RTX 50は1年でどれだけ値上がりした?RTX 5090は83%上昇、RTX 5070はRX 9070 XTより高くなった
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RTX 5090は83%上昇、RTX 5070はRX 9070 XTより高くなった
出典:PC Gamer(2026年8月14日)、Tom’s Hardware(2026年8月10日)にもとづきます(2026年8月16日時点)。GPU価格高騰の背景・国内の値上げ動向はGPU価格の最新動向まとめで継続的に整理しています。
GeForce RTX 50シリーズの価格高騰が、1年分のデータとして数字にはっきり表れてきました。海外メディアが、2025年8月14日から2026年8月14日までの約1年間、NVIDIA・AMD・Intelの現行GPUについて米国市場で購入できる最安価格をほぼ毎週継続調査しています。
その結果、GeForce RTX 5090は2025年8月時点の2,400ドルから2026年8月には4,400ドルへ上昇。わずか1年間で2,000ドル、率にして83.3%の値上がりとなりました。RTX 5060 Ti 16GBも51.2%、RTX 5070は37.3%上昇した一方、Radeon RX 9070 XTは700ドルから720ドルへ2.9%の上昇にとどまっています。
この記事では、RTX 50シリーズがこの1年でどれだけ値上がりしたのか、Radeon RX 9000シリーズとの価格差がどう変化したのか、そして今GPUを買うならどう考えるべきかを、この1年間の追跡データにもとづいて解説します。
目次
全体一覧主要GPUの1年間の価格変化
海外メディアが集計した2025年8月14日と2026年8月14日の最安価格を比較すると、主要GPUは次のように変化しています。
| GPU | 2025年8月 | 2026年8月(変化率) |
|---|---|---|
| RTX 5090 | 2,400ドル | 4,400ドル(+83.3%) |
| RTX 5080 | 1,100ドル | 1,290ドル(+17.3%) |
| RTX 5070 Ti | 780ドル | 1,030ドル(+32.1%) |
| RTX 5070 | 550ドル | 755ドル(+37.3%) |
| RTX 5060 Ti 16GB | 430ドル | 650ドル(+51.2%) |
| RTX 5060 Ti 8GB | 368ドル | 420ドル(+14.1%) |
| RTX 5060 | 300ドル | 359ドル(+19.7%) |
| RTX 5050 | 250ドル | 299ドル(+19.6%) |
| RX 9070 XT | 700ドル | 720ドル(+2.9%) |
| RX 9070 | 600ドル | 650ドル(+8.3%) |
| RX 9060 XT 16GB | 370ドル | 470ドル(+27.0%) |
| RX 9060 XT 8GB | 280ドル | 370ドル(+32.1%) |
| Arc B580 | 260ドル | 310ドル(+19.2%) |
| Arc B570 | 230ドル | 260ドル(+13.0%) |
※米国市場での「その週に購入できた新品の最安価格」の比較です。日本の実売価格ではありません。
最上位RTX 5090は2,400ドルから4,400ドルへ
もっとも大きな値上がりを記録したのがGeForce RTX 5090です。NVIDIAがRTX 5090を発表した際の米国向け開始価格は1,999ドルでした。2025年8月時点ですでにこの水準を上回っていた最安値2,400ドルが、2026年8月には4,400ドルまで上昇しています。発売時のNVIDIA希望価格と比較すると約2.2倍です。
この調査では、価格が3,000ドルへ到達した段階で、一般的なゲーミングGPUとして現実的におすすめできる価格ではなくなったとして、RTX 5090については通常の価格追跡から一時的に外したとも説明しています。単純に「ハイエンドGPUだから高い」というレベルを超え、RTX 5090は一般的なゲーマーよりもAIやクリエイティブ用途を含む特殊な需要の影響を受けやすい製品になっています。
ミドルレンジRTX 5060 Ti 16GB・RTX 5070も大幅上昇
値上がりが深刻なのはRTX 5090だけではありません。RTX 5060 Ti 16GBは2025年8月の430ドルから2026年8月には650ドルとなり、51.2%上昇しました。NVIDIAがRTX 5060 Ti 16GBを発表した際の開始価格は429ドルなので、2025年8月時点ではほぼNVIDIAの想定価格で買えていたモデルが、1年後には650ドルまで上がったことになります。
RTX 5070も550ドルから755ドルへ、37.3%の値上がりです。RTX 5070のNVIDIA公式開始価格は549ドルのため、2025年8月時点ではほぼMSRP相当だったのに対し、現在は200ドル以上高い状態です。さらに直近だけを見ても価格上昇が目立ちます。別の海外メディアが2026年6月と8月のNewegg掲載商品を比較した調査では、RTX 5070の販売価格中央値が659.99ドルから899.99ドルへ、約36%上昇しました。前述の755ドルは「見つかった最安モデル」、この899.99ドルはNewegg掲載商品の「中央値」なので数字の意味は異なりますが、この差から、755ドルの商品を探せる場合があっても、市場全体ではさらに高価なRTX 5070が多数販売されていることが分かります。同じ調査では、RTX 5060 Ti 8GBが529.99ドル、16GB版が804.99ドル(39%上昇)、RTX 5060も27%上昇したと報告されています。
