Arc B390搭載ミニPC「M2 PRO-358H」予約開始|25万1,999円はRTX 5060の代わりになるか徹底検証
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Arc B390内蔵GPUは専用GPUの代わりになるか徹底検証
出典:MINISFORUM公式 M2 PRO-358H商品ページ、MINISFORUM公式 AtomMan G1 PRO商品ページ、Intel公式 Core Ultra X7 358H仕様、Intel公式 Arc B390サポートページ、NVIDIA公式 GeForce RTX 5060ファミリー仕様、Notebookcheck Arc B390ベンチマーク・仕様、Notebookcheck Panther Lake Arc B390実ゲームベンチマーク比較、Notebookcheck ノート向けRTX 5060ベンチマーク・仕様(いずれも2026年8月23日確認)。価格・在庫・出荷日は変動するため、購入前に公式ストアで最新情報を確認してください。
専用GPUを積まないミニPCで、快適にゲームができるのか不安に感じる人は多いはずです。省スペース性や消費電力の低さに惹かれても、「結局は妥協せざるを得ないのでは」という疑問はなかなか拭えません。
MINISFORUMは、Intel Core Ultra X7 358HとArc B390内蔵GPUだけで構成したミニPC「M2 PRO-358H」を国内公式ストアで予約受付中です。通常価格31万4,999円のところ、現在25万1,999円で購入でき、出荷は2026年9月25日を予定しています。メモリはLPDDR5X-7467を32GB搭載し、195×195×47.5mm・1.39kgという小型筐体に収まっています。
この記事では、MINISFORUM公式が示すベンチマーク値と、第三者機関が実測したArc B390の性能データを突き合わせ、公称値がどこまで信頼できるかを検証します。さらに、専用GPUのGeForce RTX 5060を搭載した同ブランドの「AtomMan G1 PRO」と価格・性能を比較し、この構成がゲーム用途で本当に割高なのかを判断します。
目次
スペックM2 PRO-358Hの価格と主な仕様

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CPU | Intel Core Ultra X7 358H(16コア16スレッド、最大4.8GHz、キャッシュ18MB) |
| GPU | Intel Arc B390内蔵GPU(12基のXe3コア、最大2.5GHz、GPU単体で最大122 TOPS) |
| NPU | 50 TOPS(CPU・GPU・NPU合計で最大180 TOPS) |
| メモリ | LPDDR5X-7467 32GB(オンボード実装、増設不可) |
| ストレージ | 1TB(M.2 2280×3スロット、最大24TBまで拡張可) |
| サイズ/重量 | 195×195×47.5mm(体積換算で約1.81L)・1.39kg |
| 消費電力 | アイドル時6.6W・パフォーマンスモード時最大約80W |
| 電源 | 定格19V/7.1A(約135W) |
| 無線 | Wi-Fi 7・Bluetooth 6.0 |
| 主なポート | USB4×3(40Gbps)、HDMI 2.1、DisplayPort 1.4、USB 3.2×2、2.5GbE×1、10GbE×1 |
| OS | Windows 11 Pro |
| 価格 | 25万1,999円(税込、通常価格31万4,999円)※2026年8月23日確認、9月25日出荷予定 |
内蔵GPUArc B390とはどんな性能のグラフィックスか
Arc B390は、Intelのノート向けSoC「Panther Lake」(Core Ultra Series 3)に搭載されるiGPU(CPU内蔵GPU)です。12基のXe3コアを持ち、最大動作周波数は2.5GHz、GPU単体のAI性能は最大122 TOPSに達します。Arc B390が使えるのは、Core Ultra X9 388H・X9 378H・X7 368H・X7 358Hの4モデルに限られ、「X」がつかないモデルは別系統の内蔵GPUになるため搭載モデルの型番を確認する必要があります。
同じCore Ultra X7 358H×Arc B390という組み合わせは、ユニットコムが発売した『リネージュ2』推奨のモバイルノートにも採用されています。専用GPUを持たない構成でもオンラインゲームの推奨パソコンとして案内された実績があり、Arc B390が軽量〜中量級タイトルで実用レベルに達しつつあることをうかがわせます。Arc B390をより幅広いタイトルで検証した内容は、Panther Lake世代のゲーミング性能を検証した記事で詳しく扱っています。
検証公称ベンチマークは実測データと一致するか
