アスクのNieR15周年コラボ自作PCキットは買いか|38万8,000円は部品単品より4万〜9.5万円高い、組立代行は+1万円
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部品を自分で揃えるより4万2,000円〜9万5,000円高い、その差で買えるもの
アスクは2026年10月1日、NZXT製のPCケース「H5 Flow NieR SQUARE ENIX 15th Anniversary Edition」を使う自作PCキット「ASK ORIGINAL PCKIT NieR」の予約受付を始めました。左側面のガラスにカイネ、右側面に2Bを大きくプリントしたNieRシリーズ15周年記念ケースに、白と黒で揃えた部品一式を組み合わせたセットです。予想市場価格は税込38万8,000円前後で、アスクが組み立ててWindows 11を入れた状態で届く「ASK ORIGINAL PCKIT NieR assembled」は39万8,000円前後です。
先に答えを書くと、性能に対して払うキットではありません。同じ条件の部品を通販で揃えると29万2,870円〜34万5,579円で、キットのほうが4万2,000円〜9万5,000円高くなります。同じRX 9060 XT 16GBを積むBTOは26万9,980円からあります。差額は、品薄になりつつあるNieRコラボケースを確保したうえで、白で揃えた部品の選定と相性確認をアスクに任せる代金です。
組立代行の差額は1万円です。

目次
結論先に結論|NieRケースで組む手間を買うキット、性能目当てなら割高
- NieRコラボケースで組みたいが、ケースに収まる部品を自分で選ぶ自信がない
- マザーボードや水冷まで白で揃えた見た目を、部品探しなしで手に入れたい
- 組み立てが不安なら、1万円の上乗せでOSの導入まで任せられる
- あとでグラボを上位モデルに替える余地(850W電源・B850マザーボード)を残しておきたい
- 同じ性能を安く手に入れたい(RX 9060 XT 16GB搭載のBTOは26万9,980円から)
- 自作の経験があり、目当てはケースだけ(ケース単体は3万1,680円。ただし在庫は少なめ)
- NieRシリーズを遊ぶためだけのPC(推奨はGTX 980・GTX 1660クラスで、性能が大きく余る)
- 故障したときの窓口を1か所にまとめたい(キット版の保証は部品ごと)
構成構成|Ryzen 5 7500F×RX 9060 XT 16GB、部品メーカーは非公開
キット版と組立代行版の構成は共通です。アスクが公開している基本構成は次のとおりで、CPUとグラフィックボード以外はメーカー名・型番が公開されていません。
| 項目 | 構成 | 補足 |
|---|---|---|
| CPU | AMD Ryzen 5 7500F(6コア12スレッド・3.7〜最大5.0GHz) | 内蔵グラフィックスなし。映像はグラフィックボードから出力 |
| グラフィックス | AMD Radeon RX 9060 XT 16GB | 標準ボード電力160W、AMDの推奨電源は450W以上 |
| マザーボード | AMD B850チップセット・ATX | Wi-Fi 6E・Bluetooth 5.3・2.5GbE。メモリスロット4本 |
| メモリ | DDR5 32GB(16GB×2) | 最大256GBまで増設可能 |
| ストレージ | NVMe M.2 SSD 1TB(PCIe 4.0) | M.2スロットは2基(PCIe 5.0 x4とPCIe 4.0 x4)、SATAは4基 |
| CPUクーラー | 240mmラジエーターの簡易水冷 | 白基調の部品を中心に選定 |
| 電源 | 80PLUS GOLD 850W(ATX 3.1) | CPUとグラボの公称電力の合計は225W |
| ケース | NZXT H5 Flow NieR SQUARE ENIX 15th Anniversary Edition | 前面と背面に120mmファン各1基。約225×465×430mm |
| OS | Windows 11 Home 64bit | キット版も同梱。インストールは自分で行う |
※構成はアスクのニュースリリース、消費電力はAMD公式の製品仕様(Ryzen 5 7500FのTDP 65W、RX 9060 XTの標準ボード電力160W)より。
ケース以外の部品は、部材の供給状況によって同等以上の性能・機能を持つ製品へ予告なく変更される場合があります。届くまでマザーボードや電源のメーカーは分からず、購入時期によって中身が変わる可能性があると考えておくのが安全です。
