元PS幹部レイデン氏がディスク終了に懸念|物理版購入者の「2割」は何を意味するか
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物理版購入者の「2割」は、何の割合なのか
出典:VGC「If you don’t own it, what are you buying? Former PlayStation boss says dropping discs is a significant brand hit」、PlayStation.Blog(日本語)の公式発表
PlayStationの新作ディスク生産が2028年1月以降に終わる件で、元PlayStation幹部のショーン・レイデン氏が「物理版を買う人たちはとても大切な2割だ」と、ソニーの判断に異を唱えました。ディスクで買ってきた人にとっては、自分の買い方が軽く扱われているのかが気になるところです。
先に整理すると、レイデン氏の発言は元幹部の意見であり、ソニーの方針や公式データではありません。方針自体は2026年7月1日にソニー・インタラクティブエンタテインメントが公式に発表済みで、今回の発言で変わったことはありません。
氏の「2割」は人数についての概算で、ソニー決算の「ダウンロード比率82%」は販売本数の割合です。この2つは別の物差しで、並べて「やはり2割いる」とは言えません。
目次
要点レイデン氏は何を言ったのか
VGCが紹介したポッドキャスト「The Expansion Pass」で、レイデン氏はダウンロードの手軽さを認めつつ、物理版を買う層はもっとも忠実なプレイヤーだと述べました。デジタル専用になると「所有」ではなく「アクセス」を買うことになり、それがブランドの大きな打撃になりうる、というのが主張です。氏自身はこの決定に反対だと明言しています。
報道から確認できる氏の発言は、次のとおりです。
- ダウンロードは便利。「ゲームをダウンロードするのは、リビングを横切ってディスクを入れるより楽だ」という趣旨
- プレイヤーの約8割がダウンロード、約2割がそうではない、というのが氏の見立て。ただし正確な内訳は分からないとも述べている
- その2割は「とても重要」で、2本買って1本を未開封で保管するような熱心な人が含まれる。コミックのコレクターに近い
- 「売れないものは所有していないのと同じ」という考えから、デジタル専用は「所有」ではなく「アクセス」を買う形になる
- ソニーの内部事情は知らず、コスト管理と利益確保が背景ではないかと推測している
最後の点が大事で、氏は2019年にソニーを離れており、決定の財務的な理由は知らないと自分で断っています。「ブランドが傷つく」も、すでに起きた損害ではなく、氏が懸念している将来の見通しです。
数字の読み方「2割」と「82%」は同じものを数えていない
物理版の存在感を語るとき、2つの数字が混ざりがちです。
- 約2割(物理版):レイデン氏の概算。氏が想定するプレイヤーの層で、正確な内訳は不明と本人も述べています
- 82%(ダウンロード):ソニーの2026年度第1四半期決算資料の数字。PS4・PS5向けフルゲームの販売本数に占めるダウンロード版の割合です
82%の残りは約18%で、氏の2割と近い値に見えます。ただ、前者は「何人が物理版を買うか」の話、後者は「何本が物理版か」の話です。熱心な人が1本のゲームを2本買えば、人数の割合より本数の割合のほうが大きく出ます。逆に、たまにしかゲームを買わない人が多ければ、本数に占める割合は人数より小さくなります。つまり「物理版を選ぶ人が全体の2割」とは、公式データからは言えません。
氏の発言を読むうえでは、この物差しの違いだけ押さえておけば十分です。
公式の方針変わっていないことと、手元のディスク
公式発表の内容は、レイデン氏の発言の前後で変わっていません。PlayStation.Blogでは、2028年1月以降にPlayStationコンソール向けに発売されるすべての新作ゲームについて、ディスク版の生産を終了するとされています。該当する新作は、PlayStation Storeと販売店でのダウンロード版のみの提供です。
一方で、「すでに発売済みのタイトルや、2028年1月より前にディスク版として発売されるタイトルには影響はありません」とも明記されています。いま持っているディスクが使えなくなる話ではありません。
- 手元のディスク版ソフトがそのまま遊べること
- 2028年1月より前に発売されるディスク版
- 公式の方針(2026年7月1日の発表のまま)
- 2028年1月以降の新作を、箱やディスクとして所有できなくなる
- 売れない形式では「所有」ではなく「アクセス」になる
- コレクターの離反によるブランドへの影響(氏の見通し)
この発言を受けて、ソニーが方針を見直すといった発表は出ていません。2028年1月までは1年以上あり、いまの時点で急いでソフトの買い方を変える必要もありません。
コレクターの立場「所有」と「遊べるか」は別の問い
氏の主張で見落としたくないのは、「売れない=所有していない」という考え方です。ディスクなら中古店やフリマで手放せますが、ダウンロード版は基本的にそれができません。コレクションとして並べる楽しみや、未開封で保管する楽しみも、デジタルでは成り立ちません。
ただし、ここで言う「所有」は氏の考え方です。日本の法律上の所有権やライセンスの扱いを論じたものではなく、記事としてもそこは断定しません。実際にプレイするだけなら、ダウンロード版でも購入したタイトルはライブラリに残ります。
大事なのは、ディスクを持つことと、追加ダウンロードなしで遊べることは別の話だという点です。ディスク版でも、パッチや追加データのダウンロードが必要になるソフトは珍しくありません。保存を重視する場合は、収集と保存を分けて考えておくと、あとで困りません。
どうすればいいいまやること・やらなくていいこと
- 慌てて買い込まない:2028年1月までは通常どおりディスク版が出ます。発表だけで価格が動くとは限らず、買い急ぐ根拠も確認できていません
- 手元のディスクはそのまま使える:対象は2028年1月以降の新作のみです
- 残したいタイトルは今のうちに決めておく:2028年より前にディスクで出るソフトは、ディスク版を選べます
- 2028年以降の買い方は未確定:販売店でどんな形で取り扱われるかは、今後の発表待ちです
公式の経緯は、7月の発表、決算説明会でのCFOの発言、延期の噂への反論と、それぞれ別の記事にまとめてあります。方針の細部を確かめたいときは、そちらが早道です。
FAQよくある質問
レイデン氏の発言でソニーの方針は変わりますか?
現時点で、方針の変更や見直しの発表はありません。氏はすでにソニーを離れた立場で、発言は意見の表明です。
物理版を買う人は本当に全体の2割ですか?
「2割」はレイデン氏本人が内訳は分からないとした概算です。ソニーの決算が示すのは、販売本数に占めるダウンロード版の割合(82%)で、購入者の人数比ではありません。
手元のPS5のディスクは使えなくなりますか?
使えなくなりません。公式発表で、すでに発売済みのタイトルと2028年1月より前にディスク版で発売されるタイトルは影響を受けないと明記されています。
まとめまとめ|発言は意見、方針は公式発表のまま
レイデン氏の発言は、物理版の購入者を大切にすべきだという元幹部の意見です。ソニーの公式方針は2026年7月1日の発表から変わっておらず、手元のディスクにも影響はありません。
氏の「2割」は概算で、公式の82%は販売本数の割合です。人数と本数を混ぜず、2028年1月以降の買い方は続報を待つのが現実的です。




