G-Sync Pulsarとは?VRRとストロボを両立する新技術の仕組み・対応モニター・設定方法を解説【2026年9月版】
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VRRとストロボを同時に使える、初めてのモニター技術
ゲーミングモニターには長年、「VRR(可変リフレッシュレート)」と「ストロボ(バックライト点滅によるモーションブラー軽減)」のどちらか一方しか選べないという制約がありました。G-Sync Pulsarは、ローリングスキャン方式のストロボでこの両立を実現した業界初の技術です。
対応モニターは現時点で4機種(すべて27インチ・1440p・360Hz)。RTX 40/50シリーズのGPUが必要で、専用スケーラーチップを搭載した設計のため既存モニターへの後付け対応はできません。発売から継続的にファームウェア更新が重ねられており、最新のFirmware 1.1.10(2026年9月)では240Hz ULMB2でMPRT 1.0ms未満(1000Hz相当の動体視認性)を達成しています。
この記事では、G-Sync Pulsarの仕組み、ファームウェアによる改善の推移、対応モニター4機種のスペック比較、ULMB2・DyAc2との違い、設定方法、買い時の判断基準まで整理します。
目次
背景これまでの問題|VRRかストロボか、どちらか一方しか選べなかった
ゲーミングモニターには長年、相反する2つの技術が存在していました。それぞれが固有の長所を持ちながら、技術的な制約から「どちらか一方」を選ばざるを得ない状況が続いていたのです。
ローリングスキャンストロボでVRRと完全共存。両方の長所を同時に享受できる初の技術として2026年に登場しました。
仕組みG-Sync Pulsarの仕組み|ローリングスキャンで全行均一に光る
従来のバックライトストロボは画面全体を一瞬消灯・点灯させる「全面フラッシュ」方式でした。この場合、画面の上部と下部で書き換えタイミングのズレが生じ、下部ほどゴーストが増える問題がありました。
250fps動作時、1フレームあたりの点灯率は約25%。ストロボ効果により視認上は約1000Hz相当のクリアさを達成します。複数の海外モニターレビューサイトでは「使用可能な最高のストロボ技術」と評価されています。
進化ファームウェアの進化|1.1.4から1.1.10まで何が変わったか
G-Sync Pulsarは2026年1月の発売当初、90fps以上での使用が前提でした。90fpsを下回ると、ストロボのタイミングとフレーム更新が噛み合わず、二重像のようなゴーストングが発生していました。3月のFirmware 1.1.4でこれを修正しています。
その後もアップデートは続いています。7月のFirmware 1.1.8では240Hz動作時の入力遅延を低減し、120Hz ULMB2の画質も改善しました。そして9月のFirmware 1.1.10では、240Hz・360HzのULMB2とPulsarモードそのものの鮮明さが底上げされています。
出典:VideoCardzの報道(Firmware 1.1.10、2026年9月11日確認)にもとづきます。Firmware 1.1.10は本記事執筆時点の最新版で、対応4機種・適用方法(NVIDIAのブラウザ版アップデートツール+Micro-B USB接続)に変更はありません。
対応機種対応モニター4機種|すべて27インチ1440p 360Hz
現時点で発売済みのG-Sync Pulsar対応モニターは、2026年1月発売の以下4機種です。いずれもNVIDIA独自のスケーラーチップを搭載した専用設計のため、後付け対応はできません。なお2026年9月1日、AOCが31.5インチ・5120×2880(5K)・144Hzの新モデル「AGP327KG」をGamescom 2026で発表しており、これまでの「27インチ・1440p・360Hz」という共通スペックから初めて外れる5機種目になる見込みです(2026年9月8日時点でも価格・発売日は未発表)。詳しくはAGP327KGの解説記事で扱っています。
| モデル | パネル | リフレッシュレート | 応答速度 | 色域 |
|---|---|---|---|---|
| ASUS ROG Strix Pulsar XG27AQNGV | Ultrafast IPS | 360Hz | 1ms GtG | DCI-P3 90% |
| Acer Predator XB273U F5 | IPS LCD | 360Hz | 0.5ms | DCI-P3 90% |
| AOC AGON Pro AG276QSG2 | Fast IPS | 360Hz | 1ms GtG | DCI-P3 90% |
| MSI MPG 272QRF X36 | Fast IPS | 360Hz | 1ms GtG | DCI-P3 90% |
すべて27インチ/2560×1440(QHD)/360Hzという同一スペックです。輝度は通常時400〜500cd/㎡。G-Sync Pulsar動作中はバックライト点灯率が約25%に下がりますが、製造側でバックライトを強化しているため実用上の明るさは確保されています。