MINISFORUM公式は、M2 PRO-358Hの3DMark Time Spy Graphicsスコアを7,334点、『サイバーパンク2077』の1080p性能を65FPS超と説明しています。この数値がどこまで信頼できるかを、第三者機関がArc B390単体を対象に計測したデータと比較しました。
| 項目 | MINISFORUM公称 | 実測データ(参考) |
|---|---|---|
| 3DMark Time Spy Graphics | 7,334点 | 平均7,165点・範囲5,915〜7,842点 |
| サイバーパンク2077(1080p) | 65FPS超(設定条件の記載なし) | Ultraプリセット・ネイティブ解像度で44.8FPS |
Time Spy Graphicsの公称値7,334点は、実測データの範囲内(5,915〜7,842点)に収まっており、大きく誇張された数値ではなさそうです。一方でサイバーパンク2077の「65FPS超」は、画質設定やアップスケーリングの有無が明記されていません。Ultraプリセット・ネイティブ解像度で44.8FPSにとどまった実測結果を踏まえると、公式の65FPS超はMedium相当の設定やXeSSアップスケーリングを併用した数値である可能性が高いといえます。購入前に自分がよく遊ぶ設定でどこまでのFPSが出るかは、画質を下げる前提で見積もっておくのが安全です。
実測比較専用GPU搭載ノートとの性能差はどれくらいか
Arc B390と、専用GPUのノート向けGeForce RTX 4050・AMD Radeon 890Mを、Ultraプリセット・ネイティブ解像度・1080pで比較した実測データです。
サイバーパンク2077(1080p Ultra・ネイティブ解像度)
| GPU | fps目安(1080p) |
|---|---|
| Arc B390 | 44.8 |
| ノート向けRTX 4050 | 53.9 |
| Radeon 890M | 26.5 |
バルダーズ・ゲート3(1080p Ultra・ネイティブ解像度)
| GPU | fps目安(1080p) |
|---|---|
| Arc B390 | 50.1 |
| ノート向けRTX 4050 | 51.1 |
| Radeon 890M | 27.4 |
サイバーパンク2077ではノート向けRTX 4050に対して約2割低速ですが、バルダーズ・ゲート3ではほぼ互角の性能です。AMDのRadeon 890Mに対してはどちらのタイトルでも8割前後上回っており、内蔵GPUの中では上位に位置します。ただしRTX 4050はノート向けGPUの中でもエントリークラスで、その1段上に位置するノート向けRTX 5060と比べると差はさらに広がります。Time Spy Graphicsの平均スコアはArc B390が7,165点なのに対し、ノート向けRTX 5060は11,637点(範囲9,090〜12,719点)で、6割以上高いスコアです。専用GPUと呼べる性能帯に踏み込むと、Arc B390はやはり一段格下という位置づけになります。
アップスケーラーXeSS 3とDLSS 4の違い
Super Resolution(超解像)と2x〜4xのマルチフレーム生成に対応します。低い内部解像度でレンダリングしAIで補完するため、Arc B390のようなiGPUでは描画負荷を抑える実質的な必須機能です。対応タイトルはXeSSに対応したゲームに限られます。
Super ResolutionとMulti Frame Generation(最大3枚のAIフレームを1枚の実フレームごとに生成)に対応します。対応タイトル数はXeSSより多く、Reflexによる低遅延化もあわせて利用できます。
どちらのアップスケーラーも、対応タイトルであれば体感フレームレートを底上げできる点は共通しています。ただしベースとなる素の描画性能に差があるため、同じ倍率のフレーム生成を使っても最終的なフレームレートはRTX 5060側が有利になりやすい点は踏まえておく必要があります。
姉妹機比較同じMINISFORUMのAtomMan G1 PROと比べる
MINISFORUMは、専用GPUのGeForce RTX 5060を搭載したミニPC「AtomMan G1 PRO」も国内公式ストアで販売しています。2026年8月23日時点の価格は27万1,999円(通常33万9,999円)で、M2 PRO-358Hとの価格差はわずか2万円です。
M2 PRO-358H
- CPUCore Ultra X7 358H(16C16T)
- GPUArc B390内蔵(専用GPUなし)
- メモリLPDDR5X 32GB(増設不可)
- サイズ約1.81L・1.39kg
- 消費電力アイドル6.6W・最大約80W
AtomMan G1 PRO
- CPURyzen 9 8945HX(16C32T)
