『SILENT HILL: Townfall』開発陣インタビュー|初の一人称視点と新装備「CRTV」【2026年9月24日発売】
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シリーズ初の一人称視点と新装備「CRTV」を解説
出典:PlayStation.Blog 日本語版「『SILENT HILL: Townfall』インタビュー」、KONAMI公式サイト「SILENT HILL: Townfall」、Screen Burn公式サイトにもとづきます。価格・仕様は本記事執筆時点(2026年7月31日)の公式発表によるものです。
『SILENT HILL: Townfall』は、シリーズおなじみのラジオが登場せず、視点も一人称に変わると聞いて戸惑った人も多いのではないでしょうか。発売を前にKONAMIが公開した開発陣インタビューには、こうした変更がなぜ行われたのかという理由が具体的に語られています。
本作は、シリーズの長編作品として初めて一人称視点を採用し、ラジオに代わって古い携帯型テレビのような装置「CRTV」が探索・ステルス・謎解き・物語のすべてに関わる装備として登場します。舞台は1996年のスコットランドに浮かぶ孤島で、プレイヤーは敵と戦うだけでなく、隠れる、逃げる、物音で誘導するといった方法を選びながら危機を切り抜けていきます。エンディングも最後の二択ではなく、ゲーム中の行動の積み重ねによって変化する仕組みです。
本記事では、KONAMI公式サイトとPlayStation Blogが公開したインタビュー内容をもとに、CRTVが生まれた経緯、一人称視点が選ばれた理由、戦闘以外の攻略手段、マルチエンディングの分岐条件、DualSenseとPS5 Proへの対応まで、開発陣自身のコメントを交えて整理します。『SILENT HILL 2』や『SILENT HILL f』とは異なる開発会社が手がける本作が、シリーズにどんな新しさを持ち込もうとしているのかを確認していきます。
基本情報発売日・価格・プラットフォーム展開
『SILENT HILL: Townfall』は、KONAMIが2026年9月24日に発売を予定しているサイコロジカルホラーです。開発を担当するのは、スコットランドのゲームスタジオScreen Burnで、Annapurna Interactiveが共同パブリッシャーとして参加しています。Screen Burnは、以前「No Code」の名称で活動していたスタジオで、『Stories Untold』や『Observation』など、物語とゲーム上の操作を密接に結び付けた作品を手がけてきました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | SILENT HILL: Townfall(サイレントヒル タウンフォール) |
| ジャンル | サイコロジカルホラー |
| プレイ人数 | 1人 |
| CERO | D(13才以上対象) |
| 発売日 | 2026年9月24日 |
| 価格(PS5) | Standard Edition 7,480円(パッケージ版・ダウンロード版)/Deluxe Edition 8,580円 |
| プラットフォーム | PlayStation 5、Steam、Epic Games Store |
| 開発 | Screen Burn(スコットランド、旧スタジオ名No Code) |
| パブリッシャー | KONAMI、Annapurna Interactive(共同パブリッシャー) |
※価格・仕様はKONAMI公式サイトの記載にもとづきます(2026年7月時点)。最新情報は公式ページでご確認ください。
Steamストア上では日本時間との違いから、発売日が2026年9月23日と表示される場合があります。国内向けの公式発売日は9月24日で、本記事もこの表記で統一しています。
シリーズプロデューサーの岡本基氏によると、Screen Burnを紹介したのはAnnapurna Interactiveでした。岡本氏自身も『Observation』と『Stories Untold』をプレイしており、同スタジオであれば「SILENT HILL」を任せられると判断したと説明しています。
舞台設定1996年のスコットランドに浮かぶ孤島「セントアメリア」
『SILENT HILL: Townfall』の舞台は、1996年のスコットランドに存在する孤島「セントアメリア」です。主人公のサイモン・オーデルは、灰色の海を流された末にセントアメリアへ漂着します。しかし島の町からは人の姿が消えており、周囲は深い霧と静寂に包まれています。
サイモンが覚えているのは「状況を正す」という目的だけです。町や住民と自分の間にどのような関係があるのかを探すうちに、町に隠された凄惨な過去と、サイモン自身が向き合わなければならない事実が明らかになっていきます。公式サイトでは、シリーズ未経験者でも楽しめる「完全新規の完結した物語」と説明されており、過去作品を遊んでいなくても本作から「SILENT HILL」に触れられる作りです。
