『アサシン クリード オデッセイ』が映画The Odyssey効果でプレイヤー急増|Steam評価89%は公開前から、日本公開は9月11日
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映画『The Odyssey』効果、ただしSteam評価89%は公開前から
出典:市場分析会社Alinea Analytics(Rhys Elliott氏)の推計を報じたGamesRadar+、TweakTownの報道をもとに、2026年8月27日に整理しています。
「8年前のゲームが、映画公開をきっかけにシリーズ最高評価になった」——そんな見出しを見て、『アサシン クリード オデッセイ』が急に生まれ変わったかのように感じた方もいるかもしれません。ただし、この理解には見落としがあります。
2026年7月17日に海外公開されたノーラン監督の映画『The Odyssey』のヒットとほぼ同じタイミングで、『アサシン クリード オデッセイ』のプレイヤーは急増しました。Steam・PlayStation・Xboxを合わせたデイリーアクティブユーザーはわずか10日間で約90%増加し、Steam単体でも直近30日の平均同時接続者数が7月から大きく伸びています。
一方で、現在のSteam英語レビューにある89%という好評率は、映画公開によって新たに到達した数字ではありません。Wayback Machineに残る2021年・2022年時点のアーカイブを確認すると、当時からすでに89%という評価が記録されていました。この記事では急増の実数、80%オフセールとの影響の切り分け、そして日本公開(9月11日)前に今から買うべきかどうかまで整理します。
Wayback Machineのアーカイブでは、2021年9月・2022年5月時点ですでにSteam評価89%が記録されています。今回起きているのは「評価の上昇」ではなく、「もともと評価の高かった作品にプレイヤーが戻ってきた」という現象です。
目次
現象8年前のゲームで何が起きているか
『アサシン クリード オデッセイ』はUbisoftが2018年10月5日に発売したオープンワールドアクションRPGです。舞台は古代ギリシャで、アテネとスパルタの戦争を背景に、スパルタにルーツを持つ傭兵として島々を旅していきます。発売から2026年8月時点で約7年10か月が経過しており、本来ならプレイヤー数が右肩下がりになっていてもおかしくない時期です。ところが2026年7月以降、この状況が逆転しています。
急増の理由映画『The Odyssey』の記録的ヒットと重なった
きっかけとなったのが、クリストファー・ノーラン監督の映画『The Odyssey』です。ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」を題材にした作品で、マット・デイモン、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ロバート・パティンソン、ゼンデイヤらが出演しています。海外では2026年7月17日に公開され、配給元Universal Picturesの発表によると公開初週末の世界興行収入は2億6,380万ドルにのぼり、ノーラン監督作品として過去最大のオープニングになりました。
出典:Comcast(Universal Pictures親会社)の公式発表。公開日・キャストはWikipedia「The Odyssey (2026 film)」による。
この映画公開とほぼ同じタイミングで、『アサシン クリード オデッセイ』のアクティブユーザーが急増しました。市場分析会社Alinea AnalyticsのRhys Elliott氏による推計では、映画公開日の7月17日にSteam・PlayStation・Xboxを合わせて約12万2,000人だったデイリーアクティブユーザーが、7月27日には約23万3,000人へ増加しています。プラットフォーム別ではXboxが約3万6,000人から約8万4,000人へ(約134%増)、PlayStationが約94%増で約11万4,000人、Steamは約26%増と、むしろコンソール側の伸びが大きいのが特徴です。これらの数字はUbisoftが公式発表した実数ではなく、あくまで推計値である点には注意してください。
出典:市場分析会社Alinea Analytics(Rhys Elliott氏)の推計を報じたGamesRadar+、TweakTown。
