Acer「Veriton RI110」発表|Arc B390・最大96GBメモリ搭載、OCuLinkで外付けGPU拡張にも対応
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Arc B390・最大96GBメモリ搭載、OCuLinkで外付けGPU拡張にも対応
Acerは2026年9月2日、ベルリンでIFA 2026にあわせて超小型のAIワークステーション「Veriton RI110」を発表しました。Core Ultra X7 358HとArc B390を搭載しながら約630gに収め、外付けGPUやNVMeストレージを追加できるOCuLinkを備えているのが特徴です。ゲーミングブランドの製品ではありませんが、Arc B390とOCuLinkという組み合わせは当サイトの読者にも関心が高い構成のため、公式発表の内容を整理します。
出典:Acer公式発表「Veriton RI110」(PR Newswire配信、2026年9月2日・ベルリン)、Acer公式発表(繁体字版)、財経新聞「Acerが小型AIデスクトップ2機種」(2026年9月5日)にもとづきます(いずれも2026年9月6日確認)。
Acerは2026年9月2日、IFA 2026にあわせてベルリンで超小型のAIワークステーション「Veriton RI110」を発表しました。Intel Core Ultra X7プロセッサー358HとIntel Arc B390を搭載しながら、本体は138.5×131.3×52.1mm・約630gというコンパクトさに収めています。
最大の特徴は、最大96GBのデュアルチャネルLPDDR5Xメモリと、外付けGPUやNVMeストレージを直結できるOCuLink(PCIe 4.0 x4・最大64Gbps)を両方備えている点です。ゲーミングブランドの製品ではなく、ローカルでAIモデルを動かす用途を主眼に置いた「AIミニワークステーション」という位置づけですが、Arc B390とOCuLinkという組み合わせ自体は、当サイトで扱ってきたミニPC・eGPU構成と地続きの話題です。
この記事では、Veriton RI110の公式スペックを整理したうえで、同じCPU・GPU構成を採用するMINISFORUM「M2 PRO-358H」との違いや、OCuLinkで何ができるのかを解説します。日本での発売時期・価格は本記事執筆時点(2026年9月6日)で未発表です。
目次
概要Veriton RI110の主要スペック
Acerが公式発表で示したVeriton RI110の主要スペックは次のとおりです。OSはWindows 11 ProまたはHomeで、Microsoftの「Copilot+ PC」要件を満たすとされています。
| 項目 | Veriton RI110の仕様 |
|---|---|
| CPU | Intel Core Ultra X7プロセッサー358H |
| GPU | Intel Arc B390(内蔵) |
| メモリ | 最大96GB デュアルチャネルLPDDR5X |
| ストレージ | 最大4TB M.2 2280 PCIe Gen 4 SSD |
| 拡張ポート | OCuLink(専用PCIe 4.0 x4・最大64Gbps)、USB4 |
| 有線LAN | 10GbE+2.5GbEのデュアルポート |
| 無線 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| 本体サイズ・重量 | 138.5×131.3×52.1mm、約0.63kg、VESAマウント対応 |
| OS | Windows 11 Pro/Home(Copilot+ PC) |
| AI対応 | 最大1,200億パラメータのAIモデルに対応、Acer独自のエージェントAI「Qubi Claw」もサポート |
| 発売 | 北米2026年第4四半期、EMEA2027年第1四半期。日本・価格は未発表 |
拡張性OCuLinkで何ができるのか
Veriton RI110が備えるOCuLinkは、専用のPCIe 4.0 x4インターフェースで最大64Gbpsの帯域を確保する接続規格です。Thunderbolt・USB4を経由する接続よりも処理の中間段階が少なく、外付けGPUや高速NVMeストレージを低遅延で接続できるのが利点だとAcerは説明しています。
OCuLink自体は目新しい規格ではなく、当サイトでもGMKtec「M7 Ultra」などミニPCでの採用例をすでに扱っています。ただしVeriton RI110は最大96GBという広いメモリ容量と組み合わさっている点が実質的な強みです。ローカルでAIモデルを動かす用途では、内蔵GPU単体の性能だけでなく、モデルを載せられるメモリ容量が上限を左右します。将来的に外付けGPUを追加して推論・生成用途の処理能力を底上げする、という拡張の余地を最初から持たせた設計だといえます。OCuLink対応ドックの選び方や、Thunderbolt 5・USB4との違いについては、当サイトの「eGPU完全ガイド2026」で詳しく解説しています。
