9800X3D vs 270K Plus|価格差180円、ゲームは9800X3D・作業は270K Plus【2026年10月】
本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。
価格差は200円、ゲームは9800X3D・作業は270K Plus
Ryzen 7 9800X3DとCore Ultra 7 270K Plusは、2026年3月の発売当初、価格で明確に分かれていました。270K Plusは299ドルの希望価格で、9800X3Dは国内で7万円台に乗せていた時期があります。9月中旬の国内最安値は9800X3Dが59,980円、270K Plusが59,800円で、差はわずか180円です。
同じ約6万円なら、ゲーム用途では9800X3Dが有利です。海外レビューの測定では、フルHD高設定で9800X3Dが8〜25%上回りました。一方、Cinebench 2026のマルチスレッドは270K Plusが約80%速く、動画編集やレンダリングを日常的にこなす人には270K Plusが合います。
ゲームだけならどちらを選んでも困らない場面も多く、判断の分かれ目は「CPUを何に使うか」と「数年後にCPUだけ載せ替えたいか」の2点です。どちらを選ぶかは、この2点で決まります。
出典:Club386「Intel Core Ultra 7 270K Plus vs AMD Ryzen 7 9800X3D」(2026年3月30日)、TechSpot「Intel Core Ultra 7 270K Plus Review」、AMD公式「AMD Ryzen 7 9800X3D」
目次
結論用途で選ぶ。ゲーム中心なら9800X3D、作業も多いなら270K Plus
- ゲームが主な用途で、フルHD〜WQHDの高リフレッシュレート環境を使う人
- 空冷クーラーで静かに運用したい人
- 将来CPUだけ載せ替えてアップグレードしたい人(AM5)
- 同じ約6万円なら、ゲーム性能の高いほうを選びたい人
- 動画編集・3Dレンダリング・コンパイルなど、コア数が効く作業を日常的にする人
- ゲームと作業を1台でこなし、マルチスレッド性能を優先する人
- 360mmクラスの簡易水冷と、消費電力の大きさを許容できる人
- 4Kなど、GPUがボトルネックになる解像度で遊ぶ人(ゲームの差は縮みます)
価格国内最安は約6万円で並び、価格差は180円まで縮んだ
2026年9月中旬の国内最安値は、9800X3Dが59,980円、270K Plusが59,800円です。9800X3Dは前回の調査から12,820円下がり、270K Plusは横ばいでした。
| 項目 | Ryzen 7 9800X3D | Core Ultra 7 270K Plus |
|---|---|---|
| 国内最安値(9月中旬) | 59,980円 | 59,800円 |
| 米国の希望価格 | 479ドル(発売時) | 299ドル(発売時)→339〜349ドル |
| ソケット | AM5 | LGA 1851 |
※2026年9月中旬の国内最安値。価格は日々変動します。米国の価格はClub386の記載と、Intelの希望価格改定(2026年7月)にもとづきます。
9800X3Dは3月末の海外価格が420ドル前後で、270K Plusの299ドルとは100ドル以上の差がありました。国内では9月上旬に72,800円前後だった9800X3Dの最安値が、中旬に約13,000円下がって並んだ形です。
2026年9月8日、Intelが10月5日にPC向けCPUを約10%引き上げる計画だと報じられました。Intelの公式発表ではなく、対象製品も特定されていません(2026年10月6日時点で、公式発表は確認できません)。270K Plusの米国希望価格は、すでに7月に299ドルから339〜349ドルへ上がっています。値上げが国内の店頭に出るとすれば、新しい入荷分からです。
出典:Notebookcheck「Intel plans another 10 % PC CPU price hike in October, per report」(2026年9月8日)
スペック3D V-Cacheの96MBと、24コアの物量
基本スペックを並べると、設計の違いがはっきりします。9800X3Dはコア数を8に絞ってL3キャッシュを96MBに積み、270K PlusはPコア8基にEコア16基を足した24コア構成です。
| 項目 | Ryzen 7 9800X3D | Core Ultra 7 270K Plus |
