インディーゲームは儲かる?Steam新作の6割は売上300ドル以下、パブリッシャー「取り分90%」を契約130件超の相場と比べる【2026年】
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Steam新作の6割は売上300ドル以下。パブリッシャー「取り分90%」を契約130件超の相場と比べる
2人で開発した『めっちゃカメレオン』は、Steamで発売から63日で2000万本を売りました。こうしたニュースを見ると、個人でもゲームを作れば稼げる時代になったように見えます。ところが2026年9月、日本の個人開発者から聞こえてきたのは逆の話でした。パブリッシャー(販売・宣伝を担う会社)から「開発費負担なし・宣伝のみで、パブリッシャー側90%」という条件を提示された例と、1年4か月も契約を先延ばしにされたうえで断られた例です。
結論から書くと、インディーゲームで儲かるのはごく一部です。2023年半ばから3年間にSteamで出た約5万3,600本を調べた推計では、上位1%の作品が売上の約94%を占め、レビューが1件以上付いた作品でも売上の中央値は約300ドル(約4.7万円)でした。そしてパブリッシャーの取り分には相場があります。130件超の契約を集めたデータでは、開発資金の前払いがない契約で開発者の取り分は平均67.9%です。宣伝のみで開発者10%という条件は、この平均の約7分の1です。
パブリッシャーと組むかどうかの分かれ目は、配分の数字よりも「何を引いた残りの何%か」「前払い金をどう回収するか」「IPと契約期間がどうなるか」です。声をかけられた段階で、契約の時期と判断の基準を相手に書面で出してもらうことが、時間を失わないための最初の手になります。
目次
要点まず押さえたい3つの数字
Steam新作はレビューが付いた作品でも推計売上の中央値が約300ドルで、上位1%が全体の約94%を占めます。パブリッシャー契約の開発者取り分は、前払いありで平均57.9%、前払いなしで平均67.9%です。宣伝だけで開発者10%の条件だと、自分で売るのと同じ手取りを得るには10倍売る必要があります。
現実売上の約94%は上位1%の作品に集まる
インディーゲームが儲かるかどうかを考えるとき、最初に見ておきたいのは平均ではなく分布です。2023年7月から2026年7月までにSteamで発売されたゲーム53,597本を全数調べた推計では、売上の偏りが次のようになっていました。
| 指標 | 数字 | 意味すること |
|---|---|---|
| 上位1%の作品の売上シェア | 約94% | 残り99%の作品で、売上の約6%を分け合う |
| 上位10本の売上シェア | 約62% | 3年間の全作品の売上の6割超が、わずか10本に集まる |
| レビュー1件以上の作品の売上中央値 | 約300ドル(約4.7万円) | 定価ベース・Steamの手数料を引く前の金額 |
| レビューが1件も付かない作品 | 約28% | 売上がほぼ測れない水準 |
この推計は「レビュー数×30本×定価」で販売額を見積もる方法によるもので、桁が合う程度の精度です。それでも、レビューが付かない28%と、中央値以下の作品を合わせると、全体の6割以上が売上300ドル前後かそれ以下に収まる計算になります。円にすると数万円で、開発にかけた時間に見合う額ではありません。
Steamでゲームを売る入口そのものは安く、1作品の登録料は100ドル(約1.6万円)です。この登録料は返金されませんが、Steamストアとゲーム内購入の売上(調整後総収益)が1,000ドルに届くと、その後の支払いで戻ってきます。中央値の約300ドルでは、この1,000ドルにも届きません。半数を超える作品は、登録料すら取り戻せない計算です。
作品の数も増え続けています。同じ調査では、生成AIの使用を開示していない新作は月約1,030本から約1,320本に、開示した新作は月十数本から約530本に増えました。月ごとのリリース数の伸びのうち6〜9割は、生成AIを使った作品が占めています。作れる人が増えた分、見つけてもらうことは難しくなっています。AIを使った作品の売上の内訳はSteam新作の約31%が生成AI利用を開示した3年間の全数調査で詳しく扱っています。
落差2000万本と中央値300ドルは同じ市場で起きている
