『Core Keeper』新作『KYORA』開発ブログ第6回|迎角や失速のグライダー飛行モデル、発売日・日本語対応は未定
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迎角や失速まで再現するグライダーの飛行モデルと、重力が生むタンブル状態の物理演算
ピクセル単位で地形を掘ったり積み上げたりできる2Dサンドボックスゲームは珍しくありませんが、爆発や落下で操作を失った瞬間まで面白さに変えている作品はそう多くありません。多くの作品では、意図しない転落やノックバックは単なる事故として処理され、プレイヤーが早く元の操作感覚に戻りたいと感じる時間になりがちです。
『Core Keeper』を手掛けたPugstormが開発中の2Dサンドボックスアドベンチャー『KYORA』は、2026年7月16日に公開した開発ブログ第6回で、この「操作を失う時間」そのものを遊びの一部として設計していることを明らかにしました。ブログでは、グライダーによる滑空、地形の崩落に巻き込まれて転がり落ちる「タンブル」状態、虫の集団を使った上昇気流「Gust Beetles」、自分自身を吹き飛ばす投てきアイテム「slingshrooms」といった、垂直方向の移動を支える複数の仕組みが紹介されています。
本記事では、開発ブログの原文とSteam公式ストアページの記載を直接確認したうえで、グライダーの飛行モデルに使われている迎角や誘導抗力、失速といった航空力学用語の意味、タンブル状態の設計意図、Gust Beetlesとslingshroomsの使い方、そして本稿執筆時点で未定となっている発売日・価格・日本語対応の状況まで、Steam公式の動作環境や対応言語表示とあわせて整理します。
概要『KYORA』は”すべてのピクセル”に干渉できるサンドボックスゲーム
『KYORA』は、『Core Keeper』の開発元として知られるPugstormが制作し、『Starbound』や『Wargroove』を自社開発・販売してきたChucklefishがパブリッシングを担当する2Dサンドボックスアドベンチャーです。自動生成されるオープンワールドを舞台に、資源を採掘し、武器や防具をクラフトし、拠点を築きながら世界を探索していく内容です。
最大の特徴は、世界を構成するピクセルそのものに細かく干渉できることです。地形を掘るだけでなく、素材を積み上げて足場や橋を作ったり、戦闘中に遮蔽物を生成したりと、地形の加工自体が攻略手段になります。素材に作用する魔法の杖も登場し、環境の操作と戦闘アクションを組み合わせたプレイが展開される見込みです。各バイオームには「ヘラルド」と呼ばれる強力なボスが待ち構えており、プレイヤーの反射神経だけでなく、装備や地形を含めた事前準備も試されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | KYORA |
| 開発元 | Pugstorm(『Core Keeper』の開発元) |
| パブリッシャー | Chucklefish |
| ジャンル | 2Dサンドボックスアドベンチャー(Steam公式ジャンル表記はアクション・アドベンチャー・カジュアル・インディー・RPG) |
| 配信ストア | Steam |
| 対応プラットフォーム | Windows、Linux(SteamOS)。本稿執筆時点でMacは非対応 |
| プレイ人数 | 1〜8人(オンライン協力プレイ対応予定) |
| 配信形態 | 早期アクセス予定 |
| 発売日 | 未定(ストア表示は「近日登場」) |
| 価格 | 未定 |
| 対応言語 | 英語のみ(本稿執筆時点) |
Steamストアページは公開されていますが、早期アクセス開始日・価格・日本語を含む追加言語対応はいずれも本稿執筆時点(2026年7月23日)で確定していません。ウィッシュリスト登録や購入を検討する際は、Steam公式ストアページの最新表示もあわせて確認してください。
移動モード操作できる状態と、物理演算に振り回される状態を使い分ける
開発ブログ第6回のタイトルは「What Goes Up」で、執筆を担当したのはPugstormでアソシエイトゲームディレクター(Associate Game Director、開発チームの意思決定を補佐する役職)を務めるFelix氏です。ブログでは、『KYORA』における重力と垂直方向の移動について、プレイヤーの状態を大きく「操作可能」と「操作不能」の2種類に分けて設計していると説明されています。
