PC Gaming Show Tokyo Direct 2026で見えた「PCゲームらしさ」|36本から選ぶ異色の5本と体験版・日本語対応
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違法ゴルフ、文章で動く工場ロボット、実在の顔をした乗客。36タイトルから選んだ異色の5本
日本時間2026年9月21日午前1時から配信された「PC Gaming Show Tokyo Direct 2026」では、ゲームとDLCあわせて36タイトルの新情報が公開され、そのうち13本が世界初公開でした。名前で目を引くのは『Stronghold 4』の新映像や『Thief』のリマスター、『エストポリス伝記 I&II』のPC版ですが、番組に並んだ作品の多くは、タイトルを聞いても中身が想像できない小規模な新作です。
36本のうち、説明を聞いただけで首をかしげる組み合わせを持つのが、ゴルフ場に忍び込む『Really Illegal Golf』、文章で工場ロボットに指示する『Brave New Wonders』、MMORPGを作る会社を経営する『Let’s Build a Dungeon』、レモネード屋から大統領選まで進む『Lemonade Apocalypse』、乗客に紛れた悪魔を探す『Night Plane』の5本です。4本は無料体験版を配信中で、Lemonade Apocalypseも原点の無料版『First Squeeze』を遊べます。5本とも、ゲームジャムの試作や体験版、プレイテスト、前の作品で遊んだ人の反応を見てから手を入れてきました。
日本語で遊べるのはReally Illegal GolfとLet’s Build a Dungeonの2本で、ほかの3本は10月5日時点でSteamの対応言語に日本語がありません。動作環境はおおむね軽いものの、Brave New Wondersだけはメモリ16GBとSSDの空き27GBが最低ラインです。英語の文章を読みながら遊べるかと、手元のPCのメモリ容量を先に確かめると、どの体験版から入るかが決まります。
目次
早見表異色の5本の中身と発売日、いま無料で触れるもの
Brave New Wondersは、日本のSteamストアでは『奇跡工場』の名前で表示されます。Lemonade Apocalypseの新作はいま体験版が配信されておらず、開発元は10月中の公開を予定しています。
| 作品 | 中身 | いま無料で触れるもの | 発売 | 日本語 |
|---|---|---|---|---|
| Really Illegal Golf | 警備をかいくぐるステルスゴルフ | 体験版(9ホール・マルチプレイ対応) | 2027年第1四半期 | 対応 |
| Brave New Wonders | ロボットに文章で指示する工場自動化 | 体験版(製品版は3,150円) | 発売中(9月21日) | 非対応 |
| Let’s Build a Dungeon | MMORPGを作るゲーム会社の経営 | 体験版 | 2027年2月11日に早期アクセス | 対応 |
| Lemonade Apocalypse | レモネード屋から始まる風刺インクリメンタル | 原点の無料版『First Squeeze』 | 2027年第1四半期 | 非対応(英語のみ) |
| Night Plane | 客室乗務員の職業シム×ホラー | 体験版 | 2026年10月26日 | 非対応(英語のみ) |
番組36本中14本が体験版・プレイテスト・早期アクセスに触れていた
番組の大きな話題から見ると、『Stronghold 4』はナンバリング作品としては15年ぶりの新作で、年内の発売予定です。必要スペックと無料体験版で確かめられる範囲はStronghold 4の必要スペックと体験版にあります。Nightdiveが手がける『Thief: The Dark Project』のリマスターはゲームプレイ映像が出たものの発売日は未定で、ほかの名作の復刻とあわせて昔のゲームが次々と復活する理由で扱っています。『エストポリス伝記 I&II』は初の公式PC版で、発売時期と動作環境はエストポリス伝記 I&IIの解説にまとめています。
2025年7月から早期アクセスで遊ばれてきた協力プレイ対応のローグライク『Neon Abyss 2』は、10月8日に正式版になります。友達と遊ぶゲームとしての評価の動きは、友達と遊ぶゲームが強い理由で取り上げています。
番組の公式まとめでは、36本の紹介文のうち14本が「いま遊べる体験版」「プレイテストやベータの参加募集」「早期アクセスの開始や正式版への移行」のどれかに触れています。
| 紹介文で触れていたこと | 本数 | 作品 |
|---|---|---|