RTX 5060 Ti では、VRAM容量による価格差も大きくなっています。発売時のNVIDIA公式価格は8GB版が379ドル、16GB版が429ドルで、差はわずか50ドルでした。しかし2026年8月14日時点の最安値調査では、RTX 5060 Ti 8GBが420ドルなのに対し16GB版は650ドルで、差は230ドルまで広がっています。
RadeonRX 9070 XTは1年間でわずか2.9%上昇
一方、ハイエンド寄りのRadeon RX 9000シリーズは比較的価格を維持しています。RX 9070 XTは2025年8月の700ドルから2026年8月の720ドルとなり、上昇額はわずか20ドル、率にすると2.9%です。RX 9070も600ドルから650ドルで8.3%の上昇にとどまっています。AMDが発表したRX 9070 XTの米国向けSEPは599ドル、RX 9070は549ドルなので、Radeonも発売時の想定価格より高い状態ではありますが、RTX 5070が37.3%、RTX 5070 Tiが32.1%、RTX 5090が83.3%上昇したことと比べると、上昇率はかなり小さくなっています。
ただし「Radeonなら値上がりしていない」わけでもありません。RX 9060 XT 8GBは280ドルから370ドルへ32.1%、RX 9060 XT 16GBも370ドルから470ドルへ27.0%上昇しており、Radeonでもミドルレンジは価格上昇の影響を受けています。大きな違いは、RX 9070とRX 9070 XTが比較的安定している一方、GeForceでは12GB/16GB以上のモデルを中心に高騰が目立っている点です。
価格逆転RTX 5070よりRX 9070 XTの方が安い状況に
今回の価格推移で特に象徴的なのが、RTX 5070とRX 9070 XTの逆転です。2025年8月時点ではRTX 5070が550ドル、RX 9070 XTが700ドルだったため、RX 9070 XTの方が150ドル高価でした。ところが2026年8月14日時点ではRTX 5070が755ドル、RX 9070 XTが720ドルとなっており、1年前には上位価格帯だったRX 9070 XTが、現在はRTX 5070より35ドル安く買えるという状態になりました。
この調査でも2026年8月時点では、RX 9070 GRE・RX 9070・RX 9070 XTがいずれもRTX 5070より低い価格帯に位置していると指摘されています。レイトレーシング性能やDLSS、FSRといった機能差を考える必要はありますが、単純なGPU価格だけを見るとAMD側の競争力が以前より高まっています。
経緯2025年10月に一度改善、その後再び悪化
興味深いのは、この1年間ずっと一直線に値上がりしていたわけではないことです。この調査によると、2025年10月にはRTX 5090を除くほぼすべてのGPUがMSRPまたはそれ以下まで一度下がりました。しかし11月末のBlack Friday終了後から状況が変化し、メモリ市場の逼迫がGPU価格にも影響し始め、まずRTX 5080が上昇。その後、ほかのGPUも2026年にかけて価格水準を切り上げていったとされています。
2026年前半は高くなった価格のまま比較的横ばいで推移していたGPUも多くありましたが、8月に入ってRTX 5070やRTX 5060 Ti 16GBなどミドルレンジのGeForceで新たな値上がりが発生しています。RTX 50シリーズの価格高騰は2025年から続いていますが、2026年8月にもう一段上へ動いたモデルがある点には注意が必要です。値上げの背景にあるメモリ市場逼迫の詳しい経緯はGPU価格の最新動向まとめ、RTX 5090のMSRP販売がニュースになった経緯はQuakeCon 2026でのMSRP販売の記事で詳しく整理しています。
データの見方「最安値」であり平均価格ではない
今回のデータを見るうえで重要なのが調査方法です。この調査は2025年8月14日以降、ほぼ毎週、NVIDIA・AMD・Intelの現行GPUについて価格を調査しています。対象は新品のみで、中古品や開封済み商品は除外。信頼できる販売店のなかから、その週に購入可能だったもっとも安いモデルを記録しています。したがって、この数字は米国におけるGPUの平均販売価格ではなく、「探せばその価格で新品を購入できた」という最低ラインに近いデータです。
また、今回の価格追跡は米ドル建ての米国市場データです。「日本のRTX 5090も1年間で正確に83%値上がりした」という意味ではありません。日本では米国のGPU価格に加えて為替、輸送費、代理店や販売店の在庫、メーカー別モデル構成なども実売価格へ影響します。今回のデータは日本の実売価格そのものではなく、世界のGPU市場でGeForceを中心に値上がり圧力が強くなっていることを示す材料として見るのがよいでしょう。
購入判断今RTX 5070や5060 Ti 16GBを買うべき?
