ソニーの「ボタンのないゲームコントローラー」特許が正式発行に|光学センサーで全操作を検出、PS6世代での採用可能性を考察
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光学センサーでタッチ・スワイプ・ジョイスティック相当を検出
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが出願していた、物理ボタンを一切使用しないゲームコントローラーの特許が、2026年1月27日付けで正式に発行されたことが分かりました。出願から3年近くを経ての特許成立に、注目が集まっています。
特許が示しているのは、入力面の下に複数の光学センサーを配置し、タッチ・タップ・スワイプ・プレス・ピンチ、さらにジョイスティック相当の操作までも検出する仕組みです。接触前の動きを捉える「プレタッチ」機能や、温度・圧力センサーとの組み合わせにも触れられており、入力位置やサイズはユーザーごとに自由にカスタマイズできる設計になっています。
気になるのは、「これは本当にPS6のコントローラーなのか」「物理ボタンは本当になくなってしまうのか」という点ではないでしょうか。
目次
特許ソニーが取得した「ボタンレスコントローラー」の特許とは
今回、正式に特許として発行されたのは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「Devices and methods for a game controller」です。
発明の名称:Devices and methods for a game controller|特許番号:US12533573B2|出願日:2023年2月13日|先行公開日:2024年8月15日(公開番号US20240269548A1)|正式発行日:2026年1月27日|出願人:Sony Interactive Entertainment LLC|発明者:Sean Whitcomb
出願は2023年2月13日で、翌2024年8月15日に公開番号US20240269548A1として一度先行公開されていました。この先行公開の段階でも一部で話題になっていましたが、今回はこの出願が審査を経て、2026年1月27日付けで正式に特許として成立(グラント)していたことが改めて明らかになった形です。
出願人はPlayStationを手がけるソニー・インタラクティブエンタテインメントのアメリカ法人、Sony Interactive Entertainment LLCで、発明者としてSean Whitcomb氏の名前が記載されています。
特許が示しているのは、方向キーやボタン、アナログスティックといった物理パーツを一切持たない、光学センサー方式のゲームコントローラーです。
出典:Google Patents 特許詳細ページ(US12533573B2)
仕組み光学センサーがタッチからジョイスティック相当の操作まで検出
特許が示しているのは、物理的なボタンやスティックを一切持たないコントローラーです。
入力面の下に複数の光学センサーを配置し、指がその面に触れる動きを検出します。検出できる操作の種類は幅広く、タッチ・タップ・スワイプ・プレス(押し込み)・ピンチのほか、指を滑らせる動きをジョイスティック相当の入力として扱う想定も盛り込まれています。
入力面そのものは光を透過するプラスチックやガラスなどの素材で構成され、内部に配置した光学センサーが表面越しに指の動きを読み取る構造です。
先読み接触前の動きを捉える「プレタッチ」機能
今回の特許で特徴的なのが、指が入力面に実際に触れる前の段階を検知する「プレタッチ」機能です。
指が入力面へ近づいていく接近状態をセンサーがあらかじめ捉えることで、実際にタッチが発生した瞬間の判定や反応を速められる狙いがあるとされています。
格闘ゲームやシューティングゲームのように、コンマ数秒の入力タイミングが結果を左右するジャンルでは、この種の先読み処理が体感的な操作の軽さにつながる可能性があります。
応用温度・圧力センサーと指紋識別という拡張オプション
特許では、基本となる光学センサーに加えて、温度センサーや圧力センサーを組み合わせるオプション構成についても説明されています。
圧力センサーを追加すれば、押し込みの強さに応じた段階的な入力を検出できるようになり、温度センサーは入力面の状態を把握する目的で言及されています。
さらに特許には、指紋を読み取ることで操作しているユーザーを識別できるという記載もあります。複数のプレイヤーが同じコントローラーを共有する場面でも、指紋を手がかりにそれぞれの設定を自動的に呼び出せる可能性が示されています。
個人設定ユーザーごとに入力位置をカスタマイズできる設計
物理ボタンを使わない設計だからこそ実現できるのが、入力位置の自由なカスタマイズです。
特許では、方向パッドやボタンに相当する操作エリアの位置やサイズを、ユーザーごとに変更できる仕組みが説明されています。手の大きさや持ち方、利き手といった個人差に合わせて、入力面のレイアウトそのものを作り替えられるイメージです。
操作位置の目印として、LEDの発光やタッチスクリーン表示の一部を光らせて参照点を可視化する構成に加え、触覚や表面形状の変化によって指先で位置を感じ取れるようにする構成にも触れられており、物理的な凹凸がない入力面でも、指の感覚だけで操作位置を把握しやすくする工夫がうかがえます。
比較DualSenseのタッチパッドとは何が違うのか