| いま遊べる体験版 | 7本 | Really Illegal Golf、Night Plane、Fool King、Hellcard 2、The Rabbit Haul、UNDEFEATED: Genesis、Obstacle Overdrive |
| プレイテスト・ベータの参加募集 | 3本 | Piroker、Escape From Playtime、Marked for Mayhem |
| 早期アクセスの開始・正式版への移行 | 4本 | Let’s Build a Dungeon、Loftia、Neon Abyss 2、Mycopunk |
紹介文に書かれていないだけで、体験版を出している作品はほかにもあります。Brave New Wondersは9月21日の正式版発売までプレイテストと体験版を重ねてきましたし、Stronghold 4にも無料体験版があります。紹介文の段階で、遊べる版や参加の入口に触れていた作品が、36本の4割近くを占めていたことになります。
この中では、おもちゃで組んだ障害物コースをラジコンで走る『Obstacle Overdrive』がすでに発売され、空を飛ぶヒーローになる『UNDEFEATED: Genesis』は体験版を配信中です。プレイテストの参加を呼びかけていた『Piroker』(日本のSteamでの表示名は『ポーカーパイレーツ』)は、テキサスホールデムのルールで戦うオートバトラーです。
ゴルフReally Illegal Golfは出入り禁止のゴルフ場に夜な夜な忍び込むステルスゴルフ
『Really Illegal Golf』の主人公たちは、地元のゴルフクラブで暴れすぎて会員資格を取り上げられた面々です。それでもゴルフをやめられず、夜のゴルフ場に忍び込んでラウンドを回ります。開発はPushlab Gamesで、販売はインディーゲームのパブリッシャーNo More Robotsです。
原型は、2025年10月に1週間で開かれたゲームジャム「Sweet As Jam」に、Pushlab Gamesの2人が出したブラウザ版です。お題は「観察(あるいは観察の欠如)」で、マウスだけで遊ぶ1人用の試作はいまもitch.ioで無料で遊べます。Steam版は、この試作をオンラインのマルチプレイに対応したゲームへ広げたものです。
ショットの狙いを付けるだけでなく、警備員や巡回、防犯カメラ、ドローンに見つからないように進みます。行く手をふさぐ物にはボールを打ち込んでどかせますし、スタンガンや手りゅう弾を持ち込んで警備員を黙らせる手もあります。ソロでも、友達とオンラインで協力したり対戦したりしても遊べます。製品版ではコースが街中へ広がり、軍の敷地でゴルフをする場面まで用意されています。

体験版は、世界初公開と同時に配信が始まりました。ゴルフ場で過ごす一夜を切り出した内容で、9ホールのコースを最初から最後まで回れます。巡回をやり過ごすか、狙い澄ましたショットで障害物を片付けるかを、ホールごとに選べます。体験版もマルチプレイに対応しているので、友達を誘って試せます。
配信から約10日後の10月1日には、体験版が更新されました。倒れたら仲間に助け起こしてもらうしかなかった仕組みを改め、100ポイントを払えば近くのチェックポイントからすぐ復帰できるようにしています。45秒たっても救助されなければ自動で復帰するので、1人が倒れたままコースのやり直しになったり、取り残されたりすることがなくなりました。配信や動画でプレイヤーがつまずいていた点を直すための更新で、この時点で体験版を遊んだ人は3万3,333人に達していました。
体験版のSteamレビューは38件中92%が好評です(10月5日時点)。製品版は2027年第1四半期の発売予定で、製品版・体験版とも日本語の表示に対応しています。
工場Brave New Wondersはコンベアを置かず、ロボットに文章で指示する工場ゲーム
『Brave New Wonders』(日本のSteamでの表示名は『奇跡工場』)は、文明が滅んだ遠い未来を舞台に、資源を掘り、精錬し、生産ラインを広げていく工場自動化ゲームです。City From Naughtが開発し、Tokyo Directの直後、9月21日に正式版(1.0)を発売しました。通常価格は3,150円です。
『Factorio』のようなジャンルの定番と違うのは、ベルトコンベアがないことです。物資を運ぶのは「オートマトン」と呼ばれる作業ロボットで、1体ごとに行動の指示を与えます。指示は用意された定型から選べるほか、「倉庫から鉄板を取って精錬炉に運ぶ」のように、ふつうの文章で書けます。
書いた文章は、ゲームが「移動する」「拾う」「置く」といった手順と、「荷物を持っていたら」「信号が赤なら」といった条件をつないだ行動グラフに変換して見せてくれます。グラフを確かめてからロボットに割り当てるので、意図と違う動きをしたら、グラフの手順を直接直すか、文章を書き直せば済みます。

