G-Sync Pulsarとは?VRRとストロボを両立する新技術の仕組み・対応モニター・設定方法【2026年】

(更新: 2026.5.16)
G-Sync Pulsarとは?VRRとストロボを両立する新技術の仕組み・対応モニター・設定方法【2026年】

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G-Sync Pulsar 完全解説
VRRとストロボを同時に使える、初めてのモニター技術
2026年1月発売開始Firmware 1.1.4(2026年3月)対応4機種
2026/05/15 更新 本記事の更新Firmware 1.1.4 の改善内容を反映。日本円換算価格・日本での購入動線・FAQ・対応モニターの購入リンク・用語ミニ辞典を追加。新モニター発売状況は2026年9月頃に再確認予定。
3行でわかる G-Sync Pulsar
  • 「VRR か ストロボか」という二択がなくなった。G-Sync Pulsar はティアリング防止とモーションブラー軽減を同時に実現する業界初の技術
  • 2026年3月の Firmware 1.1.4 で 90fps 以下のゴーストング問題を修正。60Hz 固定ゲームへの対応も追加され、実用性が大きく向上
  • 現時点の対応モニターは 4 機種のみ(すべて 27 インチ 1440p 360Hz・国内実売 ¥79,800〜¥113,150)。RTX 40/50 シリーズの GPU が必要
目次

これまでの問題|VRRかストロボか、どちらか一方しか選べなかった

ゲーミングモニターには長年、相反する 2 つの技術が存在していました。それぞれが固有の長所を持ちながら、技術的な制約から「どちらか一方」を選ばざるを得ない状況が続いていたのです。

技術A

VRR可変リフレッシュレート

できること
  • ティアリング(画面の横線ズレ)を防止
  • スタッターを軽減してフレームを安定化
できないこと

モーションブラー(動きの残像)は残ったまま

VS
両立不可
技術B

ストロボULMB等のバックライト点滅

できること
  • モーションブラーを大幅に削減
  • 映像の輪郭がクッキリ・残像が消える
できないこと

VRRと併用不可。固定リフレッシュレート専用

G-Sync Pulsar が解決

ローリングスキャンストロボで VRR と完全共存。両方の長所を同時に享受できる初の技術として2026年に登場しました。

G-Sync Pulsarの仕組み|ローリングスキャンで全行均一に光る

従来のバックライトストロボは画面全体を一瞬消灯・点灯させる「全面フラッシュ」方式でした。この場合、画面の上部と下部で書き換えタイミングのズレが生じ、下部ほどゴーストが増える問題がありました。

01
バックライトを水平帯に分割
画面を複数の水平セクションに分け、それぞれのバックライトを独立して制御します。一般的な液晶の「全面一斉点灯」とは根本的に異なるアプローチです
02
スキャンアウトと同期したローリングパルス
GPU がピクセルを上から下へ書き込む「スキャンアウト」の動きに合わせて、バックライトが上から下へ順番にパルスを発します。ピクセルが正しい色に書き換わった直後にだけ光るため、残像が出ません
03
VRRに合わせてパルスを動的調整
フレームレートが変動するたびに、各セクションのパルスタイミングと輝度を自動で再計算します。これにより固定リフレッシュレートを要求することなくVRRと完全共存が可能になりました
結果
1000Hz相当のモーションブラー軽減を実現
250fps 動作時、1フレームあたりの点灯率は約25%。ストロボ効果により視認上は約1000Hz相当のクリアさを達成します。複数の海外モニターレビューサイトでは「使用可能な最高のストロボ技術」と評価されています

2026年3月 Firmware 1.1.4 の改善内容

G-Sync Pulsar は 2026 年 1 月の発売当初、90fps 以上での使用が前提でした。90fps を下回ると、ストロボのタイミングとフレーム更新が噛み合わず、二重像のようなゴーストングが発生していました。3 月のファームウェア更新でこれを修正しています。

90fps 以下のゴーストング修正
逆位相ゴーストングを除去するアルゴリズムを追加。フレームレートが 60〜90fps 帯に落ちても、二重像の発生が大幅に軽減されます。激しい戦闘シーン等でフレームレートが不安定なゲームでも安心して Pulsar を有効にできるようになりました
60Hz 固定ストロボモードを追加
60fps 固定で動作するゲーム(コンソール移植作品・旧世代タイトル等)でも G-Sync Pulsar の恩恵を受けられる専用モードを追加。固定 60Hz ゲームでも映像のクリアさが向上します
FPS インジケーターの誤表示を修正
90fps 以下で動作中、モニター内蔵の FPS インジケーターが誤った数値を表示していた問題を修正。実際のフレームレートが正確に表示されるようになりました

対応モニター 4 機種|すべて 27 インチ 1440p 360Hz

現時点で G-Sync Pulsar に対応するモニターは、2026 年 1 月発売の以下 4 機種のみです。いずれも NVIDIA 独自のスケーラーチップを搭載した専用設計のため、後付け対応はできません。