現行のPS5純正コントローラー「DualSense Wireless Controller」にも、すでにタッチセンサーを使った入力デバイスが搭載されています。本体中央のタッチパッドで、指のスワイプやクリックを検出できる機能です。
ただし、DualSenseのタッチパッドはあくまで本体の一部に追加された専用パーツで、方向キーやボタン、アナログスティックといった従来型の物理入力とは別に存在しています。
一方、今回の特許が示すのは、この種のタッチ検出をコントローラー全体に広げ、方向キーやボタン、スティックに相当する操作まですべてタッチ入力へ置き換える発想です。DualSenseのタッチパッドが「追加機能」であるのに対し、特許の技術は「入力そのものの置き換え」を目指している点が大きく異なります。
考察この特許はPS6のコントローラーを示しているのか
今回の特許が、将来のPlayStationコントローラーを見据えて出願された可能性はあります。
出願時期や技術の方向性を踏まえると、PS6の新型コントローラーではないかという見方も出ていますが、特許文書そのものにPS6や次世代DualSenseといった製品名の記載はなく、ソニーも実際の製品への採用を発表していません。
企業は将来使う可能性のある技術を幅広く特許として権利化しており、公開・発行された特許がそのまま製品化されるとは限りません。設計が変更されたり、別の用途に転用されたり、最終的に製品化に至らなかったりするケースも珍しくありません。
ソニーはアナログスティックの動きを非接触で検出する技術についても別途特許を取得しており、コントローラーの入力方式そのものを複数の方向から見直していることがうかがえます。
そのため現時点では、「PS6のコントローラーへの採用が決定した」とは言えず、「ソニーが検討している複数の入力方式改良の一つ」と見るのが実情に近いでしょう。
整理何が確定していて、何がまだ分からないのか
ここまでの内容を、確定している事実と、推測にとどまる部分に分けて整理します。
- ソニー・インタラクティブエンタテインメント(出願人:Sony Interactive Entertainment LLC、発明者:Sean Whitcomb氏)が2023年2月13日に「Devices and methods for a game controller」という特許を出願し、2026年1月27日付けで正式に発行されたこと(特許番号US12533573B2)
- 入力面の下に配置した光学センサーで、タッチ・タップ・スワイプ・プレス・ピンチ・ジョイスティック相当の操作を検出する、物理ボタンを持たない構造であること
- 温度・圧力センサーの追加や指紋によるユーザー識別など、複数のオプション構成が特許に含まれていること
- この技術がPS6用コントローラーに採用されるかどうか。特許文書にPS6や次世代DualSenseといった製品名の記載はない
- 実際に製品化される場合、物理ボタンを完全に廃止するのか、一部の操作だけ併用する形になるのか
- 発売時期や搭載製品。特許の発行はあくまで技術の権利化であり、製品化のスケジュールを示すものではない
総括ボタンレス化はソニーが検討する選択肢の一つ
PS6への採用は未定ですが、ソニーが物理ボタンに依存しない入力方式を具体的に研究していることは、今回の特許発行から読み取れます。
光学センサーによるタッチ検出に加え、接触前の動きを捉えるプレタッチ機能、温度・圧力センサーとの組み合わせ、指紋によるユーザー識別、そしてユーザーごとの入力位置カスタマイズなど、単なるアイデアにとどまらない具体的な設計が盛り込まれています。
現在のゲームコントローラーは、スティックドリフトやボタンのへたりなど、物理部品の摩耗に起因するトラブルを抱えがちです。ボタンを持たない設計が実用化されれば、こうした経年劣化の悩みを根本から解消できる可能性があります。
一方で、物理的なクリック感や押し込みの手応えは、多くのプレイヤーにとって操作の確信につながる重要な要素でもあります。触感のない入力面でどこまで自然な操作性を再現できるかが、実用化に向けた課題になりそうです。
PS6への採用を含め、ソニーの今後の動向が注目されます。
おすすめタッチ操作・ボタンカスタマイズを今のPS5・PC環境で体験するなら
今回の特許はまだ製品化されていませんが、タッチ入力による操作やボタン配置のカスタマイズ性という発想を今すぐ体験できる選択肢はすでに存在します。本文で比較したタッチパッド搭載の純正モデルと、背面ボタンを自由に設定できるPC向けコントローラーを紹介します。
まとめまとめ|ボタンレスコントローラーの特許は正式発行、PS6での採用可否はまだ見えない
ソニーが物理ボタンを一切使用しないゲームコントローラーの特許を取得していたことは、2026年1月27日付けの正式発行によって確定した事実です。
今回の特許では、光学センサーによるタッチ・スワイプ・ジョイスティック相当の操作検出に加え、接触前を捉えるプレタッチ機能、温度・圧力センサーとの組み合わせ、指紋によるユーザー識別、入力位置の個別カスタマイズまで含めた総合的な設計が説明されています。
一方で、この技術がPS6用コントローラーに採用されるかどうかは特許文書からは確認できず、現時点ではあくまで推測の域を出ません。物理的なクリック感や押し込みの手応えをどこまで再現できるかも、実用化に向けた大きな課題です。ソニーがコントローラーの入力方式そのものを見直そうとしていること自体は今回の特許から読み取れるため、PS6への採用を含め、今後の正式発表に注目です。