映画とゲームのストーリーが同じというわけではありません。ノーラン監督の『The Odyssey』はホメロスの叙事詩そのものを映画化した作品で、ゲーム版はスパルタとアテネの戦争を背景にしたUbisoft独自のオリジナルストーリーです。それでも青い海、古代ギリシャの都市、神殿、神話的な怪物といったビジュアルの共通点は多く、映画を見て「古代ギリシャの世界を自分で歩いてみたい」と感じた人にとって、現在購入できるオープンワールド作品として『アサシン クリード オデッセイ』は分かりやすい選択肢になっています。
Steamの実数7月からの伸びと、80%オフセールとの重なり
SteamChartsの公開データでも、変化は明確に確認できます。2026年6月の平均同時接続者数は約3,441人でした。映画公開後の7月には約4,733人となり、前月比で約38%増加しています。さらに直近30日間では平均約6,995人まで伸び、7月からさらに約48%増加しました。直近30日のピークは14,673人で、映画公開前だった6月のピーク(7,321人)からほぼ倍増した計算です。
出典:SteamCharts(2026年8月27日確認)
ただし、この伸びをすべて映画の効果と考えるのは早計です。Steamでは2026年8月17日まで、『アサシン クリード オデッセイ』スタンダードエディションが80%オフとなり、通常59.99ドルから11.99ドルへ値下げされていました。直近30日のピークが記録されたのは、このセール期間の最中です。プラットフォーム別の増加率で見るとPlayStation・Xboxの方がSteamより伸び率が大きかったことを踏まえると、7月の最初の急増は映画の影響が強く、8月にさらにSteamの同接が伸びた部分は、映画で再注目されたところへ80%オフセールが重なった影響が大きいと見るのが自然です。
出典:Notebookcheckの報道(2026年8月)。2026年8月27日時点でセールはすでに終了しており、Steamの価格は定価(日本円9,240円)に戻っています。
評価の実態「映画で最高評価になった」は正確ではない
海外では今回の件を「映画効果によって『アサシン クリード オデッセイ』がSteamのAssassin’s Creedシリーズ最高評価になった」と伝える報道も見られます。現在のSteam英語レビューを見ると、Odysseyは89%が好評で、これはシリーズの中で高い水準です。ただし、「映画公開によって89%まで評価が上昇し、シリーズトップになった」という理解は正確ではありません。
Wayback Machineに保存されたアーカイブページを確認すると、2021年9月24日時点ですでに「94,781件のレビューのうち89%が好評」と表示されており、2022年5月28日時点でも「107,771件のレビューのうち89%が好評」と記録されています。つまり89%という好評率自体は、映画『The Odyssey』が公開される何年も前から存在していた数字です。
出典:Wayback Machineに保存された2021年9月24日時点のアーカイブ、2022年5月28日時点のアーカイブ。
現在のSteam英語レビューをシリーズ他作品と比較すると、次のようになります(いずれも全期間の英語レビュー、2026年8月27日にSteam公式ページで確認)。
- 好評率89%
- レビュー数59,759件
- 好評率86%
- レビュー数18,280件
- 好評率85%
- レビュー数30,799件
- 好評率84%
- レビュー数36,854件
- 好評率76%
- レビュー数5,045件
- 好評率74%
- レビュー数26,121件
- 好評率68%
- レビュー数15,052件
出典:各タイトルのSteam公式ストアページ(2026年8月27日確認)。Steamでの発売時期・価格・Ubisoft Connect対応などの条件がタイトルごとに異なるため、この比較だけで作品の完成度を単純に順位付けできるわけではありません。
この比較で確かにOdysseyがトップですが、それは「映画によって新しく上がった数字」ではなく、「もともと高かった数字が、映画をきっかけに新しいプレイヤーの目に触れるようになった」という方が実態に近いといえます。
レビューの内訳89%は集計条件によって変わる数字でもある
「Steamシリーズ最高評価」という表現を使う場合、これは現在表示されている英語レビューでの比較という条件付きで理解する必要があります。Steamのレビュー集計は言語や期間によって表示が変わるためです。
まず言語別です。2026年8月27日時点で日本語レビューだけを見ると、『アサシン クリード オデッセイ』は558件中63%が好評で「賛否両論」の評価になっています。英語レビュー(59,759件・89%好評)とは大きく異なる数字です。母数の規模も評価の傾向も、集計する言語によって変わることが分かります。