『めっちゃカメレオン』は、LEMORION氏とはがねいろ氏の2人が作ったオンラインのかくれんぼゲームです。2026年6月10日(日本時間)にSteamで発売され、価格は790円、63日目の8月12日に2000万本を超えました。Steamでの開発元と販売元はどちらも開発者本人のアカウントで、外部のパブリッシャーを通さない自主販売です。
見落とされやすいのは、同じ開発者のそれまでの作品です。Steamで出した有料作品はどれも、レビューが数十件にとどまっていました。
| 作品 | Steam発売日 | 価格 | Steamレビュー数 |
|---|---|---|---|
| ペンギンホテル2 | 2025年3月27日 | 1,200円 | 50件 |
| デスバーガー | 2025年8月5日 | 800円 | 70件 |
| LINK Penguins | 2026年4月6日 | 790円 | 35件 |
| めっちゃカメレオン | 2026年6月10日 | 790円 | 9万197件 |
レビュー数は2026年10月4日時点です。同じ2人が同じ価格帯で出しても、レビュー数は35件から9万件超まで、2,500倍以上開きました。2000万本のヒットは、中央値付近の作品を出し続けた先で起きています。ヒットの理由と値付けは『めっちゃカメレオン』はなぜ2000万本売れたのかで分解しています。
この例は、パブリッシャーがいなくても大ヒットは起こりうることも示しています。逆に言えば、パブリッシャーと組めば売れるわけでもありません。パブリッシャーと組む価値は、その会社が自分では届かない売上を上乗せできるかどうかで決まります。
事例2026年9月に公表された2件のパブリッシャー問題
9月上旬、日本の個人開発者2組が、パブリッシャーとのやり取りをXで公表しました。どちらもパブリッシャーの社名は明かしていません。どちらも開発者側が公表した経緯で、社名が伏せられているため相手側の言い分は分かっていません。
宣伝のみで「パブリッシャー90%、開発側10%」
和風ダークファンタジーのアクションRPG『Gear Notes -ogre slayer-』を制作中のGraphicLatteは、9月8日の投稿で、制作を始めて間もない頃に初めてパブリッシャーから受けた提示を明かしました。条件は、開発費の負担なし・宣伝のみで、取り分はパブリッシャー90%、開発側10%です。
GraphicLatteは自分たちで計算も示しています。売上が100万円なら、Steamの手数料約30%を引いて残りは約70万円。その90%をパブリッシャーに渡すと、手元に残るのは約7万円で、ここから開発費を賄うことになります。当時は業界の知識がなく「これが普通なのかな」と思っていた部分もあったといい、話は交渉中に先方と連絡が取れなくなって流れました。
「来月には契約」が1年以上続いて破談
ローグライク・コマンドバトルRPG『Dungeon Overdose』を個人で開発するSHIGEFUSA.WORKSは、9月6日の投稿で、約1年4か月にわたるパブリッシング交渉の経緯を公表しました。本業の合間に開発を続けている個人開発者です。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2025年5月 | 東京ゲームダンジョン8に初出展し、パブリッシャーから声がかかる。ウィッシュリスト数・発売時期・開発の進み具合を共有し、売上配分の話も進む |
| 2025年7〜8月 | 当初の契約予定。パブリッシャー側の都合でお盆明けに延び、次の打ち合わせで「9月に契約」に |
| 2025年9月以降 | 「来年1月には必ず契約する」と言われる。新しいキービジュアルが必要と言われ、イラストレーターに発注 |
| 2026年1〜4月 | 毎月「来月には契約しましょう」。契約を前提に、ゲームの新情報の公開を控える |
| 2026年5月 | 求めに応じてイベントに出展するが、2日間の会場で担当者と顔を合わせず、連絡もない。打ち合わせでは「6月には契約しましょう」 |
| 2026年6〜7月 | 連絡がないまま。開発者から、8月末までに判断するよう求める |
| 2026年8月末 | 「ウィッシュリスト数が少ないため、利益を見込めない」として契約を断られる |
開発者が納得できなかったのは、断る理由に使われたウィッシュリスト数を、交渉を始めた1年以上前から伝えていたことです。投稿の最後には「ウィッシュリスト1万以上が契約の最低条件」だったのなら最初にそう言ってほしかった、と書いています。『Dungeon Overdose』は自主販売に切り替え、Steamでは2026年第4四半期の発売予定です。
