AMDゲーム売上40%減の主因はゲーム機向けチップ|データセンター優先でRadeonは買い控えるべきか【2026年11月】
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前の四半期からはほぼ横ばい。Radeonの通販の掲載最安はRX 9070 XTが147,999円、RX 9060 XT 16GBが86,799円です
AMDの2026年第3四半期決算で、ゲーム事業の売上が前年同期比40%減になりました。2日後にはLisa Su CEOが「私たちはデータセンターファーストの会社だ」と話したため、Radeonをこれから買う人は、AMDがゲーム向けを縮小するのかが気になるところです。
減収の主因は、PlayStationやXboxなどゲーム機向けのセミカスタムチップです。AMDの四半期報告書が減少の主因に挙げているのは、セミカスタム売上の減少です。ゲーム売上は前の四半期(7億7,900万ドル)とほぼ同じ水準で、前年同期が12億9,800万ドルと高かったため、前年比では大きく見えます。Su氏の発言もデータセンター需要の質問への答えで、Radeonの縮小や減産を示す内容は含まれていません。
買い時を決めるのは、決算の見出しよりも店頭の価格です。11月7日の通販の掲載最安は、RX 9070 XTが147,999円、RX 9070が125,800円、RX 9060 XT 16GBが86,799円です。必要な人は最安が予算に収まるうちに買い、急がない人は予算を決めて、その範囲に入ったときに買う進め方が現実的です。
出典:AMD「AMD Reports Third Quarter 2026 Financial Results」/AMD Form 10-Q(2026年9月26日終了四半期)/AMD「Q3 2026 Financial Results」決算資料/Motley Fool「AMD Q3 2026 Earnings Call Transcript」/StockAnalysis「AMD Q3 2026 Earnings Call Transcript」/Yahoo Finance「AMD is a ‘data center first’ company, says CEO Lisa Su」(2026年11月5日)。価格は国内の通販サイトの価格一覧に掲載された最安(税込)で、2026年11月7日に取得しました。送料・ポイントは含みません。
目次
要点決算で確認できたことと、分かっていないこと
2026年第3四半期(9月26日終了)の売上は133億7,700万ドルで、前年同期比45%増でした。データセンターは85億4,600万ドル(97%増)で全社売上の64%、ゲームは7億7,300万ドル(40%減)で6%未満です。プレスリリースは減収の理由を「セミカスタムとグラフィックスの減収」とし、四半期報告書は主因をセミカスタムとしています。
Radeon単独の売上や出荷台数、グラフィックスの減収額は公表されていません。データセンター優先がRadeonの生産量や価格にどう響くかを示す発言も、決算発表・説明会・インタビューのいずれにもありません。
数字事業別の売上は、データセンターが全社の64%
ゲームを含むClient and Gamingは37億2,200万ドルで前年同期比8%減です。このうちClientは29億4,900万ドルで7%増、Ryzenモバイルの販売が伸びています。ゲーム事業の落ち込みを、Ryzen全体の不振と読むのは正確ではありません。
| 事業 | 売上(第3四半期) | 前年同期比 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| データセンター | 85億4,600万ドル | 97%増 | 27%増 |
| Client(Ryzenなど) | 29億4,900万ドル | 7%増 | 4%減 |
| Gaming | 7億7,300万ドル | 40%減 | ほぼ横ばい(0.8%減) |
| Embedded | 11億900万ドル | 29%増 | 14%増 |
| 全社 | 133億7,700万ドル | 45%増 | 16%増 |
※ドル建ての売上高。前期比はAMDの決算資料の数値と、プレスリリースの事業別売上から計算した値です。

原因40%減の中身は、ゲーム機向けセミカスタムの減少
ゲーム売上は2026年に入ってから7億ドル台で動いています。第1四半期は約7億2,000万ドル(9か月累計から計算)、第2四半期は7億7,900万ドル、第3四半期は7億7,300万ドルです。前年同期の第3四半期が12億9,800万ドルと高かったため、前年比では40%減になります。9か月累計でも、前年の30億6,700万ドルから22億7,200万ドルへ26%減っています。
セミカスタムは、ゲーム機向けに作る専用チップです。四半期報告書は、この売上がSonyとMicrosoftのゲーム機の販売状況に左右され、周期的に増減すると書いています。Su氏は決算説明会で、減少は「ゲーム機の販売サイクルのこの段階では想定どおり」と説明しました。
Radeonに当たるグラフィックスの売上も、前年同期比では減っています。一方でSu氏は、Radeon GPUの販売店経由の販売(チャネルセルスルー)は前期比で増えたとも述べました。前年同期比と前期比という別の基準を並べた説明なので、食い違いとは言えません。ただし、グラフィックスの減収額も、ゲーム機チップとの内訳も公表されていません。
発言「データセンターファースト」発言の中身
Su氏は11月5日のインタビューで、データセンター需要の何が想定を上回ったのかを聞かれました。AIの普及が速く、年次で固めていた企業の計画が、頻繁に見直す動的なものに変わっていると答えています。そのうえで、データセンター事業が第3四半期から第4四半期にかけて前期比で約50%伸びること、来年は倍以上に伸ばしたいことを述べ、「私たちはデータセンターファーストの会社だ」と話しました。
