『Nivalis Nights』が重い原因と対処|Update #2後も人混みでfps低下、画質を下げても伸びない理由【2026年10月】
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人混みで30fps台に落ちるのは、画面に映るNPCの処理がCPUに集中するため
『Nivalis Nights』(ニヴァリス・ナイツ)は、配達シム『Cloudpunk』で知られるION LANDSが開発し、505 Gamesが発売したサイバーパンク都市の生活シミュレーションです。ラーメン屋台から店を広げ、釣りや部屋づくり、住人との交流を楽しむ内容で、発売前にSteamのウィッシュリスト登録が100万件を超えていました。ところが日本時間9月30日の発売直後から、Steamレビューには「重い」「fpsが落ちる」という声が並びました。日本時間10月2日には修正パッチのUpdate #1とUpdate #2が続けて配信されましたが、人混みでの落ち込みはその後のレビューにも報告されています。
人混みで重くなる主な原因は、画面に映っているNPC一人ひとりのアニメーションと体の変形(スキニング)を、CPUのメインスレッドが一人ずつ順番に処理していることです。ユーザーが公開した計測では、同じ場所で人混みを見ると29.8fps、壁を向くと103.1fpsで、その間GPUを待っていた時間はほぼゼロでした。この場面では、解像度や画質を下げてもGPUを買い替えても大きくは伸びません。
手元のPCで画質を下げて効くかどうかは、人混みに立ったときのGPU使用率で分かります。GPU使用率が低いまま落ちるなら、Update #2で追加された光源の設定「Lighting Details」を含め、グラフィック設定だけで大きく伸ばすのは難しいと考えてください。開発元は次のパッチも近いとしており、発売記念の10%オフは10月13日まで続くので、急がない人はその中身を見てから決めても割引に間に合います。
目次
動作環境推奨はRTX 4070・VRAM12GB、公式は4段階の目安を公開
発売直前の9月24日に公開された最終版の動作環境は、解像度とfpsの目標ごとに4段階で示されています。どの段もアップスケーリングを使わないネイティブ解像度での目安で、Steamストアには最低と推奨の2段だけが載っています。
| 目標 | CPU | GPU(VRAM) |
|---|---|---|
| 最低 1080p・30fps・Very Low | Core i5-11600K/Ryzen 5 3600 | GTX 1660 SUPER・RTX 3050/RX 6600/Arc A750(6GB以上) |
| 1080p・60fps Medium | Core i5-12400F/Ryzen 5 5600 | RTX 3060/RX 6600 XT(8GB以上) |
| 推奨 1440p・60fps・High | Core i5-13600K/Ryzen 5 7600 | RTX 4070/RX 7800 XT(12GB以上) |
| 4K・60fps Very High | Core i7-12700K/Ryzen 7 7800X3D | RTX 4080/RX 7900 XTX(16GB以上) |
※9月24日のSteamニュースに掲載された公式の動作環境表と、Steamストアの動作環境(10月1日確認)。メモリは4Kの段だけ32GBで、ほかは16GBです。ストレージは全段で42GB(SSD必須)、OSは最低と1080p・60fpsの段がWindows 10以降、推奨と4Kの段がWindows 11です。
8月下旬の時点で、ストアの推奨欄は「VRAM8GB(GTX 2070 or newer)」という大まかな表記でした。最終版では推奨GPUがRTX 4070・VRAM12GB以上に上がり、CPUも段ごとに型番が指定されています。開発元は5月の開発ブログで、外部のQA会社Quantic LabがSteamハードウェア調査のデータをもとにさまざまな構成で互換性テストを行い、最低・推奨の動作環境を固めていると説明していました。発売前の表記とその誤記については『Nivalis Nights』発売前の必要スペックとVRAMで扱っています。
RTX 3060やRTX 4060を使っている人は、1080p・60fps・Mediumの段が目安です。RTX 4060はRTX 3060より速く、VRAMも8GBでこの段の条件を満たします。ただしこれは平均的な場面の目安で、次に説明する人混みでの落ち込みは、どの段のGPUでも起きています。
価格は3,150円で、10月13日までは10%オフの2,835円です。DLSSやFSRなどのアップスケーラーは搭載されていません。公式FAQは、使っているUnityのバージョンが古くアップスケーリングに対応しておらず、エンジンを更新するのは開発上のリスクが大きすぎたと説明しています。将来の追加は検討中としています。
