Radeon RX 7000のvBIOS更新は必要?AMDの説明と、SapphireとGIGABYTEの対象確認方法【2026年10月】
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AMDは「メーカーが出した更新は適用を」と説明。ただしGIGABYTEは現在のBIOS系列ごとに更新版が違う
Radeon RX 7000シリーズ向けに、SapphireとGIGABYTEが9月から10月にかけてファームウェア(vBIOS)の更新を出しています。何が直るのかはメーカーの案内に書かれておらず、「自分のカードは更新が必要なのか」が分からないまま止まっている人が多いはずです。
2026年10月12日にAMDが声明を出し、問題を「潜在的なセキュリティ上の脆弱性」と表現したうえで、メーカーがファームウェア更新を提供している場合は適用を推奨しました。AMDが把握する限り、実際に悪用された報告はありません。つまり、メーカーから更新が出ているカードは入れる、出ていないカードは待つ、が答えです。
注意したいのは、対象がGPUの名前では決まらないことです。Sapphireは製品の型番(SKU)の表で、GIGABYTEはモデルとリビジョンに加えて「いま入っているBIOSの系列」で、更新版を分けています。同じRX 7600でも、メーカーが違えば、同じメーカーでも手元の版が違えば、入れるファイルが変わります。
目次
結論メーカー別に、更新するか待つかが決まる
2026年10月13日時点で、更新の配布を確認できたメーカーはSapphireとGIGABYTEです。ドイツのComputerBaseが10月12日にASUS・PowerColor・XFXのサポートページを調べたときは更新が見つかっていません。
AMDAMDの説明で分かったこと、まだ分からないこと
AMDの声明は、ComputerBaseがSapphireに更新の中身を問い合わせた結果として、Sapphire経由で10月12日に届いたものです。読み取れるのは次の4点です。
- 問題は「潜在的なセキュリティ上の脆弱性」で、AMDの把握する範囲では実際に悪用された報告はありません。
- GPUメーカーがファームウェア更新を提供している場合は、適用が推奨されています。
- 修正は一般への公表より前に配られています。ユーザーが更新する時間を確保するためとされています。
- 脆弱性の詳細は、今後AMDが公式に発表する可能性があります。
一方で、脆弱性の種類、深刻度、攻撃に必要な条件、影響を受けるカードの一覧は、10月13日時点で公表されていません。GIGABYTEのサポートページはリリースノートで「AMD-SN-6023」を参照するよう案内していますが、AMDのセキュリティ情報の一覧にはこの項目がまだ載っていません。
「悪用の報告はない」というのはAMD側の説明です。危険がないという意味ではないので、メーカーが推奨する更新を、失敗しにくい条件で入れておく、という判断になります。
対象メーカーごとの対象の決まり方
同じRX 7000でも、対象を決める手がかりはメーカーで違います。まず自分のカードがどの行に当たるかを確かめてください。
| メーカー | 対象を決める手がかり | 配布状況(10月13日時点) |
|---|---|---|
| Sapphire | 製品のSKU(11324-01 など)。公式の対応SKU表と一致するか | RX 7600/7600 XT/7650 GRE/7700 XT/7800 XT/7900 GRE/7900 XT/7900 XTX向けのツールを配布。表にないSKUは将来の更新を待つよう案内 |
| GIGABYTE | モデル、リビジョン(Rev. 1.0/1.1)、いま入っているBIOSの系列 | RX 7600 GAMING OC 8GとRX 7600 XT GAMING OC 16Gのサポートページで修正版を確認 |
| ASUS・PowerColor・XFXなど | 告知待ち | ComputerBaseが10月12日にASUS・PowerColor・XFXのサポートページを調べた時点では、更新なし |
Sapphireの製品ページには、たとえばPULSE RX 7600が「11324-01-20G」と表記されています。対応表の側は「11324-01」の形で載っているため、箱や製品ページのSKUと表を突き合わせるときは、表の記載と先頭の番号が一致するかを見ます。末尾の記号をどこまで省いてよいかの説明は、公式からは確認できませんでした。迷うときはSapphireのサポートに型番を伝えてください。
部品番号の見方や、更新済みかどうかを調べる方法は、Sapphire RX 7000のvBIOS更新の記事で表にしています。
GIGABYTEGIGABYTEは「いまのBIOS系列」に合う更新版を選ぶ
GIGABYTEのサポートページでは、同じモデルに更新版が何本も並んでいます。リリースノートには、各ファイルが「どの版からの書き換え用か」が書かれています。たとえばRX 7600 XT GAMING OC 16G(Rev. 1.0/1.1)の場合、F1〜F2から書き換えるならF3、F10〜F11からならF12、というように、系列ごとに1本ずつ用意されています。
| モデル | いまのBIOS | 入れる更新版(公開日) |
|---|---|---|
| RX 7600 XT GAMING OC 16G Rev. 1.0/1.1 | F1〜F2 | F3(9月30日) |
| RX 7600 XT GAMING OC 16G | F10〜F11 | F12(9月30日) |