- GPUデスクトップ版RTX 5060 8GB(145W)
- メモリDDR5 32GB(最大96GBまで増設可)
- サイズ3.8L・3.81kg
- 電源350W内蔵電源
AtomMan G1 PROが搭載するのは、ノート向けではなくデスクトップ版のGeForce RTX 5060(145W)です。ノート向けRTX 5060(45〜100W)よりさらに高いクロックで動作できるため、ゲーム性能の差はここまで見てきたArc B390対ノート向けRTX 5060の比較よりも大きくなります。重量級タイトルを本気で遊ぶ予定があるなら、この価格差2万円でAtomMan G1 PROを選ぶ方が合理的です。一方でAtomMan G1 PROは体積3.8L・重量3.81kgと、M2 PRO-358Hの約2倍のサイズになり、350W内蔵電源による発熱・ファン音も相応に大きくなります。省スペース性や静音性を重視するなら、この差は無視できません。
活用法ゲーム以外の用途でこそ光る構成
結論M2 PRO-358Hが向いている人・向いていない人
- 省スペース・低消費電力でNASやホームラボ、開発環境を常時稼働させたい人
- 『リネージュ2』のような軽量〜中量級タイトルを1080p中設定までで遊べれば十分な人
- ローカルAI処理やCPU・NPU・GPUを組み合わせた作業を1台で完結させたい人
- 重量級タイトルを高フレームレート・高画質で遊びたい人(AtomMan G1 PROなど専用GPU搭載機のほうが確実です)
- メモリ32GBから増設したい人(LPDDR5Xはオンボード実装のため増設できません)
- 3DMark Time Spy Graphicsで7,000点台を上回る性能を最初から求める人
FAQM2 PRO-358Hのよくある質問
重量級タイトルを高画質・高フレームレートで遊びたいなら専用GPU搭載機のほうが向いています。『リネージュ2』のような軽量〜中量級タイトルや、1080p中設定までのプレイを想定するなら候補になります。
完全な代わりにはなりません。3DMark Time Spy Graphicsの平均スコアはArc B390が7,165点、ノート向けRTX 5060が11,637点で、RTX 5060のほうが6割以上高いスコアです。
できません。LPDDR5X-7467 32GBはオンボード実装のため、購入時点の容量がそのまま上限になります。
ゲーム性能を優先するならAtomMan G1 PRO、省スペース・低消費電力・静音性を優先するならM2 PRO-358Hが向いています。2026年8月23日時点の価格差は約2万円です。
2026年8月23日時点で予約受付中で、出荷は2026年9月25日を予定しています。最新の納期は公式ストアで確認してください。
総括25万1,999円は割高か
MINISFORUM「M2 PRO-358H」は、Core Ultra X7 358HとArc B390内蔵GPUだけで構成し、25万1,999円(通常31万4,999円)、9月25日出荷予定のミニPCです。Arc B390のTime Spy Graphicsスコアは実測平均7,165点で、MINISFORUM公式が示す7,334点とほぼ一致しています。一方で専用GPUのノート向けRTX 5060(平均11,637点)と比べると6割以上の差があり、内蔵GPUと専用GPUの性能差は依然として大きいままです。
同じMINISFORUMが販売する「AtomMan G1 PRO」は、価格差わずか約2万円で、デスクトップ版RTX 5060 8GB(145W)という正真正銘の専用GPUを積んでいます。重量級タイトルを本気で遊ぶなら、この価格差でAtomMan G1 PROを選ぶ方が合理的です。一方でM2 PRO-358Hは、アイドル時6.6Wという消費電力、約1.81L相当の筐体、2.5GbEと10GbEを両方備えたネットワーク性能など、ゲーム以外の常時稼働用途でこそ強みを発揮します。
『リネージュ2』のような軽量〜中量級タイトルを1080pで遊びつつ、NASやホームラボとしても使いたい人にとっては、この価格は割高とは言い切れません。逆に、重量級タイトルをメインに考えているなら、同じ予算感で専用GPUを積んだ選択肢を優先したほうが後悔は少ないはずです。
ゲーム専用機として見るなら、25万1,999円というM2 PRO-358Hの価格はやや割高です。同じMINISFORUMのAtomMan G1 PRO(27万1,999円)を選べば、わずか2万円の差でデスクトップ版RTX 5060という専用GPUが手に入ります。ただしM2 PRO-358Hは、アイドル時6.6Wの省電力性、約1.81Lの小型筐体、10GbE対応というNAS・ホームラボ向きの強みを持っており、軽量〜中量級タイトルを1080pで遊びつつ常時稼働の作業機としても使いたい人には合理的な選択肢です。
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