ROG Raikiri II Proは8,000Hzでも63時間駆動|最大79時間との違い、約220ユーロの超高級ゲームパッド
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8,000Hzでも63時間、条件で変わるバッテリー持続時間と219.90ユーロの価格を確認
8,000Hzクラスの高ポーリングレートを備えたコントローラーには、応答性と引き換えにバッテリーの持ちが犠牲になりやすい、という印象を持たれがちです。実際にどこまで短くなるのか、パネル表示や振動、RGBを切ればどこまで伸びるのかは、カタログの「最大◯時間」という一文だけでは分かりません。
今回確認できたのは、ASUSが2026年7月9日(台北時間)に発表したPC専用ハイエンドコントローラー「ROG Raikiri II Pro PC」が、2026年8月18日時点でドイツ・オーストリア・スイスのDACH地域において、税込219.90ユーロで販売されているという事実です。発表時点では価格・販売地域とも未定でしたが、欧州の複数のテックメディアの報道と現地小売サイトの掲載情報から、実売が始まっていることが分かります。黒モデルは複数の小売サイトで在庫が確認できる一方、白モデルの具体的な流通時期は今回の取材範囲では確認できませんでした。日本での発売日・価格は、2026年8月18日時点で未発表です。
この記事では、ASUS公式製品ページに記載された4つの条件別バッテリー駆動時間を正確に切り分けて整理し、「最大79時間」という数字だけが独り歩きしないようにします。あわせて、最大8,000Hzポーリングレートの対応範囲、ASUSが社内テストで示す「4.6倍」という低遅延訴求の意味、ホットスワップ対応TMRジョイスティックの実力、そして同価格帯のライバルRazer Wolverine V3 Pro 8K PCとの違いまで、公式情報にもとづいて解説します。
目次
要点発表済みの製品が、欧州DACH地域で実売価格219.90ユーロと判明
ASUSは2026年7月9日、PC専用のハイエンドコントローラー「ROG Raikiri II Pro PC」を発表しました。当時は価格・発売時期とも未定でしたが、2026年8月18日時点でドイツ・オーストリア・スイスのDACH地域において、税込219.90ユーロで販売されていることが、海外の複数のテックメディアの報道と現地小売サイトの掲載情報から確認できます。日本での発売日・価格は、この記事の執筆時点(2026年8月18日)で未発表です。
仕様ROG Raikiri II Pro PCの基本スペックを確認する
ASUS公式プレスリリースと公式製品ページで確認できる主な仕様は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | ROG Raikiri II Pro PC |
| 発表日 | 2026年7月9日(台北時間) |
| 欧州実売確認 | 2026年8月18日時点で独・墺・瑞にて確認 |
| 価格 | 219.90ユーロ(税込・独/墺/瑞のRRP) |
| カラー | ブラック・ホワイトの2色(黒モデルの流通を確認、白の時期は情報源により記載なし) |
| 接続方式 | 有線USB-C・2.4GHz(ROG SpeedNova)・Bluetoothの3方式 |
| ポーリングレート | 有線・2.4GHzで最大8,000Hz(1,000Hzにも切替可能) |
| スティック方式 | ホットスワップ対応TMR(トンネル磁気抵抗)、標準120gf+軽量50gfモジュール付属 |
| トリガー方式 | 短ストロークのマイクロスイッチ/フルストロークTMRアナログを切替(Dual Mode Triggers) |
| その他ボタン | D-Pad・ABXY・背面ボタン・バンパーはマイクロスイッチ |
| 背面ボタン | 着脱式4つ+追加バンパー2つ |
| プロファイル | 本体フルカラーパネルで最大5プロファイル切替 |
| 対応ソフト | ASUS Gear Link(スティック感度・ボタン割り当て・Turbo Mode等) |
| サイズ | 105×65×155mm |
| 本体重量 | 270g |
| 対応機種 | PC専用(Xbox非対応) |
仕様はASUS公式プレスリリース「ROG Raikiri II Pro PC Controller」およびASUS公式サイト「ROG Raikiri II Pro PC Controller」製品ページにもとづきます(2026年8月時点)。価格・在庫は変動する可能性があります。
検証8,000Hzのバッテリー持続時間を条件別に見る
「最大79時間」という数字は、ある1つの条件下でのみ成立する数字です。ASUS公式製品ページでは、ポーリングレートとパネル表示・振動・RGBのON/OFFの組み合わせによって、4パターンの駆動時間が公開されています。
| 条件 | 駆動時間 |
|---|---|
| 8,000Hz・パネル/振動/RGB 全OFF | 63時間 |
