『MOLTYN』無料体験版の必要スペック|内蔵GPUで動く?「GPUよりCPU」の理由とNoitaとの違い【10月6日22時配信】
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内蔵GPUで動く?「GPUよりCPU」の理由とNoitaとの違い
オーストラリアの個人開発スタジオHingston Digitalが作る物理サンドボックス『MOLTYN』の無料体験版が、2026年10月6日22時(日本時間)にSteamで配信されます。岩・水・溶岩・氷・金属の1ピクセルずつが物質として動くゲームで、動作環境で重視されているのもGPUではなくCPUです。グラボの無いノートPCやSteam Deckでも遊べるのかが気になるところです。
GPUの要求は軽く、最低はGeForce GTX 750 Ti/Radeon RX 460、推奨でもGTX 1050/RX 560かIris Xeです。Intel UHD 620のような内蔵GPUも「フレームレートが下がる場合はあるが動作する」扱いです。一方でCPUは最低4コア2.5GHz、推奨は6コア以上(Core i5-10400/Ryzen 5 3600)で、ここ数年のゲーミングPCならGPUよりCPUのコア数を見れば足ります。
分かれ目はCPUです。4コア4スレッドの古いデスクトップや、Iris Xeを積んでいてもCPUが4コアの薄型ノートは推奨に届きません。溶岩や水を大量に流して街を崩したときに重くなるかは手元のPCで変わるので、無料の体験版で動きを見てから、11月12日の早期アクセス(9.99ドル)を買うか決めるのが確実です。
目次
ゲーム概要MOLTYNは街ごと物理演算するスーパーヒーローゲーム
主人公は、火山をのぞき込みすぎて火口に落ち、大地の力をすべて手に入れてしまった火山学者です。レーザー、重力、水、溶岩、嵐、凍結、そして核爆発まで使えるヒーローになりますが、ゲームの中心は能力そのものより能力を使った結果が世界にそのまま残ることにあります。
画面に映る岩・砂・水・溶岩・蒸気・氷・金属は、すべて物質として計算されています。溶岩が海に届けば蒸気を上げて黒曜石に固まり、塔の根元を切り取れば上の階が自重で押しつぶれるように崩れます。道路に水を流すと、水は床を1階ずつ抜けて下へ回り込みます。決められた演出は無いので、同じ経過をたどる災害は2つとありません。

物理演算はUnityやUnreal Engineの機能ではありません。Hingston Digitalは公式サイトでエンジンを「自社製のシミュレーションエンジン、ミドルウェアなし」としており、創業者のAndrew Hingston氏がエンジンとゲームの両方を書いています。Hingston氏はソフトウェアとインフラの開発に約20年携わってきた人物です。キャラクターとキーアートはAlex Hingston氏、音楽はBeatscribeが担当していますが、プログラムは1人で作っています。
体験版体験版で遊べる4つのミッションと火山島のサンドボックス
Steamの体験版ページに載っているストーリーミッションは次の4本です。どのミッションも最後に成績表が出て、その先頭に来るのは敵を倒したかではなく街がどれだけ残ったかです。怪獣を倒すために街ごと吹き飛ばせば、勝っても成績は落ちます。
| ミッション | 内容 |
|---|---|
| AFTER HOURS | 港湾地区の地下に潜む敵から街を守り、地中へ掘り進んで司令ユニットを倒す |
| KAIJU ATTACK! | 防波堤から上陸する「歩く噴火」の巨大怪獣と戦う。シールドを支える護衛を先に倒し、街をレーザーで焼かれる前に止める |
| SHADOW MOLTYN | 火山から追ってきた、自分と同じ能力を持つ分身と戦う |
| STARFALL | 街に降り注ぐ隕石を砕き、ビル街を守る |

ミッションとは別に、火山島を自由に壊せるサンドボックスがあります。最初は壊せるオフィスの一室から始まり、壁の画面で主人公が自分の能力を紹介する場面がそのまま操作説明になります。島には斜面の町と港、灯台、電車の走る地下鉄まであり、制限時間も失敗も無く、島はいつでも元に戻せます。空から来る敵や地上の敵は出現のオン・オフを切り替えられます。
使える能力はレーザー、重力、水、溶岩、嵐、凍結、核爆発の7種類です。製品版の能力は8種類で、1つは体験版に入っていません。プレスキットと国内向けの発表では、上の4本に月面での任務を加えた5本のミッションと、2つ目のサンドボックス「Blank Canvas」、NPC・乗り物・素材を置けるサンドボックスエディターも体験版に入るとしています。