開発元が紹介している使い方では、精錬炉の側に「鉄板が5個を切ったら赤、結晶片が5個を切ったら青の信号を出す」と書き、運搬ロボットには「赤なら鉄板を、青なら結晶片を運び、それ以外は待機」と書きます。2体のロボットで別々に運んでいた材料を、1体が炉の求めに応じて運び分けるようになります。信号で機械の動きを切り替える考え方そのものを遊びにした作品には、『If 赤 Then 停止』もあります。
気になるのはAIの使い方です。開発元はSteamのストアで、イラスト、3Dモデル、テクスチャ、アニメーション、効果音、音楽、声の演技、物語のどれにも生成AIを使っていないと明記しています。AIモデルを使うのは、プレイヤーが書いた文章を行動グラフに変換する部分だけで、この機能を使いたくなければグラフを手で組み立てられます。AIに作品を作らせるのではなく、ロボットに命令するという遊びそのものにAIを組み込んだ作りです。
このアイデアは、段階を踏んで外に出されてきました。2025年夏にプレイテストを始め、11月に無料体験版を出し、2026年6月のSteam Next Festでは体験版が6,274回以上ダウンロードされ、ウィッシュリスト登録は5,000件を超えました。会期中は「オートメーション」ジャンルの上位8本に入っています。
Next Festのあと、開発元は寄せられた意見と対応の方針を一覧にして公開しました。そのうちの「チュートリアルを飛ばせるようにしてほしい」という要望は、発売から5日後に出た最初のパッチで、入門チュートリアルを省略できる設定として入っています。体験版やプレイテストのセーブデータは、製品版に引き継げます。
正式版のSteamレビューは57件中80%が好評の「非常に好評」です(10月5日時点)。画面の表示は英語・簡体字中国語・ポルトガル語(ブラジル)で、日本語には対応していません。開発元は、指示の文章はどの言語で書いてもよいとしていて、対応言語を増やす予定も示しています。日本語で書いた指示が思いどおりに通るかは、無料のまま残されている体験版で確かめられます。
経営Let’s Build a Dungeonはゲーム会社を経営してMMORPGを作り、自分でも遊べる
『Let’s Build a Dungeon』で経営するのは、世界最大級のMMORPGを目指すゲームスタジオです。デザイナーやプログラマー、テスターを雇い、オフィスを借り、スケジュールを守りながらファンタジー世界を作っていきます。開発元のSpringloadedは、販売も自分たちで手がける小さなチームです。前作は動物園経営シム『Let’s Build a Zoo』(2021年)で、そのときの販売元はReally Illegal Golfと同じNo More Robotsでした。
作った世界には仮想のプレイヤーが入ってきます。彼らはクエストや町、ダンジョンを遊び、飽きれば月額課金を解約します。プレイヤーの定着や反応を数字で追いながら、投資家やファン、詐欺師、ほかの開発者とのやり取りもこなし、会社の帳簿を合わせなければなりません。作ったゲームには自分で入って、プレイヤーの目線で遊べます。

変わっているのは、現実の早期アクセスとゲームの中の開発が連動することです。2027年2月11日に始まる早期アクセス版のキャンペーンでは、自分のMMORPGを、現実の早期アクセスをもじったゲーム内サービス「GameLink Early Access」に出すところまで進めます。その後、現実のLet’s Build a Dungeonがアップデートされるたびに、ゲームの中の自分のMMORPGも完成版へ近づけられるようになります。現実の開発スケジュールと並行して、自分のゲームを作っていく形です。
発売時期の決め方にも、小さなスタジオの事情が出ています。Springloadedは2026年11月の発売を目指していましたが、2027年初めに延ばしました。理由は、自分たちで販売する小さなチームとして年末のSteamの混雑を避けたいこと、初日の早期アクセス版を磨き込んで中身を増やす時間がほしいこと、そして「GTA 6が怖い」ことの3つです。
無料体験版は2024年12月から配信されていて、更新のたびに遊べる範囲が広がってきました。いまの体験版ではキャンペーンに加え、自由に作れるクリエイティブモードと、デッキ構築でのんびり世界を作る「Just Build」モードも試せます。配信のチャット参加者が仮想プレイヤーとしてゲームに入り、投票もできるTwitch連携も入っています。ウィッシュリスト登録は2024年10月の6万件から、2026年6月には18万件まで伸びました。体験版のSteamレビューは527件中91%が好評の「非常に好評」です(10月5日時点)。製品版と体験版はどちらも日本語に対応し、製品版はコントローラーにも対応します。
ゲーム開発そのものを題材にした作品は増えていて、クリックと放置で開発を進める『とにかく作り切ってリリース』の動きは「ゲームを作るゲーム」が増えている理由で、数千人の自律型の冒険者が遊ぶMMORPGを運営する『MMOS: MMO Simulator』はMMOS: MMO Simulatorの無料デモで取り上げています。
