Arctic BioniX P12/P14 A-RGBは買いか|10月23日発売2,280円〜、ブリッジモジュールで配線は何本減るか
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2,280円〜、ブリッジモジュールで配線は何本減るのか
出典:ARCTIC BioniX P12 A-RGB製品ページ、ARCTIC BioniX P14 A-RGB製品ページ、ARCTICサポート(取扱説明書)、株式会社サイズ ファン製品一覧。国内価格は株式会社サイズの発表にもとづく市場想定売価(税込)です。
光るケースファンを3枚、4枚と並べると、ファン用の4ピンとA-RGB用の3ピンが1枚ごとに出てきて、ケース内の配線がすぐに混み合います。デイジーチェーン対応のファンでも、ファン間をつなぐケーブルが何本も垂れ下がります。
BioniX P12/P14 A-RGBは、ファン同士を薄いカード型の「ブリッジモジュール」で直接つなぐ方式です。ファンの電源・回転制御とA-RGB信号がこのモジュールを通るので、ファン間にケーブルが要りません。価格は120mmが単品2,280円・3個パック5,980円で、DeepCool FD12 ARGB V2(1,480円)より高く、LIAN LIやNZXTの光るファンより安い位置です。結論として、前面や360mmラジエーターに3枚以上まとめて付けて配線をすっきりさせたい人には買いで、背面1枚だけ交換する人には向きません。
判断の分かれ目は、ブリッジモジュールの仕組みを使い切れる枚数を搭載するかどうかと、マザーボード側のヘッダーが何枚まで耐えられるかです。Arcticの取扱説明書にはA-RGBヘッダーの枚数上限が書かれているので、あわせて確認します。
目次
要点発売日・価格・サイズ違いを先に整理
ラインアップは120mmのP12と140mmのP14、色はブラックとホワイト、それぞれ単品と3個パックです(計8型番)。価格は税込の市場想定売価で、P12が単品2,280円・3個パック5,980円、P14が単品2,480円・3個パック6,580円です。

- 価格(税込)単品2,280円/3個パック5,980円
- 1枚あたり単品2,280円/パック約1,993円
- サイズ・重さ120×120×26mm・194g
- 回転数450〜3,000rpm
- 最大風量76CFM(129m³/h)
- 最大静圧6.7mmH2O
- 消費電流12V 0.34A+A-RGB 5V 0.6A
- 価格(税込)単品2,480円/3個パック6,580円
- 1枚あたり単品2,480円/パック約2,193円
- サイズ・重さ140×140×28mm・256g
- 回転数400〜2,500rpm
- 最大風量110CFM(186m³/h)
- 最大静圧5.4mmH2O
- 消費電流12V 0.39A+A-RGB 5V 0.6A
※数値はARCTIC公式の製品ページ・スペックシートの公称値です。サイズの発表ではP12の最大静圧が6.9mmH2Oと記載されており、ARCTIC公式ページの6.7mmH2Oと食い違っています。ここでは製造元の6.7mmH2Oを載せています。ベアリングは両モデルとも流体軸受(FDB)、ファン用コネクタは4ピンPWM、A-RGB用は3ピン、LEDは1枚16個、保証はARCTIC公式ページで6年です。
3個パックは単品を3枚買うより860円安くなります。P12は6,840円が5,980円、P14は7,440円が6,580円で、差額はどちらも860円です。さらにパックには、離れたファングループをつなぐ「ブリッジケーブル」が入ります(ARCTIC公式の説明ではこのケーブルは3個パックだけの付属です)。
仕組みブリッジモジュールで何が減るのか
ARCTICの取扱説明書によると、単品にも3個パックにも「入力ケーブル」と「ブリッジモジュール」が付属します。入力ケーブルはマザーボード(またはコントローラー)からファン回転の制御・電源とA-RGBの信号を引き込むためのもので、ブリッジモジュールは隣り合うファンを連結して電源とA-RGBを次のファンへ渡す部品です。
- ファン間を結ぶPWMケーブルとA-RGBケーブル(隣り合うファンはカード型モジュールで直結)
- マザーボードに挿す本数。ファン数にかかわらず、入力ケーブル1系統(ファン用4ピン+A-RGB用3ピン)にまとまる
- 向きの迷い。モジュールはリバーシブルで、ポートの矢印を合わせれば固定される
- 先頭の1枚から出る入力ケーブルは残る
- 離れた位置のファンは、3個パックだけのブリッジケーブルが必要
- ラジエーターに付けるネジは付属しない。1枚あたり4本、冷却機器側のネジを使う
つながるのは同じBioniXどうしです。ARCTICの説明では、P12 A-RGBとP14 A-RGBのモジュールとケーブルは互換で、120mmと140mmを混ぜた連結もできます。他社のファンやA-RGBハブ経由の機器とブリッジで連結する前提ではありません。
注意点1本のヘッダーにつなげる枚数には上限がある
配線が1本になるぶん、そのヘッダーに全ファンの電流が集中します。取扱説明書には、マザーボードの仕様を確かめたうえで次の枚数を超えないよう書かれています。
- 定格1A最大3枚
- 定格2A最大6枚