なぜスコットランドが舞台に選ばれたのか
「SILENT HILL」といえば、アメリカにある霧深い町を思い浮かべる人が多いでしょう。一方、『Townfall』ではアメリカから離れ、Screen Burnの拠点でもあるスコットランドが舞台に選ばれました。ディレクターのJon McKellan氏によると、スコットランドは開発スタッフが生まれ育った土地であり、最も細かく、説得力を持って描ける環境です。霧が深い気候も「SILENT HILL」の世界観と相性がよく、ロケーションを撮影している最中に、自分たちがサイレントヒルにいるように感じることもあったと振り返っています。
本作で再現されるのは、単にスコットランド風の石造りの町並みだけではありません。家屋の間取り、台所のデザイン、家具の大きさ、当時の生活用品などにも、1990年代のスコットランドらしさが反映されています。序盤の謎解きには、チャージ式の電力カードも登場します。若い開発スタッフにはなじみが薄いほど古い仕組みですが、当時のスコットランドに存在した生活文化をゲームシステムへ組み込んだものです。架空の町を舞台にしながら、実在する土地の生活感を細部まで再現することで、プレイヤーに「この町は本当に存在するのではないか」と感じさせる狙いがあります。




スクリーンショット:Steamストア公式ページ(SILENT HILL: Townfall)
新視点シリーズ長編作品として初めて一人称視点を採用
『SILENT HILL: Townfall』は、「SILENT HILL」シリーズの長編作品として初めて、ゲーム全編を一人称視点で進めます。2024年に配信された短編作品『SILENT HILL: The Short Message』も一人称視点でしたが、両作品の開発会社と開発時期は異なります。開発ノウハウの共有もなく、一人称視点になったこと自体は偶然だったと岡本氏は説明しています。
Screen Burnが一人称視点を選んだ大きな理由は、本作の中核となる装備「CRTV」です。一人称視点でプレイヤー自身がCRTVを手に持ち、画面をのぞき込み、向きや角度を変えながら電波を探します。三人称視点の主人公が装置を持っている姿を外側から見るのではなく、プレイヤー自身が不安定な画面と向き合う設計です。この距離感があるからこそ、CRTVから得られる情報を信じるべきか疑うべきかという心理的な揺さぶりが成立します。単に視点を現代的な一人称へ変更したのではなく、新しい装備とゲームシステムを成立させるために一人称視点が選ばれた点は重要です。
新装備ラジオに代わる新装備「CRTV」
従来の「SILENT HILL」シリーズでは、敵が近づくとラジオからノイズが流れる仕組みがおなじみでした。ラジオは敵の存在を知らせてくれますが、基本的にはプレイヤーが意識して操作する必要のない、受動的な警告装置です。
『Townfall』では、このラジオの役割を、古い携帯型テレビのような装置「CRTV」が引き継ぎます。CRTVはノイズを発するだけでなく、プレイヤーが画面を見て、電波を合わせ、情報を探す能動的な装備です。開発初期には通常のラジオを使用する案もあったものの、音だけでなく映像も扱える装置へ変更したことで、物語、演出、ステルスなどへ応用できる可能性が大幅に広がったといいます。Screen Burnの公式説明でも、サイモンは限られた武器や道具とともに、CRTVを使って不安定な信号へ周波数を合わせるとされています。ゲーム内の演出や仕組みの多くが、CRTVの存在を前提として設計されている点も、本作を特徴付ける最大の新要素といえます。
古いテレビを「信用できない相棒」にする恐怖
Screen Burnは、古いコンピューターやアナログ機器をゲームプレイへ組み込む表現を得意とする開発会社です。『Stories Untold』では、プレイヤーが古いコンピューターや無線機器などを操作し、目の前の装置を通じて物語を読み解いていきます。『Observation』でも、宇宙ステーションの人工知能という立場から、カメラや端末を介して異変を観測する構造が採用されました。『Townfall』のCRTVにも、同スタジオが積み重ねてきた設計思想が反映されています。
古いテレビには、どこか懐かしく親しみやすい印象があります。その一方で、映像は乱れやすく、電波は不安定で、正しい情報が表示されているのか確信できません。プレイヤーはCRTVを使わなければ前へ進めないにもかかわらず、CRTVを完全には信用できない状況へ置かれます。McKellan氏は、古いアナログ技術には現在の感覚では不安定で頼りない印象があるとし、その装置を頼るしかない一方で、全面的にすがることもできない状況を作ろうとしたと説明しています。便利なナビゲーション装置ではなく、必要だが信用できない相棒としてCRTVを設計することで、敵が登場していない場面にも不安を生み出しているのでしょう。
攻略戦闘だけでなく、隠れる・逃げる・誘導する選択肢も