モデルパネルリフレッシュレート応答速度色域国内実売
ASUS ROG Strix Pulsar
XG27AQNGV
Ultrafast IPS360Hz1ms GtGDCI-P3 90%¥112,545
Acer Predator
XB273U F5
IPS LCD360Hz0.5msDCI-P3 90%¥88,753
AOC AGON Pro
AG276QSG2
Fast IPS360Hz1ms GtGDCI-P3 90%¥113,150
MSI MPG
272QRF X36
Fast IPS360Hz1ms GtGDCI-P3 90%¥79,800
すべて 27 インチ / 2560×1440(QHD)/ 360Hz という同一スペック。輝度は通常時 400〜500cd/㎡。G-Sync Pulsar 動作中はバックライト点灯率が約 25% に下がりますが、製造側でバックライトを強化しているため実用上の明るさは確保されています。
日本での購入状況
4機種ともグローバル展開モデルで、Amazon.co.jp や PCショップでも取り扱いがあります。ただし在庫量はまだ少なく、海外価格に対して+10〜20%の上乗せがあるケースも。ASUS ROG / Acer Predator は国内代理店経由で安定供給、AOC・MSI は並行輸入が中心です。

用語ミニ辞典|押さえておくべき5つのキーワード

VRR(可変リフレッシュレート)
GPUの描画タイミングに合わせてモニターの更新タイミングを変える技術。G-Sync / FreeSync が代表例。ティアリングとスタッターを軽減
ティアリング
画面の上下で異なるフレームが表示され、横方向に「画面が裂ける」現象。GPUとモニターの同期ズレで発生
ストロボ(バックライトストロボ)
バックライトを瞬間的に点滅させてモーションブラーを軽減する技術。ULMB / DyAc などが代表例
スキャンアウト
GPUが画面のピクセルを上から下へ順番に書き込む処理。Pulsar はこの動きにバックライトのパルスを同期させる
クロストク
ストロボ点灯時に前のフレームの残像が次のフレームに重なる現象。画面下部で顕著になる。Pulsar のローリングスキャンはこれを根本的に解消
ULMB / ULMB2
NVIDIA の従来世代ストロボ技術。VRRと併用不可で固定リフレッシュレート専用。Pulsar の先祖

ULMB2・DyAc2・FreeSync との違い

技術VRRと併用ストロボ方式画面下部の均一性対応GPU
G-Sync Pulsar完全共存ローリングスキャン均一(全行同等)RTX 40/50 系推奨
ULMB2排他(どちらか選択)全画面統一パルス下部でクロストク増加GTX 1080 以降
DyAc2(BenQ ZOWIE)排他全画面統一パルス下部でやや劣化全GPU対応
FreeSync Premium ProVRR のみなし(ストロボ非対応)AMD GPU推奨

G-Sync Pulsar の最大の優位性は「VRR と同時使用できること」です。ULMB2 や DyAc2 はティアリング防止のために V-sync か G-sync を切る必要があり、フレームレートが変動するゲームでは実用性に課題がありました。Pulsar はその制約を根本から取り除いています。

設定方法

1
GPU ドライバと NVIDIA コントロールパネルを最新版に更新
G-Sync Pulsar は RTX 40 シリーズ以降の GPU と最新ドライバが必要です。NVIDIA 公式サイトから最新の Game Ready Driver をインストールしてください
2
NVIDIA コントロールパネル → 「G-SYNCのセットアップ」
「G-SYNC / G-SYNC 互換性を有効にする」にチェックを入れ、フルスクリーンモードを選択。対応モニターが接続されていれば自動的に Pulsar モードが有効になります
3
「3D 設定の管理」で Reflex と Vsync を有効化
最高のパフォーマンスには G-Sync + Vsync + NVIDIA Reflex の三点セットが推奨されています。Reflex が入力遅延を最小化し、Vsync がフレームペーシングを安定させます
4
(任意)60Hz 固定モードを有効化
Firmware 1.1.4 適用後、モニターの OSD メニューから「60Hz Strobe Mode」を選択できます。60fps 固定で動作するタイトルをプレイする際に有効にしてください
OLED モニターには非対応です。OLED は各ピクセルが自己発光するためバックライトが存在せず、ローリングスキャンストロボが機能しません。また、G-Sync Pulsar 対応モニターは現在 4 機種のみで、いずれも専用チップが必要なため後付け対応はできません

こんな人に向いている|買い時の判断基準

向いている
  • FPS・格闘ゲームなど、映像のキレがスコアに直結する競技プレイヤー
  • 現在 ULMB2 / DyAc2 を使っているが VRR も使いたいと感じている人
  • 高リフレッシュレートモニターを検討中で、最先端の液晶技術を求める人
  • RTX 40 / 50 シリーズを持っており、フレームレートが安定して 90fps 以上出せる環境の人
向いていない
  • RPG・アドベンチャーなど映像美重視でモーションブラーが気にならない人
  • 4K や OLED を最優先にしている人(現時点で Pulsar は非対応)
  • GPU が RTX 30 系以前でフレームレートが 90fps を安定して出せない環境の人
  • 予算が ¥80,000 未満で、コスパ重視のモニター選びをしている人

