Copilot+ PCは終わった?新型Surfaceが名称を外した理由|40TOPS要件とAuto SRは今も残る【2026年9月】
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新型Surfaceは名称を外したが、40TOPS要件とAuto SRは残る
Copilot+ PCは、Microsoftが2024年に始めた「NPU(AI処理専用のプロセッサ)を強化したWindows PC」の区分です。40TOPS以上のNPU、16GB以上のメモリ、256GB以上のストレージを満たしたPCだけが名乗れ、RecallやAuto SRなどの専用機能が使えます。
ところが9月23日に発表されたSnapdragon X2 Plus搭載の新型Surface Pro 12インチとSurface Laptop 13インチでは、公式ブログの本文に「Copilot+」の文字が1回も出てきません。Surfaceの責任者も、新製品をCopilot+ PCとは呼んでいないと認めました。
ただし、Windows 11の公式仕様ページにはCopilot+ PCの要件がそのまま残り、Auto SRなどの機能もCopilot+ PCを前提に提供されています。「Copilot+ PCが終わった」のではなく、「PCのロゴとしては前に出さなくなった」と見るのが実態に合います。
目次
要点2025年は名前が主役、2026年は名前が消えた
変化は、Surfaceの発表を年ごとに並べるとはっきりします。2025年5月にSurface Pro 12インチとSurface Laptop 13インチを出したとき、Microsoftの公式ブログの記事タイトルは「Introducing all-new Surface Copilot+ PCs」でした。本文でも新製品をCopilot+ PCとして紹介しています。
2026年9月23日の後継機の発表では、記事タイトルにも本文にも「Copilot+」は出てきません。代わりに前に出ているのは、NPUでのローカルAI推論が最大95%速くなったという性能の話です。AIへの力の入れ方は変わらず、売り方の言葉だけが変わりました。
Surface部門のコーポレートバイスプレジデントBrett Ostrum氏は、新製品をCopilot+ PCと呼んでいないことを認めたうえで、従来のCopilot+ PCのハードウェア要件は満たしていると説明しました。ローカルとクラウドを組み合わせるハイブリッドAIを重視する姿勢も示しています。
出典:Microsoft Devices Blog(2026年9月23日) / Microsoft Devices Blog(2025年5月6日) / Windows Central(2026年9月24日)
現状Windowsの要件としてのCopilot+ PCは残っている
「Copilot+ PCという区分が廃止された」わけではありません。Microsoftの日本向けWindows 11仕様ページには、9月25日時点でも「Copilot+ PCの最小システム要件」の項目があります。
| 項目 | Copilot+ PCの最小要件 |
|---|---|
| NPU | 40TOPS以上 |
| メモリ | 16GB以上 |
| ストレージ | 256GB以上 |
Microsoftは同じページで、40TOPS以上のNPUを積んでいても、メモリやストレージなどほかの条件を満たさなければCopilot+ PCにはならないと説明しています。NPUの数字だけでは判断できない点は変わっていません。
Microsoft Storeにも「Surface Copilot+ PCs」という販売カテゴリが残っています。ブランドとしての看板は下ろし始めた一方、Windowsの機能をどのPCに提供するかを決める技術的な区分としては、いまも使われています。
出典:Microsoft:Windows 11の仕様とシステム要件 / Microsoft Store:Surface Copilot+ PCs
背景ロゴで差別化する意味が薄れた
Copilot+ PCが始まった2024年当初、40TOPS級のNPUを積むCPUはSnapdragon X Eliteなどに限られ、「Copilot+ PC」のロゴ自体が新しさの証明でした。その後、AMDのRyzen AI 300シリーズとIntelのCore Ultra 200Vシリーズも対象に加わり、2026年には40TOPS級のNPUはノートPCで珍しくなくなっています。
どのPCも同じロゴを付けられるなら、ロゴで差をつけることはできません。新型Surfaceが「Copilot+ PC」ではなく「NPU推論が最大95%速い」と数字で訴えているのは、この流れに沿った変化と読めます。ただし、Microsoftは名称を外した理由を説明しておらず、ここは発表内容から読み取れる範囲の推測です。
Copilot+ PCの目玉機能だったRecallは、発表直後にプライバシー面の指摘を受けて提供を延期し、設計を見直した経緯があります。これがブランドの印象に影響したと見る報道もありますが、MicrosoftはRecallを名称変更の理由に挙げていません。両者を直接結びつける根拠はありません。
ゲーマーAuto SRはロゴではなくCPUで対象が決まる
ゲーマーに最も関係するCopilot+ PCの機能は、Auto SR(自動スーパー解像度)です。ゲームを低い解像度で描き、NPUとGPUで高い解像度に引き上げる機能で、ゲーム側がDLSSやFSRに対応していなくてもWindows側で使えます。
9月25日時点のMicrosoftのサポートページで、Auto SRの対応デバイスは次の3種類です。
- Snapdragon X/X2シリーズを積んだCopilot+ PC
- Intel Core Ultra シリーズ3を積んだCopilot+ PC
- ROG XBOX Ally X
ここで注意したいのは、AMDのRyzen AI 300シリーズを積んだCopilot+ PCが一覧に入っていないことです。Copilot+ PCの要件を満たしていても、Auto SRが使えるとは限りません。反対に、ROG XBOX Ally Xは個別に対象になっています。ロゴの有無ではなく、搭載CPUが機能ごとの対象に入っているかで決まる仕組みです。
Intel Core Ultra シリーズ3で対応した経緯と性能はAuto SRのPanther Lake対応で、携帯ゲーム機での使い勝手はROG Xbox Ally XのAuto SR解説で扱っています。
選び方これからノートPCを買うなら確認する3点
Surfaceが名前を外したことで、今後は他社のPCでも「Copilot+ PC」の表記が減る可能性があります。「AI PC」「AI対応」といった言葉は要件の裏付けにならないので、次の3点を順に確認するのが確実です。
- 使いたい機能は何か。Auto SR、Recall、Click to Doなど、使いたい機能をまず決めます。機能ごとに対象のCPUが違います。
- 搭載CPUがその機能の対象に入っているか。Auto SRならSnapdragon X/X2、Intel Core Ultra シリーズ3が対象で、Ryzen AI 300シリーズは現時点で対象外です。Microsoftの機能別サポートページで確認します。
- メモリは16GB以上、ストレージは256GB以上か。NPUが40TOPSを超えていても、この2つを満たさないとCopilot+ PCの機能は使えません。
ゲーム性能そのものは、NPUではなくGPUで決まります。NPUが何をしてゲームに何をしないかはNPUとは何かの解説で、AI PCと普通のゲーミングPCの違いはAI搭載ゲーミングPCとCopilot+ PCの違いで整理しています。
製品例Auto SRの対象に入るノートPCの例
Snapdragon X2シリーズを積んだCopilot+ PCは、Auto SRの対象に入ります。ゲーム専用機ではありませんが、軽いゲームをAuto SRで補いながら、普段の作業にNPUを使いたい人向けの選択肢です。
FAQよくある質問
まとめ名前は消えても、機能の条件は残っている
新型Surfaceの告知から「Copilot+ PC」の名前は消えましたが、Windows 11の公式要件(NPU 40TOPS以上、メモリ16GB以上、ストレージ256GB以上)とMicrosoft Storeのカテゴリは残っています。変わったのは売り方で、区分そのものは続いています。
ゲーマーにとって大事なのは、ロゴの有無ではなく、使いたい機能に搭載CPUが対応しているかです。Auto SRはCopilot+ PCでもRyzen AI 300シリーズが対象外なので、機能ごとのサポートページで確かめてから選ぶのが確実です。




