INZONE H9 IIは買いか|旧H9・BlackShark V3 Pro・PRO X 2と比較、273gの軽さとANC時20時間の電池
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マイク込み273gとANCの価値を旧H9・BlackShark V3 Pro・PRO X 2と比較
出典:ソニー「INZONE H9 II」製品ページ・主な仕様、ソニー「INZONE H9 II ヘルプガイド 使用可能時間」、ソニー「INZONE H9 主な仕様」、Razer「BlackShark V3 Pro」、ロジクール「G PRO X 2 LIGHTSPEED」ニュースリリース、ソニー「INZONE H9 II 接続情報・対応表」、ALGS「Year 5 Championship Sponsors」、RTINGS「Sony INZONE H9 II vs Razer BlackShark V3 Pro」にもとづきます(2026年9月25日確認)。
3万円台後半のワイヤレスゲーミングヘッドセットは、ソニー「INZONE H9 II」、Razer「BlackShark V3 Pro」、ロジクール「G PRO X 2 LIGHTSPEED」の3機種がほぼ同じ価格帯に並んでいます。どれもFPS向けを掲げていて、スペック表だけでは決め手が見つかりにくい組み合わせです。
H9 IIの強みははっきりしていて、マイク込みで273gと3機種の中で最も軽く、ANC(アクティブノイズキャンセリング)も搭載しています。代わりにバッテリーは短く、公称の「最大30時間」はANCをオフにしたときの値です。ANCをオンにすると最大20時間、スマートフォンとBluetoothで同時につなぐと最大18時間まで縮みます。
そのため選び方は単純で、長時間かぶっても疲れにくい軽さとANCを取るならH9 II、充電の回数を減らしたいならBlackShark V3 Proです。旧モデルのINZONE H9から買い替える価値があるか、Xboxで使えるかといった確認点も、メーカーの公式仕様をもとに整理します。

目次
結論軽さとANCならH9 II、充電回数ならBlackShark V3 Pro
- 1回に数時間以上かぶり続け、頭や首の疲れを減らしたい人
- PCのファン音やエアコンの音を消して足音を聞きたい人
- ボイスチャットで周りの雑音を相手に届けたくない人
- PCとPS5を行き来し、スマートフォンも同時につなぎたい人
- 充電の回数をとにかく減らしたい人(BlackShark V3 Proは最大70時間)
- Xboxで使いたい人(H9 IIは対応機器に含まれない)
- ANCは要らず、定番の音とマイクで選びたい人(PRO X 2)
- 旧H9を使っていて、軽さやマイクに不満がない人
スペック4機種の違いを表で比較
メーカー公式の仕様と直販価格で並べると次のとおりです。価格はいずれもメーカーの直販価格で、量販店や通販サイトの実売価格とは異なります。




※画像:Amazon商品ページより
| 項目 | INZONE H9 II | INZONE H9(旧) | BlackShark V3 Pro | G PRO X 2 |
|---|---|---|---|---|
| 直販価格 | 39,600円 | 34,100円 | 40,780円 | 35,750円 |
| 重量 | 約260g (マイク込み273g) | 約330〜335g | 367g | 345g |
| ドライバー | 30mm | 40mm | 50mm | 50mm |
| ANC | あり | あり | あり (ハイブリッド) | なし |
| 公称バッテリー | 最大30時間 (ANCオフ) | 最大32時間 (ANCオフ) | 最大70時間 (2.4GHz) | 最長50時間 |
| マイク | 着脱式・単一指向性 | 両指向性 | 着脱式・単一指向性 | 着脱式・単一指向性 |
※重量はマイクやケーブルを含むかの条件がメーカーごとに異なります。条件が公表されているのはH9 IIのみです。
4機種のうち、ANCを積みながら300gを切るのはH9 IIだけです。一方でバッテリーは4機種の中で最も短く、表の数字どおり「軽さとバッテリーの交換」になっていることが分かります。
重さマイク込み273gは4機種で最軽量
H9 IIの本体は約260gで、付属のブームマイク(約13g)を付けても273gです。旧H9は約330g(ホワイト)と約335g(ブラック)だったので、マイクを付けた状態でも57g以上軽くなりました。公式の重量表記どうしで比べると、BlackShark V3 Pro(367g)より94g、G PRO X 2(345g)より72g軽い計算です。
