Thermalright「AXP120-X77」「X77R」の違いはファンの位置|全高77mm・公称仕様は同一、価格は未発表
本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。
77mmの低背に6mm径ヒートパイプ6本、派生のX77Rとの違いはファンの位置です
出典:Thermalright公式 AXP120-X77 BLACK製品ページ / Thermalright公式 AXP120-X77製品ページ / Thermalright公式 AXP120-X77R製品ページ / VideoCardz記事。仕様は本記事公開時点(2026年9月8日)の情報にもとづき、AXP120-X77Rとの違いは2026年9月11日に公式仕様表と製品写真を照合して追記しました。
Mini-ITXなどの小型フォームファクター(SFF)構成でパーツを選ぶとき、最後まで悩まされやすいのがCPUクーラーの高さです。グラフィックボードやケースファンは仕様表どおりに収まることが多い一方、CPUクーラーは数mm単位の余裕がケース天板やサイドパネルとの干渉を左右し、対応リストに載っているはずの製品が実際には収まらないという事例も起こります。
こうした状況にThermalrightが投入したのが「AXP120-X77」と「AXP120-X77 BLACK」です。本体高さを77mmに抑えながら、6mm径のヒートパイプを6本収める設計で、ロープロファイルクーラーとしては受熱構造の密度が高いモデルといえます。付属ファンは厚さ15mmのスリムタイプ「TL-B12015 EX」で、PWM制御・デュアルボールベアリングを採用しています。
この記事では、Thermalright公式の製品ページで確認できた寸法・ヒートパイプ本数・ファン仕様などの事実と、価格・国内発売時期・TDP公称値といったまだ確認できていない情報を分けて整理します。断定できない数字を推測で埋めることはせず、SFF構成でこのクーラーを検討する際に何を待てばいいかを示します。
目次
要点77mmの低背に6本のヒートパイプを収めた新モデル

AXP120-X77とAXP120-X77 BLACKは、Thermalright公式によると本体サイズ133.5mm(L)×122mm(W)×77mm(H)、ヒートパイプはφ6mm×6本、ベースはC1100純銅にニッケルメッキを施した仕様です。保証期間は6年。対応ソケットはIntel LGA115X/LGA1200/LGA1700/LGA1851/LGA2011/LGA2066、AMD AM4/AM5と幅広い世代をカバーします。付属ファンは厚さ15mmのスリムタイプ「TL-B12015 EX」(120×120×15mm)で、最大回転数3150rpm±10%、最大風量83.61CFM、最大静圧3.4mmH2O、騒音値37.07dBA、電流0.4A、4ピンPWMコネクタ、デュアルボールベアリングという仕様です。AXP120-X77とAXP120-X77 BLACKの違いは、確認できるかぎりカラーリングのみで、寸法や性能仕様に差はありません。
Thermalrightのロープロファイル帯には、これまで「AXP90」シリーズ(AXP90-X36/X47/X53、全高36〜53mm、4本のヒートパイプ、92mmファン)がありました。AXP120-X77はこれらより一回り背が高い77mmという設計ですが、ヒートパイプは4本から6本に増え、ファンも92mmから120mmへ大型化しています。低背クーラーはヒートパイプの本数を絞らざるを得ないケースが多い中、6本という構成は数字だけを見ても目を引きます。
背景なぜSFF構成でクーラーの高さが最大の制約になるのか
SFF・ITXケースでは、CPUクーラーの対応最大高さがそのままケース選びの前提条件になります。マザーボードの規格自体はMini-ITXでもATXでも同じソケット・同じCPUを載せられますが、ケースの内部空間はSFFになるほど狭くなり、CPUクーラーの高さ制限がミリ単位で効いてきます。グラフィックボードやラジエーターは対応可否が比較的分かりやすい一方、CPUクーラーは「メーカー公称のクリアランス」と「実際に組んでみたときの余裕」がずれることもあり、購入前の確認ポイントとして見落とされがちです。
77mmという全高は、簡易水冷や大型のツインタワー空冷はもちろん、多くの一般的なシングルタワー空冷と比べても大幅に低い部類に入ります。それでいてヒートパイプを6本収めている点が、AXP120-X77・AXP120-X77 BLACKが注目される理由です。
ファン厚さ15mmのスリムファン「TL-B12015 EX」
付属ファンの「TL-B12015 EX」は、サイズ120×120×15mmという厚さ15mmのスリムタイプです。一般的な25mm厚のPCケースファンと比べると6割程度の厚みしかなく、この薄型ファンを採用したことも、本体全高を77mmに抑える設計に寄与しています。ファン径そのものは120mmを維持しているため、薄型化にありがちな風量の犠牲を、直径を保つことである程度補っている構成といえます。
