Windows 11 Beta 26220.9606でAC-3のクラッシュ修正|Betaに入れるべきか、安定版はいつ直るか
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直るのはBetaだけ。安定版の時期は未発表で、落ちている人もBetaは急がなくて大丈夫
出典:Microsoft Learn「Windows 11 Insider Beta Preview Build 26220.9606」(2026年10月7日公開、10月9日更新)、Microsoft Learn「Windows 11, version 26H2 known issues and notifications」(2026年10月2日更新)、Microsoft Learn「Windows Insider Program のチャンネル」
KB5124010を入れたあとにFallout: New Vegasのような古いゲームや再生ソフトが突然終了する不具合は、MicrosoftがAC-3(Dolby Digital)音声のデコードに関わる既知の問題として認めていますが、修正はまだ配信されていません。そこへ10月7日、Betaチャンネルの新ビルド26220.9606で「msmpeg2ac3dec.dllが原因でアプリやゲームが落ちる問題を修正した」という1行が出ました。
結論から言うと、この修正が届くのはいまのところBetaチャンネルのInsiderだけです。安定版に入る時期はリリースノートにも既知の問題の一覧にも書かれていないため、落ちている人がこの1行のためにBetaへ移る必要はありません。まずはKB5124010の不具合と対処で紹介した回避策で遊び続け、10月の月例更新のあとに既知の問題の一覧を確かめるのが現実的です。
判断が分かれるのは、複数台のPCのうち1台を検証用に回せる人です。Betaは試験版なので、メインのゲーミングPCに入れて別の不具合を呼び込むのは割に合いません。同じビルドにはロック画面の天気表示と、起動しないPCを丸ごと入れ直す「クラウド再構築」も入っていますが、どちらもゲームの不具合とは直接関係しません。
目次
変更点26220.9606で変わった3つのこと
26220.9606は2026年10月7日に公開されたBetaチャンネルのビルドで、Windows 11 25H2をもとに、有効化パッケージ(enablement package)で配られています。公式のリリースノートに載っている変更は次の3つです。10月9日にはクラウド再構築の項目が追記されています。
クラッシュ修正AC-3のクラッシュ修正はどのゲームに効くのか
msmpeg2ac3dec.dllは、Windowsに標準で入っているAC-3(Dolby Digital)音声のデコーダーです。Microsoftは10月2日、KB5124010(9月22日配信)以降の更新を入れた24H2・25H2・26H2で、AC-3のデコードを必要とするアプリが予期せず終了することがあると、既知の問題として認めました。落ちる場面はアプリの使い方しだいで、起動できない場合もあれば、音楽を再生した時点で落ちる場合もあります。対象には、ゲーム、メディアプレーヤー、一部の業務アプリが挙げられています。
既知の問題の一覧とBetaのリリースノートは、どちらもmsmpeg2ac3dec.dllという同じ部品を扱っていますが、互いに関連づける記述はありません。リリースノートの修正は「最近のクラッシュ」としか書かれておらず、AC-3の既知の問題を指しているかどうかは公式情報からは断定できません。時期と部品名が重なるので関係している可能性は高いものの、確定した事実としては扱えません。
既知の問題の側には、もう一つ押さえておく点があります。Microsoftは、この部品を使うのは「Windows標準のオーディオデコードに頼る古いアプリ」で、独自のデコーダーを持つ新しいアプリは影響を受けにくいと説明しています。KB5124010の不具合と対処でも書いたとおり、実際にFallout: New VegasのようなMP3のBGMのゲームでも、Windows標準の再生の仕組みを通る限りこの部品が呼ばれて落ちる例が報告されています。自分のゲームが当てはまるかは、イベントビューアーで「障害が発生したモジュール名」にmsmpeg2ac3dec.dllが出ているかで見分けられます。
安定版安定版にはいつ来るのか
MicrosoftはAC-3の既知の問題について、「今後のWindows更新で解決策を配信する予定」とだけ書いています。日付も、どの更新に入るのかも示されていません。26220.9606のリリースノートも、この修正を安定版に入れる時期には触れていません。
10月13日(米国時間)の月例セキュリティ更新で直るかどうかも、公式には何も出ていません。月例更新が配信されたら、Windows 11 26H2の既知の問題の一覧で「Applications which require AC-3 audio decoding might close unexpectedly」の状態が「Confirmed」から「Resolved」に変わったかを確かめてください。変わっていなければ、まだ直っていないということです。
判断落ちているゲーマーはBetaに入るべきか
おすすめしません。理由は3つあります。
Betaに入れてよいのは、検証用に割り当てられる別のPCがあり、復元のためのバックアップも取れる人です。このビルドは25H2をもとにしているので、26H2のPCで同じビルドが受け取れるかは、リリースノートからは分かりません。入る前にWindows Insider Programの設定画面で、受け取れるビルドを確認してください。
落ちている人が、いま取れる順番は次のとおりです。
- イベントビューアーの「障害が発生したモジュール名」にmsmpeg2ac3dec.dllがあるかを見て、原因がこの部品だと確かめる
- 再生ソフトなら別のソフトに替える。ゲームならKB5124010のアンインストールを検討する(手順はKB5124010の不具合と対処)
- 10月13日の月例更新のあと、既知の問題の一覧で状態が「Resolved」に変わったかを確かめる
- 修正が入ったことを確認してから、更新プログラムを入れ直す
Windows Updateで更新したあとにゲームが起動しなくなる問題全般の切り分けは、Windows Update後にゲームが起動しない・クラッシュするときの対処法で解説しています。
クラウド再構築新しい回復オプション「クラウド再構築」とは
クラウド再構築は、WindowsをWindows Updateからダウンロードして丸ごと入れ直す回復オプションです。従来の「このPCを初期状態に戻す」はPCに入っているWindowsの状態を使いますが、クラウド再構築はWindows本体とドライバーの両方をWindows Updateから取得します。そのため、USBメディアや自作のイメージがなくても、いまのWindowsが壊れていても、動く状態に戻せるというのがMicrosoftの説明です。
プレビューでは、WinREの「トラブルシューティング」→「回復とアンインストール」→「クラウド再構築」から始めます。有線LANか、WinREの中で接続したWi-Fiが必要で、入れ直すWindowsのビルド・エディション・言語を確認し、データが消える警告に同意すると始まります。データが消える操作なので、ゲームのセーブデータを含め、大事なファイルは事前に退避しておいてください。なお、これもBetaのみの機能で、安定版にいつ来るかは書かれていません。詳しくはMicrosoftのCloud rebuildのページで案内されています。
まとめまとめ|Betaで先に直る、でも安定版を待って困らない
26220.9606はAC-3まわりのクラッシュ修正が入ったBetaビルドで、ロック画面の天気とクラウド再構築が同時に入っています。ただし、修正の中身も安定版への反映時期も公式には示されていません。Windows 11 26H2に入れるかどうかの判断と同じく、動いているゲーミングPCは慌てて試験版に切り替えず、月例更新と既知の問題の一覧を確かめて待つのが安全です。
落ちる原因がmsmpeg2ac3dec.dllと確かめられたら、再生ソフトの変更かKB5124010の削除で当面をしのぎ、修正はBetaに入れずに安定版で受け取るのがおすすめです。