発売後の報告RTX 5090とRyzen 9 9950X3Dでも、人混みでは30fps台
Steamのユーザーレビューは10月1日朝の時点で1,718件あり、74%にあたる1,273件が好評で、ストアの表示は「やや好評」です。英語のレビュー1,211件を集計すると、760件(63%)がfps・パフォーマンス・最適化・スタッターのいずれかに触れていました。低評価262件に限ると181件(69%)、好評949件でも579件(61%)です。単語を含むかどうかで数えたため「問題なく動く」という書き込みも含みますが、好評を付けながら重さを書き添えている人が多く、中身より動作が評価を分けている状況です。
目立つのは、高性能なPCほど「設定を変えてもfpsが変わらない」と書いている点です。
| 構成 | 場面・条件 | 報告されたfps |
|---|---|---|
| Ryzen 9 9950X3D RTX 5090・メモリ64GB | 1440p・High、街の複数のエリア | 60fpsを下回り最低35fps。どの設定でも変わらない |
| Ryzen 9 9950X3D RTX 4090 | タクシーを降りた直後の場所 | 640×480・最低画質で57fps、3840×1600・最高画質で40fps |
| Ryzen 7 7800X3D RTX 4070 Ti・メモリ32GB | 自分の店の中 | 壁を向いて190fps、振り返ると33fps |
| Core i7-12700H ノート向けRTX 3080 Ti | 1080p、同じ場所で向きだけ変更 | 壁向きで103fps、人混みで30〜44fps |
| Steam Deck 既定の低設定 | 最初の店があるエリア | 20fps台、ときに10fps台。影オフ・最低設定・320×200でも30fpsに届かない |
※Steamのユーザーレビュー・ディスカッションへの投稿と、Steam Deck専門の海外メディアによる検証(日本時間9月30日〜10月1日)。測定条件は統一されていません。
2つ目の報告では、3840×1600(横幅4K級のウルトラワイド)から640×480へ画素数を20分の1にしても、fpsは40から57へ4割ほどしか上がっていません。GPUがボトルネックなら画素数に応じて大きく伸びるはずで、この場所ではGPU以外の処理が1フレームの時間を決めていることになります。
開発元も、発売に合わせて公開した既知の問題の一覧で、NPCが多いエリアではフレームレートが変動すると認めています。数時間遊んで重くなってきたらゲームを再起動すること、PCの電源モードをパフォーマンス側にしてCPUとfpsを底上げすることを案内し、性能の改善を続けるとしています。
日本語のレビューでも、ラーメン屋があるマップの中央を見るたびに30fps以下になって酔うという報告がある一方、ミドルスペックに満たないPCでもグラフィック高でわりと快適に動くという声もあります。重さの体感は、遊んでいる場所とCPUの速さで大きく変わります。
原因重いのは画面に映っているNPCの処理
原因にいちばん踏み込んでいるのは、Steamのディスカッションに投稿されたユーザーのプロファイル結果です。Core i7-12700Hとノート向けRTX 3080 Tiを積んだノートPC(1080p、fps上限なし)で、Unityのメインスレッドを1秒に200回サンプリングし、同じ場所で人混みを見たときと壁を向いたときを30秒ずつ比べています。計測そのものによる性能低下は約1%(103.3fps→103.0fps)に抑えたとしています。
| 処理 | 人混みを見たとき | 壁を向いたとき |
|---|---|---|
| フレームレート | 29.8fps | 103.1fps |
| 1フレームの処理時間 | 33.6ms | 9.7ms |
| NPCのアニメーション Animator・IK | 8.5ms | 0.6ms |
| キャラクターの変形 スキニング | 7.1ms | 0.2ms |
| 描画の準備 | 2.5ms | 0.6ms |
| 服の揺れの物理 MagicaCloth | 1.6ms | 0.5ms |
| NPCの行動計算 Ghostシステム | 2.1ms | 1.3ms |
| その他 座標の同期・カリング・物理など | 11.8ms | 6.6ms |
※Steamディスカッション「I profiled the FPS drop in crowds」(発売直後の投稿)の計測値。「その他」は座標の同期・カリング・物理演算・残りの処理を合算したものです。1台の環境での結果で、開発元の発表ではありません。
人混みを見ると1フレームが23.9ms長くなり、そのうち約6割の14.8msをNPCのアニメーションと体の変形が占めています。一方、画面の外にいるNPCの行動を計算するGhostシステムは、人混みでも壁向きでも1〜2msで、差は0.8msしかありません。
