RTX 5070 vs RX 9070 どっちが買い?【2026年版】12GB vs 16GB VRAM問題と1440p性能を徹底比較
平均性能差わずか3%。でも「VRAM 12GB vs 16GB」と「3.5万円の価格差」が、
この対決の本質です。
RTX 5070とRX 9070は、ともに2026年のWQHD帯を代表するGPUです。12タイトルの平均差はわずか3%——どちらを選んでも1440pゲーミングに不満は出ません。問題は「その先」です。高い方のRTX 5070がVRAM 12GB、安い方のRX 9070が16GBという逆転現象、そしてDLSS 4.5 MFGという巨大な非対称戦力。データをもとに正直な答えを出します。
目次
検証環境
CPU依存を排除するため、ゲーミング最強CPUであるRyzen 7 9800X3Dを使用しています。
| CPU | AMD Ryzen 7 9800X3D(8C/16T, 3D V-Cache) |
|---|---|
| マザーボード | X870E ゲーミングマザーボード |
| メモリ | DDR5-6000 32GB(16GB×2) |
| ストレージ | PCIe 4.0 NVMe SSD 2TB |
| 電源 | 850W 80PLUS Gold(ATX 3.0) |
| ドライバー | GeForce 595.79 / AMD Adrenalin 26.3.1 |
| OS | Windows 11 Pro 24H2(Game Mode ON) |
室温25℃、オープンフレーム検証台にて測定。各タイトル3回計測の平均値。DLSS / FSRはすべてOFF、ネイティブ解像度での純粋な描画性能を比較。
主要スペック比較
同じWQHD帯のGPUですが、VRAM・帯域幅・価格に大きな差があります。特にVRAMの逆転は要注意です。
| 比較項目 | RTX 5070 | RX 9070 |
|---|---|---|
| アーキテクチャ | Blackwell(GB205) | RDNA 4(Navi 48) |
| ブーストクロック | 2,512 MHz | 2,520 MHz |
| VRAM容量 | 12GB GDDR7 | 16GB GDDR6(+4GB) |
| メモリバス幅 | 192-bit | 256-bit |
| メモリ帯域幅 | 672 GB/s | 576 GB/s |
| TDP(設計消費電力) | 200W | 160W(省電力) |
| アップスケーリング | DLSS 4.5(MFG対応) | FSR 4 |
| 実売価格(2026年3月) | 約12万円〜 | 約8.5万円〜 |
RTX 5070は高速なGDDR7(672 GB/s)で帯域幅こそ上回りますが、容量は12GB止まり。約3.5万円安いRX 9070が16GBと逆転しています。この逆転が何を意味するかは、後のVRAM検証セクションで詳しく解説します。
12タイトル FPS比較(1440p WQHD)
DLSS / FSRはすべてOFF。ネイティブ1440pでの純粋なGPU性能を測定しました。
ジャンル別:得意・不得意の傾向
12タイトルの勝敗パターンを整理すると、両者の得意分野がはっきり分かれました。
Vulkan API/AMD最適化タイトル
オープンワールドとAMD最適化タイトルでは、RX 9070が13〜15%のリードを見せます。RDNA 4のドライバ最適化がVulkan・DirectX 12 Ultimateで効いており、高fps帯でもその傾向は変わりません。
NVIDIA最適化タイトル/レイトレ系
FF14(+28%)、Cyberpunk 2077(+8%)など、NVIDIAドライバ最適化の恩恵を受けるタイトルでRTX 5070が明確にリード。レイトレーシングON時はさらに差が開きます。
| タイトル(RT On) | RTX 5070 | RX 9070 | 差分 |
|---|---|---|---|
| Cyberpunk 2077(1440p Ultra RT) | 48 fps | 36 fps | RTX +33% |
| Spider-Man 2(1440p Ultra RT) | 58 fps | 45 fps | RTX +29% |
| Black Myth: Wukong(1440p RT High) | 42 fps | 33 fps | RTX +27% |
レイトレON時はRTX世代のRTコアが効き、平均で約27〜33%の優位に拡大します。RT重視の環境では性能差は3%どころではありません。
競技系FPS・eスポーツ
Apex LegendsもVALORANTも、どちらも十分すぎるフレームレートを叩き出します。数値上の差はありますが、いずれも144fps・240fpsの壁を余裕で突破しているため、実体験に差は生まれません。
VRAM 12GB vs 16GB:2026年に本当に問題になるか
この対決のもっとも見落とされがちなポイントが、VRAMの逆転です。高価なRTX 5070が12GB、安価なRX 9070が16GBという構成は、購入後数年のゲーム体験に直結します。
2026年時点のVRAM使用量(1440p Ultra設定)
| タイトル | VRAM使用量 | RTX 5070(12GB) | RX 9070(16GB) |
|---|---|---|---|
| Cyberpunk 2077(RT Off) | 8〜10 GB | 問題なし | 余裕 |
| Cyberpunk 2077(RT On) | 12〜14 GB | ⚠ 圧迫 | 問題なし |
| MHワイルズ(Ultra) | 10〜13 GB | ⚠ 設定次第 | 問題なし |
| Black Myth: Wukong(シネマ) | 12〜14 GB | ⚠ 圧迫 | 問題なし |