質問も答えもデータセンター需要についてで、ゲーム、Radeon、PCの話は出ていません。この発言だけで、Radeonを縮小する方針と読むことはできません。
会社の数字は、データセンター優先をはっきり示しています。第4四半期の売上見通しは約170億ドル(プラスマイナス3%)で、前期比27%増、前年同期比66%増です。内訳はデータセンターが約50%増、Embeddedが2桁増、Client and Gamingが20%超の減少です。この20%超はClientとGamingの合計で、ゲーム単体の見通しは示されていません。
影響Radeonに響きうる3つの話と、決算で言えること
決算説明会でSu氏が触れたのは、供給の融通、部品コスト、PC市場の縮小の3点です。Radeon個別の数字は、どれにも付いていません。
| 話題 | AMDの説明 | 分かっていないこと |
|---|---|---|
| 供給の融通 | PCとデータセンターで供給網は融通がきき、市場の動きに応じて供給を動かせる。データセンターは供給より需要が大きい | Radeonの生産枠を減らしたかどうか |
| 部品コスト | 部品価格が上がるとシステム全体の価格に響き、消費者向けは敏感。PCの販売店経由の販売は9月末にかけて鈍った | GDDR6の仕入れ価格やRadeonの価格改定 |
| PC市場の縮小 | 2027年のPC出荷台数は2桁%の減少を前提に計画。第4四半期のClient and Gamingは前期比20%超減 | Radeon単独の見通し |
供給の融通は、読み方に注意が要ります。この発言は、2027年のPC市場の縮小にどう備えるかという質問への答えで、PCの需要が弱いときに供給をデータセンターへ回せる、という趣旨です。同じ回答でデータセンターは供給より需要のほうが大きいとも述べているため、供給が絞られる可能性は否定できません。ただし、Radeonの生産枠が実際に減るのかは、決算の範囲では読み取れません。
部品コストは、Radeonの価格に直結しやすい話です。AMDがGDDR6の価格を上げたという報道は、10月に出た値上げ報道の記事で整理しています。今回の決算ではGPUの価格改定への言及はなく、AMDが認めたのは部品価格の上昇が消費者向けの需要を冷やしているという点です。
国内価格Radeonの掲載最安は、RX 9070 XTが約14.8万円、RX 9060 XT 16GBが約8.7万円
11月7日の通販の掲載最安は、RX 9070 XTが147,999円、RX 9070が125,800円、RX 9070 GREが94,980円、RX 9060 XT 16GBが86,799円です。RX 9070 XTとRX 9070の差は22,199円、RX 9070 XTとRX 9060 XT 16GBの差は61,200円あります。
| モデル | 掲載最安 | 2番目の安値 | 最安との差 |
|---|---|---|---|
| RX 9070 XT | 147,999円 | 149,700円 | 1,701円 |
| RX 9070 | 125,800円 | 128,800円 | 3,000円 |
| RX 9070 GRE | 94,980円 | 98,980円 | 4,000円 |
| RX 9060 XT 16GB | 86,799円 | 96,800円 | 10,001円 |
※2026年11月7日取得、税込の通販掲載価格の最安。最安は店舗・型番の入れ替わりで動きます。
RX 9070 XT・RX 9070・RX 9070 GREは、最安と2番目の差が1,701〜4,000円と小さく、最安の型番にこだわらなくても数千円の差で済みます。RX 9060 XT 16GBだけは、最安の玄人志向Crowxis製(ツクモで在庫あり)が86,799円で、2番目のドスパラ限定モデルより約1万円安くなっています。
買い時決算を理由に待つ必要はなく、予算で決める
決算発表・説明会・インタビューの範囲では、Radeonの販売終了や供給停止に当たる発言は確認できません。Radeon GPUの販売店経由の販売は前期比で増え、ゲーム以外でも、Radeon AI PROの売上は前期から大きく伸びています(Su氏の説明)。Radeonを避ける理由は、今回の決算からは見つかりません。
| あなたの状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| グラボが壊れた・PCを組む時期が決まっている | 待たずに買う | 決算にRadeonの供給停止を示す発言はなく、AMDは部品コストの上昇を認めている。値下がりを期待させる材料は見当たらない |
| 1440p以上で長く使いたい | RX 9070 XTを軸に選ぶ | 最安は147,999円で、RX 9070(125,800円)との差は22,199円。この差額で性能の余裕を買えるかで決める |
| 10万円以内で16GBがほしい | RX 9060 XT 16GB | 掲載最安は86,799円で、2番目は96,800円。10万円以内に収まるので、型番ごとの価格差と在庫を見て決める |
| 急がない | 予算を決めて、その範囲に入ったら買う | AMDの決算から価格の方向は読めない。決算の見出しではなく、最安が予算に入ったかで判断する |
おすすめ予算別に選ぶRadeon
通販の掲載最安が予算に収まっているのは、147,999円のRX 9070 XTと86,799円のRX 9060 XT 16GBです。どちらも16GBのメモリを積みます。下の2枚はAmazon.co.jpで買えるASRockのSteel Legendで、通販の掲載最安の型番とは別のモデルのため、価格はカードの表示を見てください。
FAQよくある質問
ゲーム売上40%減の主因はゲーム機向けセミカスタムの減少で、前期比ではほぼ横ばいです。決算にRadeonの供給停止や撤退を示す発言はありません。11月7日の通販の掲載最安はRX 9070 XTが147,999円、RX 9060 XT 16GBが86,799円です。必要な人は予算に収まるうちに買い、急がない人は最安が予算に入ったときに決めてください。