| RX 7600 XT GAMING OC 16G | F20〜F22 | F23(9月30日) |
| RX 7600 XT GAMING OC 16G | F30〜F31 | F32(9月30日) |
| RX 7600 XT GAMING OC 16G | F50〜F51 | F52(9月30日) |
| RX 7600 XT GAMING OC 16G | F70〜F71 | F72(9月30日) |
| RX 7600 XT GAMING OC 16G | F80〜F81 | F82(9月18日) |
| RX 7600 GAMING OC 8G Rev. 1.0/1.1 | F80〜F81 | F82(9月30日) |
| RX 7600 GAMING OC 8G | F90〜F91 | F92(9月30日) |
| RX 7600 GAMING OC 8G | FX0〜FX1 | FX2(9月20日) |
| RX 7600 GAMING OC 8G | FY0 | FY1(9月20日) |
| RX 7600 GAMING OC 8G | FZ0〜FZ1 | FZ2(9月20日) |
GIGABYTEはリリースノートで、AMDのVBIOSにセキュリティ上の問題が見つかっており、緩和にはVBIOSの更新と書き込みが必要だと説明しています。ファイルサイズはどれも5.38MBで、Windows用の実行ファイル(.exe)として配布されています。
AdrenalinやGPU-Zが表示するBIOSの番号と、GIGABYTEのF系列を結びつける公式の説明は確認できませんでした。系列が確かめられないまま別の系列用のファイルを書き込むと、カードが起動しなくなるおそれがあります。分からなければ、カードのシリアルとBIOSの表示をGIGABYTEのサポートに伝えて、入れるファイルを教えてもらってください。
RX 7800 XT GAMING OCやRX 7900 XTX GAMING OCなど、上の2モデル以外のGIGABYTE製RX 7000では、10月13日時点で更新版の行を確認できていません。サポートページに行が出るまでは、書き込むものがない状態です。
確認更新するか決めるための4ステップ
- カードのメーカーと正式な型番を確かめます。カード裏のシールや箱、購入履歴に書かれています。BTOパソコンに入っている場合は、AMD Software: Adrenalin Editionの「システム」タブでメーカーを確認できます。
- Sapphireなら公式の対応SKU表で自分のSKUを探します。GIGABYTEなら自分のモデルとリビジョンのサポートページを開き、BIOSの欄に更新版があるかを見ます。
- 対象に入っているなら、Sapphireは手順書、GIGABYTEは自分のBIOS系列に合う更新版のリリースノートを読んでから書き込みます。
- 対象に入っていない、または系列が確かめられないなら、書き込まずにメーカーの告知を待つか、サポートに問い合わせます。
書き込む前の共通の準備は3つです。AMDのグラフィックスドライバーを最新にすること、更新中に電源を落とさないこと、BitLockerを使っているなら一時停止しておくことです。Sapphireの手順書では、Windows 10/11の64ビット、管理者権限、所要時間の目安15〜20分が前提になっています。ドライバーの最新版はAdrenalin 26.9.2の解説記事、BitLockerの回復キーを求められたときの対処はBitLocker回復キーの記事にまとめています。
FAQよくある質問
まとめまとめ|メーカーが更新を出しているカードだけ、型番と系列を確かめて入れる
AMDはメーカーが提供するファームウェア更新の適用を推奨していますが、脆弱性の中身と対象カードの一覧は公表していません。現時点で更新を出しているのはSapphireとGIGABYTEで、対象はGPU名ではなく、SapphireならSKU、GIGABYTEならモデル・リビジョン・いまのBIOS系列で決まります。
対象に入っているカードは、ドライバーを最新にして電源を落とさない環境で更新し、入っていないカードはメーカーの告知を待てば足ります。他社製のカードに別メーカーの更新ファイルを入れることだけは避けてください。
Sapphire製は公式の対応SKU表と、GIGABYTE製RX 7600/RX 7600 XTはいまのBIOS系列に合う更新版と照らし合わせ、一致すれば更新します。一致しない、系列が分からない、他のメーカーのカードの場合は書き込まず、メーカーの告知かサポートの回答を待ちます。AMDは悪用の報告はないと説明しており、慌てて入れる必要はありません。
出典:ComputerBase「Radeon RX 7000: AMD äußert sich zur potenziellen Sicherheitslücke」(2026年10月12日)、SAPPHIRE「Drivers & Firmware」、SAPPHIRE「Radeon RX 7000 Series Graphics Card Firmware Security Update Notice」(PDF)、SAPPHIRE「PULSE Radeon RX 7600 8GB GDDR6」、GIGABYTE「Radeon RX 7600 XT GAMING OC 16G (Rev. 1.0 / 1.1) サポート」、GIGABYTE「Radeon RX 7600 GAMING OC 8G (Rev. 1.0 / 1.1) サポート」、AMD「Product Security」(いずれも2026年10月13日確認)