風刺Lemonade Apocalypseはレモネード屋から気候と大統領選を動かすインクリメンタル
『Lemonade Apocalypse』は、新しい自転車がほしい子どものレモネード屋から始まります。材料を選んでレシピを作り、値段を決め、需要と供給を見ながら売上を伸ばしていくインクリメンタル(数字を増やしていく)ゲームです。
材料は70種類以上あり、それぞれに売れる速さ、需要への影響、消費量、天気への反応、そして隠れた政治的な傾きの数値が付いています。雨の日は売れ行きが落ち、晴れると伸びます。天気そのものは変えられませんが、事業が大きくなると気候まで買えるようになり、気温を上げて売上を伸ばす選択肢が出てきます。
店が工場になると、暖房を外す、休憩を削る、賃金を下げるといった判断も迫られます。最後は支持率やメディア対応、政治資金の使い方を管理しながら、60日間の大統領選挙を戦います。選挙での立ち位置は、使っているレシピの材料が持つ政治的な傾きから計算されます。利益を最大化するという定石を突き詰めるほど、世の中が壊れていく作りです。

原点は、COVID-19の流行期にゲームジャムで作られた小さな作品です。開発者は、金持ちになりたい人たちに舵を握られて破滅へ向かっていることへの苛立ちから生まれたと書いています。これをSteam向けに仕上げた『Lemonade Apocalypse: First Squeeze』は2024年4月に無料で配信され、レビューは1,146件中95%が好評の「圧倒的に好評」です(10月5日時点)。2026年3月にも大型更新が入りました。
開発者は2025年2月、これを「もっと大きく、長く、遊び方の多いゲーム」に作り直すと発表しました。イラストレーターや作曲・音響の担当と組み、新作の第1章を2025年6月のSteam Next Festで体験版として公開しました。2025年10月には、新しく入れた「レシピを自分で組む」仕組みが面白いかを確かめるプレイテストを行っています。そのテストで40種類以上だった材料が、いまのストアでは70種類以上になりました。
新作はPantaloonが販売を手がけ、2027年第1四半期に発売予定です。First Squeezeが無料だったのに対し、新作は有料になると開発元が明言しています。新作の体験版は10月に公開予定です。対応言語は新作もFirst Squeezeも英語だけで、新作はWindowsとmacOSで遊べます。
ホラーNight Planeは乗客に紛れた悪魔を見分ける客室乗務員ホラー
『Night Plane』の舞台は、1999年の航空会社「Plane Airlines」です。乗務初日の客室乗務員として、搭乗券を確かめ、乗客を席に案内し、機内サービスをこなします。ここまでは職業シミュレーターです。
ただし乗客の中には、人間に化けた何かが紛れ込もうとします。チケットを確かめ、乗客に質問し、人間でない者を機内から追い出す方法を見つけなければなりません。会社は乗務員の判断ミスに責任を取らず、その結果は取り返しのつかない形で自分に返ってきます。エンディングは複数あり、登場人物には音声が付きます。
見た目は、初代PlayStationのころの粗いポリゴンとテクスチャを思わせる作りです。その中で乗客の顔だけが妙に生々しいのには理由があります。乗客の顔の大半は、実在の人の写真から作られています。友人や家族、同僚、それにイベントのブースで撮影に応じてくれた人たちです。

撮影は、正面と横からの2枚だけです。使った機材は、ベランダの台に立てたLEDパネルにヘアゴム1本で留めたスマートフォンでした。写真はPhotoshopで顔、頭、手、胴体を1枚に展開した2048ピクセル四方のテクスチャに作り直し、Unreal Engineの低ポリゴンの体に貼り付けます。顔を左右対称にして手間を省く方法は、微妙に不自然に見えるので使っていません。
最後に、仕上げた高解像度の顔をわざと90年代後半風の粗いテクスチャに落とします。開発元は、誰なのかはっきり分かるほどには鮮明で、こちらを見返していないとは言い切れない程度にぼやけた状態を狙ったと書いています。こうして作った乗客は、およそ70人分になりました。人間らしいのにどこか違和感がある顔は、乗客が人間かどうかを疑うこのゲームの遊びとそのまま重なります。
開発元のLiquid Static Studioには前作があります。2024年4月に発売した『Night Bus』(通常580円)で、1999年のニュージーランドを走る夜のバスで乗客を乗せ、運賃を受け取って降ろしていく小さなホラーです。開発元はこれを、Steamにゲームを出す初めての本格的な挑戦として「試運転」のつもりで扱ったと振り返っています。Night Busのレビューは260件中87%が好評の「非常に好評」です(10月5日時点)。Night Planeは、席に座ったまま1本道を走るだけだった前作から、空港と機内、さらにもう1か所を歩き回り、物を拾ったり投げたりできる作りに広げました。前作に出ていた猫も続投しています。
