CAC-S90PWM-T120とCAC-S92PWM-LP45の違い|高さ117mm・45mmのChieftec製CPUクーラー、日本発売は?
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高さ117mmの小型タワーか、45mmのロープロファイルか
小さなケースに空冷CPUクーラーを入れたいとき、Chieftecが2026年10月21日に発表したCAC-S90PWM-T120とCAC-S92PWM-LP45のどちらが合うのかは、型番だけでは分かりません。
CPUクーラーの許容高が120mm以上あるケースならT120、57mmに届かない薄型ケースならLP45が候補です。T120は高さ117mmに90mmファンと6mm径ヒートパイプ4本、LP45は高さ45mmに92mm×15mmの薄型ファンと同5本を組み合わせます。型番の「T120」は120mmファンではなく、ファンは90mmです。
注意したいのは、どちらも公式仕様に冷却能力(TDP)の公称値がなく、日本での発売日と円価格も2026年10月21日時点で発表されていないことです。今すぐ組むなら、同じ高さ帯で国内で買える他社製品と比べてから決めるのが確実です。

目次
結論ケースの許容高でどちらかがほぼ決まる
- ケースのCPUクーラー許容高が120mm以上あり、117mmの本体に余裕を持たせられる
- Intel LGA1200で使いたい(LP45は公式表に記載がないため要確認)
- ファンの回転数を800〜2,400RPMの範囲で下げて静かに使いたい
- 許容高が57mm未満の薄型ケースやスリムなMini-ITX構成
- 110.8×93mmの本体がメモリや基板上の部品に当たらないことを確認できる
- 公称騒音38dBAのファンでも気にならない用途
許容高が57mm以上120mm未満の中間のケースでは、どちらも最適とは言えません。T120は余裕が足りず、LP45では高さを持て余すため、LP45より背が高く冷却能力の公称値がある他社のロープロファイル製品が候補になります。
スペック公式仕様を並べて比較
| 項目 | CAC-S90PWM-T120 | CAC-S92PWM-LP45 |
|---|---|---|
| 形状 | サイドフロー(小型タワー) | トップフロー(ロープロファイル) |
| 外形(奥行×幅×高さ) | 80×92×117mm | 110.8×93×45mm |
| ヒートパイプ | 6mm径×4本 | 6mm径×5本 |
| ファン | 90×90×25mm | 92×92×15mm(11枚羽根) |
| 回転数 | 800〜2,400RPM(±10%) | 2,300RPM(±15%) |
| 風量/静圧 | 40.48CFM/2.73mmH2O | 36CFM/3.2mmH2O |
| 騒音(公称) | 29.79dBA | 38dBA |
| 重量(本体) | 0.41kg | 0.28kg |
| Intel対応 | LGA1851/1700/1200/115X | LGA1851/1700/115X |
| AMD対応 | AM5/AM4 | AM5/AM4 |
| 冷却能力(TDP) | 公称値なし | 公称値なし |
| 保証 | 24か月 | 24か月 |
※数値はCHIEFTEC公式の製品ページの仕様表(2026年10月21日確認)。外形は取り付け金具を除いた寸法です。
2機種とも本体色は黒で、ファンは流体軸受け、コネクターは4ピンです。数字の上ではヒートパイプが1本多いLP45が有利に見えますが、放熱フィンの面積や風の通り方が別物なので、本数だけで冷却力の上下は決められません。
高さ許容高の数字ちょうどでは選ばない
T120を選ぶ目安は、ケースのCPUクーラー許容高が120mm以上あることです。許容高はケースメーカーの公称値で、取り付け金具やCPUの厚みを含めた実際の高さと数mm単位でずれることがあります。Noctuaが100台超のケースを実測した結果では、56台で公称値と実測に差があり、実測のほうが小さく公称値どおりに入らない例もありました。詳しくはケースの公称クリアランスと実測の差で確かめられます。
T120は奥行80mmのタワー型で、ファンを含めた厚みがメモリスロット側へ張り出します。背の高いヒートスプレッダー付きメモリを使う場合は、ファンの下端とメモリの上端が重ならないか、マザーボード上の位置関係と合わせて確認してください。
LP45は高さ45mmなので、許容高が50mm前後から57mm未満の薄型ケースで候補になります。ただし後述のとおり、高さよりも縦横の広がりのほうが問題になりやすい製品です。

LP45LP45は面積・ソケット・ファン音を先に確認
110.8×93mmの本体はメモリやヒートシンクに重なることがある
LP45はCPUの真上に横長の放熱フィンを広げる形で、外形は110.8×93mmあります。Mini-ITXのマザーボードはCPUソケットとメモリスロット、電源回路のヒートシンクの間隔が狭いため、高さ45mmの範囲でもメモリの上端や基板上の部品に当たる可能性があります。
メーカーの仕様表には、メモリの高さ制限やどの方向に張り出すかの寸法は載っていません。購入前に、使うマザーボードのソケット周辺の部品配置を確かめ、メモリは背の低いものを選ぶと安全です。