日本語はインターフェースと字幕に対応しており、Steamの体験版ページでも日本語を含む9言語が表示されています。コントローラーはメニューまで含めて全面対応で、ゲームパッドが推奨されています。画面の揺れの調整、閃光の強さと点滅の速さを抑える設定、ダメージの補助、色覚に配慮した危険表示の配色、UIの拡大も用意されています。体験版でF2キーを押すと、開発者へ直接不具合を送れます。
動作環境MOLTYNの必要スペックと推奨スペック
体験版と製品版の最低動作環境は同じです。最低・推奨のどちらにも、追記事項として「世界はリアルタイムの物理シミュレーションなので、GPUよりCPUが重要」とあります。
| 項目 | 最低動作環境 | 推奨環境 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 64bit | Windows 10/11 64bit |
| CPU | 4コア 2.5GHz(Core i5-4460/Ryzen 3 1200) | 6コア以上 3.0GHz(Core i5-10400/Ryzen 5 3600) |
| メモリ | 8GB | 16GB |
| GPU | GeForce GTX 750 Ti/Radeon RX 460相当以上。内蔵GPU(Intel UHD 620など)も動作するがフレームレートが下がる場合あり | GeForce GTX 1050/Radeon RX 560、または最近の内蔵GPU(Iris Xe) |
| ストレージ | 1GB | 1GB |
| ネットワーク | 記載なし | ブロードバンド接続 |
要件・言語・Steam Deckの表示は2026年10月6日時点のSteamのストアページと体験版ページ。配信日時と体験版の内容はHingston Digitalのプレスリリースと公式プレスキット、エンジンと開発体制はHingston Digital公式サイトとプレイテストのお知らせ、Noitaについての開発者の発言はRedditの投稿、比較したゲームはNoitaの公式サイトとTeardownのストアページによります。
最低GPUのGTX 750 Tiは2014年、RX 460は2016年のグラボで、推奨のGTX 1050も2016年発売です。2026年の新作としてはGPUの要求がかなり低く、最近のゲーミングPCならGPUで困ることはまずありません。
CPUは事情が違います。最低のCore i5-4460とRyzen 3 1200は4コア4スレッド、推奨のCore i5-10400とRyzen 5 3600は6コア12スレッドです。推奨がクロックより先に「6コア以上」とコア数で書かれているので、コア数の多いCPUほど余裕が出る作りと読めます。ただし、どの処理を何スレッドで回しているかは公開されていません。
CPUGPUよりCPUが重要と書かれている理由
一般的な2Dゲームでは、背景のビルは「絵」で、壊れる場面も用意されたアニメーションです。MOLTYNでは画面の岩や水の1ピクセルずつが物質なので、毎フレーム「下が空いていれば落ちる」「水に触れた溶岩は蒸気と黒曜石になる」「支えを失った部分は崩れる」といった判定を繰り返します。この計算はCPUの仕事で、GPUはその結果をピクセルアートとして描くだけなので、描画の負荷は軽く済みます。

計算量は、動いている物質の量で大きく変わります。静かな島を飛んでいるときと、溶岩と水を街に流し込んで何棟もビルを崩した直後とでは、1フレームで処理する量がまるで違います。CPUに余裕が無いPCでは、ふだんは快適でも大きな破壊を起こした直後だけフレームレートが落ちる形で表れやすくなります。
同じくピクセル単位の物理で知られる『Noita』でも、水は液体として流れ、気体は上へ昇り、砂は積もり、化学反応・電気・熱も簡略化して計算されています。そのために作られたのが自社製の「Falling Everything Engine」です。ピクセル物理のゲームでは、描画より世界の計算のほうが重くなりやすいわけです。
Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開き、「パフォーマンス」の「CPU」を選ぶと、右下に「コア」と「論理プロセッサ数」が出ます。コアが6以上なら推奨のコア数を満たします。体験版で解像度や画質を下げてもフレームレートが上がらず、大きな破壊の直後だけ落ちるなら、GPUではなくCPU側が足りていません。
