Ryzen 7 8700G 徹底解説【2026年9月版】|クーラー付属版が6,568円安く、9600Xとの差3,532円はiGPU代です
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同じチップでもクーラー付属版が6,568円安く、9600Xとの差はiGPU代です
価格は価格.com「CPU」一覧・同「ビデオカード」一覧・同「メモリー」一覧で2026年9月13日に確認した最安値です。仕様はAMD公式「Ryzen 7 8700G」製品ページ・同「Ryzen 5 8600G」・同「Ryzen 5 9600X」、ソケットのサポート期間はAMD公式ブログ「AM5 Support Through 2029」によります。Cinebench 2024とGeekbench 6のスコアはcpu-monkeyの集計値、内蔵GPUのfpsは公開レビューを集計した目安です。価格は変動するため、購入前にリンク先で確認してください。
目次
価格同じチップなのに、型番で6,568円違います
8700Gを買うとき最初に見るべきなのは性能ではなく型番です。価格.comには8700Gが2つ並んでいて、安いほうにはCPUクーラーが付いています。
| CPU | 実売最安 | コア | 内蔵GPU | 8700G付属版との差 |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 5 8500G Zen 4+Zen 4c | 21,980円 | 6C / 12T | Radeon 740M | 16,432円 安い |
| Ryzen 5 8600G APUの入口 | 27,980円 | 6C / 12T | Radeon 760M | 10,432円 安い |
| Ryzen 5 9600X Zen 5・iGPUは簡易 | 34,880円 | 6C / 12T | 簡易(2CU) | 3,532円 安い |
| Ryzen 7 8700G クーラー付属版・比較の基準 | 38,412円 | 8C / 16T | Radeon 780M | 基準 |
| Ryzen 7 8700G 無印・中身は同じ | 44,980円 | 8C / 16T | Radeon 780M | 6,568円 高い |
8700Gには「BOX」と「BOX With Wraith Stealth Cooler」の2つの型番があり、価格.com最安は44,980円と38,412円。プロセッサーそのものは同じもので、安いほうにクーラーが付いています。型番を確認せずに買うと6,568円を損する形になるので、購入前に商品名の末尾まで見てください。
位置づけ9600Xとの3,532円は、iGPUの代金です
8700Gを評価するときに比べるべきなのは、同じAM5で3,532円安いRyzen 5 9600Xです。8コアと6コアなので8700Gが上に見えますが、実際のスコアはそうなりません。
| CPU | Cinebench 2024 Multi | Cinebench 2024 Single | Geekbench 6 Multi | 実売最安 |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 7 8700G 8C / Zen 4 | 986 pts | 105 | 14,326 | 38,412円 |
| Ryzen 5 9600X 6C / Zen 5 | 978 pts | 133 | 14,418 | 34,880円 |
| Ryzen 5 8600G 6C / Zen 4 | 770 pts | 101 | 11,453 | 27,980円 |
| Ryzen 5 8500G 6C / Zen 4+4c | 742 pts | 101 | 11,063 | 21,980円 |
スペックL3が半分で、PCIeも4.0止まりです
8700Gはノート向けの「Phoenix」ダイを使ったAPUで、通常のRyzenとは設計が違います。妥協点は2つ、L3キャッシュとPCIeです。
| 項目 | Ryzen 7 8700G | Ryzen 5 8600G | Ryzen 5 9600X |
|---|---|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 4(Phoenix) | Zen 4(Phoenix) | Zen 5 |
| コア / スレッド | 8C / 16T | 6C / 12T | 6C / 12T |
