自分だけの魔法を作れる『Spell Fragments』がIP360採択、TGS2026にも出展|倍率24.0倍の狭き門を突破
本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。
全819件・676者の申請から採択はわずか34件、倍率24.0倍の狭き門を突破
出典:経済産業省「IP360」採択事業一覧、ゲームメーカーズ、Steamストアページ「Spell Fragments」、Cocoro Software公式サイト、東京ゲームショウ公式サイトにもとづきます。価格・発売日・支援内容などの情報は本記事執筆時点のもので、今後変更される場合があります。
国のクリエイター支援策と聞くと、実際にどんな開発者やゲームに届いているのか、金額以外の中身までは見えにくいものです。「採択」という言葉だけが独り歩きし、狭き門を突破した開発現場の実態や、その後の作品づくりにどうつながるのかまでは伝わりにくい面があります。
経済産業省が実施するコンテンツ産業成長投資支援事業「IP360」のスタートアップ支援メニュー「創風」に、Cocoro Software株式会社が開発するPC向けゲーム『Spell Fragments』が採択されたことが分かりました。全分野合計819件・676者の申請に対し採択はわずか34件(倍率24.0倍)、うちゲーム分野の採択は15件という狭き門で、通過すれば専門家メンタリングや海外展開サポートを含め最大1,000万円の補助を受けられます。
本記事では、採択という制度面の数字だけでなく、実際に選ばれた『Spell Fragments』がどんなゲームなのか、「トリガー」「スペル」「オプション」を組み合わせて自分だけの魔法を作るシステムの中身から、CAMPFIREで1,088人・1,683万円超を集めたクラウドファンディングの実績、そして東京ゲームショウ(TGS)2026への出展見通しまで、まとめて整理します。
採択経済産業省「創風」、819件の申請から34件が通過
経済産業省が実施するコンテンツ産業成長投資支援事業「IP360」には複数の支援メニューが設けられています。その中の一つ、スタートアップ向け「メニュー1.IP新規創出支援(創風)」に、Cocoro Software株式会社が開発するPC向けゲーム『Spell Fragments』が採択されたことが、経済産業省の公式ページと業界メディアの取材で明らかになっています。経済産業省の採択事業一覧には、法人番号8012401041597とともに本作の名前が明記されており、事業内容として「プレイヤーが自ら魔法を設計し戦略を組み立てるシステム」を持つ完全新規IPのPCゲームであることが紹介されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象メニュー | IP新規創出支援|スタートアップ支援「創風」 |
| 申請状況 | 全分野合計819件・676者が申請 |
| 採択数 | 34件(採択倍率24.0倍)、うちゲーム分野は15件 |
| 補助額 | 第1回公募(一次・二次審査)通過で上限500万円。秋頃予定の第2回公募(三次審査)通過でさらに上限500万円、合計最大1,000万円 |
| 支援内容 | 資金提供に加え、専門家によるメンタリング・海外展開に向けたサポートも対象 |
※出典:経済産業省「IP360」採択事業一覧、ゲームメーカーズ(2026年7月23日付記事)。数値は本記事執筆時点のものです。
世界観「呪文の欠片」を集め、自分だけの魔法を作るローグライクTPS
『Spell Fragments』は、ローグライク要素とハック&スラッシュ形式のアイテム収集を組み合わせたTPS(三人称視点)です。Steamストアページの説明によると、プレイヤーは偉大な魔法使いとなり、かつての力と栄光を取り戻すため、ダンジョンに散らばる「呪文の欠片」を集めながら自分だけの魔法を作り上げていきます。
3種類の欠片をいくつも組み合わせることで、理論上は膨大な数の独自魔法を作成できます。キャラクターデザインは日本のプロのイラストレーターが手掛けており、アニメ調の3Dモデルでダークファンタジーの世界を描いています。


スクリーンショット:Steamストア公式ページ(Spell Fragments)
探索ダンジョンは周回ごとに変化、ハクスラと協力プレイも融合
ダンジョンはプレイのたびに構成が変化するローグライク形式です。各階層では特殊効果を持つアイテムを選択して入手でき、自分が作った魔法とのシナジーを考えながら強化していきます。敵を倒すことで、より強力な呪文の欠片や装備を入手できるハック&スラッシュ要素もあり、一部のアイテムは次回以降のプレイに持ち越すことが可能です。
オンライン協力プレイにも対応する予定で、進行度が異なるプレイヤー同士でも一緒にダンジョン攻略を楽しめるシステムになっています。魔法の組み合わせ次第で、アクションゲームやシューティングゲームの熟練度に関わらず自分なりのプレイスタイルを模索できる点も特徴です。


スクリーンショット:Steamストア公式ページ(Spell Fragments)
動作環境対応言語は5言語、発売日・価格はまだ未定