投稿者の見立てでは、ゲームがNPCごとにアニメーションの更新を個別に呼び出しているため、Unityが大勢の分をまとめて並列処理できていません。映っている人数の分だけ、メインスレッドが「ワーカースレッドに仕事を渡し、終わるのを待つ」を繰り返す形です。人混みではメインスレッドの時間の18.6%(1フレームあたり約6ms)がワーカースレッドの完了待ちで、GPUを待っていたのはサンプル全体の0.1%でした。
GPUは自分の分を早く終え、CPUの準備が終わるのを待っている状態です。このため人混みの場面では、解像度を下げてもアップスケーラーを足してもGPUを速いものに替えても、1フレームの時間はほとんど縮みません。効くのはCPUの1コアあたりの速さですが、Ryzen 9 9950X3DやRyzen 7 7800X3Dでも同じ落ち込みが出ており、CPUの買い替えで埋まる差でもありません。
この計測は1台のノートPCでの結果で、開発元が原因をこう説明したわけではありません。ただ、公式の「NPCが多いエリアで変動する」「電源モードでCPUを底上げすると効く」という案内や、解像度を大きく下げてもfpsが伸びないという複数の報告とは食い違っていません。
開発元の最適化Ghostシステムが削ったのは見えていないNPCの負荷
ION LANDSは発売4か月前の5月30日に、最適化を主題にした開発ブログを公開しています。数千人のNPCが街で暮らし続ける仕組みを「開発で最も難しかった技術的課題の一つ」とし、NPCの処理を3段階に分けるGhostシステムを作ったと説明しています。
さらに、ゴースト状態のNPCを実体に切り替える瞬間の引っかかりを減らすため、キャラクターをあらかじめメモリに用意して使い回すオブジェクトプーリングを導入しました。テーブルや椅子、皿など、状態を覚えておく必要がある1万個以上の物体にも同じGhostの仕組みを使っているとしています。
ほかにも、街はすべてボクセルで作られているものの一般的なボクセルエンジンは使っておらず、そのぶん通常よりポリゴン数が多いため、距離に応じてモデルの細かさを落とすLODに大きく頼っていること、ライトプローブの作り直しでメモリ管理を改善したこと、コード全体でメモリの割り当てを減らしてガベージコレクション(使い終えたメモリの回収)の負担を軽くしたことが挙げられています。1,000匹を超える魚を1匹ずつシミュレーションし、光る魚の描画を4分の1の解像度で行ってVRAMを節約した工夫も紹介されています。
プロファイル結果と並べると、Ghostシステムは狙いどおりに働いていることが分かります。画面外のNPCの計算は人混みでも約2msで済んでいます。重くなっているのは3段階目、開発元自身が「完全に実体化して動かす」と書いた、映っているNPCの側です。オブジェクトプーリングも出現時の引っかかりを抑える仕組みで、映り続けている大勢のNPCの負荷そのものを減らすものではありません。
NPCの作りも関係しています。キャラクターは当初ボクセルで作られていましたが、表情豊かなアニメーションを付けるために、顔まで作り込んだ通常のキャラクターモデルに切り替えられています。街はボクセル調でも、行き交う住人は一人ひとりが骨格に合わせて変形するモデルで、人数が増えるほどアニメーションとスキニングの負担が積み上がります。

「最適化をしていないゲーム」という見方は当たっていません。背景で暮らす数千人の負荷は抑え込んだものの、プレイヤーの目の前に集まった大勢の住人の負荷が残った、というのが現状に近いといえます。計測した投稿者は、映っているNPCの更新を距離に応じて間引く、アニメーションをまとめて並列処理するといった改善策を挙げています。ただ、まとめて並列処理する大きな改修については、本人も「すぐに当てられるパッチではない」と書いています。
修正パッチUpdate #2で光源と遠くの住人が軽くなったが、人混みの落ち込みは残る
ION LANDSは日本時間10月2日0時すぎに発売後最初の修正パッチ「Update #1」(配信時の告知名は「Patch 01.10」)を、同じ日の22時前に「Update #2」を配信しました。Update #1は発売から24時間で寄せられた不具合の修正に性能改善を加えたもので、変更点を遊ぶうえで何が変わるかで分けると次のとおりです。
| 分野 | Update #1の変更 | 遊ぶうえでの変化 |
|---|---|---|
| 人混みの重さ | キャラクターの行動・アニメーション・物理処理の各種軽量化 | 人混みで重くなる原因の部分に手が入った |
| ロードで重くなる | セーブを読み込むたびに、カメラの処理が原因で性能が少しずつ落ちていく不具合を修正 | ロードを繰り返しても重くならない |
