サーマルグリズリー(Thermal Grizzly)がRTX 5090水冷ブロック発表|The Oracleは適合保証でない【2026年9月】
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The Oracleは「分解前の適合確認」用、対応は特定モデルのPCBリビジョンまで
出典:Thermal Grizzly公式製品ページ「DeltaMate GPU Block – SUPRIM RTX 5090」、エルミタージュ秋葉原「分解前に適合確認できるRTX 5090用水冷ブロック、Thermal Grizzly『DeltaMate』シリーズ」、Techace「DeltaMate GPU Block ROG Astral RTX 5090用」商品ページ、Techace「DeltaMate GPU Block ROG Astral RTX 5080用」商品ページ、Thermal Grizzly公式「Payment and Dispatch」(配送・関税に関する規定)(いずれも2026年9月23日取得)。仕様・価格は2026年9月23日時点の公式情報にもとづきます。
GeForce RTX 5090を本格水冷化する場合、高価なグラフィックボードを分解したあとで水冷ブロックがケースや配管に合わないと分かる事態はできるだけ避けたいところです。バックプレートまで外して初めて干渉が発覚すれば、後戻りはできません。
Thermal Grizzlyは2026年9月17日、MSIのGeForce RTX 5090搭載グラフィックボード向けフルカバー水冷ブロック「DeltaMate GPU Block – SUPRIM RTX 5090」を発表しました。対応GPUの基板形状を再現したダミー基板「The Oracle」が付属し、実際のRTX 5090を分解する前に水冷ブロックの位置や配管ルートを確認できます。ただしThe Oracleは、どのRTX 5090にも取り付けられることを保証する万能の適合確認装置ではありません。対応するMSI製モデルは5つに絞られており、PCBリビジョンまで一致しているかを購入者自身が確認する必要があります。
The Oracleが実際に何を確認できて何を保証しないのかを、構成・付属品・価格といった製品仕様に加え、国内代理店Techaceの現在の取扱状況と、SUPRIM版を海外から直接購入する場合に発生する費用負担まで、公式情報にもとづいて整理します。
目次
要点まず何が起きたか
Thermal Grizzlyが発表した「DeltaMate GPU Block – SUPRIM RTX 5090」は、MSI製RTX 5090の5モデル向けフルカバー水冷ブロックです。付属するThe Oracleは対応GPUと同じ基板形状のダミーPCBで、実機を分解する前にケース内のクリアランスや配管ルートを試せる点が特徴です。一方で対応モデルは限定されており、モデル名だけでなくPCBリビジョンまで一致していないと本来の意味を持ちません。価格は549.90ユーロ(税込)で、2026年9月23日時点、国内代理店Techaceが取り扱うのは同じDeltaMateシリーズのASUS ROG Astral向け2製品のみ。SUPRIM版は海外直販のみとなっています。

基本情報発表日・価格・仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | DeltaMate GPU Block – SUPRIM RTX 5090(型番 TG-DM-GPU-003) |
| 発表日 | 2026年9月17日 |
| 価格 | 549.90ユーロ(税込・ドイツ、送料別) |
| サイズ | 135×247×28mm |
| 重量 | 2,370g |
| 冷却液容量 | 約54ml |
| 取り付け後の厚さ | 約1.5スロット |
| 最大動作圧力 | 0.6bar |
| ウィンドウ | ホウケイ酸ガラス製、ARGB対応(マザーボード3ピンARGBヘッダーで制御) |
| 対応GPU | MSI製RTX 5090の5モデルのみ(下記参照) |
※Thermal Grizzly公式製品ページ・エルミタージュ秋葉原の記載にもとづきます(2026年9月23日時点)。
The OracleThe Oracleは何を確認できて何を保証しないのか
The Oracleは、対応するグラフィックボードの基板形状をそのまま再現したスペーサー基板です。水冷ブロックにThe Oracleを組み付けた状態でケースへ仮組みすれば、実際のRTX 5090を分解しなくてもクーラーの位置や干渉、チューブの取り回しを確認できます。Thermal Grizzly公式は、ネジ位置やサーマルパッドの配置情報もThe Oracleに記載されているとしており、取り付け時のテンプレートとしても使えます。
「The Oracleがあれば、どのRTX 5090にも取り付けられるか自動的に確認できる」わけではありません。今回のモデルが対応するのはMSI製の特定5モデルのみで、モデル名だけでなくPCBリビジョンまで一致しているかを購入者自身が確認する必要があります。
今回のThe Oracleが対応するのは、MSI製の以下5モデルに限られます。
- GeForce RTX 5090 32G VANGUARD SOC
- GeForce RTX 5090 32G VANGUARD SOC Launch Edition
- GeForce RTX 5090 32G GAMING TRIO OC
- GeForce RTX 5090 32G SUPRIM SOC(MS-V530 Ver.2.1)
- GeForce RTX 5090 32G SUPRIM LIQUID SOC(MS-V530 Ver.2.1)