- 定格3A最大9枚
- 定格2A最大3枚
- 定格3A最大5枚
- 注意専用のA-RGBヘッダーに直接接続
A-RGBは1枚あたり5V 0.6Aなので、定格3Aのヘッダーでも5枚が上限です。360mmラジエーターに3枚、前面に3枚、背面に1枚と合計7枚を1系統につなぐ構成は、枚数だけ見て成立しません。系統を分けるか、ファンコントローラーを挟みます。接続を誤ってA-RGBが光らないときの切り分けは、5V 3ピンと12V 4ピンの違いと故障の切り分けにまとめています。
3ピンのファン端子に挿した場合、4ピンPWMの回転数制御はできません。BioniXはファン側が4ピンPWMなので、マザーボードのファン端子が4ピンかどうかも見ておきます。
冷却性能P12 Proとの差と、安い光るファンとの差
ARCTICは、同社の360mm簡易水冷(Liquid Freezer III Pro 360)にRyzen 9 9950X(210W)を載せ、室温24℃で行ったP12 A-RGBとP12 Proの比較を製品ページに載せています。メーカー自身の試験です。
- BioniX P12 A-RGB86.3℃
- P12 Pro84.8℃
- BioniX P12 A-RGB81.7℃
- P12 Pro80.8℃
P12 A-RGBはP12 Proより0.9〜1.5℃高く、冷却性能でProの代わりにはなりません。ARCTICが「P12 Proに近い風量と静圧」と説明する通りで、光らせつつラジエーター用途も使える、という位置づけです。この数値は第三者の計測ではなく、ARCTIC自身の条件での値です。
性能面で一番わかりやすい差は、1,480円のDeepCool「FD12 ARGB V2」との公称値です。FD12 ARGB V2は最大1,900rpm・56.31CFM・1.48mmAq、BioniX P12は最大3,000rpm・76CFM・6.7mmH2Oです。静圧が4倍以上あるので、ラジエーターやメッシュの前面パネルのように空気の通りにくい場所ではP12のほうに分があります。ただし最大値の比較で、同じ騒音に揃えた実測ではありません。
価格比較光る120mmファンを1枚あたりの価格で並べる
国内の光る120mmファンは、1枚あたりに直すと価格帯がはっきり分かれます。パック品は合計額を枚数で割った値です。
- 1枚あたり約1,993円(5,980円)
- 連結カード型モジュールで直結
- 最大風量・静圧76CFM・6.7mmH2O
- 1枚あたり1,480円
- 連結8ピンコネクタのデイジーチェーン
- 最大風量・静圧56.31CFM・1.48mmAq
- 1枚あたり約3,493円(10,480円)
- 連結スライド式デイジーチェーン
- 単品価格3,480円
- 1枚あたり5,980円
- LED32個(3ゾーン制御)
- 注意CAMの全機能はControl Hubが必要
※BioniXは株式会社サイズの市場想定売価(税込)、ほかは各製品の発売時の市場想定売価です。実売価格は店舗で変わります。DeepCoolの詳細はFD12 ARGB V2の記事、LIAN LIはUNI FAN SL FLEX・CL FLEXの記事、NZXTはUltra RGBの記事で扱っています。
価格だけならFD12 ARGB V2が最安です。BioniXは約500円高いぶん、静圧に余裕があり、モジュールで配線が減ります。BioniXはマザーボードのA-RGB端子につなぎ、SignalRGBでほかの対応機器と同期できます。NZXTのようにControl Hubが要る構成にはなりません。
判断買う人・見送る人
- 前面や天面に3枚以上並べ、ファン間のケーブルを無くしたい人
- 240/360mmラジエーターに載せ、静圧のある光るファンを探している人
- 3個パックで1枚約2,000円に収めたい人(P12は5,980円、P14は6,580円)
- 背面など1枚だけ替える人(連結の利点が働かない。安さならFD12 ARGB V2)
- 冷却性能を最優先する人(ARCTIC自身の試験でもP12 Proのほうが低温)
- A-RGBヘッダーが1つで、合計6枚以上を同じ系統にまとめたい人
疑問解消よくある質問
購入先比較対象のFD12 ARGB V2と、安く光らせたい人向けの3個セットの購入先
BioniXは10月23日の発売前で、購入先のページはまだありません。背面1枚だけの交換など、連結が要らない用途で安く光らせたい場合は、比較したDeepCoolのFD12 ARGB V2か、3個セットでも2,000円前後のThermalright TL-C12CW-S ARGBが選べます。
総括まとめ|3枚以上並べるなら買い、1枚だけなら他で足りる
BioniX P12/P14 A-RGBは、ファン間を結ぶケーブルをブリッジモジュールで無くせるのが最大の特徴です。P12は単品2,280円・3個パック5,980円、P14は単品2,480円・3個パック6,580円で、3個パックは1枚あたり約2,000円になります。
3枚以上を並べる前面・天面・ラジエーターでは買いです。一方、冷却性能はARCTIC自身の試験でもP12 Proに及ばず、背面1枚だけの交換なら安いFD12 ARGB V2で足ります。つなぐ枚数はヘッダーの定格に収まるか確かめてから選びます。