構成の重心はグラフィックボードと土台の部品にあります。Ryzen 5 7500Fは2023年7月発売の6コアCPUで、TDPは65Wです。それに対してマザーボードはB850、電源は850W、CPUクーラーは240mm水冷と、CPUの発熱や消費電力から見ると余裕のある部品が並びます。7500FとRX 9060 XTの公称電力を足しても225Wなので、850Wの電源にはグラボを上位モデルへ替えても対応できる余地があります。CPUもソケットAM5のままRyzen 9000シリーズへ載せ替えられます。
価格価格を分解|同じ部品を個別に買うといくらか
キットと同じ条件の部品を、2026年10月2日時点の通販価格で積み上げました。マザーボードや電源などはメーカーが非公開なので、仕様が同じ製品で比べています。白い部品で揃える場合は、白モデルの中央値を使いました。
| 部品 | 安く揃えた場合 | 白い製品で揃えた場合 |
|---|---|---|
| CPURyzen 5 7500F | 25,000円 | 25,000円 |
| CPUクーラー240mm簡易水冷 | 6,780円MONTECH PureFlow ARGB 240 White | 11,382円白モデルの中央値 |
| マザーボードB850・ATX・無線LAN付き | 19,800円ASRock B850 Rock WiFi 7 | 33,740円白モデルの中央値 |
| メモリDDR5 16GB×2 | 65,800円Apacer DDR5-5600 | 76,580円白モデルの中央値 |
| SSDNVMe 1TB・PCIe 4.0 | 28,800円Kingston NV3 | 28,800円色の違いなし |
| グラフィックボードRX 9060 XT 16GB | 89,800円ASRock Challenger | 107,740円白モデルの中央値 |
| 電源850W GOLD・ATX 3.1 | 8,980円玄人志向 KRPW-GS850W/90+ | 14,427円白モデルの中央値 |
| OSWindows 11 Home | 16,230円パッケージ版 | 16,230円パッケージ版 |
| ケースH5 Flow NieR | 31,680円 | 31,680円 |
| 合計 | 292,870円キットより95,130円安い | 345,579円キットより42,421円安い |
※「安く揃えた場合」はドスパラ・ツクモ・パソコンショップアークの販売ページで確認した税込価格。白モデルの中央値は国内通販の掲載価格から算出(いずれも2026年10月2日時点)。価格は日々変わります。
部品を自分で揃えると、キットより4万2,000円〜9万5,000円安くなります。白で見た目を揃えても約4万円の差が残るので、キットの価格には部品代以外の上乗せがあると考えてください。
その差額で手に入るのは、アスクが同じケースで試作機を組み、部品同士の干渉や接続、負荷テストまで確認した構成です。ケースに収まるか、白で揃えた部品同士の色味が合うか、電源容量は足りるかといった確認を自分でしなくて済みます。部品を1回の注文で揃えられ、Webフォームのサポートが24時間365日受け付けている点も含まれます。
もう一つの見落としやすい点はケースの在庫です。2026年10月2日時点で、ツクモとソフマップの通販は「在庫限り」、パソコンショップアークは残り1点、ドスパラの通販は在庫切れでした。3月発売のコラボケースが通販で品薄になりつつあるなかで、キットはケースを確実に手に入れる手段にもなります。
なお、部品のなかで最も値上がりが目立つのはメモリです。DDR5の16GB×2は大手通販で6万5,800円以上し、グラフィックボードに次ぐ金額になっています。部品の相場は日々動くため、差額も購入時期によって変わります。
組立代行キット版と組立代行版の違い|1万円の差で変わること
2つの違いは「誰が組み立てるか」と「届いてから1か月の保証」です。部品の構成は同じで、組立代行版は別に企画された完成品PCではなく、同じキットをアスクが国内で組み立てて届けるサービスです。
| 項目 | キット版(AOPK-N01) | 組立代行版(AOPK-N02) |
|---|---|---|
| 予想市場価格 | 38万8,000円前後 | 39万8,000円前後 |
| 届く状態 | 部品一式。ケースの箱と部品の箱の2個口で届く | 国内で組み立て、Windows 11の導入と動作確認まで済ませた完成品 |