『SILENT HILL: Townfall』には戦闘がありますが、すべての敵を正面から倒すことが唯一の攻略方法ではありません。開発陣によると、プレイヤーには状況を切り抜けるための複数の選択肢が用意されています。
Screen Burnも、本作を限られた武器や道具を使って探索、回避、生存するゲームと説明しています。回避時には緊張感があり、戦闘は激しく、謎解きによって物語の真相が明らかになる構造です。敵を倒す能力は持っているものの、戦うことが常に最適解になるとは限りません。CRTVで敵の位置を探り、周囲の構造を把握してから行動する流れを考えると、本作は純粋な一人称アクションではなく、観察と状況判断を重視するサバイバルホラーになりそうです。
謎解き謎解きはゲーム進行の障害ではなく物語の一部
『Townfall』では、謎解きも物語から独立したミニゲームとしては扱われません。公式発表によると、本作のパズルは物語の執筆と並行して考案されています。扉を開けるために暗証番号を探すだけではなく、その謎を調べて解く過程そのものが、サイモンの置かれた状況や町の住民を理解する手がかりになります。
Screen Burnが過去に手がけた『Stories Untold』でも、ゲーム上の操作、装置、演出、物語が強く結び付けられていました。McKellan氏は、『Stories Untold』が『Townfall』へ最も大きな影響を与えた作品だと説明しています。ゲームを進めるためだけの仕掛けや、プレイ時間を延ばすための障害を配置するのではなく、画面に映るものやプレイヤーが行う操作のすべてを、物語へつなげることを意識したといいます。そのため、謎解きを飛ばしてストーリー映像だけを見れば物語を理解できる設計ではない可能性があります。町の生活設備を動かし、古い装置を操作し、残された情報を読み解く行為を通じて、セントアメリアで何が起きたのかをプレイヤー自身が組み立てていくのでしょう。
分岐エンディングは最後の選択肢ではなく行動の積み重ねで変化
『SILENT HILL: Townfall』には、複数のエンディングが用意されています。分岐は物語終盤に表示される単純な二択では決まりません。プレイヤーがゲーム全体で取ってきた行動の積み重ねをもとに、到達するエンディングが決定されます。メインエンディングは3種類あり、いずれも1周目から到達可能です。さらに、一度ゲームをクリアした後に到達できる隠しエンディングも存在します。開発側は、初代『SILENT HILL』や『SILENT HILL 2』に近い構造と説明しています。
ここで注意したいのは、メインエンディングを見るために必ず2周目以降へ進む必要はないという点です。1周目でどの結末へ到達するかは、それまでのプレイ内容次第です。敵との向き合い方、探索の仕方、アイテムの扱い、特定の場所での行動など、さまざまな要素が内部で記録される可能性があります。現時点では、具体的にどの行動が分岐へ影響するのかは明らかにされていません。正解となる選択肢を攻略情報で選ぶのではなく、プレイヤーがサイモンとしてどのように振る舞ったかをゲーム側が判断し、それにふさわしい結末を提示する仕組みになりそうです。
考察「最も社会派なSILENT HILL」、赤と黒が象徴するもの
『Townfall』の物語は、主人公個人の罪悪感や喪失だけに焦点を当てるものではありません。これまでに公開された試遊情報では、岡本氏が本作を「最も社会派なSILENT HILL」と表現しています。舞台となるセントアメリアの歴史や住民の生活だけでなく、個人と社会、個人と企業の関係も物語へ関わるとされています。サイモンの過去に何があったのか、なぜ彼が「状況を正す」必要があるのかは明らかにされていません。しかし、町の電力設備や医療施設など、社会を支える仕組みが謎解きや物語へ組み込まれていることを考えると、セントアメリアで起きた事件は、ひとりの人物だけが原因ではないのかもしれません。町全体が抱える過去と、サイモン個人の過去がどのようにつながるのかが、物語の大きな焦点になりそうです。
公開されている映像やスクリーンショットでは、灰色の霧に覆われた町の中で、赤と黒が強く印象に残る色として使われています。McKellan氏によると、赤と黒は単なるビジュアル上のテーマではありません。物語を進めることで、この2色が主人公サイモンにとって象徴的かつ重要な意味を持つことが分かると説明されています。「SILENT HILL」シリーズでは、町や怪物の外見が主人公の心理や過去を反映することがあります。『Townfall』に登場する赤い光景や黒い物体も、単に恐怖を強調するための演出ではなく、サイモンの記憶や罪、セントアメリアへ戻った理由とつながっている可能性があります。ゲームを進めるにつれて、最初は意味不明だった色や物体の意味が変化して見える構成にも期待できます。
体感DualSenseの触覚演出とPS5 ProのPSSR対応