現在もっとも判断が難しいのは、RTX 5090よりむしろRTX 5070やRTX 5060 Ti 16GBです。RTX 5090はすでに4,400ドルという極端な価格帯ですが、RTX 5070や5060 Tiは本来、多くのPCゲーマーが現実的な候補として検討するクラスです。しかしこの調査ではRTX 5070が755ドル、RTX 5060 Ti 16GBが650ドルまで上昇している一方、RX 9070 XTは720ドル、RX 9070は650ドルで購入できる状況となっています。価格だけで考えれば、以前よりRadeonを比較対象に入れる意味は大きくなっていますが、GPU選びでは価格だけでなく、遊ぶゲーム、レイトレーシング性能、DLSS/FSR、VRAM容量、動画編集や生成AIなどゲーム以外の用途まで含めて判断する必要があります。
RX 9070 XTの年間上昇率が2.9%だからといって、この状態が今後も続く保証もありません。前述の中央値調査でも2026年8月時点で、AMD RDNA 4の直近値上がり幅はまだ1桁台にとどまっているものの、需要がRadeonへ集中すれば価格や在庫状況が変化する可能性があると指摘されています。「AMDならいつでも安く買える」と決めつけず、購入時点の実売価格を比較して選ぶことが重要です。
購入先国内で比較検討したい主要モデル
今回の記事で取り上げたRTX 5070・RX 9070 XT・RTX 5060 Ti 16GB・RX 9070の国内モデルです。米ドル建ての価格差がそのまま国内実売価格に反映されるわけではないため、購入前に必ず現在の価格を確認してください。


FAQよくある質問
総括まとめ|GeForceとRadeonの価格差は以前と変わった
海外メディアが2025年8月14日から2026年8月14日まで約1年間追跡した米国のGPU最安価格では、GeForce RTX 5090が2,400ドルから4,400ドルへ、83.3%上昇しました。RTX 5060 Ti 16GBは51.2%、RTX 5070は37.3%、RTX 5070 Tiは32.1%値上がりしています。一方、RX 9070は8.3%、RX 9070 XTはわずか2.9%の上昇にとどまり、特にミドル〜ハイエンドではGeForceとRadeonの価格差が大きく変化しました。
2025年8月にはRTX 5070が550ドル、RX 9070 XTが700ドルでしたが、2026年8月にはRTX 5070が755ドル、RX 9070 XTが720ドルとなり、価格関係は逆転しています。ただしRadeon全体が値上がりしていないわけではなく、RX 9060 XT 8GBは32.1%、16GB版は27.0%上昇しています。
今回の数字は日本の販売価格ではなく、米国市場で海外メディアが確認した「信頼できる販売店における新品の最安価格」であり、平均販売価格でもありません。それでも、RTX 5090が1年間で83%、RTX 5060 Ti 16GBが51%上昇していることから、GeForce RTX 50シリーズの価格環境が発売当初より厳しくなっていることは明確です。2026年のGPU選びでは「GeForceならこのクラス、Radeonならこのクラス」と型番だけで比較するのではなく、その時点の実売価格で一つ上や下のGPUまで横断して比較することが以前以上に重要になっています。