この1年4か月で開発者が失ったのは、お金だけではありません。キービジュアルの発注費、情報公開を控えた期間、ほかのパブリッシャーや自主販売の準備に使えたはずの時間です。契約が結ばれなかったので取り分の条件は表に出ていませんが、条件より前の段階でも損は生まれます。
相場契約130件超のデータで見るパブリッシャーの取り分
では、パブリッシャーの取り分の「普通」はどのくらいなのでしょうか。手がかりになるのが、北米・英国・欧州のゲーム会社を顧客に持つ法律事務所Voyer Lawが公開している「2026 Publishing Agreement Market Report」です。2017年から2026年までに結ばれた130件超のパブリッシング契約を分析しています。
レポートは契約を3種類に分けています。パブリッシャーが開発資金を前払いする契約が62%、前払いのない契約が27%、PC版の発売後に結ぶことが多い家庭用ゲーム機版だけの契約が11%です。
| 契約の種類 | 開発者の取り分(平均) | 開発者の取り分の幅 |
|---|---|---|
| 開発資金の前払いあり | 57.9% | 2.5%〜90% |
| 前払いなし | 67.9% | 50%〜90% |
| 家庭用ゲーム機版のみ | 66% | 50%〜90% |
開発資金をパブリッシャーが出す契約ほど、開発者の取り分は下がります。リスクを負う側が多く受け取る、という分かりやすい関係です。前払いがあっても、開発者側が6割近くを受け取るのが平均像です。
ただし前払いなしの契約にも、売上の段階によって配分を変える「段階制」があり、前払いなし契約の24%がこの形でした。段階制では、最初の段階の開発者取り分が平均20%(パブリッシャー80%)、次の段階で平均64%です。レポートは、前払いをせずに段階制を求めるパブリッシャーは、ほかより目に見えて不利な条件を出していると指摘しています。
GraphicLatteへの提示を開発者の説明どおりに当てはめると、開発資金を出さない契約で開発者10%です。前払いなし契約の平均67.9%の約7分の1で、段階制の最初の段階の平均20%と比べても半分の水準です。
このデータは主に欧米の契約で、日本の個人開発の契約をそのまま代表するものではありません。開発の段階、対応機種、パブリッシャーが引き受ける仕事の範囲でも条件は変わります。それでも、提示された数字が相場の中でどこに位置するのかを測る物差しにはなります。
試算同じ売上で開発者の手元にいくら残るか
取り分の違いを金額にすると、差がはっきりします。GraphicLatteの計算と同じく、売上100万円(税抜き)からSteamの手数料30%を引いた70万円を、契約上の分配対象として分けた場合です。
自分で売る場合との差額は、パブリッシャーに払う「仕事の代金」と言い換えられます。前払いなし契約の平均なら約22.5万円、宣伝のみ10%の条件なら63万円です。宣伝・ローカライズ・品質チェック・イベント出展などの仕事が、その金額以上の売上を連れてくるかどうかが判断の軸になります。
もう一つの見方が、自分で売るのと同じ手取りにするには何倍売れる必要があるかです。答えは「1÷開発者の取り分」で出ます。
| 開発者の取り分 | 自分で売るのと同じ手取りに必要な売上 | 当てはまる例 |
|---|---|---|
| 67.9% | 約1.5倍 | 前払いなし契約の平均 |
| 57.9% | 約1.7倍 | 前払いあり契約の平均(前払い金の回収は別) |
| 20% | 5倍 | 段階制の最初の段階の平均 |
| 10% | 10倍 | 宣伝のみで提示された条件 |
パブリッシャーの宣伝で売上が10倍になると見込めるなら、10%でも損ではありません。逆に、その見込みを数字で示せない相手に10%で応じる理由はありません。取り分を提示されたら、この倍率を相手に示し、どの施策で売上をどこまで伸ばせるのか、過去の作品の実績とあわせて聞くのが近道です。
回収前払い金は「売上の前借り」で、回収の仕組みが手取りを決める
配分が「開発者70%」でも、その70%がいつから手元に入るかは別の話です。パブリッシャーが開発資金を前払いした場合、その資金はほとんどの契約で売上から回収(リクープ)されます。Voyer Lawのデータでは、前払いのある契約の94.7%が回収の対象でした。前払い金は、売上に関係なくもらえるボーナスではなく、将来の売上の前借りと考えるのが正確です。