操作可能な状態では、洞窟内を走り回ったり、足場の隙間を飛び越えたり、敵の攻撃を正確によけたりする、いわゆる「思い通りに動かせている」感覚が得られます。一方、爆発に吹き飛ばされたり、気づかないまま穴に落ちたりすると、一時的に入力を受け付けなくなる「タンブル」状態へ移行します。開発チームによれば、タンブル状態は単なる事故ではなく、「うわっ」という驚きを生み出し、そこから予測不能な物理演算の面白さを引き出すための仕組みとして意図的に組み込まれているとのことです。
開発ブログに掲載された映像には、いずれも「experimental ALPHA gameplay」(実験段階のアルファ版ゲームプレイ)である旨のただし書きが添えられています。グラフィックや数値、挙動は正式な実装までに変更される可能性があります。
重力に関連してもう一つ触れられているのが、下降に比べて上昇が難しいという課題です。開発チームは、輝く何かに手が届かないままタンブルしてしまい、そこから登り直す必要が出てくる場面を例に挙げています。チェックポイントやテレポート、ロープやトンネルといった仕組みも用意する予定である一方、足場を積み上げて「階段を描く」ような力技だけに頼らずに済むよう、複数の移動手段を用意する方針が示されています。
グライダーグライダーは見た目以上に本格的な飛行モデルを採用
広大なワールドを移動する手段として現在開発が進められているのが、開発チームが「レオナルド・ダ・ヴィンチの飛行スケッチを思わせる」と表現するグライダーです。『KYORA』は地中を掘り進むゲームである一方、開発チームは「掘ることだけがゲームの中身になってはいけない」として、空中を移動しなければ先へ進めない場面も用意する方針を示しています。グライダーを使えば、高所から降下しながら離れた足場へ移動できます。
見た目はシンプルな2Dサイドスクロールのグライダーですが、その挙動にはかなり本格的な飛行モデルが採用されています。開発ブログによると、迎角(翼が気流に対してどれだけ傾いているかを示す角度)に応じた揚力、誘導抗力(揚力の発生にともなって生じる空気抵抗)、翼弦角度のオフセット(翼の断面の向きに付けたひねり)、空力的な失速といった要素をシミュレートし、エネルギー保存を意識した挙動を目指しているとのことです。
つまり、ボタンを押しっぱなしにしていれば一定速度で飛び続けられる単純な仕組みではありません。高度や速度をどう維持するかを考えながら操作する、移動アクションのひとつとして設計されています。開発チームは、2Dサイドスクロールゲームとしてはやりすぎに思えるかもしれないと認めつつ、こうした要素の多くが「飛んでいる感覚」を成立させるうえで重要だとしています。
虫とキノコ虫の集団を使った上昇気流や、自分自身を投げるキノコも登場
グライダー以外にも、垂直方向の移動を支える実験的な仕組みが開発ブログで紹介されました。そのひとつが「Gust Beetles(ガストビートル)」です。小さな虫が雲のような集団を作り、その中を通ったプレイヤーを空中へ押し上げます。グライダーと組み合わせれば上昇気流のように利用できるほか、複数のGust Beetlesを配置して、即席のエレベーターのような設備を作ることもできるとされています。
さらに紹介されたのが、「slingshrooms(スリングシュルーム)」と呼ばれる投てきアイテムです。これは一般的な攻撃用アイテムではなく、投げたプレイヤー自身を前方へ吹き飛ばすキノコです。ボタンを押して力をため、離すとキャラクターがタンブル状態のまま勢いよく飛んでいきます。高所へ移動する手段として役立つ一方、飛び出した後は自由に操作できないため、着地点を誤ると思わぬ場所まで転がり落ちる可能性もあります。
開発チームは、正確に操作できるグライダーと、予測不能なGust Beetlesやslingshroomsを組み合わせることで、移動そのものに試行錯誤と偶発的な面白さを持たせたいと説明しています。
協力プレイ最大8人でのオンライン協力プレイに対応
『KYORA』は1人プレイに加え、Steam公式ストアページの記載によると最大8人でのオンライン協力プレイに対応する予定です。プレイヤー同士で探索や建築を進められるだけでなく、異なる魔法の杖の能力を組み合わせ、相乗効果を生み出すこともできるとされています。
地形を細かく加工できるゲームだけに、協力プレイでは誰かが足場を作り、別のプレイヤーが敵を攻撃するといった役割分担も考えられます。一方で、開発ブログで紹介された物理演算による吹き飛びや崩落も存在するため、意図せず仲間を危険な場所へ落としてしまうような、サンドボックスゲームらしい混乱も起こりそうです。