| 店の経営 | マネージャーが食材を買うときの挙動を改善。材料の補充が要るときに、スタッフが注文を受ける動作を何度も繰り返す問題を修正。ビジネスと物々交換のスキルのレベル上昇の不具合も修正 | 仕入れで店の資金を使い切る不満への対応。直ったという声と、まだ補充が残るという声がある |
| 序盤の進め方 | 店舗「Ramen Noir」に装飾や植物を置くクエストに、Eastern Residential・Hive Mall・Central Canyonの家具店で買えると追記。導入チュートリアルで買い物リストの分だけ買うと「Fill Venue Inventory」で迷う問題を修正。移動演出を飛ばせることを表示 | 序盤で迷う場面が減る |
| 操作・表示 | LODのスライダーを0まで下げると表示が崩れる問題を修正。より低いマウス感度に対応。ボートの操縦席の見通しを改善し、酔いにくく調整。ほかのキャラクターに押されて建物などにめり込む問題を修正 | LODは0まで下げられなくなった。マウス感度と船酔いの不満に対応 |
※Steamの公式告知「Nivalis Nights – Update #1」(日本時間10月2日)から。ほかに家具の配置やチェスのキャスリングの不具合も修正されています。
性能面で大きいのは、表の最初の「人混みの重さ」です。前の節で紹介した計測では、人混みで増えた処理時間の大半がNPCのアニメーション(姿勢を地形に合わせるための物理判定を含む)と体の変形で、服の揺れの物理演算も増えていました。Update #1が対象に挙げた「行動・アニメーション・物理」は、この範囲と重なります。
ただし開発元はUpdate #1の告知で、テストが間に合わず入らなかった改善として2つを挙げ、次のパッチで入れると書いていました。1つは「ライトカリング」の仕組みで、目的は広い場面での描画性能の改善です。ライトカリングは、画面に影響の小さい光源の計算を省く手法です。もう1つがキャラクターシミュレーションのさらなる性能改善で、開発元は「それ自体が深く複雑なテーマ」と述べています。
Update #2の変更点
同じ日の夜に配信されたUpdate #2には、予告されていたライトカリングが入りました。性能と店の経営の両方に関わる変更が多く、遊ぶうえでの変化で分けると次のとおりです。
| 分野 | Update #2の変更 | 遊ぶうえでの変化 |
|---|---|---|
| 光源の重さ | ライトカリングを実装。グラフィック設定に「Lighting Details」を追加し、視界の中で同時に点く光源の数を決められるようにした。右端は間引きなし、下げると遠い光源から消える | ネオンや照明の多い広い場面で描画の負荷を減らせる。開発元は今後も改善するとしている |
| 人混みの重さ | 遠くに映るキャラクター(低いLOD)のボーンウェイトを削減。会話中に群衆のキャラクターが歩ける範囲や建物の外にはみ出す問題を修正 | 遠くの住人の体の変形が軽くなる。近くに映る住人は対象に入っていない |
| グラフィック設定 | テクスチャ品質のLowを廃止し、Lowの人は自動でMediumに変更。テクスチャを変えるときの確認と読み込み中の表示を追加。解像度を変えると小さいモニターへウィンドウが移る問題、解像度が反映されない場合を修正 | テクスチャはMediumが最低になる。切り替えには時間がかかる |
| 店の経営 | 古い食材から料理に使うように変更。スタッフの仕事に優先順位を導入。収納量が設定された装飾家具を店の保管容量に加算し、Kitchen Buffetを通常100・冷蔵50の保管設備に設定。Central Canyonの店のゴミ箱の位置を修正 | 腐る食材は減るが、客のレビューの鮮度の評価は下がりやすくなる。席の多い店を1人で回すと客を待たせやすくなる |
| セーブ | 上書き保存の途中でクラッシュしても、元のセーブが消えないように変更 | 保存中に落ちてもデータを失いにくい |
※Steamの公式告知「Nivalis Nights – Update #2」(日本時間10月2日21時57分)から。ほかに釣り竿の物理の安定化、会話の表示の改善、Odin’s Pubのカウンターの修正なども含まれます。
人混みの重さに対して2回のパッチで入った手当ては、Update #1の行動・アニメーション・物理処理の軽量化と、Update #2の遠くのキャラクターのボーンウェイト削減、ライトカリングの3つです。ボーンウェイトは体の各部分をどの骨にどれだけ合わせて動かすかの割り当てで、減らすと体の変形(スキニング)の計算が軽くなります。ただ、プロファイル結果で人混みの処理時間を最も押し上げていたのは、映っているNPC一人ずつのアニメーション更新(8.5ms)と体の変形(7.1ms)でした。今回の削減は遠くに映るキャラクターだけが対象で、近くの大勢のアニメーションをまとめて処理するような改修は、パッチノートには書かれていません。