ヘッドセットの重さは、数時間かぶり続けたときの首や頭頂部の疲れ方に効いてきます。マウスの10g差とは違い、頭に載せたまま動かさない分、重さがそのまま負担になるためです。1日に3〜4時間以上プレイする人ほど、この差を実感しやすくなります。
バッテリー「最大30時間」は使い方で18時間まで縮む
H9 IIの弱点ははっきりしていて、バッテリーです。製品ページの「最大30時間」は、2.4GHz接続でゲーム音とボイスチャットを使い、ANCをオフにしたときの値です。ヘルプガイドに載っている条件別の使用可能時間を並べると、次のようになります。
| 使い方 | ANCオン | ANCオフ |
|---|---|---|
| 2.4GHz・ゲーム音のみ | 最大24時間 | 最大40時間 |
| 2.4GHz・ゲーム+ボイスチャット | 最大20時間 | 最大30時間 |
| 2.4GHz+Bluetooth同時接続 | 最大18時間 | 最大24時間 |
| ヘッドホンケーブル接続 | 最大30時間 | 最大48時間 |
ANCを使うことがH9 IIを選ぶ理由のひとつなので、実際の目安は「ANCオンでボイスチャットありの最大20時間」と考えるのが現実的です。1日3時間なら1週間弱で充電が必要になります。
比べるとBlackShark V3 Proは2.4GHz接続で最大70時間、G PRO X 2は最長50時間です。海外の測定サイトRTINGSの比較では、BlackShark V3 Proの実測は69.7時間で、H9 IIの30時間の2倍以上と測られています。
H9 IIは5分の充電で約60分使えて、USBで電源につないだまま使うこともできます。満充電までは約3.5時間です。バッテリーの短さは充電の手間の問題で、プレイが止まる問題にはなりにくいと言えます。
ドライバー30mmへの小型化は音の後退ではない
旧H9の40mmからH9 IIは30mmへ小さくなり、50mmのBlackShark V3 ProやG PRO X 2より数字は見劣りします。ただしソニーは、H9 IIのドライバーユニットを音楽用のフラッグシップヘッドホン「WH-1000XM6」と同じものだと説明しています。振動板にはカーボンファイバーコンポジット素材を使っています。ドライバーの口径だけで音の良し悪しは決まらず、H9 IIの小型化は軽量化とセットで行われた設計変更です。
一方で、チューニングはゲーム向けです。プロeスポーツチームのFnaticと共同開発したイコライザーのプリセットが3種類用意されていて、PCでは「INZONE Hub」、スマートフォンでは「Sound Connect」から切り替えられます。
- FPS-1:足音や銃声、効果音を強調して、状況を把握しやすくする(タクティカルFPS向け)
- FPS-2:敵の方向をつかみながら、長時間でも聞きやすいバランス型(タクティカルFPS向け)
- FPS-3:大きな効果音を抑えて、必要な音を聞き取りやすくする(バトルロイヤルFPS向け)
Sound Connectで設定したイコライザーはヘッドセット本体に保存されるので、PS5など他の機器につないだときも同じ音で使えます。
マイク着脱式の単一指向性マイクに変わった
マイクは旧H9から大きく変わった部分です。旧H9は両指向性のマイクでしたが、H9 IIは取り外せる単一指向性のブームマイクになり、AIを使ったノイズリダクションで周りの雑音を抑えます。マイクを使わないときは外しておけるので、音楽や動画を聴くときにも邪魔になりません。
RTINGSの比較では、H9 IIのマイクは大きな雑音が続く環境でも声を分離する性能でBlackShark V3 Proを大きく上回ると評価されています。キーボードの打鍵音やPCのファン音が相手に届きにくいので、ボイスチャットを多用する人には効いてくる差です。
ANCANCはPCのファン音対策として効く
ゲーミングヘッドセットのANCは、電車や飛行機だけのための機能ではありません。デスクトップPCのケースファンやグラフィックボード、夏場のエアコンは、低くて一定の音を出し続けます。こうした音はANCが得意とする種類で、消えれば足音のような小さな音を聞き取りやすくなります。外の音を聞きたいときは、外音取り込みモードに切り替えられます。
ANCの効き具合もRTINGSで比較されていて、H9 IIはBlackShark V3 Proよりわずかに雑音を抑えると評価されています。G PRO X 2はANCを搭載していないので、静かな部屋で使うならともかく、PCがすぐ横にある環境ではH9 IIとの差になります。
対応機器PC・PS5・Switchで使えるがXboxは非対応