| バイオハザード レクイエム(Ultra) | 10〜12 GB | ⚠ 設定次第 | 問題なし |
| VALORANT / Apex(競技設定) | 3〜5 GB | 余裕 | 余裕 |
「12GBで足りない」はまだ限られたシナリオですが、2026〜2027年にかけて重量級タイトルが増えるにつれ、12GBは現実的なボトルネックになります。特にCyberpunk 2077やMHワイルズはUltra設定+RT有効時に12GBを超過しやすく、その場面では自動的に設定を落とすか、パフォーマンスが低下します。
RTX 5070でDLSS 4.5を使うと、内部描画解像度が下がるためVRAM消費も連動して減ります。たとえばDLSS Qualityモードでは1440p描画を内部約1080pで行うため、VRAMが厳しいシナリオでも対応しやすくなります。ただしネイティブ品質が欲しいとき、あるいはDLSS非対応タイトルでは12GBの限界がそのまま現れます。
DLSS 4.5 / FSR 4 の効果と「MFG」の破壊力
純粋な描画性能は互角に近いながらも、アップスケーリング技術の差がRTX 5070の最大の武器です。
1440p アップスケーリング適用時(Quality モード)
| タイトル | RTX 5070 DLSS 4.5 Quality | RX 9070 FSR 4 Quality | DLSS向上率 | FSR向上率 |
|---|---|---|---|---|
| Cyberpunk 2077 | 107 fps | 97 fps | +37% | +35% |
| Black Myth: Wukong | 76 fps | 68 fps | +38% | +39% |
| MHワイルズ | 62 fps | 69 fps | +41% | +38% |
| アサシンクリード シャドウズ | 89 fps | 92 fps | +44% | +35% |
アップスケーリング後も、ネイティブ性能の差がある程度維持されます。FSR 4の向上率自体は高く、RX 9070が得意なMHワイルズではアップスケーリング後も逆転は守っています。
DLSS 4.5のマルチフレーム生成(MFG)はRTX 50シリーズ専用機能です。4Kでの実力がわかりやすく、たとえばCyberpunk 2077(4K・RT Off)はネイティブで38fpsしか出ませんが、DLSS Quality + MFG 4x適用で約215fpsになります。RTX 5070を4K運用の「起点」として使いたいなら、MFGは無視できない強みです。一方、1440pメインの用途では元のfpsが高すぎてMFGの効果を感じにくい場面もあります。
消費電力と3年間トータルコスト
GPUの選択は本体価格だけでなく、電気代も含めたトータルコストで考えるべきです。2026年の日本は電気代が高止まり中。RX 9070の省電力性は無視できません。
ゲーム中平均消費電力(実測値)
電気代シミュレーション(1日3時間 / 35円/kWh)
| 期間 | RTX 5070 | RX 9070 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | 約615円 | 約490円 | 125円 |
| 1年間 | 約7,400円 | 約5,900円 | 1,500円 |
| 3年間(買い替え周期) | 約22,200円 | 約17,700円 | 4,500円 |
本体価格差3.5万円+電気代差4,500円=約4万円、RX 9070の方が安くなる計算です。「RTX 5070に4万円余計に払う価値があるか」——それがこの対決の本質的な問いです。
結局どっち?後悔しないGPU選び
12タイトルのベンチマーク、VRAM問題、DLSS 4.5 MFG、消費電力——すべてのデータから導いた結論です。
RTX 5070 が正解の人
- DLSS 4.5 MFGを使って4Kや超高fps環境を将来目指したい
- Cyberpunk 2077・FF14・Spider-Man 2など、NVIDIA最適化タイトルがメイン
- レイトレーシングON・パストレーシングの映像美にこだわりたい
- RTX 50シリーズの最新技術(ニューラルレンダリング等)を一通り使いたい
- DLSS 4.5で実効VRAMを節約しながら使い続けるつもりがある
RX 9070 が正解の人
- Ghost of Tsushima・MHワイルズ・ForzaなどAMD最適化タイトルがメイン
- 16GB VRAMで2〜3年先まで安心して使い続けたい
- 浮いた3.5万円をモニター・SSD・周辺機器に回したい
- 消費電力を抑えて夏場の発熱・電気代を最小限にしたい
- レイトレはOFF派。とにかくラスタライズのfpsを最大化したい
「3.5万円の差額+DLSS MFG」に価値を見出せるかどうか——それがすべてです。
12タイトル平均でわずか3%差という現実は、どちらを買っても1440pゲーミングで不満が出ないことを意味します。RTX 5070の優位性はDLSS 4.5 MFG・レイトレ・NVIDIA最適化の3点に集中しています。一方のRX 9070は「安く・VRAMが多く・省電力」という実用三拍子が揃っており、AMD最適化タイトルではRTX 5070を上回る場面もある。純粋なコスパで選ぶなら、答えはRX 9070です。
まとめ:WQHD対決は「価格+VRAM」で決着
2026年のWQHD帯GPU対決は、どちらを選んでもハズレのない恵まれた世代です。12タイトル平均3%差という数字は「実質互角」を意味します。
RTX 5070が上乗せの価値を発揮するのは、DLSS 4.5 MFGを使った4K運用や、将来のニューラルレンダリング対応タイトルが増えたときです。逆に今すぐWQHDメインで使うなら、16GB VRAMを持つRX 9070の方が数年先まで安心感があります。