|---|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 5+第2世代3D V-Cache | Arrow Lake Refresh(Lion Cove+Skymont) |
| コア/スレッド | 8コア/16スレッド | 24コア/24スレッド(P 8+E 16) |
| 最大クロック | 5.2GHz | 5.5GHz |
| L3キャッシュ | 96MB | 36MB |
| TDP | 120W | ベース125W/最大250W |
| メモリの公式対応 | DDR5-5600 | DDR5-7200 |
9800X3DのL3キャッシュは270K Plusの2.67倍で、これがゲームでの強さにつながります。一方、物理コア数は270K Plusが3倍です。
出典:AMD公式「AMD Ryzen 7 9800X3D」、TechSpot「Intel Core Ultra 7 270K Plus Review」
ゲーム性能フルHDでは9800X3Dが8〜25%上回る
Club386が1080p・高設定で5本のゲームを測定した結果は、次のとおりです。すべてのタイトルで9800X3Dが上回りました。
| ゲーム | 9800X3Dのリード | 測定条件 |
|---|---|---|
| Cyberpunk 2077 | 10〜12% | 1080p・高設定 |
| F1 25 | 19〜21% | 1080p・高設定 |
| Final Fantasy XIV | 9% | 1080p・高設定 |
| Rainbow Six Siege | 8〜10% | 1080p・高設定 |
| Total War: Warhammer III | 25% | 1080p・高設定 |
出典:Club386「Intel Core Ultra 7 270K Plus vs AMD Ryzen 7 9800X3D」(2026年3月30日)
差はゲームによって大きく変わります。キャッシュの効くストラテジーやレースゲームで差が開き、GPUの負荷が重い設定では縮まります。別のレビューの測定では、Marvel Rivalsのウルトラ設定で270K Plusが9800X3Dと同じ平均fpsに並び、Mafia: The Old Countryでは9800X3Dより6%遅い程度でした。ゲームの多くがGPU律速になる4KやWQHDの高画質設定では、CPUによる差はさらに小さくなります。
価格差が消えた現在は、270K Plusのコスパ上の強みが薄れています。同じレビューは、ゲーム目的で新規にPCを組むなら、270K Plusではなくもう少し予算を足してX3Dを選ぶべきだと結論づけています。
出典:TechSpot「Intel Core Ultra 7 270K Plus Review」
作業性能マルチスレッドは270K Plusが約80%速い
ゲーム以外では立場が逆転します。Club386のCinebench 2026では、マルチコアで270K Plusが9,896点、9800X3Dが5,505点でした。
| 項目 | Ryzen 7 9800X3D | Core Ultra 7 270K Plus |
|---|---|---|
| Cinebench 2026 マルチ | 5,505点 | 9,896点(約80%上) |
| Cinebench 2026 シングル | 531点 | 580点(約9%上) |
出典:Club386「Intel Core Ultra 7 270K Plus vs AMD Ryzen 7 9800X3D」(2026年3月30日)
動画のエンコード、3Dレンダリング、大規模なビルドなど、コア数がそのまま処理時間に響く用途では270K Plusが大きく有利です。シングルスレッドも270K Plusが約9%上回るため、アプリの起動や軽い作業の体感でも見劣りしません。
ゲームをしながら録画や配信、ブラウザ、通話を並行する使い方では、Eコアがバックグラウンドの処理を引き受けるため、270K Plusはゲーム側の処理に余裕を残しやすい構成です。9800X3Dは8コア16スレッドなので、同じ使い方でも普段のゲームには十分ですが、エンコードを同時に回すような重い使い方では余裕が小さくなります。
消費電力システム全体で約100W、冷却の要件も変わる
消費電力は9800X3Dが明確に有利です。Club386の測定では、高負荷時のシステム全体の消費電力が270K Plusで362W、9800X3Dで262Wでした。
| 項目 | Ryzen 7 9800X3D | Core Ultra 7 270K Plus |
|---|---|---|
| システム全体の消費電力 高負荷時 | 262W | 362W |
