fpsとHz(リフレッシュレート)の違いは?V-Sync・G-Sync・144Hz乗り換えの判断基準を解説【2026年版】
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V-Sync・G-SYNC・144Hz乗り換えの判断基準と、フレーム生成時代の設定の落とし穴
「144Hzモニターに替えたのに、あまり変わった気がしない」という相談は珍しくありません。fpsもHzも「1秒あたりの回数」なので同じ物差しに見えますが、数えている場所が違います。
結論は、fpsとHzは別の指標で、見た目の滑らかさは両方で決まるということです。60fpsしか出ていないゲームを144Hzの画面で動かしても、新しい絵が1秒に60枚届くことは変わりません。ただしG-SYNCやFreeSyncといった可変リフレッシュレート(VRR)に対応した画面なら、fpsが144を下回っても、ティアリングやカクつきを抑えられます。
買い替えの判断は、遊ぶゲームのfps、画面の解像度、VRR対応の有無、PCとの接続端子の4点で分かれます。fpsが60前後しか出ないPCでは、モニターより先にGPUや設定を見直すほうが効きます。
目次
違いfpsは「送る側」、Hzは「映す側」
200fps出ていても60Hzの画面なら、書き換わるのは毎秒60回です。逆に240Hzの画面でもゲームが80fpsなら、新しい絵が届くのは毎秒80回です。残りの更新では同じ絵が再表示されます。
NVIDIAの解説でも、fpsは1コマごとの処理時間によって変動し、画面側は決まった周期で更新される、という整理になっています。
更新間隔Hzを「1回の更新にかかる時間」で見る
Hzの差は、数字よりも1回の更新にかかる時間に直すと実感しやすくなります。1000をHzで割った値が、更新と更新の間隔(ミリ秒)です。
| リフレッシュレート | 更新の間隔 | 画面の中央に届くまで(理論値) |
|---|---|---|
| 60Hz | 約16.67ms | 約8.33ms |
| 144Hz | 約6.94ms | 約3.47ms |
| 180Hz | 約5.56ms | 約2.78ms |
| 240Hz | 約4.17ms | 約2.08ms |
60Hzから144Hzでは更新の間隔が約10ms縮みます。144Hzから240Hzでは約2.8msで、数字の伸びに比べて縮む時間は小さくなります。右の列は、画面を上から順に書き換えたとき中央に届くまでの理論上の時間です。操作してから画面に映るまでの総遅延ではありません。
ズレfpsとHzがズレると何が起きるか
どちらも原因は「PCが絵を作るタイミング」と「画面が書き換わるタイミング」のズレです。ズレを埋める仕組みが、次の画面同期技術です。
同期V-Sync・G-SYNC・FreeSync・Reflexの役割
V-SyncとVRRは「ティアリングを抑える」ための仕組み、Reflexは「操作から表示までの遅れを縮める」ための仕組みです。目的が違うので、混同すると設定を誤ります。
VRRの使い方は、画面ごとに動作範囲が決まっている点に注意が必要です。AMDの案内では、fpsがFreeSyncの上限を頻繁に超えるときは、V-Syncかfpsの上限設定を使うことが勧められています。
体感144Hzで60fpsしか出ないとき、何が変わるか
よくある疑問が「144fps出ないなら、144Hzにする意味はないのか」です。答えは、画面の方式によって分かれます。
| 状況 | VRRなし(V-Syncなし) | VRRあり |
|---|---|---|
| 144Hzで60fps | 同じコマが何回か再表示され、更新との位置ズレでティアリングも出やすい | 画面の更新が60Hz相当に追従し、ティアリングは出にくい。新しいコマの数は毎秒60のまま |
| 144Hzで100fps | 更新のたびに新しいコマが届く場面と届かない場面が混ざり、動きにムラが出る | 100Hz相当で均等に更新され、動きが安定する |
| 144Hzで200fps | Hzを超えたぶんは捨てられ、ティアリングが出やすい | 上限を超えるため、V-Syncかfps制限の併用が前提 |
つまり、144Hz化の効果は「fpsが高いほど大きい」一方、VRR対応の画面なら144fpsに届かなくても得られるものがあります。60fpsの動きそのものが144fps並みに滑らかになるわけではありません。
144Hzの画面を買ったのに60Hzのまま使っている例は多くあります。「設定」→「システム」→「ディスプレイ」→「ディスプレイの詳細設定」で、リフレッシュレートが画面の対応値になっているか確認してください。
実験でも、高いリフレッシュレートが操作の成績に常に効くとは限りません。26人を対象に30・60・120・144・240Hzを比べた2024年の研究では、有意な影響が確認されたのは30Hzの場合でした。小規模な研究なので、これを人間の知覚の限界として一般化はできません。目安としては、60Hzと144Hzの差は多くの人が実感しやすく、144Hz以上は遊ぶゲームの種類で価値が分かれます。
設定今日からできる設定の順番
- ゲーム内のV-Syncを確認する。VRR(G-SYNC・FreeSync)を使う環境では、ゲーム内のV-SyncはOFFにしておき、必要ならドライバー側で管理するのが基本です。競技系のゲームでV-Syncを使わない場合は、ティアリングが出ることを承知で遅延を優先します。
- VRRを有効にする。NVIDIAコントロールパネルの「G-SYNCの設定」、またはAMDのAdrenalin(FreeSyncの設定)で有効にします。画面側のOSDメニューでもVRRがオンになっているか確認してください。