| 保証 | 各部品のメーカー保証に準拠 | 届いてから1か月は完成品として保証。その後は各部品の保証 |
| 出荷 | 10月下旬から順次 | 10月下旬から順次 |
| サポート | Webフォームで24時間365日受付 | Webフォームで24時間365日受付 |
※アスクのニュースリリース、ASKダイレクト楽天市場店の商品ページより。2026年10月2日時点のAmazon.co.jpの表示は、どちらも「通常4~5週間以内に発送」でした。
初めて自作するなら組立代行版を選ぶ価値は大きいと考えます。240mm水冷のラジエーター固定、マザーボードの配線、Windowsのインストールまでを1万円で任せられ、届いた直後の初期不良も完成品として1か月見てもらえます。逆に自作の経験があり、組み立てそのものを楽しみたい人にとっては、キット版のほうが1万円安く済みます。
注意したいのは保証の長さです。組立代行版でも完成品としての保証は1か月だけで、その後は部品ごとの保証に切り替わります。BTOの完成品はPC全体に1年以上の保証が付くのが一般的で、後で比べるマウスコンピューターのNEXTGEAR JG-A7A6Xは3年保証です。2年目以降に不調が出たとき、どの部品が原因かを自分で切り分けてメーカーごとに問い合わせる必要がある点は、自作PCと同じです。
性能性能の目安|NieRシリーズには十分すぎ、最新作はWQHDまでが守備範囲
NieRコラボのキットですが、NieRシリーズを含む特定のゲーム向けに推奨されたモデルではありません。ここではNieRシリーズのPC版の推奨環境と、RX 9060 XT 16GBの解像度別のfpsを並べて、どこまで遊べるかを確かめます。
※NieRシリーズはSteamの動作環境、fpsは海外ハードウェア媒体のGPU階層表(2026年6月24日更新、タイトルごとに高〜最高画質)より。テスト機のCPUはRyzen 7 9800X3Dです。
NieRシリーズを遊ぶだけなら、このキットの性能はかなり余ります。一方で最新の重いタイトルに目を向けると、ラスタライズならWQHDまでが快適に遊べる範囲で、レイトレーシングを多用するなら設定を下げるかアップスケーリングを併用する前提です。なお上のfpsは9800X3Dで測った値で、CPUの影響を受けやすいフルHDでは7500Fだと数字がいくらか下がる可能性があります。
同じ価格帯で性能を最優先するなら、RX 9060 XT 16GBより上のGPUを積んだBTOに手が届きます。38万円台という価格は、性能ではなくNieRコラボケースと白で揃えた外観、部品選びの手間を省く点への対価だと割り切れるかどうかが判断の分かれ目です。
選択肢ほかの買い方と比べる|BTO・ケース単体・キット
NieRコラボケースにこだわるか、性能と保証を優先するかで選択肢が分かれます。同じRX 9060 XT 16GBを積むBTOの完成品と並べると、キットの立ち位置がはっきりします。
| 選択肢 | 価格(税込) | 中身と向いている人 |
|---|---|---|
| キット版AOPK-N01 | 38万8,000円前後 | NieRケースと白基調の部品一式。部品選びは任せて、組み立ては自分で楽しみたい人 |
| 組立代行版AOPK-N02 | 39万8,000円前後 | 同じ構成を組み立て・Windows導入済みで。初めてPCを持つ人 |
| ケース単体で自作H5 Flow NieR | 約29万3,000円〜34万6,000円ケースは3万1,680円 | 部品を自分で選べる。自作の経験があり、メーカーや型番にこだわりたい人 |
| ドスパラGALLERIA XPR7A-96XT16G-GD | 26万9,980円 | Ryzen 7 7700・メモリ16GB(1枚)・SSD 1TB・B850・650W。NieRデザインにこだわらず安さを取る人 |
| マウスコンピューターNEXTGEAR JG-A7A6X | 27万9,800円 | Ryzen 7 7700・メモリ16GB(1枚)・SSD 500GB・3年保証。長い保証を優先する人 |
※BTOはドスパラ・マウスコンピューターの公式通販の標準構成と価格(2026年10月2日時点)。