| 8,000Hz・パネル/振動/RGB 全ON | 22時間 |
| 1,000Hz・パネル/振動/RGB 全OFF | 79時間 |
| 1,000Hz・パネル/振動/RGB 全ON | 24時間 |
8,000Hzで使い、パネル表示・振動・RGBを全て有効にすると、駆動時間は22時間まで下がります。逆に、8,000Hzのまま演出機能だけをOFFにすれば63時間まで伸びます。ポーリングレートと演出機能のどちらを優先するかで、実際の駆動時間は最大で3倍以上変わる計算です。
低遅延最大8,000Hzポーリングレートと社内テスト「4.6倍」の意味
ROG Raikiri II Pro PCは、有線接続とASUS独自の無線技術ROG SpeedNovaを使った2.4GHzワイヤレス接続の両方で、最大8,000Hzのポーリングレートに対応します。理論上の入力報告間隔は0.125ミリ秒です。Bluetooth接続も利用できますが、ASUS公式製品ページで8,000Hz対応として明記されているのは有線と2.4GHzの2方式のみで、Bluetoothの対応ポーリングレートは記載がありません。
ASUS公式製品ページには、8,000Hz使用時に「主要な競合と比べて最大4.6倍低遅延」とする比較グラフが示されています。ただしこれはASUS社内で実施した比較テストの結果であり、比較対象の具体的な製品名や測定条件の詳細、実際のゲームでの体感差までは公開されていません。「常にどのゲームでも4.6倍速く感じられる」という意味ではなく、あくまで自社基準での測定値の一つとして捉えるのが妥当です。
交換式ホットスワップ対応TMRジョイスティックと軽量50gfモジュール
スティックにはTMR(トンネル磁気抵抗)方式のセンサーを採用しています。従来の接点摩耗が起きるポテンショメータ式と異なり、非接触でスティックの傾きを検出する方式です。ROG Raikiri II Pro PCでは、このTMRモジュールがホットスワップ式になっており、標準の120gfモジュールに加えて、より軽い操作感の50gfモジュールが付属します。専用の取り外しツールを使えば、工具の追加購入なしに好みの操作感へ交換できます。
ASUSは本製品を”anti-drift”(ドリフトしにくい)と訴求しています。TMR方式は接点の摩耗によって起きる従来型ポテンショメータのドリフトを避けやすい構造ですが、これは物理的な破損や経年劣化、キャリブレーションのずれまで理論上すべて防げるという意味ではありません。「摩耗由来のドリフトには強いが、故障そのものが起きないわけではない」という理解が実態に近いといえます。
入力方式トリガーとボタンはマイクロスイッチとTMRアナログを切り替えられる
トリガーは、短ストロークで反応の速いマイクロスイッチ方式と、ストロークの深さを検出できるフルストロークのTMRアナログトリガー方式を、シームレスに切り替えられる「Dual Mode Triggers」を搭載しています。FPSなど一瞬の反応を優先したい場面ではマイクロスイッチ、レースゲームなど踏み込み量の細かい制御が必要な場面ではTMRアナログ、というように、ゲームジャンルに応じて切り替える使い方を想定した設計です。D-Pad・ABXYボタン・背面ボタン・バンパーは、いずれもマイクロスイッチ方式を採用しています。
拡張性4つの背面ボタンとフルカラーパネルで最大5プロファイルを管理
本体には、着脱可能な4つの背面ボタンに加えて、2つの追加バンパーが用意されています。使わない背面ボタンは、付属のカバープレートで塞ぐこともできます。本体に搭載されたフルカラーパネルからは、プロファイルの切り替え、ボタンのリマップ、振動の強さ、スティックのキャリブレーション、RGBライティングと輝度の調整までを、PCに接続せずその場で行えます。プロファイルは最大5つまで保存でき、ゲームごとに設定を切り替えられます。
より細かい設定は、ASUSのソフトウェア「ASUS Gear Link」からも行えます。スティックの感度調整、ボタンの割り当て、連射機能のTurbo Modeなど、本体パネルだけでは設定しきれない項目も、PC上のソフトウェアからまとめて管理できます。
機種限定名称に「Pro」とあってもXboxには非対応
製品名に「Pro」と付いていますが、ROG Raikiri II Pro PCはその名のとおりPC専用モデルです。Xbox Series X|Sへの接続には対応していません。Xbox本体でも使いたい場合は、別モデルの「ROG Raikiri II Xbox Wireless Controller」を選ぶ必要があります。
ただし、Xbox対応モデルを選ぶ場合はポーリングレートの仕様が変わる点に注意が必要です。ASUS公式サポート情報によると、ROG Raikiri II Xbox Wireless ControllerのポーリングレートはPC・ROG Ally接続時で最大1,000Hz、Xbox本体接続時は最大250Hzとなっており、いずれもROG Raikiri II Pro PCの最大8,000Hzには届きません。8,000Hzクラスの応答性を求める場合、現時点ではPC専用のROG Raikiri II Pro PCを選ぶ必要があります。