| 最大ブースト | 5.1 GHz | 5.0 GHz | 5.4 GHz |
| L3キャッシュ | 16 MB | 16 MB | 32 MB |
| 内蔵GPU | Radeon 780M RDNA 3・12CU | Radeon 760M RDNA 3・8CU | 簡易・2CU 映像出力用 |
| PCIe | 4.0 ×16 | 4.0 ×16 | 5.0 ×16 |
| NPU | 16 TOPS | 16 TOPS | なし |
| TDP / PPT | 65W / 88W | 65W / 88W | 65W / 88W |
| CPUクーラー | 付属 付属版を選んだ場合 | 付属 | 付属なし |
L3キャッシュ16MBは9600Xの半分で、ゲームのフレームレートに効いてきます。PCIeも4.0止まりなので、あとからグラフィックボードを足したときに最新世代の帯域を使い切れません。「あとでグラボを足せばいい」と考えて8700Gを選ぶと、この2点が足を引っ張ります。
iGPURadeon 780Mは、軽いタイトルなら1080pで動きます
8700Gの本体はこのRadeon 780M(RDNA 3・12CU・最大2.9GHz)です。デスクトップCPUの内蔵GPUとしては今も最速で、グラフィックボードなしで1080pが実用になる唯一の選択肢です。
| タイトル 1080p Low・DDR5-6000 | 平均fps | 判定 | 補足 |
|---|---|---|---|
| VALORANT / LoL / CS2 | 100〜140 fps | 快適 | 競技系は余裕をもって動く |
| フォートナイト パフォーマンスモード | 80〜100 fps | 快適 | 描画設定を落とす前提 |
| 原神 | 60 fps 安定 | 快適 | 上限60fpsに張り付く |
| Apex Legends | 55〜70 fps | プレイ可 | 競技志向だと物足りない |
| Cyberpunk 2077 | 40〜50 fps | 条件つき | FSRの併用が前提 |
| モンスターハンターワイルズ | 30〜45 fps | 厳しい | FSRとフレーム生成でぎりぎり |
内蔵GPUはメインメモリを画像用メモリとして使うため、メモリの速度がそのままfpsに直結します。公式対応のDDR5-5200ではなくDDR5-6000以上を選ぶと1割以上変わります。8700Gを選ぶなら、CPUを1つ下げてでもメモリに予算を回すほうが結果が良くなります。グラフィックボードを積む構成では、ここまでメモリ速度に気を遣う必要はありません。
グラボ59,448円足すと、別の世界になります
8700Gの評価は「グラフィックボードを買わない」という前提の上に立っています。その前提が崩れた瞬間、8700Gを選ぶ理由はなくなります。
| 構成 | CPU+GPU | 8700Gとの差 | 1080pの重量級タイトル |
|---|---|---|---|
| Ryzen 7 8700G 単体 グラボなし | 38,412円 | 基準 | Low+FSRで30〜50fps |
| Ryzen 5 9600X+RTX 5060 | 97,860円 | 59,448円 高い | 高設定で快適 |
| Ryzen 5 9600X+RX 9060 XT 16GB | 123,860円 | 85,448円 高い | 高設定で余裕 |
差額はマザーボードやメモリを含めない、CPUとグラフィックボードだけの比較です。59,448円は小さい額ではありません。この差を出せるなら迷わずグラフィックボード構成が正解で、出せない・あるいはケースにグラフィックボードが入らないなら8700Gが正解という、わかりやすい分かれ方をします。9600X側の詳細はRyzen 5 9600X 徹底解説にまとめています。
NPU16 TOPSでは、Copilot+ PCになりません
8700GはRyzen AI NPU(16 TOPS)を積んでいますが、Copilot+ PCの認定要件は40 TOPS以上です。数字が半分以下なので、期待している機能は動きません。
| 項目 | 8700Gでの扱い | 実際の影響 |
|---|---|---|
| Copilot+ PC認定 | 非対応 16 TOPS/要件は40 TOPS | リコールなどのAI機能は使えない |
| Windows Studio Effects | NPUで加速する | ビデオ会議の背景ぼかしが軽くなる |
| ローカル画像生成 | NPU対応のソフトなら動く | 速度は専用GPUに遠く及ばない |