- fpsの上限を決める。NVIDIAの遅延最適化ガイドによると、G-SYNC環境でV-SyncをオンにしてReflexまたは低遅延モードを使うと、fpsが画面の上限Hzより少し下に自動で制限されます。Reflex非対応のゲームでは、上限Hzの数fps下(144Hzなら141前後)に手動で設定するのが一般的な目安です。固定の正解ではないので、ティアリングが出る場合に詰めてください。
- 低遅延の機能を選ぶ。対応ゲームではゲーム内のReflexを優先します。非対応のゲームでは、NVIDIAコントロールパネルの「低遅延モード」を試します。Reflexが効いている間は、低遅延モードを重ねても追加の効果はほぼありません。
| 環境 | ゲーム内V-Sync | ドライバー側 |
|---|---|---|
| NVIDIA GPU + G-SYNC/G-SYNC Compatible + Reflex対応ゲーム | OFF | V-SyncをON、Reflexを有効にする。上限は自動で制限される |
| NVIDIA GPU + VRR + Reflex非対応 | OFF | V-SyncをONにし、低遅延モードを試し、fps上限を上限Hzの数fps下に |
| AMD GPU + FreeSync | OFF | FreeSyncをON。上限を超えるときはV-Syncかfps制限を併用 |
| VRRなし | 遅延を許容できるならON | ティアリングより遅延を優先する場合のみOFF |
fps上限の具体的な設定手順は、フレームレート上限解除完全ガイドにゲーム別にまとめています。
例外フレーム生成を使うときは、同期設定の前提が変わる
NVIDIAは2026年3月31日のNVIDIAアプリ更新で、RTX 50シリーズ向けのDLSS 4.5 Dynamic Multi Frame Generationを公開しました。画面の最大リフレッシュレートとGPUの性能の差を見て、生成するコマの倍率を自動で切り替える機能です。公式の案内では、Dynamicモードはfpsの制限機能とV-Syncに現在は対応していません。
フレーム生成で表示されるfpsは、ゲームが実際に描いたコマ数ではありません。操作に反応するコマの数は、生成前の描画fpsに近くなります。そのため、フレーム生成を使うときは、画面の最大Hzを上限の目安として見ながら、描画fpsが十分にあるかを確認してください。従来の「fpsを少し下に制限する」「V-SyncをONにする」といった手順をそのまま当てはめられるとは限りません。
判断60Hzから乗り換えるべき人、見送ってよい人
- 60Hzの画面で、ゲームでは100fps前後が出ている
- FPSやTPSなど、動きの速いゲームをよく遊ぶ
- ティアリングやカクつきが気になっている
- PCをこれから買う、または買い替える予定がある
- 遊ぶゲームが60fps上限のものが中心
- GPUが非力で、遊ぶゲームが40〜60fpsまでしか出ない
- 画面の大きさや色の質を最優先し、動きの速さは重視しない
判断の軸は、自分のPCが出せるfpsです。ゲーム内のベンチマークやfps表示で、普段の遊び方での値を一度測ってください。60fps前後なら、画面より先にGPUやグラフィック設定を見直したほうが効果は大きくなります。
144Hzにこだわらなくていい理由
国内でも、23.8型のフルHDで180Hzや200Hzのモニターが手頃な価格帯に並んでいます。MSIのG244F E2は180Hz・Adaptive-Sync対応、DellのSE2425HGは200Hz・FreeSync Premium対応です。144Hzという数字だけで選ぶと、同じ予算でより高いHzを選べる機会を逃します。一方で、Hzが高くてもfpsが追いつかなければ生かせません。
端子にも注意してください。解像度とHzの組み合わせで使える端子は製品ごとに違うため、仕様表で端子ごとの最大値を確認します。NVIDIAのG-SYNCを使う場合は、DisplayPort接続が確実です。
モニター側の違いとHzごとの体感差は、144Hz・240Hz・360Hzの比較にまとめています。
製品Hzを上げる最初の一台と、fpsを出せるPC
Hzを上げるには、画面とGPUの両方が必要です。モニターだけ替えても、fpsが追いつかなければ効果は限られます。
FAQfpsとHzに関するよくある質問
fpsはPCが作る絵の枚数、Hzは画面が書き換わる回数で、滑らかさは両方で決まります。VRR対応の画面を使い、ゲーム内V-SyncとfpsのキャップをGPUに合わせて整えるのが基本です。60Hzから乗り換えるなら、まず自分のゲームで出ているfpsを測り、100fps前後が出ているなら効果は大きくなります。DLSS 4.5のDynamicモードを使うときは、従来の同期設定が当てはまらない点に注意してください。
出典:NVIDIA「FPSとは」、NVIDIAコントロールパネルヘルプ「Variable Refresh Rate」、NVIDIA「System Latency Optimization Guide」、NVIDIA「DLSS 4.5 Dynamic Multi Frame Generation」、AMD「FreeSync」、Microsoft「Change the refresh rate on your monitor in Windows」、RTINGS「Input Lag」、arXiv「リフレッシュレートとFPSゲーム成績の研究」、MSI日本「G244F E2」、Dell日本「SE2425HG」