4機種ともグローバル展開モデルですが、国内での取り扱い状況は機種ごとに異なります。ASUS・Acer・AOCの3機種はAmazon.co.jpで購入可能ですが、在庫状況は変動しやすいため購入前に各販売ページで最新の状況を確認してください。MSI MPG 272QRF X36は本記事時点でAmazon.co.jpでの取り扱いが確認できていません。海外価格に対して割高になるケースもあります。
用語用語ミニ辞典|押さえておくべき5つのキーワード
比較ULMB2・DyAc2・FreeSyncとの違い
| 技術 | VRRと併用 | ストロボ方式 | 画面下部の均一性 | 対応GPU |
|---|---|---|---|---|
| G-Sync Pulsar | 完全共存 | ローリングスキャン | 均一(全行同等) | RTX 40/50系推奨 |
| ULMB2 | 排他(どちらか選択) | 全画面統一パルス | 下部でクロストーク増加 | GTX 1080以降 |
| DyAc2(BenQ ZOWIE) | 排他 | 全画面統一パルス | 下部でやや劣化 | 全GPU対応 |
| FreeSync Premium Pro | VRRのみ | なし(ストロボ非対応) | — | AMD GPU推奨 |
G-Sync Pulsarの最大の優位性は「VRRと同時使用できること」です。ULMB2やDyAc2はティアリング防止のためにV-syncかG-syncを切る必要があり、フレームレートが変動するゲームでは実用性に課題がありました。Pulsarはその制約を根本から取り除いています。
設定設定方法
OLEDは各ピクセルが自己発光するためバックライトが存在せず、ローリングスキャンストロボが機能しません。また、G-Sync Pulsar対応モニターは現在4機種のみで、いずれも専用チップが必要なため後付け対応はできません。
判断基準こんな人に向いている|買い時の判断基準
- FPS・格闘ゲームなど、映像のキレがスコアに直結する競技プレイヤー
- 現在ULMB2 / DyAc2を使っているがVRRも使いたいと感じている人
- 高リフレッシュレートモニターを検討中で、最先端の液晶技術を求める人
- RTX 40 / 50シリーズを持っており、フレームレートが安定して90fps以上出せる環境の人
- RPG・アドベンチャーなど映像美重視でモーションブラーが気にならない人
- 4KやOLEDを最優先にしている人(現時点でPulsarは非対応)
- GPUがRTX 30系以前でフレームレートが90fpsを安定して出せない環境の人
- 予算を抑えたコスパ重視のモニター選びをしている人
購入対応モニター・推奨GPU|購入リンク
G-Sync Pulsarを活かすために必要なモニター4機種と、安定して90fps以上を出せる推奨GPUをまとめました。価格は各リンク先の販売ページでご確認ください。

ASUS ROG Strix Pulsar XG27AQNGV
27型1440p 360Hz Ultrafast IPS。NVIDIA G-Sync Pulsar認定の旗艦モデル。ROGブランドの作り込みと4機種中トップクラスの色域を両立。在庫状況は変動しやすいため、購入前に販売ページで確認を。
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Acer Predator XB273U F5
27型1440p 360Hz・応答速度0.5ms(4機種中最速)。Predatorブランドの定評ある作りでハードコアゲーマー向け。バランスの良い価格帯にあるモデルです。
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AOC AGON Pro AG276QSG2
27型1440p 360Hz Fast IPS。AGONブランドのゲーミングデザインと豊富な機能ボタンが特徴。並行輸入のため在庫変動には注意。
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MSI MPG 272QRF X36
27型1440p 360Hz Fast IPS。北米・欧州で販売中ですが、本記事時点でAmazon.co.jpでの取り扱いは確認できませんでした。日本での購入を検討する場合はMSI公式サイトや正規代理店で最新の取り扱い状況を確認してください。
MSI公式で確認
GIGABYTE RTX 5070 Ti GAMING OC 16GB
1440p 360Hzモニターで安定して90fps以上を出せる本命GPU。DLSS 4 / 4.5のフレーム生成とPulsarの組み合わせで滑らかさが最大化されます。
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Palit RTX 5080 GamingPro OC 16GB
最新タイトルでも1440p 200fps以上を狙えるフラグシップ準。Pulsarの恩恵を最大限引き出す高フレームレート維持に最適です。
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