ライトカリングは光源の数を絞る仕組みで、開発元の説明でも狙いは広い場面の描画性能です。GPU使用率が張り付く場面では効く余地がありますが、人混みでGPUがCPUの準備を待っているPCでは、伸びは限られると考えられます。開発者は10月3日(日本時間10月4日未明)にSteamのディスカッションで、2回のパッチに続いて次のパッチも間近だと書き込んでいます。セーブデータが使えなくなるパッチを出す予定はないとも答えているので、今のセーブを続けて遊べる見込みです。
Update #2の告知には、新しい既知の問題が2つ載りました。1つは、一部の環境で特定の場所へファストトラベルすると性能が落ちる問題で、着いた場所でセーブしてそのセーブを読み込み直すと戻るとしています。もう1つは店のスタッフが動かなくなることがある問題で、手の空いたスタッフの待機位置の数が関係しているとみて調べており、雇う人数を減らすと起きにくくなると案内しています。
レビューの数字は、2回のパッチを経ても大きくは動いていません。10月4日午後の時点でストアのレビューは2,906件、好評は2,161件(74%)で、表示は「やや好評」のままです。同じ時点で取得できた全言語のレビュー2,912件を、投稿された時刻でパッチの前後に分けると次のようになります。
| 投稿された時期 | 件数 | 好評率 | 英語で重さに触れた割合 |
|---|---|---|---|
| 発売〜Update #1の前 9月30日0時〜10月2日0時 | 2,039件 | 73.7% | 61% |
| Update #1〜#2の前 10月2日0時〜22時 | 359件 | 77.2% | 38% |
| Update #2の後 10月2日22時〜10月4日14時 | 514件 | 74.3% | 30% |
※Steamのユーザーレビューを10月4日14時台に全件取得し、投稿時刻(日本時間)で区切って集計。ストアの集計値とは数件の差があります。重さに触れた割合は、英語のレビューのうちfps・フレームレート・パフォーマンス・最適化・スタッター・ラグのいずれかを含むものの割合です。
英語のレビューで重さに触れた割合は、61%から38%、30%と下がり続けています。一方で好評率は、Update #2の後に74%へ戻りました。低評価のレビュー(英語)に絞ると、重さに触れたものは発売直後の67%からUpdate #2の後は34%に減り、代わりにクエストに触れたもの(21%→34%)とマネージャー・スタッフに触れたもの(14%→27%)が増えています。不満の中心が、動作の重さからクエストの多さや店の自動化といった遊びの中身に移りつつあります。Update #2の後の低評価は70件と少なく、発売直後に書き込んだ人ほど動作に厳しかった面もあるため、傾向として見てください。
個別の書き込みも割れています。Update #2の後は人混みでも50fpsを割らなくなって少し良くなったが、CPUもGPUも使い切っていないという報告や、海沿いのエリアのfps低下が前回のパッチ以降は気にならないという声がある一方、人を見ると50〜60fpsから上がらないという低評価や、パッチの後にゲームが起動しなくなった、移動キーを離してもキャラクターが止まらなくなったという報告もあります。軽くなった環境はあるものの、人混みの落ち込みが解消したと言える段階ではありません。
見分け方人混みでGPU使用率を見れば、設定を下げて効くかが分かる
手元のPCがどちらで重いのかは、人の多い場所でGPU使用率を見ると分かります。最初の店があるエリアのように人が集まる場所に立ち、タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブや、NVIDIA App・AMD Software(Adrenalin Edition)のオーバーレイでGPU使用率を表示してください。
- fpsが落ちた場面でGPU使用率が95〜100%に張り付いている
- 人の少ない場所でも目標のfpsに届かない
- 解像度やプリセットを1段下げるとfpsがはっきり上がる
- fpsが落ちてもGPU使用率が100%よりかなり低い(報告では30〜70%)
- 人混みを向くと急に落ち、壁や空を向くと戻る
- 最低画質・低解像度にしても数fpsしか変わらない
「設定を下げても効かない」側の症状は、CPU側の頭打ちです。CPU使用率が30〜40%程度と低く見えても、メインスレッドが載った1コアが限界に達していれば同じことが起きます。この見方はCPU使用率30%でもCPUボトルネックになる理由で詳しく説明しています。
雨の日だけ重いという報告もあります。ノート向けRTX 5050を積んだPCで、雨の間は50fps前後、雨がやむと120fpsで安定したという内容です。こうした場面でGPU使用率が張り付いていれば、公式FAQの案内どおりまずグラフィックプリセットを下げ、そこから個別の項目を調整します。症状ごとの切り分けはゲームが重い原因はCPUかGPUかの診断法が参考になります。