| 項目 | 数字 | 読み方 |
|---|---|---|
| 前払い金の中央値 | 27万ドル(約4,270万円) | 平均は約60万ドル。最低2万ドル、最高600万ドル超 |
| 開発の節目ごとに支払う形 | 84% | 一括ではなく、決めた段階を満たすたびに支払われる |
| 売上から回収される前払い金 | 94.7% | 返さなくてよい前払いは例外的 |
| 回収が終わるまで分配しない契約 | 37% | 残り63%は、回収と並行して分配が始まる形など |
回収が終わるまで分配しない形だと、ゲームが売れていても、前払い金と回収対象の費用を取り戻すまでは開発者への支払いが始まりません。回収の対象には前払い金だけでなく、パブリッシャーがそのゲームのために使った宣伝費やローカライズ費が入ることもあります。「何を、いくらまで、どの順番で回収するか」が、配分の数字と同じくらい手取りを左右します。
前払い金の中央値27万ドルは、標本に大きめの契約も含んだ数字で、日本の個人開発者が同じ額を期待できるという意味ではありません。それでも、資金を出すパブリッシャーは相応のリスクを負っており、開発者の取り分が下がるのはその見返りだと分かります。
権利IP・契約期間・続編は、配分より長く効く
売上の配分はゲーム1本の話ですが、IP(作品の知的財産)や契約期間は、続編やグッズ、次の作品にまで効いてきます。Voyer Lawのデータでは、前払いのある契約でも93.2%、前払いのない契約と家庭用ゲーム機版のみの契約では100%で、IPは開発者側が持っていました。資金を受け取ったからといって、IPを渡すのが当たり前というわけではありません。
| 項目 | 平均的な契約 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| IP | 開発者が持つ(93.2%〜100%) | IPを渡す条項・渡す条件がないか |
| 契約期間 | 前払いあり約7年、なし4.6年、家庭用ゲーム機版のみ3.7年 | 自動更新の有無と、終了後に販売権・ストアページが戻るか |
| 続編 | パブリッシャーが優先して交渉できる(合意できなければ開発者は自由) | 交渉権か、出版する権利そのものか |
| グッズの収益 | 前払いあり契約の59.2%に配分の定めがあり、平均はほぼ半々 | ゲーム以外の商品化を誰がどう扱うか |
| 監査権 | 開発者に認められる | 支払いが正しいか帳簿を確かめられるか |
契約期間は、固定の期間を定めた契約が84%、自動更新の付いた契約が47%で、期間を定めない永久契約は16%でした。前払いのある契約では平均約7年、販売の権利がパブリッシャーの側にあることになります。終了後に販売権とストアページがどう戻るかまで決めておかないと、ゲームが売れ続けても自分では手を入れられない期間が長く続きます。
ストアページを誰が握るかで揉めた例もあります。Three Dots Gamesは、2023年に発売したSFパズルアドベンチャー『THE MULLER-POWELL PRINCIPLE』をめぐってパブリッシャーと2年にわたって法廷で争い、IPとゲームの権利を失いかけました。2026年夏の審理で和解が成立し、7月の告知では、ゲームと作品世界の権利を取り戻したうえで、パブリッシャーの投資の回収が終わるまでの配分を決め直し、ストアページの管理も開発者側に戻っています。現在のSteamの販売元表示はThree Dots Gamesです。
確認声をかけられたら、契約前に確かめる8項目
契約前に聞くべきことは、取り分の数字だけでは終わりません。どの項目にも、Voyer Lawのデータで比べられる平均像があります。相手が答えをはぐらかす項目があれば、そこが交渉の焦点です。
| 確かめること | 聞き方の例 | 比べる物差し |
|---|---|---|
| 1. 取り分の土台 | 「純売上」はSteamの手数料と税金のほかに何を引いた額か | 手数料と税金以外を引くなら、その分だけ実質の取り分は下がる |
| 2. 取り分の数字 | 開発者は何%か | 前払いなし平均67.9%、前払いあり平均57.9% |
| 3. 段階制の有無 | 配分が変わる売上の境目と、各段階の% | 前払いなしの段階制は、最初の段階の平均が20% |