出典:Steam公式ストアページ 日本語表示(2026年8月27日確認)
次に期間です。同じく2026年8月27日時点で、Steam英語レビューの直近30日分だけを見ると、86%好評(1,947件中)となっています。全期間の89%よりわずかに低い数字です。仮に映画で入ってきた新規プレイヤーが軒並み高評価を投稿していたのであれば、直近レビューの好評率は全期間より高くなるはずですが、実際には逆の傾向が出ています。つまり今回の急増は、大量の高評価レビューによって全体の評価を押し上げた結果ではなく、もともと高評価だった作品へ新規・復帰プレイヤーが戻ってきている状態と考えた方が説明がつきます。
出典:Steam公式ストアページ「最近のレビュー」表示(2026年8月27日確認)
判断材料日本公開(9月11日)前に、今買うか待つか
日本での映画『オデュッセイア』の劇場公開は2026年9月11日で、海外公開(7月17日)から約2か月遅れです。つまり2026年8月27日時点では、今回のプレイヤー急増はまだ海外先行の現象ということになります。
今からPCで遊ぶ場合の参考として、Steam公式が示す動作環境は次のとおりです(2026年8月27日にSteam公式ストアページで確認)。
- OSWindows 10(64bit)
- CPUCore i5-2400 / FX 6300 / Ryzen 3 1200
- メモリ8GB
- GPUGTX 660 / Radeon R9 285(VRAM 2GB)
- ストレージ46GB以上
- OSWindows 10(64bit)
- CPUCore i7-3770以上 / FX-8350 / Ryzen 5 1400
- メモリ8GB
- GPUGTX 970 / Radeon R9 290(VRAM 4GB)以上
- ストレージ46GB以上
出典:Steam公式ストアページ(2026年8月27日確認)。8年前のタイトルのため、現行の高解像度・高フレームレート狙いにはより高性能なGPUが必要です。
FAQ『アサシン クリード オデッセイ』急増に関するよくある質問
本当に映画のおかげでSteam評価が上がったのですか?
いいえ。Wayback Machineのアーカイブでは2021年9月・2022年5月時点ですでに89%好評と記録されており、映画公開前から存在した数字です。むしろ映画公開後の直近30日レビューは86%と、全期間の89%よりやや低くなっています。
「Steamシリーズ最高評価」という表現は間違いですか?
現在表示されている英語レビュー同士で比較する限りは事実です。ただし日本語レビューだけを見ると558件中63%で「賛否両論」となるなど、集計する言語や期間によって数字は変わります。
今すぐ定価で買うべきですか、それともセールを待つべきですか?
2026年8月17日までの80%オフセールはすでに終了しています。日本での映画公開は9月11日のため、Ubisoftが公開前後に合わせて再セールを行う可能性はあります。価格を優先するなら、公開前後の値動きを確認してから判断する方法もあります。
今のゲーミングPCでも問題なく遊べますか?
はい。Steam公式の推奨環境はGeForce GTX 970またはRadeon R9 290相当で、2018年当時の基準です。現行のミドルレンジGPUであれば1080pでの快適なプレイに十分対応できます。
まとめ「評価が上がった」のではなく「再発見された」
2018年発売の『アサシン クリード オデッセイ』は、クリストファー・ノーラン監督の映画『The Odyssey』の海外ヒットをきっかけに、2026年7月から異例のプレイヤー急増を見せています。Alinea Analyticsの推計ではデイリーアクティブユーザーが10日間で約90%増加し、Steamでも直近30日の平均同時接続者数が7月から約48%伸びました。ただし80%オフセールが8月17日まで実施されていたことを踏まえると、8月の伸びを映画だけで説明するのは無理があります。
現在のSteam英語レビューは89%好評で、シリーズの中でも高い水準にあります。しかしこの89%は、Wayback Machineのアーカイブが示すとおり2021年から存在していた数字であり、映画公開後の直近30日レビューはむしろ86%とやや低い水準です。「映画によって評価が上がった」のではなく、「映画によって、以前から評価の高かった8年前のゲームが再発見された」と表現する方が実態に近いといえます。日本での映画公開は9月11日で、同じ現象が国内でも再現するのか、次のセールが行われるのかにも注目です。