| 購入判断への影響 | ほぼない | NPUを理由に8700Gを選ぶ場面は現状ない |
将来性後継APUは出ておらず、AM5は2029年まで続きます
2024年1月発売のZen 4製品なので世代の古さが気になりますが、2026年9月時点でデスクトップ向けの後継APUは発売されていません。噂は出ているものの、AMDから製品としての発表はありません。
プラットフォーム側は伸びています。AMDはComputex 2026でAM5のサポートを2029年まで延長すると表明しました。いま8700Gで組んでも、マザーボードとメモリは数年先のCPUへ引き継げます。グラフィックボードを足す道も、CPUを載せ替える道も残るという意味では、APU構成の弱点である「行き止まり感」はかなり薄まっています。
AM5が2029年まで続くので、8700Gで組んでおいて予算ができたらグラフィックボードを足すという進め方は成立します。ただし8700GのPCIeは4.0止まりなので、そのときはCPUも一緒に載せ替えるほうが素直です。最初から段階的な拡張を計画しているなら、8700Gではなく9600Xで組んで内蔵GPUで凌ぐという手もあります。
結論グラボを買わないと決めた人のCPUです
- グラフィックボードを買わないと決めている(これが最大の条件)
- 小さいケースで組む(グラフィックボードが物理的に入らない)
- 遊ぶのが競技系・軽量タイトル中心(1080p Lowで100fps前後出る)
- DDR5-6000以上のメモリに予算を回せる(iGPUの速さはここで決まる)
- マルチスレッドの作業もする(8コアで9600Xと並ぶ)
- グラフィックボードを積むなら9600X(3,532円安くシングル27%上)
- 予算を抑えたいなら8600G(10,432円安く、軽いゲームなら足りる)
- とにかく安く内蔵GPUが欲しいなら8500G(16,432円安い)
- 重量級タイトルを高設定で遊びたい(59,448円足してRTX 5060構成へ)
- Copilot+ PCのAI機能が目的(16 TOPSでは要件を満たさない)
言い換えると、8700Gは「グラフィックボードを買わない」という一点で選ぶCPUです。その前提が揺れているなら、3,532円安い9600Xか、59,448円足したグラフィックボード構成のどちらかに寄せたほうが満足度は高くなります。下位APUとの比較はRyzen 5 8600G 徹底解説とRyzen 5 8500G スペック・ベンチマークで扱っています。
製品APUの2択と、グラボを足す場合の組み合わせ
グラボなしで組むAPUの2択
※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
グラフィックボードを積む前提に変わったなら、APUを選ぶ理由はなくなります。同じ予算帯ならこちらの組み合わせです。
8700Gで組む場合、内蔵GPUの速さがメモリで決まるぶん、パーツの優先順位が普通の構成とは変わります。
8700Gで組む基本パーツ


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FAQよくある質問
Ryzen 7 8700Gは型番が2つあり、無印が44,980円、クーラー付属版が38,412円。中身は同じチップで、安いほうにCPUクーラーが付きます。まずここで6,568円が動くので、買う前に商品名の末尾を確認してください。
性能の見方もはっきりしています。Cinebench 2024 Multiは986ptsで、6コアのRyzen 5 9600X(978pts)とほぼ同じ。シングルは105pts対133ptsで27%下で、L3キャッシュも16MBと半分、PCIeも4.0止まりです。それでいて9600Xより3,532円高い。この3,532円はCPU性能ではなくRadeon 780Mに払っていると考えると、判断が一気に単純になります。
Radeon 780Mは1080p Lowで競技系なら100fps前後、Apex Legendsで55〜70fpsという水準です。グラフィックボードを買わないと決めているなら、これを実現できるCPUは8700Gだけ。逆に59,448円を足してRTX 5060構成にできるなら、そちらが快適なのは間違いありません。「グラボを買うか買わないか」の一点で決まるCPUです。下位APUとの比較はRyzen 5 8600G 徹底解説、価格帯ごとの選び方はゲーミングCPU おすすめランキングで確認できます。