Veriton RI110はAcerの「Predator」「Nitro」といったゲーミングブランドではなく、AIワークロード向けの「Veritonワークステーション」シリーズの新製品です。公式発表にゲームタイトルのフレームレート等は一切含まれておらず、Arc B390内蔵GPUのゲーム性能自体は他機種のレビューに準じると考えられますが、本製品固有の実測値は本記事執筆時点で確認できていません。ゲーム用途での購入を検討する場合は、実機レビューの登場を待つことをおすすめします。
比較同じCPU・GPU構成のM2 PRO-358Hとの違い
Veriton RI110と同じCore Ultra X7 358H+Arc B390構成を採用する製品として、MINISFORUMのミニPC「M2 PRO-358H」がすでに国内で予約受付中です。両者はCPU・GPUこそ共通ですが、想定用途とスペックの振り方が大きく異なります。
| 項目 | Veriton RI110 | M2 PRO-358H |
|---|---|---|
| メモリ | 最大96GB LPDDR5X | 32GB LPDDR5X-7467固定(増設不可) |
| GPU/ストレージ拡張 | OCuLinkで外付けGPU・NVMeに対応 | M.2スロット×3でストレージ拡張(OCuLinkなし) |
| 想定用途 | ローカルAI推論・エージェントAI(Copilot+ PC) | コストパフォーマンス重視のゲーミング用途 |
| 価格 | 未発表 | 25万1,999円(予約受付中) |
| 発売地域 | 北米・EMEA(日本未定) | 国内で予約受付中 |
もっとも大きな違いはメモリ容量です。M2 PRO-358Hの32GBはオンボード実装で増設できませんが、Veriton RI110は最大96GBまで選べます。Arc B390の内蔵GPU性能そのものは共通のため、ゲーム用途で選ぶならすでに価格が判明しているM2 PRO-358Hが現実的な選択肢になりますが、ローカルAIでより大きなモデルを扱いたい、将来的にOCuLinkでGPUを足したいという用途ではVeriton RI110の方向性が向いています。
関連製品同時期に発表されたAcer「SFF RTX Spark」との違い
AcerはIFA 2026にあわせて、Veriton RI110とは別にもう1機種、NVIDIA製Grace CPU+Blackwell RTX GPUを搭載する小型AIデスクトップ「SFF RTX Spark」の実機デザインも公開しています。最大128GBの統合メモリと最大1ペタフロップ(FP4)のAI性能をうたう、Veriton RI110よりもさらに高性能・高価格帯の製品です。Veriton RI110がIntel Arc B390という内蔵GPU止まりの構成であるのに対し、SFF RTX SparkはNVIDIA製の専用AIチップを搭載する点で明確に別カテゴリの製品です。SFF RTX Sparkの詳しいスペックは、当サイトの「NVIDIA RTX Spark 完全解説」で他社モデルとあわせて整理しています。
早見表Veriton RI110が向く人・向かない人
- ローカルでAIモデルを動かしたい人(最大96GBメモリ・最大1,200億パラメータ対応)
- 将来的にOCuLinkで外付けGPUやNVMeを追加拡張したい人
- 省スペースに設置したい人(VESAマウント対応・約630g)
- 今すぐゲーム用途で使いたい人(価格・発売時期・ゲーム実測が未確認)
- 日本国内で今すぐ購入したい人(発売地域は北米・EMEAのみ)
- 予算が明確な人(価格自体が本記事執筆時点で未発表)
Q&Aよくある質問
まとめゲーミング機ではなく、拡張性を残したAIミニPC
Acerが発表した「Veriton RI110」は、Core Ultra X7 358H+Arc B390という構成に、最大96GBのLPDDR5Xメモリと外付けGPU・NVMe拡張用のOCuLinkを組み合わせた超小型のAIワークステーションです。同じCPU・GPUを積むMINISFORUM「M2 PRO-358H」がゲーミング用途のコストパフォーマンスを訴求するのに対し、Veriton RI110はローカルAI推論とOCuLinkによる将来の拡張性に振った製品だといえます。
日本での発売時期・価格は本記事執筆時点で未発表です。公式に案内されているのは北米(2026年第4四半期)とEMEA(2027年第1四半期)のみで、ゲーム用途での実機性能も確認されていません。日本での発売・価格、実機レビューの情報が判明次第、この記事を更新します。