対処次のパッチまでに試せること
人混みでの落ち込みを根本から直せるのは開発元のパッチだけで、Update #2のあとも落ち込みは残っています。開発元は次のパッチも間近としており、それまでに手元でできることを、公式が案内しているものから順に挙げます。
- 電源モードを「最適なパフォーマンス」にする。公式が既知の問題で案内している対処です。Windows 11の「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」(バッテリーのないデスクトップは「電源」)で切り替えます。ノートPCは電源につなぎ、「設定」→「システム」→「ディスプレイ」→「グラフィック」でゲームが外部GPUで動くよう指定します。Ryzen 9 7950X3D・9950X3Dのように3D V-Cacheが片側のCCDにしかないCPUでは、コントロールパネル側の電源プランは「バランス」のままにしてください。理由はコアパーキングと2CCDのX3Dの関係で説明しています。
- 数時間遊んで重くなったらゲームを再起動する。公式は、長時間のプレイで性能が落ちてきた場合は再起動で改善するとしています。セーブを読み込むたびに性能が落ちていく不具合はUpdate #1で直ったので、ロードし直すたびに重くなる症状は出なくなっています。自動セーブは1日の終わりに行われるので、終了前にポーズメニューから手動で保存しておきます。
- ファストトラベルの後に重くなったら、着いた場所でセーブしてロードし直す。Update #2の告知に載った既知の問題で、一部の環境では特定の場所へファストトラベルすると性能が落ちます。開発元は、到着後にセーブしてそのセーブを読み込み直すと元に戻るとしており、修正を進めています。
- fpsの上限を人混みで出る値の近くに固定する。店の中で100fpsを超え、振り返ると30fps台に落ちる振れ幅が、カクつきや酔いの感覚を強めます。ゲーム内のオプションにあるフレームレート上限を60fpsなどにすると、落ち込みの幅が縮んで体感が落ち着きます。60fpsで固定したら遊べるようになったというレビューもあります。V-Syncをオフにしたら落ち込みが減ったという報告も複数あるので、画面の裂け(ティアリング)が気にならなければ、上限とあわせて試す価値があります。平均より最低fpsを見る考え方は1% Lowの解説で扱っています。
- Intelの第12〜14世代Coreでは、Pコアだけに割り当てる。プロファイルを公開したユーザーは、Eコアも使わせるよりPコアだけに割り当てたほうがわずかに速かったと報告しています(42.5fps→44.1fps)。タスクマネージャーの「詳細」タブでNivalis Nights.exeを右クリックし、「関係の設定」でPコアのスレッドだけにチェックを入れます。Pコアのスレッドは一覧の先頭に並び、Pコア8基のCPUならCPU 0〜15です。起動するたびに元に戻り、効果も4%ほどなので、ほかを試したあとの仕上げ程度に考えてください。
- GPU使用率が張り付く場面では、プリセットとLighting Detailsを下げる。人の少ない場所や雨の日にGPU使用率が100%近くなるなら、プリセットを下げると効きます。ネオンの多い通りを見渡す場面では、Update #2で追加された「Lighting Details」を右端から少しずつ左へ動かすと、遠くの光源から消えて描画の負荷が減ります。どちらも人混みでGPU使用率が低いまま落ちる場面には効きにくいので、そこを基準に画質を落としすぎないようにします。なお、Update #1からLOD(遠くの物の作り込み)のスライダーは0まで下げられなくなり、Update #2ではテクスチャ品質のLowがなくなってMediumが最低になりました。
公式のパッチを待たずに手を打つなら、Nexus Modsで配布されている非公式の修正MOD「Nivalis Unofficial Patch」もあります。遠くの住人のアニメーション更新を減らし始める距離を既定で40%手前に寄せる設定や、雨の表現を簡略化する設定、マネージャーが在庫と配送中の食材を数えてから仕入れる修正を含み、10月4日時点でUpdate #2に対応しています。導入には別途BepInEx 6(IL2CPP版)が必要で、作者自身もfpsがどれだけ伸びるかは計測していないとしています。公式の更新のたびにMOD側の対応待ちになるので、試すならセーブをバックアップしてから入れてください。
逆に、この作品のためだけにGPUやCPUを買い替えるのはおすすめしません。RTX 5090やRyzen 9 9950X3Dでも人混みでは30fps台に落ちており、パーツの差で埋まる問題ではないからです。
Steam Deck人の多いエリアでは30fpsを保てない
