからおよそ1週間後、NVIDIAは海外テック系メディアの取材に対し、RTX 40シリーズへの対応拡大を計画していることを認めました。非公式MODが話題になったことと、今回の方針転換が直接の因果関係にあるとNVIDIAが説明しているわけではありません。ただし、有志のモッダーが個人の技術力だけでRTX 40シリーズ上にDLSS 5を動かして見せたことで、「RTX 50シリーズでなければ動かない」という制約が、ハードウェア上の絶対的な壁ではなく、開発の優先順位づけの結果だったのではないかという見方が海外メディアの一部から出ていたのも事実です。今回の方針転換は、少なくとも結果としてその見方を後押しする形になりました。
公式声明NVIDIAが認めた内容を原文で確認する
NVIDIAが海外テック系メディアに寄せたコメントの原文は以下の通りです。
“DLSS 5 is our most computationally demanding model to date. Since we initially announced it in March, we’ve achieved a 5X performance gain and there’s more to come. Our current focus is on optimizing performance for the GeForce RTX 50 Series with model updates expected later this fall. Once RTX 50 Series performance is more fully tuned, we plan to work on expanding official support to the GeForce RTX 40 Series.”
内容を日本語で整理すると、次の4点になります。ひとつ目は、DLSS 5がNVIDIAにとってこれまでで最も計算負荷の高いモデルであるという説明です。ふたつ目は、2026年3月の発表以来、処理速度をすでに5倍に高速化しており、さらなる改善の余地もあるという説明です。みっつ目は、現在の開発の優先順位はGeForce RTX 50シリーズ向けの性能最適化にあり、そのモデル更新を今秋に予定しているという説明です。そしてよっつ目が、RTX 50シリーズの性能チューニングがより完成した段階で、GeForce RTX 40シリーズへの公式対応拡大に着手する計画だという説明です。この4点目が、これまでの「RTX 50専用」という位置づけからの転換にあたります。
時期の整理「今秋」が指すのはRTX 50向けの話
NVIDIAのコメントを短く要約すると「RTX 40シリーズへの対応も今秋には」と読めてしまいがちですが、原文を丁寧に読むと順序が異なります。「今秋に予定されているモデル更新」はGeForce RTX 50シリーズ向けの性能最適化を指しており、RTX 40シリーズへの対応拡大に「着手する」と説明されているのは、そのRTX 50向けの最適化がより完成したあとの話です。着手する時期と、RTX 40シリーズで実際に使えるようになる提供開始時期は、コメントのどこにも具体的な日付や四半期として書かれていません。現実的には、今秋よりもさらに先、2026年末から2027年にかけての話になる可能性があります。
この点を混同すると「もうすぐRTX 40でもDLSS 5が使える」という誤解につながります。実際に確定しているのは、NVIDIAがRTX 40シリーズへの公式対応拡大を計画として認めたという事実だけです。開発着手の起点となるRTX 50シリーズ向けモデル更新自体、まだ配信されていません。そこからRTX 40シリーズ向けの開発が始まり、検証を経て実際に配信されるまでには、相応の期間がかかると見るのが妥当です。
対象範囲言及されているのはRTX 40シリーズのみ
今回のコメントで対象として名前が挙がっているのは「GeForce RTX 40 Series」のみです。GeForce RTX 30シリーズやRTX 20シリーズについては、今回の声明の中で一切言及がありません。DLSS 5の対象範囲がRTX 30シリーズ以前にまで広がるかどうかは、現時点でNVIDIAから何の方針も示されていない状態です。
なお、RTX 40シリーズ以外のGPUについても、非公式のコミュニティ主導の検証は別途進んでいます。ただしこれらはあくまで個人による実験的な取り組みであり、今回NVIDIAが認めた公式対応拡大の方針とは別のものです。混同しないよう注意してください。
買い替え判断RTX 4070・RTX 4070 Ti・RTX 4080ユーザーへの影響
当サイトではRTX 4070(無印)・RTX 4070 Ti・RTX 4080・RTX 4080 SUPERそれぞれの「2026年でも現役か」を検証しており、いずれも「DLSS 5はRTX 50シリーズ専用でRTX 40シリーズは非対応」という点を買い替え判断の材料のひとつに挙げてきました。今回の方針転換は、この材料に変化をもたらします。RTX 40シリーズが将来的にDLSS 5へ対応する可能性が公式に示されたことは、RTX 40シリーズを使い続ける、あるいはこれから中古・新品で購入するという判断にとって、プラス材料になり得ます。
ただし、提供開始時期がまったく未定である以上、これを理由に「RTX 50シリーズへの買い替えを急ぐ必要がなくなった」と結論づけるのは早計です。DLSS 5対応タイトルの映像品質を今すぐ体験したいのであれば、現時点で対応しているのはRTX 50シリーズだけという状況に変わりはありません。逆に、今使っているRTX 4070・RTX 4070 Ti・RTX 4080シリーズにまだ不満がなく、フレーム生成中心のDLSS 4.5で十分満足できているのであれば、今回の発表を理由に急いで買い替える必要もありません。「いずれ対応する見込みが立った」ことと「今対応している」ことの間には、まだ大きな距離があります。
読者の判断影響を受けるのは誰か、いま何をすればいいか
今回の発表を踏まえて、多くのPCゲーマーが取るべき行動を整理します。
- ほとんどのプレイヤーが該当します。今すぐ設定を変えたり、何かを導入したりする必要はありません
- RTX 4070・RTX 4070 Ti・RTX 4080シリーズを使っていても、今回の発表だけを理由に買い替え計画を変える必要はありません
- 提供開始時期が未定な以上、当面はDLSS 4.5(フレーム生成)を引き続き活用するのが現実的です
- RTX 4070・RTX 4070 Ti・RTX 4080シリーズを所有していて、DLSS 5対応タイトルの映像品質に強い関心がある人
- GeForce RTX 50シリーズへの買い替えを迷っていて、RTX 40シリーズが将来対応する可能性を判断材料に加えたい人
- 非公式MODの検証動向とあわせて、NVIDIAの正式な提供時期のアナウンスを待ちたい人
手元の環境で今からできることは特にありません。GPUドライバーとNVIDIA Appを最新の状態に保ちつつ、NVIDIAからの正式な提供時期のアナウンスを待つのが現実的な対応です。
FAQよくある質問
総括まとめ|方針は転換したが、使えるようになる時期はまだ先
NVIDIAは2026年3月にDLSS 5を発表して以来、「GeForce RTX 50シリーズ専用」という説明を続けてきましたが、2026年9月上旬、海外テック系メディアの取材への回答という形で、GeForce RTX 40シリーズへの公式対応拡大を計画していることを初めて認めました。非公式MODによってRTX 40シリーズ上での動作実績が広まった直後というタイミングでの発表です。
ただし、混同してはいけないポイントがあります。「今秋」に予定されているのはGeForce RTX 50シリーズ向けのモデル更新であり、RTX 40シリーズへの対応拡大に着手するのはそのあとという説明です。RTX 40シリーズで実際にDLSS 5が使えるようになる具体的な時期は、今回のコメントのどこにも示されていません。
RTX 4070・RTX 4070 Ti・RTX 4080シリーズを使っている人が、この発表だけを理由に買い替え計画を急いで変える必要はありません。DLSS 5対応タイトルの映像品質を今すぐ体験したいのであれば、引き続きRTX 50シリーズが唯一の選択肢です。提供時期が固まり次第、この記事を更新します。