CPU使用率の数字だけで判断すると見誤ることがあります。全体の使用率が低くても、1つのコアが張り付いていればCPUが足を引っ張ります。見分け方はゲーム中のCPU使用率30%でもCPUボトルネックになる理由で詳しく扱っています。
PC別の目安内蔵GPU・ノートPC・Steam Deckで遊べるか
公式の要件から、手元のPCがどこに当てはまるかを整理すると次のとおりです。フレームレートの目安は公開されていないので、どの環境でも体験版で確かめるのが確実です。
| 手元のPC | 公式要件との関係 | 体験版で見るところ |
|---|---|---|
| 6コア以上のデスクトップ Core i5-10400/Ryzen 5 3600以降 | 推奨を満たす。GPUはGTX 1050以上ならよい | 大規模な破壊の直後もフレームレートを保てるか |
| 4コア4スレッドの旧型 Core i5-4460/Ryzen 3 1200相当 | 最低ライン | 溶岩や水を大量に流したときの落ち込み |
| Iris Xe搭載の薄型ノート | GPUは推奨に入る。ただし第11世代のCore i5-1135G7などは4コアで、CPUは推奨に届かない | ACアダプターをつなぎ、電源モードを「最適なパフォーマンス」にして試す |
| UHD 620搭載のノート | 最低のGPUに届かないが、公式は「動作するがフレームレートが下がる場合あり」 | 解像度を下げて、遊べる重さに収まるか |
| Steam Deck | CPUは4コア8スレッド。開発元は「快適に動作」と案内 | Valveの互換性判定は未判定(10月6日時点)。体験版で動きを確かめる |
ノートPCは、バッテリー駆動のときにCPUのクロックを下げる設定になっていることが多く、MOLTYNのようにCPUの計算量で重さが決まるゲームでは差が出やすくなります。内蔵GPUでどこまでゲームが動くかの全体像は、内蔵GPU最強はどれ?グラボなしでゲームは動くのかで機種ごとに比べています。
Steam Deckについては、国内向けの発表が「体験版はSteam Deckでも快適に動作」とし、Hingston Digitalの公式サイトもWindowsとSteam Deckを最初の対応機種に挙げています。一方、Steamストアの互換性表示はまだ付いていません。開発元が動作を確かめていることと、Valveが「確認済み」「プレイ可能」を付けることは別の手続きなので、表示が無いことは動かないことを意味しません。
比較NoitaやTeardownとの違い
「すべてのピクセルが物理演算で動く2Dゲーム」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは『Noita』でしょう。3Dで建物を壊すゲームなら『Teardown』が代表格です。見た目や破壊の手触りは似ていても、遊びの軸と要求スペックははっきり違います。
| 項目 | MOLTYN | Noita | Teardown |
|---|---|---|---|
| 見た目 | 2Dピクセル | 2Dピクセル | 3Dボクセル |
| 遊びの軸 | 大地の能力で街を守るヒーロー | 自作の魔法で地下へ潜るローグライト | 建物を壊して近道を作る強盗ミッション |
| 失敗の扱い | ミッションは街の被害で採点。サンドボックスは失敗なし | 死ぬと最初からやり直し | 警報が鳴ったら時間内に脱出 |
| 最低CPU | 4コア 2.5GHz | デュアルコア(Intel i5以上) | 4コア |
| 最低GPU | GTX 750 Ti。内蔵GPUはフレームレート低下の場合あり | VRAM 512MB・OpenGL 3.0 | GTX 1060(VRAM 4GB)。内蔵GPUは非対応 |
| 発売 | 早期アクセス 2026年11月12日 | 2020年10月15日 | 2022年4月21日 |
Noitaは、死ぬと最初からやり直しになるローグライトです。呪文を組み合わせて自分だけの杖を作り、毎回形の変わる地下世界へ潜っていきます。MOLTYNは最初から強大な能力を振り回せるヒーローものなので、ゲームの緊張感の質がまったく違います。MOLTYNで手ごわいのは敵より自分の能力が街に与える被害です。