Steam Deckでの動作は厳しい状況です。Steam Deck専門の海外メディアが発売日に公開した検証によると、最低に近い既定の設定(影あり)で自室のまわりは30fps前後を保てるものの、最初の店があるエリアに出ると20fps台、ときに10fps台まで落ちました。影を切って設定を最低にしても改善せず、解像度を320×200まで下げても30fpsに届かなかったとしています。
解像度を極端に下げても伸びないのは、PCの人混みと同じ傾向です。公式も発売時点ではSteam Deckに完全には対応していないと明言し、既知の問題に「Steam Deckでのパフォーマンス改善」を挙げています。互換性の判定(確認済み・プレイ可能など)は10月4日時点でも付いておらず、Update #1・#2の変更点にもSteam Deck向けの項目はありません。
携帯機で遊びたい場合、公式はGeForce NOWでの配信に対応していると案内しています。ただし人混みで重いのはゲーム側の処理なので、クラウドのサーバーでも同じ場面で落ち込む可能性はあります。
店の経営マネージャー任せはまだ不安定、スタッフは席数に合わせて足す
重さの次に不満が多いのが、店の経営を任せるマネージャーとスタッフの動きです。発売直後はマネージャーが食材を買い込んで店の資金を使い切る不具合があり、Update #1で購入の挙動が直されました。Update #2では、スタッフが仕事をこなす順番が次のように決められています。
- 料理を出す
- 食材を下ごしらえする
- Food ProcessorかDrink Machineで料理・飲み物を作る
- 新しい注文を受ける
- 食材を運ぶ(マネージャー)
- 食材を買う(マネージャー)
- 苦情に対応する(マネージャー)
- 食べ終えた食器を片付ける
- ゴミを片付ける(清掃係)
- 保管庫を片付ける(清掃係)
※Steamの公式告知「Nivalis Nights – Update #2」に載った優先順位を訳したものです。
料理を出す仕事が最優先なので、席の多い店をスタッフ1人で回すと、配膳に追われて新しい注文を受けるのが後回しになります。これは役割を分けてもらうための設計で、席が多すぎる店を1人で回すと、多くの客を待たせたままになりやすくなります。席を増やしたらスタッフも足し、仕入れはマネージャー、ゴミや保管庫の片付けは清掃係に任せると、優先順位の低い仕事まで手が回りやすくなります。ただし既知の問題にあるとおり、雇う人数が多いほどスタッフが動かなくなる不具合は起きやすくなります。客を待たせる場面が出たら1人ずつ足すのが無難です。
食材は古いものから使われるようになりました。腐って捨てる量は減りますが、開発元は、客のレビューのうち鮮度の評価が下がる可能性もあるとしています。収納量が設定された装飾家具が店の保管容量に数えられるようになり、Kitchen Buffetは通常100・冷蔵50の保管設備として扱われるので、保管が足りなかった店は収納付きの家具で容量を増やせます。
それでも、店を完全に任せきる遊び方はまだ安定していません。Update #2の適用後に、マネージャーとスタッフに店を任せて自分は手を出さずに2日間経営したという日本語のレビューでは、1日目が新規客12人・売上222に対して支出287.68で65.68の赤字、2日目も新規客11人・売上193・支出329.07で136.07の赤字でした(単位はゲーム内通貨のLims)。朝の仕入れなどに自分で手を入れた日の一例は、新規客32人・売上496・支出289.50で206.50の黒字です。支出はほぼ同じなのに、任せきりの日は客数と売上が大きく落ちています。1人の環境での結果ですが、同じレビューは、朝の仕入れを自分で済ませてからマネージャーに任せるほうが安定したとしています。
経営シムとしての深さは評価が割れています。最初の店は5万Limsの借金付きで譲り受ける形で始まり、毎日の売上から仕入れと人件費を引いた収支が出るので、スタッフの人数次第で赤字の日も出ます。食材の鮮度や保管容量、スタッフの役割分担まで含めると、店の収支を管理する仕組みは見た目以上に細かく作られています。一方、Steamで特に多くの「参考になった」を集めている低評価の1つ(10月1日投稿、約18時間プレイ)は、生活シムと経営の要素はどちらも浅く、実際は大量のサイドクエストを中心にしたゲームに近いと指摘しています。仕組みは揃っていても、話しかけるたびにクエストが増えて店に戻る時間が取りにくい、ゲーム内の1日が短すぎるといった不満も出ています。数値を詰める本格的な経営シムを期待するか、街の探索やクエスト、内装づくりを含めた生活シムとして楽しむかで、評価が分かれる作品です。
Steamのレビューをプレイ時間別に分けた好評率や、長く遊んだ人の低評価に多い話題、ゲーム内の時間の速さは、『Nivalis Nights』発売初週の評価で解説しています。