一人称視点には、三人称視点よりも周囲を確認しにくいという特徴があります。主人公の背後や横方向が画面へ映らないため、プレイヤーは視覚だけで安全を確認できません。開発陣は、この限定された視界を生かし、物音へ注意を向けなければならない状況をゲーム内へ組み込んでいます。PS5版では、DualSenseワイヤレスコントローラーの機能を利用した恐怖演出も用意されます。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| アダプティブトリガー | 銃を扱う際の重さを表現 |
| ハプティックフィードバック | 一部の敵の足音を振動として手で感じられる |
| ジャイロ機能 | 銃の照準に加え、地図を手で持つように動かす操作やCRTVを傾けて電波を探す操作にも対応 |
| PS5 Pro(PSSR) | PlayStation Spectral Super Resolutionでグラフィック向上と高フレームレート維持を両立(解像度・fps・グラフィックモードの詳細は本記事執筆時点で未発表) |
画面に敵の姿が見えなくても、手元の振動から何かが近づいていることを察知する場面がありそうです。ジャイロ照準については、開発側も当初は有効性に懐疑的だったものの、実装後は通常の操作へ戻れないほど直感的に感じたと説明しています。ジャイロ操作を好まないプレイヤーもいるため、必須操作になるかどうかは気になるところですが、CRTVとコントローラーの動きを連動させる仕組みは、一人称視点との相性がよいでしょう。
シリーズプロデューサーの岡本氏は、「SILENT HILL」は従来ビジュアルとサウンドで評価されてきたシリーズであり、PS5ではそこへ触覚による恐怖も加えられるようになったと説明しています。視覚、聴覚、触覚から異なる情報が入ってくることで、画面上には何も見えないのに、何かが近くにいると感じさせる恐怖を作ろうとしているようです。
価格StandardとDeluxe、エディションの違い
PS5向けにはStandard EditionとDeluxe Editionが用意されます。Deluxe Editionには48時間のアーリーアクセスが付属し、通常発売日より早くプレイを始められます。
| エディション | 内容 |
|---|---|
| Standard Edition | 7,480円(パッケージ版・ダウンロード版)。予約特典はCRTVの外観を変更する「CRTVスタイル:錆」「CRTVスタイル:ビーチエディション」 |
| Deluxe Edition | 8,580円。Standard特典に加え、サイモンの衣装を変更するスキン、デジタルサウンドトラック、デジタルアートブック、48時間のアーリーアクセスが付属 |
※価格・特典内容はPlayStation.Blogおよびストアの記載にもとづきます(2026年7月時点)。
両エディションの差額は1,100円です。アーリーアクセスを利用する場合は、通常発売日の9月24日より早くプレイできることになりますが、実際にプレイを開始できる日時は、購入するストアや地域の案内を事前に確認したほうがよいでしょう。
総評今回のインタビューで見えた注目点
- CRTVという新装備がステルス・探索・謎解き・物語を1つの装備に統合している
- 戦闘だけでなく隠れる・逃げる・誘導する複数の攻略ルートが用意されている
- 行動の積み重ねで変化するエンディングは1周目から複数の結末に到達できる
- DualSenseの触覚演出とPS5 ProのPSSR対応で、PS5版ならではの体験が期待できる
- 具体的にどの行動がエンディングの分岐へ影響するかは本記事執筆時点で未公表
- PS5 Pro版の解像度・フレームレート・グラフィックモードの詳細は未発表
- ジャイロ操作が必須になるかどうかは現時点で不明
- Steam・Epic Games Store版の推奨スペックは本記事では扱っていない(別記事で解説)
FAQよくある質問
まとめまとめ|一人称視点を生かした新しい「SILENT HILL」
『SILENT HILL: Townfall』では、シリーズ長編作品として初めて一人称視点が採用されます。シリーズおなじみのラジオは、映像と音を扱える携帯型テレビ「CRTV」へと発展し、敵の存在を知らせるだけでなく、ステルス、探索、謎解き、ストーリー演出へ関わる本作の中核的な装備になりました。
戦闘以外にも、敵から隠れる、逃げる、音で誘導するといった攻略方法が用意されます。エンディングは最後の二択ではなく、プレイヤーがゲーム全体で取った行動によって変化します。1996年のスコットランドを細部まで再現した舞台、信用しきれない古い装置、視界の外から聞こえる物音、触覚として伝わる敵の足音など、本作は一人称視点を生かした新しい「SILENT HILL」を目指しています。
『SILENT HILL: Townfall』は、PS5、Steam、Epic Games Store向けに展開され、国内では2026年9月24日に発売予定です。予約特典やアーリーアクセスなどの最新情報は、KONAMI公式サイトで随時更新されます。