| 公称の電力枠 | TDP 120W | ベース125W/最大250W |
| 冷却の目安 | 空冷クーラーで運用可 | 360mmクラスの簡易水冷が安心 |
出典:Club386「Intel Core Ultra 7 270K Plus vs AMD Ryzen 7 9800X3D」(2026年3月30日)、TechSpot「Intel Core Ultra 7 270K Plus Review」
ゲーム中の電力効率も270K Plusが不利でした。Cyberpunk 2077では、Ryzen 7 9700Xより42%多く電力を使って性能は最大12%増にとどまっています。静かに使いたい人や、小型ケースで組む人は、この差を重く見てください。
将来性AM5は載せ替えが効き、LGA 1851は次の世代で行き止まり
CPUを数年後に載せ替えたいかどうかで、ソケットの寿命が効いてきます。AMDはAM5を2029年まで継続すると表明しており、マザーボードを替えずにCPUだけ新しくできる余地があります。
Intelは次世代のNova Lakeで新ソケットのLGA 1954へ移ります。この移行は、IntelのCEOが2025年10月の決算説明会で「Nova Lakeは2026年後半に登場し、新しいLGA 1954ソケットを使う」と述べて確認されています。デスクトップ向けの発売時期は、Intelが提携先に示した資料にもとづく報道で、2027年第1四半期に28コアのモデルから始まるとされています(これはIntelの公式発表ではありません)。LGA 1851の270K Plusは、このソケットの最終世代になる見込みです。
出典:TechSpot「Intel confirms Nova Lake CPU launch in 2026」、Wccftech「Intel Nova Lake Core Ultra 400 28-Core Desktop CPUs Launch In Q1 2027」(2026年9月3日)
マザーボードの価格差も無視できません。9800X3D向けのB650は1万円台、270K Plus向けのZ890は3万円台のモデルが中心で、CPUとマザーボードの合計は9800X3D側が安く収まる傾向があります。
用途別どちらを選ぶか
第三の選択肢9800X3Dが高いなら7700X3Dも候補
2026年7月にはZen 4世代の廉価なX3D、Ryzen 7 7700X3Dが登場しました。ゲーム性能と価格のバランスを重視する人は、7700X3Dと270K Plusの比較も参考になります。
詳しくはRyzen 7 7700X3D vs Core Ultra 7 270K Plusにまとめています。
購入2つのCPUを選ぶ
FAQ9800X3Dと270K Plusのよくある質問
2026年9月中旬の国内最安値は、9800X3Dが59,980円、270K Plusが59,800円で、差は180円です。マザーボード込みでは、B650で組める9800X3D側が安く収まる傾向があります。
フルHD〜WQHDで遊ぶなら9800X3Dが有利です。Club386の1080p測定では8〜25%の差が出ています。4Kのように負荷が大きく、GPUが先に頭打ちになる条件では差が縮みます。
冷やせます。TDPが120Wで、システム全体の消費電力も270K Plusより約100W低いため、定番の大型空冷クーラーで運用できます。
Nova Lakeが新ソケットのLGA 1954を使うことは、IntelのCEOが決算説明会で述べています。デスクトップ向けの発売は2027年第1四半期とする報道がありますが、公式発表ではありません。AMDはAM5を2029年まで継続すると表明しています。
10月5日の約10%値上げは報道段階で、Intelの公式発表は確認できません。国内の店頭価格は入荷分から変わるため、構成が決まっているなら現在の価格で確保して構いません。迷っている段階なら、価格より用途で選んでください。
まとめ価格が並んだ今は、用途で選ぶ
国内最安値が約6万円で並んだことで、270K Plusが持っていた価格の優位は消えました。ゲーム用途では、9800X3DがフルHDで8〜25%上回り、消費電力も低く、AM5の載せ替え余地もあります。
270K Plusが勝つのは、Cinebench 2026で約80%上回るマルチスレッド性能です。動画編集やレンダリングなど、コア数が時間に直結する作業を日常的にする人には、同じ価格でも270K Plusに価値があります。
ゲームが中心なら9800X3D、ゲームと重い作業を1台でこなすなら270K Plusを選んでください。迷う場合は、9800X3Dを選んでおけば、ゲーム性能と将来の載せ替えの両方で後悔しにくい選択です。