BTOの2機種はキットより10万8,000円〜11万8,000円安く、CPUも8コアのRyzen 7 7700と一段上です。その代わりメモリは16GBの1枚挿しで、キットの32GB(16GB×2)に揃えるにはカスタマイズ料金がかかります。GALLERIAは32GB(16GB×2)への変更が+5万6,100円で、合計32万6,080円です。それでもキットより6万円ほど安く、メモリ以外ではCPUが上、電源は650WのBRONZEで無線LANなしという違いになります。SSDはマウスコンピューターの標準構成だと500GBです。ケースは各社の自社ケースで、NieRのデザインはありません。ほかのショップのRX 9060 XT 16GB搭載モデルはRX 9060 XT 16GB搭載ゲーミングPCのBTO比較で価格と保証を並べています。
ケース単体で組む場合、マザーボードはキットと同じ仕様(Wi-Fi 6E・M.2スロット2基・メモリスロット4本)の市販品として、白基調のMSI B850 GAMING PLUS WIFI6E(ツクモ・ドスパラで2万9,980円)があります。キットに同じ製品が入っているかは公表されていませんが、部品を自分で選ぶときの目安になります。水冷や電源を含めて白い部品を選ぶときは白い自作PC 完全ガイドも参考にしてください。
注意点買う前と届いた後に気をつけたい点
Ryzen 5 7500Fは内蔵グラフィックスを持たないため、マザーボード背面のHDMIやDisplayPortにモニターをつないでも映像は出ません。映像はキットに含まれるRX 9060 XTの端子から出します。組み立て後に画面が映らないときは、まず接続先を確認してください。
マザーボード・メモリ・電源・水冷などはメーカー名が公開されておらず、同等以上の製品に変更される場合があります。キット版は保証が部品ごとなので、届いた時点で各部品の箱や型番、購入日が分かる書類を保管しておくと、故障したときの問い合わせ先をすぐ判断できます。
同じNieRシリーズ15周年記念のコラボ製品として、Pixioの27型WQHDモニター「PX278WAVENR」がありましたが、受注期間は2026年9月30日までで、追加生産の予定はありません。通常版との違いはPixio「PX278 Wave」は買いかを参考にしてください。
おすすめキット版と組立代行版の購入先
どちらもアスクが運営する「AIQA Market」のAmazon店と「ASKダイレクト」の楽天市場店が、アスクの発表で取り扱い店舗に挙がっています。初めて自作するなら組立代行版、組み立てを自分で楽しみたいならキット版です。
FAQよくある質問
まとめまとめ|NieRケースで迷わず組みたい人のための38万円
ASK ORIGINAL PCKIT NieRは、NZXTのNieR15周年記念ケースに、Ryzen 5 7500F・RX 9060 XT 16GB・メモリ32GB・SSD 1TB・850W電源を組み合わせた自作PCキットです。同じ条件の部品を通販で揃えると、キットより4万2,000円〜9万5,000円安くなり、同じGPUのBTOは10万8,000円〜11万8,000円安く買えます。性能だけを見れば割高です。
それでも、品薄になりつつあるコラボケースを確実に手に入れ、ケースに収まる白い部品の選定と相性確認まで任せられる点に価値を感じるなら選ぶ理由があります。初めて組むなら1万円上乗せの組立代行版、自作の経験があってメーカーにこだわりたいならケース単体、NieRのデザインにこだわらないならBTOが合います。出荷は10月下旬からです。
NieRコラボケースで組んだPCが欲しく、部品選びで迷いたくない人には買う価値があります。初めてなら組立代行版を選んでください。性能や保証の長さを優先するなら、同じRX 9060 XT 16GBのBTOのほうが10万円以上安く済みます。
出典:アスク ニュースリリース「NieRシリーズ15周年記念コラボモデルのパソコンを組める!『アスクオリジナルパソコンキット』の予約受付開始」 / ASKダイレクト 楽天市場店「ASK ORIGINAL PCKIT NieR(AOPK-N01)」 / NZXT Japan公式X(H5 FLOW NieR 15TH ANNIVERSARY EDITIONの発表) / NZXT「H5 FLOW NieR 15TH ANNIVERSARY EDITION」製品ページ / AMD Radeon RX 9060 XT 製品仕様 / AMD Ryzen 5 7500F 製品仕様 / NieR:Automata Steamストア / NieR Replicant ver.1.22474487139… Steamストア / Tom’s Hardware「GPU Benchmarks Hierarchy」 / Pixio「NieRシリーズ15周年記念コラボゲーミングモニター PX278WAVENR」(いずれも2026年10月2日確認)




