Core Ultra 7 265徹底解説|20コアの力と圧倒的ワッパを両立した実力派

2025年12月19日
Core Ultra 7 265徹底解説|20コアの力と圧倒的ワッパを両立した実力派

インテルの新世代CPU「Core Ultra」シリーズの中で、クリエイティブ作業から本格的なゲーミングまでを高い次元でこなす「Core Ultra 7 265」が登場しました。上位のKモデル(265K)ほどの熱量を必要とせず、定格運用での「ワットパフォーマンス(電力効率)」を極めたこのモデルは、多くの一般ユーザーにとって真の最適解となる可能性を秘めています。

Core Ultra 7 265の立ち位置:効率重視のハイエンド

Core Ultra 7 265は、ベース電力65Wという極めて扱いやすい設計でありながら、合計20コアという強力なマルチスレッド性能を備えています。最大の特徴は、従来の「ハイパースレッディング」を廃止し、1コアあたりの処理能力を純粋に強化した新しい「Lion Cove(Pコア)」と「Skymont(Eコア)」の組み合わせにあります。

Core Ultra 7 265の主なスペック

項目 内容
アーキテクチャ Arrow Lake-S (TSMC 3nmプロセス)
コア数 / スレッド数 20コア(8P+12E) / 20スレッド
最大ブーストクロック 最大5.3GHz
L3キャッシュ 30MB
AIエンジン Intel AI Boost (NPU搭載:13 TOPS)
プロセッサー・ベースパワー (PBP) 65W
最大ターボパワー (MTP) 182W
ソケット LGA 1851

ここが凄い!Core Ultra 7 265の3つのメリット

① 圧倒的なワットパフォーマンス

前世代のCore i7-14700などと比較して、同じ作業をこなす際の消費電力が劇的に低下しています。特にゲームプレイ時やエンコード時の「電力あたりの性能」は、インテルのデスクトップCPU史上でも最高クラス。これにより、電気代の抑制だけでなく、PCケース内の発熱も大幅に抑えられます。

② NPU搭載によるAI処理の効率化

デスクトップ向けとして初めて搭載された専用AIエンジン(NPU)により、今後普及が進むAI対応アプリの処理をCPUのメイン演算から切り離して高速化できます。AI背景ぼかしやノイズ除去などを、省電力かつスムーズに行えるのが強みです。

③ 冷却システムのコストを抑えられる

Kモデル(265K)では360mmサイズの本格的な水冷クーラーが推奨されますが、この265(無印)モデルであれば、高品質な空冷クーラーでも十分なパフォーマンスを発揮できます。静音PCを組みたいユーザーや、冷却への追加投資を抑えてその分をグラフィックボードに回したいユーザーに最適です。

パフォーマンスの目安:1440pゲーミングの相棒

ゲーミング性能においては、シングルスレッドの強化によりWQHD(1440p)環境で非常に安定したフレームレートを提供します。ハイパースレッディングの廃止は、一部の古いアプリでは影響があるものの、最新のゲームエンジンではむしろコアの割り当てが効率化され、最小FPS(カクつきの少なさ)の向上に寄与しています。

まとめ|「ちょうどいいハイエンド」を求めるあなたへ

Core Ultra 7 265は、「爆熱」や「爆食い」のイメージを払拭した、新時代のインテルを象徴するCPUです。20コアのパワーを持ちながら65W枠での運用を基本とするこのチップは、B860マザーボードと組み合わせて、静かでパワフルなゲーミングPCやクリエイティブPCを構築したい方に自信を持っておすすめできる1基です。

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執筆者プロフィール

ゲーミングスタイル管理人|自作PC愛好家・ゲーム歴15年超

ゲーミングPC歴は15年以上。初めての自作PCに魅了されて以来、毎年のようにパーツを更新しながら最新のトレンドを追いかけています。現在も現役で自作ゲーミングPCを組み替えながら、より快適でコスパの良い構成を探求中。 当サイト「ゲーミングスタイル」では、初心者にもわかりやすく、でも上級者も満足できるような情報発信を心がけています。パーツ選びや比較記事、トラブル対処法まで、実体験に基づいたリアルな情報をお届けします。