買うか待つか急がないならセール終了の10月13日まで様子を見る
日本時間10月2日のUpdate #2で、開発元が予告していたライトカリングと遠くのキャラクターの軽量化が入りましたが、人混みでの落ち込みは残り、ファストトラベルの後に重くなる問題も既知の問題として載っています。開発者は日本時間10月4日未明の書き込みで、次のパッチも間近だとしています。発売記念の10%オフ(3,150円→2,835円)は10月13日まで続くので、急がない人は次のパッチの中身を見てから決めても割引を逃しません。
- 人混みで30〜60fpsに落ちても、雰囲気と遊びの中身を優先できる
- fpsの上限を60fpsなどに固定して遊ぶことに抵抗がない
- 店の経営だけでなく、街の探索やクエスト、内装づくりも楽しみたい
- 返金の条件内で、手元のPCの人混みでの動きを試せる
- 高リフレッシュレートで滑らかに遊びたい
- Steam Deckで遊ぶつもりでいる
- CPUが最低動作環境(Core i5-11600K/Ryzen 5 3600)に近い
- 店をマネージャーに任せて、本格的な経営シムとして遊びたい
今買う場合は、Steamの返金条件(購入から14日以内・プレイ時間2時間未満)を意識して、早いうちに最初の店があるエリアまで進み、人混みでのfpsとGPU使用率を確かめてください。我慢できない落ち込みなら、2時間を超える前に返金を申請できます。手順と注意点はPCゲームの返金方法の比較にまとめています。
FAQよくある質問
まとめまとめ|人混みの重さはCPU側、設定より電源モードとfps上限で整える
『Nivalis Nights』の公式推奨はRTX 4070・VRAM12GBで1440p・High・60fpsですが、発売直後の重さはGPUの段では説明できません。人の多い場所では、画面に映るNPCのアニメーションと体の変形をCPUのメインスレッドが一人ずつ処理しており、RTX 5090とRyzen 9 9950X3Dの組み合わせでも30fps台に落ちています。
開発元は発売前にGhostシステムやオブジェクトプーリングで画面外のNPCの負荷を大きく減らしており、最適化を怠ったわけではありません。残っているのは映っているNPCの負荷です。日本時間10月2日のUpdate #1・#2でキャラクター処理と光源の数、遠くの住人の体の変形が軽くなりましたが、近くに集まった住人の処理は残り、開発元は次のパッチも間近としています。店の経営も、スタッフの優先順位が整理された一方で、マネージャーに任せきりにすると赤字が続いたという報告が出ています。
人混みでGPU使用率が低いなら、画質やLighting Detailsを下げても大きくは伸びません。電源モードを「最適なパフォーマンス」にし、fps上限を60fps前後に固定して落ち込みの幅を抑えるのが現実的な対処です。購入を迷っているなら、10%オフが終わる10月13日まで次のパッチの動きを見て、買ったら2時間以内に人混みでの動作を確かめてください。
出典:Steam『Nivalis Nights』ストアページ・Steamニュース「PC System Requirements & Price」(2026年9月24日)・Steamニュース「May 2026 Development Update: Optimization」(2026年5月30日)・Steamニュース「Nivalis Nights is out now!」(2026年9月29日)・Steamニュース「Nivalis Nights – Update #1」(日本時間2026年10月2日)・Steamニュース「Nivalis Nights – Update #2」(日本時間2026年10月2日)・Steamディスカッション「Read First / Known Issues」・Steamディスカッション「How to / FAQs (2026)」・Steamディスカッション「I profiled the FPS drop in crowds」・Steamディスカッション「Does updates will require starting over」(開発者の返信)・Steam『Nivalis Nights』ユーザーレビュー・Steam Deck HQ「Nivalis Nights Is An Interesting Life Simulator That Shouldn’t Be Played on Steam Deck」・PC Gamer「Live from Nivalis Nights: A nightly photo journal of my cyberpunk noodle bar」・505 Gamesプレスリリース(2026年9月17日)(Update #1・#2の告知、ユーザーレビュー、開発者の返信、Steam Deckの互換性表示は2026年10月4日、ほかは10月1日確認)