H9 IIは付属のUSB Type-Cトランシーバーで2.4GHz接続し、Bluetooth 5.3(LE Audio対応)と3.5mmの有線接続も使えます。2.4GHzとBluetoothは同時につなげるので、PCやPS5でゲームをしながら、スマートフォンの通話や音楽を聞けます。
ソニーの接続対応表でPC以外に動作が確認されているのは、PS5・PS5 Pro・Nintendo Switch・ROG Ally X・ROG Ally・MSI Claw A1Mです。Xboxは対応表に含まれていません。XboxでANC付きのワイヤレスヘッドセットを使いたいなら、Xbox版が用意されているBlackShark V3 Proを選ぶ必要があります。
もう一つ、iPhoneにUSBトランシーバーでつないだ場合はスマートフォン側で音量を操作できないと、ソニーが注意書きしています。
大会採用ALGSで使われているのはトーナメント特別版
Amazonなどの商品名にある「ALGS公式ヘッドセット」は事実で、ソニーのINZONEは『Apex Legends』の世界大会ALGSのYear 5 Championshipで公式のモニター・ヘッドセットパートナーを務めています。ただし選手が使うのは、H9 IIのトーナメント向け特別版とインイヤーの有線イヤホン「INZONE E9」を組み合わせた構成です。
市販のH9 IIを買えば大会の選手と同じ環境になる、という意味ではありません。競技の場で採用される程度の遮音性と装着性を持つ製品だと受け取るのが正確です。E9については「SONY INZONE E9は買いか」で解説しています。
買い替え旧H9から買い替えるべきか
旧H9はいまもソニーストアで34,100円で販売されていて、H9 IIとの差は5,500円です。この差で得られるのは、57g以上の軽量化、着脱式の単一指向性マイク、Bluetooth 5.0から5.3への更新とLE Audio対応、そして2.4GHzとBluetoothの同時接続です。バッテリーは旧H9の最大32時間(ANCオフ)とほぼ同じです。
逆に、旧H9にあってH9 IIの製品ページに見当たらない項目もあります。旧H9はソニーが「Perfect for PlayStation 5」とうたい、PS5のゲーム画面に音量やバッテリー残量、マイクのミュート状態を表示できる連携を特長ページで案内していました。H9 IIの製品ページと特長ページには、この項目がありません。PS5でこの画面表示を重視している人は、買い替え前に確認しておくと安心です。
いま旧H9を使っていて、重さやマイクの音質に不満がないなら、買い替えを急ぐ理由は小さいと言えます。反対に、長時間プレイで首が疲れる、ボイスチャットで雑音を指摘される、といった不満があるなら、H9 IIの改良点がそのまま解決策になります。これから新しく買うなら、5,500円の差を払ってH9 IIを選ぶ価値は十分にあります。
おすすめ軽さを取るか、バッテリーを取るか
4機種を比べた結論は、軽さとANCとマイクをまとめて取るならH9 II、充電の回数やXbox対応を優先するならBlackShark V3 Proです。どちらもANCと着脱式マイクを備えているので、残る違いはほぼ重さとバッテリーに絞られます。
価格帯を下げてANC付きのワイヤレスを試したい場合は「MSI MAESTRO 500 WIRELESSは買いか」を、ヘッドセット全体の選び方は「ゲーミングヘッドセットの選び方」を参考にしてください。
FAQよくある質問
まとめまとめ|バッテリーを許せるなら比べた4機種で最も軽いANC機
INZONE H9 IIは、マイク込み273gという軽さに、ANC、着脱式の単一指向性マイク、2.4GHzとBluetoothの同時接続をまとめたヘッドセットです。比べた4機種の中では最も軽く、マイクとANCの評価でもBlackShark V3 Proを上回っています。
弱点はバッテリーで、ANCを使うと最大20時間と、BlackShark V3 Proの最大70時間やG PRO X 2の最長50時間には大きく届きません。Xboxにも対応していません。1週間に1回程度の充電が苦にならず、PCかPS5で使うなら、H9 IIは長時間でも疲れにくいANC機として有力な選択肢です。充電の手間を最小にしたい人やXboxユーザーは、BlackShark V3 Proを選んだほうが満足しやすいでしょう。
INZONE H9 IIはマイク込み273gで、旧H9・BlackShark V3 Pro・G PRO X 2の中で最も軽く、ANCと着脱式の単一指向性マイクを備える。弱点はバッテリーで、公称30時間はANCオフ時の値、ANCオンでは最大20時間。Xboxは非対応。軽さとANCを取るならH9 II、充電回数とXbox対応を取るならBlackShark V3 Pro。旧H9からは、重さやマイクに不満がある場合に買い替える価値がある。