無料体験版は8月27日から配信中で、Steamレビューは25件中96%が好評です(10月5日時点)。Liquid Static StudioとSnapping Turtleが共同で開発し、New Talesが販売する製品版は、10月26日にSteamで発売予定で、体験版の先には森のエリアや、乗客を機内の前方に呼び出す新しい仕組み、新しい同僚が加わります。対応言語は英語だけで、音声も英語です。価格は未発表です(10月5日時点)。
共通点5本に共通するのは、小さく出して反応を見てから広げる順番
ジャンルで見ると、5本はゴルフ、工場自動化、経営シミュレーション、インクリメンタル、ホラーとばらばらです。共通しているのは作り方で、5本とも完成品をいきなり売るのではなく、まず遊べる形で外に出し、反応を見てから作り直してきました。
| 作品 | 最初に外へ出したもの | 反応を受けて変わったこと |
|---|---|---|
| Really Illegal Golf | 2025年10月のゲームジャムで2人が作った1人用のブラウザ版 | オンラインのマルチプレイに広げ、体験版は公開から約10日で倒れたときの復帰の仕組みを変更 |
| Brave New Wonders | 2025年のプレイテスト、11月の体験版、2026年6月のNext Fest | Next Festで出た「チュートリアルを飛ばしたい」に、発売5日後の最初のパッチで対応 |
| Let’s Build a Dungeon | 2024年12月からの体験版 | 体験版にクリエイティブモードとJust Buildモードを足し、レビューは500件超に |
| Lemonade Apocalypse | ゲームジャム作品を2024年に無料で公開 | 新作でレシピを自分で組む仕組みをプレイテストで試し、材料は40種類以上から70種類以上に |
| Night Plane | 2024年の『Night Bus』を「試運転」として発売 | 座ったまま1本道だった前作から、歩き回れる空港と機内へ |
体験版や早期アクセスそのものは、家庭用ゲーム機にもあります。それでもSteamでこの順番を踏みやすいのは、体験版、Next Fest、プレイテスト、早期アクセス、ウィッシュリスト、ユーザーレビューが同じストアページの上でつながっているからです。体験版の感想がレビューとして残り、ウィッシュリストの数で関心の大きさが分かり、早期アクセスでは遊ばれながら作り続けられます。Brave New Wondersのように、体験版のセーブデータを製品版へ引き継げる作品もあります。
「ゴルフ場に忍び込むゴルフ」や「レモネードで世界を壊す経営シム」は、企画書だけでは面白さが伝わりにくい案です。小さな形で出して、遊んだ人の反応を確かめられるから、こうした変わった組み合わせが製品になるところまでたどり着けます。Tokyo Directの36本で目立ったPCゲームらしさは、画質やフレームレートより、この試し方のほうでした。Steamで小規模な作品が見つけてもらえる仕組みは、Steamの埋もれインディー救済で開発者の側から詳しく見ています。
動作環境日本語対応は2本、要求が重いのはBrave New Wondersだけ
| 作品 | 日本語 | メモリ | GPU | 空き容量 |
|---|---|---|---|---|
| Really Illegal Golf | 対応 | 8GB | GTX 1060/RX 580 8GB | 2GB |
| Brave New Wonders | 非対応 | 16GB(推奨32GB) | GTX 1650(推奨RTX 2080) | 27GB(SSD) |
| Let’s Build a Dungeon | 対応 | 2GB(推奨4GB) | GTX 550(推奨GTX 760) | 記載なし |
| Lemonade Apocalypse | 非対応(英語のみ) | 1GB | 内蔵GPU | 100MB |
| Night Plane | 非対応(英語のみ) | 4GB | GTX 850程度 | 4GB |
表の値はSteamに書かれた最低環境で、推奨環境が書かれているものだけカッコで添えています。OSはLet’s Build a DungeonがWindows 7以降、ほかの4本はWindows 10以降で、Lemonade Apocalypseの新作はmacOSにも対応します。CPUはReally Illegal GolfがCore i5-6500かRyzen 5 1600、Brave New WondersがCore i5-6400(推奨Core i7-7700)で、ほかの3本は細かい型番を指定していません。