仕様は最大回転数3150rpm±10%、最大風量83.61CFM、最大静圧3.4mmH2O、騒音値37.07dBA、電流0.4A。コネクタは4ピンPWM、ベアリングはデュアルボールベアリングです。なお、Thermalright公式ページに記載があるのはいずれも最大値のみで、最低回転数や実使用時の静音域についての公表はありません。
位置づけ「AXP120-X77R」との違いはファンがフィンの上か下か
Thermalrightのロープロファイル空冷ラインナップには、型番が1文字違うだけの「AXP120-X77R」という関連モデルがあります。公式の仕様表を並べて確認したところ、本体サイズ133.5×122×77mm、6mm径ヒートパイプ6本、C1100純銅ニッケルメッキベース、付属ファンTL-B12015 EX、最大3150rpm・83.61CFM・3.4mmH2O・37.07dBA、保証6年まで、公称値はすべて一致していました。対応ソケットも同じです。つまりX77Rは、冷却スペックを引き上げた上位版ではありません。
違いが出るのはファンの取り付け位置です。公式の製品写真を見ると、AXP120-X77はファンがヒートシンクの上面に載っているのに対し、AXP120-X77Rは上面がフィンの剥き出しで、ファンはヒートシンクの下面に取り付けられています。総高さはどちらも77mmなので、同じ高さの中でファンを上に載せるか下に潜らせるかの違い、と考えると分かりやすくなります。
ファンが下面に来ると、フィンとマザーボードの間の空間をファンが占めることになります。この位置はメモリスロットやVRMヒートシンクの真上にあたるため、背の高いメモリを使う構成では干渉の確認箇所がX77とは変わってきます。逆に上面はフラットになるので、ケース側板とのクリアランスは把握しやすくなります。どちらが冷えるかについては、Thermalrightから両モデルを直接比較したデータは公開されていません。
なお型番末尾の「R」が何を指すのかについて、Thermalright公式の製品ページに説明は見当たりませんでした。
未確定価格・国内発売時期・TDP公称値は確認できていません
Thermalright公式の製品ページには、AXP120-X77・AXP120-X77 BLACKいずれも価格表記がありません。TDPの公称値についても、具体的な数値の記載は今回確認できませんでした。国内での発売時期・取扱代理店についても、本記事執筆時点(2026年9月8日)で公式な案内は見当たりません。海外の一部報道では割引後の販売価格に言及したものもありますが、販売店・時点が明確でないため本記事では扱いません。
TDPの公称値が示されていない以上、消費電力の大きいCPUでどこまで冷やせるかは、この記事の時点では判断材料が揃っていません。第三者による実測レビューが出るまでは、まず本体寸法・ヒートパイプ構成・ファン仕様といった確認済みの情報だけを判断材料にし、冷却力そのものについては断定を避けておくのが無難です。国内価格・発売時期・TDP公称値が判明次第、この記事を更新します。
早見表気にしておきたい人・様子見すべき人
- Mini-ITXなど小型フォームファクター構成で、CPUクーラーの高さに悩んでいる人
- 77mmという低背でありながら6本のヒートパイプを積んだ受熱構造に興味がある人
- Intel/AMDの幅広い世代のソケットに対応したロープロファイルクーラーの選択肢を増やしたい人
- 厚さ15mmのスリムファンを使った静音志向の構成を検討している人
- 価格・国内発売時期が判明してから購入を判断したい人
- TDP公称値が明らかになってから冷却性能を見極めたい人
- 実測の温度データが出るまで待ちたい人
- 手元のPCケースのクーラー最大対応高さをまだ確認できていない人
Q&Aよくある質問
まとめまとめ|確認できた事実と未確定の情報を分けて見る
Thermalrightは、SFF向けロープロファイル空冷CPUクーラーの新モデル「AXP120-X77」「AXP120-X77 BLACK」を発表しました。本体高さ77mmに6mm径ヒートパイプ6本を収め、厚さ15mmのスリムファン「TL-B12015 EX」を組み合わせた構成です。対応ソケットはIntel LGA115X/1200/1700/1851/2011/2066、AMD AM4/AM5と幅広く、保証期間は6年です。関連モデルの「AXP120-X77R」は、サイズからファンの性能値まで公称スペックが完全に一致しており、違いはファンをヒートシンクの上面に載せるか下面に付けるかだけです。上位版ではないため、選ぶ基準は冷却力ではなく、メモリやVRMとの干渉がどちらの向きで避けやすいかになります。
ただし、価格・国内発売時期・TDP公称値はいずれも本記事執筆時点で確認できていません。海外の一部報道にある割引後価格の言及も、販売店・時点が不明なため本記事では扱っていません。SFF構成でこのクーラーを検討する場合は、これらの情報が公式から示されるのを待ってから判断するのが確実です。
本記事はThermalright公式の製品ページの情報にもとづき、確認できた事実と未確定の情報を分けて整理しました。続報が入り次第、この記事を更新します。