Teardownは、壊せる3Dボクセルの世界で、壁や建物を壊して近道を作りながら強盗をこなすゲームです。最低GPUがGTX 1060で内蔵GPUは非対応と、3Dの描画にGPUを使います。MOLTYNはGPUの要求がずっと低い代わりに、流体・熱・凍結といった物質の状態変化が遊びの前面に出ています。
開発者のHingston氏は2026年8月30日、Noitaのコミュニティに投稿された紹介スレッドで「Noitaは一度も遊んだことがなく、最初のトレーラーを出して比べられるまで知らなかった」と書き込んでいます。発想は近くても、Noitaを下敷きにしたゲームではありません。ピクセル物理を工場の自動化に使ったゲームなら、サンダストリーは買い?「Noita×Factorio」工場自動化ゲームを検証があります。
早期アクセス11月12日の早期アクセスは9.99ドル、体験版との違い
製品版は2026年11月12日にSteamで早期アクセスを始めます。価格は9.99ドルで、日本円の価格はまだ出ていません。体験版との違いは次のとおりです。
| 項目 | 無料体験版(10月6日) | 早期アクセス(11月12日) |
|---|---|---|
| ストーリー | 4本(発表では月面を含む5本) | 全18本のうち最初の10本。最初の怪獣戦を含む |
| サンドボックス | 火山島(発表ではBlank Canvasを含む2種類) | 全ステージを開放した6種類のワールド |
| 能力 | 7種類 | 8種類 |
| レベルエディター | なし | 「CREATE」。Steamワークショップで共有できる |
| 対戦 | なし | ローカル対戦(VSモード、対戦サンドボックス) |

CREATEは、地形や水、溶岩を1ピクセル単位で塗り、骨組みのある建物を建てて、応力の表示で崩れないかを確かめられるエディターです。敵や目標を置いた自作ミッションも作れます。残り8本のミッションは2027年2月にかけて順次追加され、1.0で全ストーリーと家庭用ゲーム機版が加わる計画です。
注目度も数字に出ています。最初のトレーラーが話題になってウィッシュリストは1万件を超え、現在は約2万1,000件です。9月の週末に開いたSteamプレイテストには約3,500人が参加し、アンケートでは回答者の多くが楽しさを10点中8点以上と答えています。ただしこれは開発元が集めたアンケートで、発売後のSteamレビューとは別物です。Steamでサンドボックス系が売れやすい背景はSteamでサンドボックス・シミュレーションはなぜ強い?にまとめています。
体験版は10月19日から26日の「Steam Next Fest」にも出展されます。
向き不向きMOLTYNが向いている人と合わない人
- 「これをやったら世界はどうなるか」を試すのが好き
- グラボの弱いPCやノートで遊べる新作を探している
- 『Noita』の物理は好きだが、死んでやり直すのは苦手
- 9.99ドルの早期アクセスを買う前に重さを確かめたい
- Noitaのような高難度のローグライトを求めている
- 4コア4スレッドのCPUで、大規模な破壊を快適に遊びたい
- 3Dで建物を壊す手触りを求めている(Teardown向き)
- 完成したストーリーをまとめて遊びたい(全18本は1.0で揃う)
おすすめMOLTYNを快適に遊べるPC
MOLTYNの推奨はGPUよりCPUに重心があります。グラボを増強するより、6コア以上のCPUを積んだPCを選ぶほうが効きます。1台はグラボ付きで他の新作も遊べる構成、もう1台はグラボなしでも推奨を超える小型機です。
FAQよくある質問
まとめMOLTYNはグラボよりCPUのコア数で快適さが決まる
『MOLTYN』は、岩・水・溶岩・氷・金属の1ピクセルずつを物質として計算するスーパーヒーローの物理サンドボックスです。エンジンは市販のものではなく、Andrew Hingston氏が1人で書いた自社製です。
要求GPUは最低GTX 750 Ti、推奨GTX 1050かIris Xeと軽く、UHD 620のような内蔵GPUも「フレームレートが下がる場合はあるが動作する」扱いです。重さを左右するのはCPUで、推奨は6コア以上です。4コアの旧型デスクトップや薄型ノート、Steam Deckで遊ぶなら、大きな破壊を起こしたときの動きを体験版で見ておくと、早期アクセスを買うかの判断がつきます。
体験版は10月6日22時からSteamで無料、日本語対応です。GPUは古めでも足り、見るべきはCPUのコア数で推奨は6コア以上です。早期アクセスは11月12日に9.99ドルで、ストーリー10本・ワールド6種類・エディター・ローカル対戦が入ります。