気をつけたいのはBrave New Wondersです。最低でもメモリ16GBとSSDの空き27GBが要り、推奨はメモリ32GBとRTX 2080と、5本の中で飛び抜けて重い要求です。必要環境にはブロードバンドのインターネット接続も書かれています。メモリ8GBのノートPCでは最低ラインに届かないので、タスクマネージャーの「パフォーマンス」→「メモリ」で容量を確かめてから、体験版で動きを見てください。
ほかの4本は、数年前のゲーミングPCで足りる水準です。Really Illegal GolfのGTX 1060は2016年発売のGPUで、Night PlaneとLet’s Build a Dungeonの要求はそれよりさらに低く抑えられています。Lemonade Apocalypseは内蔵GPUとメモリ1GBが最低環境なので、ゲーム向けでないノートPCでも条件を満たします。
選び方日本語で遊ぶならReally Illegal GolfとLet’s Build a Dungeon、英語が読めれば残る3本も
おすすめReally Illegal GolfとLet’s Build a Dungeonをコントローラーで遊ぶなら
Really Illegal GolfとLet’s Build a Dungeonの製品版は、Steamで「フルコントローラサポート」と表示され、DualSenseとDUALSHOCKにも対応します。友達とゴルフを回るときや、ソファから経営シムを進めるときは、キーボードとマウスよりコントローラーのほうが楽に遊べます。
どちらを選ぶか迷うときの違いは、PC向けゲームコントローラーの選び方で比べています。
FAQPC Gaming Show Tokyo Direct 2026の5本のよくある質問
まとめまとめ|Tokyo Directで目立ったのは、変わった案を小さく試してから育てる作り方
PC Gaming Show Tokyo Direct 2026の36本には、Stronghold 4やThiefのリマスター、10月8日に正式版になるNeon Abyss 2のような大きな話題もありました。それと並んで、紹介文だけで14本が体験版やプレイテスト、早期アクセスに触れていたことが、この番組の特徴です。
Really Illegal Golf、Brave New Wonders、Let’s Build a Dungeon、Lemonade Apocalypse、Night Planeの5本は、どれも一言で説明すると首をかしげる組み合わせです。そのどれもが、体験版や無料版、前作で反応を確かめてから広げてきました。なかでもLemonade Apocalypseは、ゲームジャムの小品を無料で出して1,000件を超える高評価を集め、そこから有料の新作へ進んでいます。
36本の4割近くが紹介文の段階で遊べる版や参加の入口に触れていたように、PCでは番組で気になった作品をその日のうちに試せます。映像を見てウィッシュリストに入れるだけでなく、体験版で中身と日本語の有無、手元のPCでの動きを確かめてから、待つかどうかを決められます。
友達と日本語で遊ぶならReally Illegal Golf、経営シムならLet’s Build a Dungeonの体験版から。英語が読めるなら、工場ゲーム好きはBrave New Wonders(メモリ16GB以上が条件)、ホラー好きは10月26日発売のNight Planeの体験版を。Lemonade Apocalypseは、新作の体験版を待つ間に無料の『First Squeeze』で原点を遊べます。
出典:PC Gamer「Everything announced at the PC Gaming Show Tokyo Direct 2026」、Steam『Really Illegal Golf Demo』、Steam『Really Illegal Golf』体験版更新のお知らせ(10月1日)、itch.io『Really Illegal Golf(Game Jam Prototype)』、Steam『Brave New Wonders』(AIの使い方・必要環境)、Steam『Brave New Wonders』のお知らせ(Next Festの報告・9月25日のパッチ)、Steam『Let’s Build a Dungeon』のお知らせ(ウィッシュリストの推移・早期アクセスと発売日)、Steam『Lemonade Apocalypse: First Squeeze』のお知らせ(ゲームジャムの経緯・新作の発表)、Steam『Lemonade Apocalypse』のお知らせ(Next Fest・プレイテスト・体験版の予定)、Steam『Night Plane』のお知らせ(乗客の顔の作り方・Night Busとの関係)、Steam『Night Bus』