本記事執筆時点で、『Spell Fragments』の発売日・価格は未発表です。Steamストアページの表記も「近日登場」のみとなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | Spell Fragments |
| ジャンル | アクション、インディー(ローグライクTPS) |
| 開発・パブリッシャー | Cocoro Software株式会社 |
| 対応プラットフォーム | PC(Steam) |
| 対応言語 | 日本語、英語、簡体字中国語、繁体字中国語、韓国語(インターフェース・字幕) |
| 発売時期・価格 | 近日登場(いずれも未定) |
| 最低動作環境 | Windows 10/11、メモリ16GB、GeForce GTX 1070 Ti |
Steamの対応言語表では、日本語を含む5言語ともインターフェースと字幕の欄にチェックが付いていますが、フル音声の欄はどの言語も空欄でした。本記事執筆時点では、いずれの言語もフルボイスは用意されていません。
※出典:Steamストアページ「Spell Fragments」。最低動作環境は判明していますが、推奨動作環境は本記事執筆時点で未公開です。
支援実績CAMPFIREで1,088人・1,683万円を集めた開発体制
Cocoro Softwareは2025年2月6日から4月26日にかけて、クラウドファンディングサービスCAMPFIREで『Spell Fragments』の支援を募りました。目標金額200万円に対し、最終的に支援件数1,088件・支援総額1,683万5,404円を集め、目標を大きく上回る結果となっています。
リターンには、先行アルファ版のプレイ権、支援者限定アクセサリー、ゲーム内クレジットへの名前掲載に加え、支援者が考えた魔法やアイテムをゲーム内に実装する権利まで用意されました。プレイヤー自身のアイデアが実際の魔法として遊べる形で残るという設計は、単なる資金集めにとどまらないクラウドファンディングの活用例といえます。
このキャンペーンは、CAMPFIREが選出する「クラウドファンディングアワード2025」の上半期ベストプロジェクト・ポップカルチャー部門で「革新アイデア賞」を受賞しました。すでに支援者からの評価を得ていた開発元が、今回の経済産業省「創風」採択によってさらに後押しされる形です。
出典:CAMPFIRE「Spell Fragments」プロジェクトページ、Cocoro Software公式サイト
展示会2024年の出展実績を経て、東京ゲームショウ2026にも
Cocoro Softwareは2024年の東京ゲームショウに『Spell Fragments』を出展した実績があります。チュートリアルで自分の魔法を組み立て、実際にダンジョン攻略へ挑戦する10〜15分程度の試遊版を来場者に体験してもらう内容でした。
今回、経済産業省「創風」への採択を受けたことで、開発体制のさらなる強化が見込まれる本作は、2026年9月17日から21日まで千葉・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ(TGS)2026にも出展される見通しです。今回のTGSは過去最長となる5日間の日程で開催される予定です。なお、具体的な出展エリアや日程の内訳については、本記事執筆時点で公式に確認できていません。
出典:Cocoro Software公式サイト、東京ゲームショウ公式サイト
影響歓迎できる点と注意しておきたい点
- 資金だけでなく専門家メンタリング・海外展開サポートまで含む支援策が受けられる
- クラウドファンディングで1,088人の支持を集めた開発体制がさらに後押しされる
- 「トリガー」「スペル」「オプション」の自由な組み合わせでビルドの自由度が高い
- 発売日・価格は本記事執筆時点で未定
- 補助金の満額(合計最大1,000万円)には秋頃の第2回公募(三次審査)通過が条件
- 対応言語はインターフェースと字幕のみで、フル音声は現時点でどの言語も用意されていない
制度の数字だけを見ると「採択された」という一文で終わってしまいますが、実際にはクラウドファンディングで実績を積んだ開発元が、資金・専門家メンタリング・海外展開サポートという3方向の後押しを受けて、次の段階へ進もうとしている点が今回の採択の実情に近いといえます。
FAQよくある質問
総括まとめ|今回の採択は、実績あるチームを次の段階へ押し上げる一歩
『Spell Fragments』の経済産業省「創風」採択は、全819件・676者の申請から34件しか選ばれない狭き門を突破した結果です。開発元のCocoro Softwareは、すでにクラウドファンディングで1,088人・1,683万円超の支援を集めた実績を持ち、今回の採択によって資金・専門家メンタリング・海外展開サポートという3方向からの後押しを受けることになります。
「トリガー」「スペル」「オプション」を自由に組み合わせて自分だけの魔法を作るという核となるシステムは、クラウドファンディングの支援者からすでに評価を得ています。発売日・価格は本記事執筆時点で未定ですが、2024年に続き東京ゲームショウ2026にも出展される見通しで、続報が出次第、本記事も更新していく予定です。