SUPRIM SOC・SUPRIM LIQUID SOCは基板リビジョン「MS-V530 Ver.2.1」まで指定されています。同じ製品名でもリビジョンが異なれば取り付けられない可能性があるため、購入前に手元のグラフィックボードの型番とリビジョンを確認してください。
構成構成・ポート・付属品
冷却面はGPUコアを受け持つCore Coldplateと、VRAM・VRMを受け持つVRM/VRAM Coldplateに分かれています。
Thermal Grizzly公式は、冷却液がアルミニウムに触れる水冷パーツとの組み合わせを避けるよう明記しています。異種金属が冷却液を介して接触すると腐食が進みやすくなるためです。またカスタムループの動作圧力は0.6bar以下に抑える必要があり、グラフィックボードを水冷化するとメーカー保証に影響する可能性がある点も公式が注意喚起しています。
国内入手性国内で買えるのはROG Astral版のみ、SUPRIM版は海外直販のみ
549.90ユーロは水冷ブロック単体としてはかなり高価で、ポンプやラジエーターを含むループ全体ではさらに予算が必要になります。加えて今回のSUPRIM版は、購入経路そのものにも国内ならではの注意点があります。
Thermal Grizzly公式ショップは日本を含むEU域外へも発送していますが、公式はEU域外向けの配送について、関税・輸入消費税・配送業者が請求する手数料が購入価格に加えて発生し、これらの費用はThermal Grizzly Shop GmbHの負担ではなく購入者が負担すると明記しています。具体的な金額は明記されておらず、配送業者や通関のタイミングによって変わります。ROG Astral版のように国内価格が確定している状態とは条件が異なる点は踏まえておく必要があります。
評価評価|歓迎できる点・注意したい点
- The Oracleで分解前にケース内の収まり・配管ルートを試せる
- GPUコアとVRAM/VRMを個別に冷やすデュアルコールドプレート構造
- 標準のDirect Terminalに加えThrough Terminalへの換装も可能
- サーマル材一式とThe Oracleが標準同梱で追加購入が少ない
- The Oracleは対応5モデルのPCBリビジョンまで一致しないと意味がない
- 549.90ユーロはブロック単体の価格で、ループ全体はさらに予算が必要
- アルミ接触部品との混在や0.6bar超のループ圧力は非推奨
- SUPRIM版は国内正規取扱がなく、海外直販は関税等が個別に発生
- 水冷化はGPUの演算性能自体を引き上げるものではない
判断結局、誰がどう動けばいいのか
今回の発表が直接関係するのは、MSI製GeForce RTX 5090のうち32G VANGUARD SOC・VANGUARD SOC Launch Edition・GAMING TRIO OC・SUPRIM SOC(MS-V530 Ver.2.1)・SUPRIM LIQUID SOC(MS-V530 Ver.2.1)のいずれかを既に所有している、またはこれから購入を検討している人です。まず確認すべきは、手元のグラフィックボードの正確なモデル名とPCBリビジョンです。The Oracleが付属していても、この一致がなければ仮組み確認としての意味を持ちません。
そのうえで、購入経路は2つに分かれます。SUPRIM版を今すぐ欲しい場合はThermal Grizzly公式ショップからの直接購入になりますが、関税・輸入消費税・配送業者手数料が個別に発生し金額も読みづらいため、Techaceへの国内入荷を待つという選択肢も検討する価値があります。逆に、これからRTX 5090の各社モデルを選ぶ段階で水冷化も視野に入れているなら、水冷ブロックが既に国内で買えるROG Astral版を選ぶ方が、購入時の負担は小さくなります。どちらを選ぶにしても、水冷化はGPUの演算性能自体を底上げするものではなく、温度低下・静音化・高クロックの維持しやすさが主なメリットである点は変わりません。フルカバーブロックとバックプレートでGPU重量が増える分、PCIeスロットのたわみ対策も合わせて検討しておくと安心です。
おすすめ関連するおすすめ製品
DeltaMateのようなフルカバー水冷ブロックを導入する場合、本体の重量増加と高負荷運用を見据えて、あわせて検討しておきたい関連製品を紹介します。
Q&Aよくある質問
まとめまとめ|The Oracleは仮組み確認用、購入経路は国内外で条件が違う
Thermal Grizzlyが2026年9月17日に発表した「DeltaMate GPU Block – SUPRIM RTX 5090」は、MSI製RTX 5090の5モデル向けフルカバー水冷ブロックです。付属するダミー基板The Oracleは、実機を分解する前にケース内の収まりや配管ルートを確認できる仮組み用のツールであり、どのRTX 5090にも取り付けられることを保証するものではありません。対応はモデル名だけでなくPCBリビジョンまで一致している必要があります。
価格は549.90ユーロ(税込)で、2026年9月23日時点、国内代理店Techaceが取り扱うのは同じシリーズのASUS ROG Astral RTX 5090・5080向けの2製品のみです。今回発表されたSUPRIM RTX 5090向けはTechaceに掲載がなく、購入するにはThermal Grizzly公式ショップからの海外直販となり、関税・輸入消費税・配送業者手数料が個別に発生し購入者負担になります。対象モデルを所有している場合は、手元のグラフィックボードの型番とPCBリビジョンを確認したうえで、国内入荷を待つか海外から直接取り寄せるかを判断する必要があります。