開発体制『Core Keeper』とは別の開発チームが制作
『KYORA』は『Core Keeper』と同じPugstormの作品ですが、開発は社内の別チームが担当しています。Chucklefishは『KYORA』の発表時に公開したブログで、KYORAの開発は『Core Keeper』のアップデートやスケジュールに影響を与えず、その逆も同様だと説明しています。
つまり、『Core Keeper』の更新を縮小して新作へ人員を移すという位置付けではなく、Pugstormが複数の開発チームを並行して動かし、新規タイトルとして展開している形です。
発売日発売日と日本語対応は未定
『KYORA』はSteam早期アクセスでの配信が予定されていますが、具体的な開始日と価格は本稿執筆時点で発表されていません。Steamストアページには「近日登場」と表示されており、対応予定機能としてシングルプレイヤーとオンライン協力プレイが掲載されています。Steamのカテゴリ欄には、フルコントローラーサポートに加え、DualSense/DUALSHOCKコントローラーへの対応も明記されています。
Steamの対応言語欄には、本稿執筆時点で英語のみが掲載されています。開発元は早期アクセス開始時のローカライズを計画しているとしていますが、対象言語はプレイヤーからの需要を踏まえて決定するとしており、日本語対応についても現段階では確定していません。
| 項目 | 最低 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10(64bit) | Windows 10(64bit) |
| CPU | Core i5-8400 / Ryzen 7 2700X | Core i5-8400 / Ryzen 7 2700X |
| メモリ | 8GB | 8GB |
| グラフィック | GeForce GTX 1060 / Radeon RX 580 | GeForce GTX 1060 / Radeon RX 580 |
※動作環境はSteam公式ストアページの表示にもとづきます(本記事執筆時点)。最低・推奨で同一の数値が掲載されていますが、開発中のタイトルのため今後見直される可能性があります。Linux(SteamOS)版はUbuntu 22.04を基準に、CPU・メモリ・グラフィックはWindows版と同じ数値が示されています。正式な要件は購入前にストアページでご確認ください。
画面Steam公式スクリーンショットで見る『KYORA』の世界
Steam公式ストアページに掲載されているスクリーンショットからも、ピクセル単位で加工された地形と、物理演算が絡み合う世界観の一端をうかがえます。




スクリーンショット出典:Steam公式ストアページ「KYORA」
FAQよくある質問
まとめまとめ|地形を壊せるだけでなく、地形と物理演算が遊びを生み出す作品に
ピクセル単位で地形を掘ったり積み上げたりできる作品は珍しくありませんが、『KYORA』は、加工した地形とキャラクターの物理演算が相互に作用する点が大きな特徴になりそうです。足場を作って安全に進むこともできれば、グライダーで谷を飛び越えたり、虫の力で上昇したり、キノコで自分自身を射出したりすることもできます。一方で、爆発や崩落によって操作を失い、そのまま地形の奥深くまで落下する可能性もあります。
『Core Keeper』が採掘・拠点作り・戦闘を組み合わせた見下ろし型サンドボックスとして人気を獲得したのに対し、『KYORA』は横視点の世界と重力、ピクセル単位の地形操作を生かした、より物理演算色の強い作品になりそうです。今回公開された映像はいずれも実験段階のアルファ版で、ビジュアルや仕様は今後変更される可能性があります。Steamでは早期アクセスでの配信が予定されていますが、開始日・価格・日本語対応はいずれも本稿執筆時点(2026年7月23日)で未定のため、続報を待ちたいところです。
出典:開発元Pugstorm・Chucklefish公式ブログ「KYORA Dev Blog #6 – What Goes Up」、Steam公式ストアページ「KYORA」、発表時ブログ「Welcome To KYORA」(Chucklefish公式サイト)。移動システム・飛行モデルの詳細は開発ブログの記載にもとづきます。ゲーム概要・動作環境・対応言語はSteam公式ストアページの記載にもとづきます。開発体制の独立性はChucklefish発表時ブログの記載にもとづきます。発売日・価格・日本語対応は本稿執筆時点(2026年7月23日)で未定です。