付属品サイズ105×65×155mm・本体重量270gを確認する
本体サイズは105×65×155mm、本体重量はASUS公式プレスリリースの記載で270gです。付属品として、充電に対応した保護ケース、フィート付きの充電スタンド(2.4GHzドングルのワイヤレスエクステンダーとしても機能)、背面ボタンのカバープレート4枚、モジュール取り外しツール、交換用TMRモジュール2個、交換式スティックキャップ2個が同梱されます。
本記事の本体重量270gは、ASUS公式プレスリリースに記載された数値です。海外の報道の中には345gという、より重い数値を挙げているものもありますが、これは付属のケーブルなどを含めた状態での重量とみられ、本体単体の270gとは前提が異なります。混同しないよう、本記事では公式プレスリリース記載の本体重量270gを基準として扱っています。
競合Razer Wolverine V3 Pro 8K PCとの違いを比較する
同じ8,000Hzクラス・TMRスティック搭載の競合として挙げられるのが、Razer公式サイトで199.99ドルのMSRPが設定されている「Razer Wolverine V3 Pro 8K PC」です。両者とも有線・2.4GHzワイヤレスの両方で8,000Hzポーリングに対応し、TMR方式のスティックセンサーを採用している点は共通しています。
- 価格219.90ユーロ(独・墺・瑞のRRP)
- ポーリングレート有線/2.4GHzで最大8,000Hz
- スティックホットスワップ式TMR、120gf標準+50gf軽量モジュール付属
- 接続方式有線USB-C・2.4GHz・Bluetoothの3方式
- 演出機能フルカラーパネル・振動・RGB、最大5プロファイル
- 価格199.99ドル(Razer公式・北米MSRP)
- ポーリングレート有線/2.4GHzで最大8,000Hz
- スティックTMR方式、キャップのみ交換式
- 接続方式有線・2.4GHzドングル(公式ページにBluetoothの記載なし)
- 演出機能公式ページにパネル・振動・RGBへの言及なし
違いが出やすいのは、価格以外の部分です。Razer Wolverine V3 Pro 8K PCは、スティックの交換もキャップ単位にとどまり、公式ページの範囲ではBluetooth接続やフルカラーパネル、振動、RGBへの言及が見当たりません。一方のROG Raikiri II Pro PCは、有線・2.4GHz・Bluetoothの3方式に対応し、ホットスワップ式のTMRモジュールごと交換できるほか、フルカラーパネルによるプロファイル管理まで備えています。価格はほぼ同水準ながら、Raikiri II Pro PCのほうが機能とカスタマイズ性の幅で上回る構成といえます。
国内展開日本発売日・価格は8月18日時点で未発表
ROG Raikiri II Pro PCの日本での発売日・価格は、この記事の執筆時点(2026年8月18日)でASUSから公式にアナウンスされていません。前モデルにあたる「ROG Raikiri Pro」がAmazon.co.jpや国内量販店で継続して取り扱われていることを踏まえると、国内展開される可能性はありますが、時期や価格を推測できる材料は現時点でありません。続報が出次第、この記事を更新します。
FAQよくある質問
総括まとめ|条件次第で22時間から79時間まで変わる8,000Hzゲームパッド
ROG Raikiri II Pro PCは、2026年7月9日に発表されていたPC専用ハイエンドコントローラーで、2026年8月18日時点でドイツ・オーストリア・スイスのDACH地域において税込219.90ユーロで実売されていることを確認しました。日本での発売日・価格は、この記事の執筆時点で未発表です。
最大の注目ポイントは、8,000Hzポーリングレートとバッテリー駆動時間のトレードオフを、ASUSが4条件でそのまま公開している点です。「最大79時間」は1,000Hz・パネル表示や振動、RGBを全てOFFにした条件の数字で、8,000Hzのまま演出機能もフル活用すると22時間まで下がります。ホットスワップ対応TMRジョイスティックや、フルカラーパネルによる本体単体でのプロファイル管理も特徴的ですが、「摩耗しにくい」ことと「絶対に故障しない」ことは別の話であり、ASUSが示す「4.6倍低遅延」もあくまで社内テストの数字として受け止めるのが妥当です。
同価格帯のRazer Wolverine V3 Pro 8K PCと比べると、基本的な8,000Hz対応・TMRスティックという土台は共通しつつ、Bluetooth接続やホットスワップ式モジュール、フルカラーパネルといった機能面でROG Raikiri II Pro PCが上回ります。日本での取り扱いが発表されるまでは、欧州価格と国内の旧モデルの実勢価格を参考に、続報を待つのが安全です。