LP45は公式表でLGA1200が未記載
CHIEFTECの公式仕様表では、T120はLGA1200対応、LP45はLGA115X対応とされています。Thermalrightは自社のLGA115X対応クーラーをLGA1200でも使えると案内しています。ただし、これはLP45の対応をCHIEFTECが確認したものではありません。第10・11世代のIntel Coreで使う場合は、購入前に販売店かメーカーへ確認してください。LGA1851・LGA1700とAM5・AM4は2機種とも公式対応です。
ファンの公称値は2,300RPM・38dBA
LP45のファンの回転数は2,300RPM(±15%)と1つの値で書かれ、T120のような下限からの範囲は示されていません。公称騒音は38dBAで、T120の29.79dBAより高い値です。騒音値の測定条件は公表されていませんが、静音を最優先にする構成ならT120のほうが選びやすいといえます。
冷却何WのCPUまで冷やせるかは公表されていない
2機種とも、公式仕様に「何Wまで対応」という冷却能力の値がありません。そのため、Ryzen 7 9800X3DやCore Ultra 7 265Kのように高負荷で消費電力が大きくなるCPUと組み合わせて冷やし切れるかは、仕様からは判断できません。
当面は、Ryzen 5 9600やCore Ultra 5 225のようなTDP・ベースパワー65W級のCPUから使うのが無難です。重い処理を長く回す用途なら、冷却能力の公称値がある製品か、冷却力に余裕のある大型クーラーが入るケースを選ぶほうが安心です。CPUの発熱量から必要な冷却のクラスを決める手順はCPUクーラーの選び方にまとめています。
国内日本発売日と円価格はまだ発表されていない
日本向けの価格と販売時期は未発表です。欧州ではドイツの通販サイトで、2026年10月21日時点でT120が21.90ユーロで販売され、LP45も同じ21.90ユーロで掲載されています(LP45は在庫切れ表示)。CHIEFTEC公式サイトの販売店一覧で日本の取扱先として挙がっているのはSerialTec Japanですが、同社のCHIEFTEC製品ページに載っているのは2026年10月21日時点でPCケースだけで、CPUクーラーはありません。Amazon.co.jpにも、同日時点で2機種の商品ページはありません。
国内で買いたい場合は、SerialTec Japanの製品ページにCPUクーラーが加わるか、販売店に型番どおりの商品が並ぶのを待つことになります。並行輸入品を買うときは、24か月のメーカー保証を国内で受け付けてもらえるかを販売店に確認してください。
比較今すぐ買える他社製品との違い
T120と同じ高さ帯ならThermalright Assassin X 90 SE V2、LP45より少し背の高いケースならID-COOLING IS-55 BLACKが、国内で今すぐ手に入る比較対象です。どちらも2026年10月21日時点でAmazon.co.jpで購入できます。
T120とThermalright Assassin X 90 SE V2
| 項目 | CAC-S90PWM-T120 | Assassin X 90 SE V2 |
|---|---|---|
| 高さ | 117mm | 118mm |
| 本体の奥行×幅 | 80×92mm | 52×94mm(ヒートシンク) |
| ヒートパイプ | 6mm径×4本 | 6mm径×4本 |
| ファン | 90mm・800〜2,400RPM | 92mm・最大2,200RPM |
| 騒音(公称) | 29.79dBA | 23.85dBA |
| 国内での入手 | 未発売 | Amazon.co.jpで購入可 |
高さとヒートパイプの本数がほぼ同じで、T120の発売を待たずに組みたいならAssassin X 90 SE V2が代わりになります。Thermalrightの寸法はヒートシンク単体の値で、ファン込みの奥行は別に見込む必要があります。風量と騒音はメーカーごとに測定条件が違うため、公称値の大小だけで静かさを比べないでください。
LP45とID-COOLING IS-55 BLACK
| 項目 | CAC-S92PWM-LP45 | IS-55 BLACK |
|---|---|---|
| 高さ | 45mm | 57mm |
| 縦×横 | 110.8×93mm | 120×120mm |
| ファン | 92mm×15mm・2,300RPM | 120mm×15mm・500〜2,000RPM |
| 冷却能力(TDP) | 公称値なし | 150W |
| LGA1200対応 | 記載なし | 対応 |
| 国内での入手 | 未発売 | Amazon.co.jpで購入可 |
IS-55 BLACKは高さが12mm高く、120mm角と面積も大きい代わりに、冷却能力150WとLGA1200対応をメーカーが公表しています。ケースの許容高が57mm以上あるなら、性能の目安が分かるIS-55 BLACKのほうが選びやすく、57mmに届かないならLP45の国内発売を待つ価値があります。
FAQ2機種を選ぶ前の疑問
まとめ許容高120mm以上ならT120、57mm未満ならLP45
CAC-S90PWM-T120は高さ117mmの小型タワーで、LGA1200まで対応し、ファンの回転数を絞れる点が強みです。CAC-S92PWM-LP45は高さ45mmの薄型で、薄いケースに入る代わりに、110.8×93mmの面積と、公式表でLGA115X表記・LGA1200未記載のソケット情報、公称38dBAのファンを確認してください。
どちらも冷却能力の公称値と日本での発売日・価格が未発表です。すぐに組むならAssassin X 90 SE V2やIS-55 BLACKを、Chieftecの2機種にこだわるなら国内の取扱開始を待って選んでください。
ケースのCPUクーラー許容高が120mm以上ならT120、57mm未満の薄型ケースならLP45が候補です。日本での発売と価格が決まるまでは、国内で買える同じ高さ帯の他社製品と比べて選ぶのが確実です。
出典:CHIEFTEC CAC-S90PWM-T120公式仕様 / CHIEFTEC CAC-S92PWM-LP45公式仕様 / TechPowerUp(発表) / CHIEFTEC販売店一覧(日本) / SerialTec Japan CHIEFTEC製品 / Thermalright Assassin X 90 SE V2公式仕様 / ID-COOLING IS-55 BLACK公式仕様 / 欧州での販売例(T120) / 欧州での販売例(LP45) / ThermalrightのLGA1200対応案内