対応モニター・推奨GPU|購入リンク

G-Sync Pulsar を活かすために必要なモニター4機種と、安定して90fps以上を出せる推奨GPUをまとめました。価格は記事更新時点の目安です。

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ASUS ROG Strix Pulsar XG27AQNGV
Pulsar対応モニター|ASUS

ASUS ROG Strix Pulsar XG27AQNGV

27型 1440p 360Hz Ultrafast IPS。NVIDIA G-Sync Pulsar 認定の旗艦モデル。国内代理店経由で安定供給、ROG ブランドの安心感がある。

¥112,545
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Acer Predator XB273U F5
Pulsar対応モニター|Acer

Acer Predator XB273U F5

27型 1440p 360Hz・応答速度0.5ms(4機種中最速)。Predator ブランドの定評ある作りでハードコアゲーマー向け。コスパも良好。

¥88,753
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AOC AGON Pro AG276QSG2
Pulsar対応モニター|AOC

AOC AGON Pro AG276QSG2

27型 1440p 360Hz Fast IPS。AGONブランドのゲーミングデザインと豊富な機能ボタンが特徴。並行輸入のため在庫変動には注意。

¥113,150
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MSI MPG 272QRF X36
Pulsar対応モニター|最安・MSI

MSI MPG 272QRF X36

27型 1440p 360Hz Fast IPS。Pulsar対応4機種で最安値¥79,800。MSIのMystic Light統合とRGBビルドの一体感も狙える。

¥79,800
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推奨GPU|1440p 360Hz 本命

GIGABYTE RTX 5070 Ti GAMING OC 16GB

1440p 360Hz モニターで安定して90fps以上を出せる本命GPU。DLSS 4 / 4.5 のフレーム生成と Pulsar の組み合わせで滑らかさが最大化される。

¥173,800〜
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Palit RTX 5080 GamingPro OC 16GB
推奨GPU|1440p 240fps+ 安定

Palit RTX 5080 GamingPro OC 16GB

最新タイトルでも1440p 200fps以上を狙えるフラッグシップ準。Pulsarの恩恵を最大限引き出す高フレームレート維持に最適。

¥216,800〜
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よくある質問

ULMB2 から G-Sync Pulsar に乗り換える価値はありますか?

VRR(G-Sync)を併用したいなら明確に乗り換える価値があります。ULMB2 は VRR と排他なので、フレームレートが変動するゲームでティアリングを我慢する必要がありました。Pulsar は VRR と完全共存できるため、競技FPSでもオープンワールドRPGでも切り替え不要で常時有効化できます。ただしモニター買い替えが必要(後付け対応不可)なため、現状で満足なら急ぐ必要はありません。

OLED モニターで同じような技術はありますか?

OLED は構造上ストロボ技術が不要です。OLED は各ピクセルが自己発光し、画素応答速度が0.03〜0.1ms と液晶の100倍以上速いため、そもそもモーションブラーがほぼ発生しません。VRR(FreeSync / G-Sync)と滑らかなネイティブ動作を両立できる点で、OLED は Pulsar に対する別解です。「液晶を選ぶ理由」として明るさ・焼き付きリスクの低さなどがある人は Pulsar、それ以外なら OLED も検討対象になります。

RTX 30 シリーズ以前の GPU でも使えますか?

VRR部分は GTX 1080 以降で動作しますが、Pulsar フル機能には RTX 40 / 50 シリーズ推奨です。Pulsar のローリングスキャン同期は GPU 側のフレームペーシング情報を高頻度で受け取る必要があり、Ampere(RTX 30)以前では一部の最適化が無効になります。実用上は「RTX 4070 以上で1440p 144fps 安定」が望ましいライン。RTX 30系で導入する場合は、最新ドライバ+低設定での運用前提です。

日本での購入方法・価格はどうなっていますか?

Amazon.co.jp で全4機種が購入可能、国内実売 ¥79,800〜¥113,150 のレンジです。最安はMSI MPG 272QRF X36(¥79,800)、最高はAOC AGON Pro AG276QSG2(¥113,150)。Acer Predator XB273U F5 は¥88,753 でコスパが高く、応答速度0.5msの最速モデルなので、初めての Pulsar 環境としては Acer / MSI から検討するのが現実的です。ASUS ROG ブランドの安心感を取るなら ¥112,545 の ASUS XG27AQNGV です。

Firmware 1.1.4 のアップデート方法は?

各メーカーの公式サイトからFirmwareファイルをダウンロードし、USBメモリ経由でモニターに適用します。手順は機種ごとに異なりますが、(1) USBメモリをFAT32でフォーマット、(2) Firmwareファイルをルートに配置、(3) モニターのUSB-Cまたは専用USBポートに接続、(4) OSDメニューから「Firmware Update」を選択、という流れが標準。所要時間は5〜10分。アップデート中は電源を切らないこと(モニター故障の原因になります)。

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ゲーミングスタイル管理人

自作PC愛好家・ゲーム歴15年超

ゲーミングPC歴は15年以上。毎年パーツを更新しながら最新トレンドを追いかけています。初心者にもわかりやすく、上級者も満足できる情報発信を心がけています。