| 4. 前払い金と回収の順番 | 回収が終わるまで分配なしか、回収中も一部が入るか | 回収まで分配なしは37% |
| 5. 回収する費用の範囲 | 宣伝費・ローカライズ・移植のどれを回収するか、上限はいくらか | 上限のない回収は手取りが読めなくなる |
| 6. IP | IPは誰が持つか、移る条件はあるか | 開発者が持つ契約が93.2%〜100% |
| 7. 期間と終了後 | 何年か、自動更新か、終了後に販売権とストアページは戻るか | 平均3.7〜約7年、永久契約は16% |
| 8. 契約の時期と判断基準 | いつまでに、何の数字で契約を決めるか | ウィッシュリスト数などの条件は最初に書面でもらう |
8番目は、契約書の条項ではないぶん後回しにされがちです。『Dungeon Overdose』の例のように、契約前にキービジュアルの発注やイベント出展を求められる場合は、その費用を誰が持つのかも先に決めておきたいところです。契約していない相手のために、自分の準備を止める必要はありません。
- 何をして売上をどれだけ伸ばすのか、具体的に説明できる
- 過去の作品の実績と、担当者を示せる
- 契約の時期と判断の基準を最初に伝えてくる
- 取り分・回収・IP・期間を書面で出し、質問に答える
- 開発資金を出さないのに、開発者の取り分が2割を切る
- 契約の時期が何度も延び、判断の基準を言わない
- 契約前から費用のかかる作業を求めてくる
- 連絡が途切れる、会うはずの場に現れない
数字ウィッシュリストは契約前から見られている
『Dungeon Overdose』の契約が流れた理由は、ウィッシュリスト(Steamで「欲しいものリスト」に入れた人の数)でした。交渉の最初に共有した情報の一つもウィッシュリスト数です。パブリッシャーはゲームの出来だけでなく、こうした数字から発売後の売れ行きを見積もります。
そのため、ゲームが完成してから宣伝を始めるのでは遅くなりがちです。開発と並行してSteamのストアページを公開し、体験版やイベントでウィッシュリストを積み上げておくことは、自主販売の準備であると同時に、パブリッシャーと対等に話すための材料にもなります。
一方で、Steamがゲームを一人ひとりに勧める仕組みでは、ウィッシュリスト数そのものは近日発売の人気一覧などを除いて判断材料になっていません。Steam側の露出を左右する対応言語やタグの整え方はSteamの「埋もれインディー救済」は本物かで整理しています。パブリッシャーに見せる数字と、Steamに見つけてもらう準備は、分けて考えたほうが迷いません。
Q&Aよくある質問
まとめまとめ|作れる、売れる、食べていけるは別の段階
2人で作った『めっちゃカメレオン』の2000万本も、Steam新作の6割が売上300ドル以下という現実も、同じ市場で起きていることです。新作は月1,800本を超えるペースで出ており、売上は上位1%の作品に集中しています。ゲームを作れることと、売れることと、それで生活できることは、まったく別の段階です。
パブリッシャーは、自分では届かない売上を連れてきてくれるなら心強い相手です。ただ、その価値は取り分・回収・IP・期間の条件と引き換えです。2026年9月に公表された「宣伝のみで開発者10%」の提示は、130件超の契約データのどの平均よりも低く、1年4か月の交渉の末の破談は、条件より前の段階でも時間を失うことを示しました。
パブリッシャーから声がかかったら、まず契約の時期と判断の基準を書面で出してもらい、取り分を「1÷取り分」で何倍売る必要があるかに直して考えてください。前払いなしなら開発者67.9%、前払いありなら57.9%が平均です。そこから大きく外れる条件や、回収・IP・期間をはっきりさせない相手とは、契約を急がず、自主販売の準備を止めないことが、時間と作品を守る近道です。
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出典:Voyer Law「2026 Publishing Agreement Market Report」/Steam新作53,597本の全数調査(2026年7月)/Steamworks「Steam Direct」/GraphicLatte(Gear Notes)公式X(2026年9月8日)/SHIGEFUSA.WORKS公式X(2026年9月6日)/同(続き)/Three Dots Games「TMPP is back!」(2026年7月)/Steam『めっちゃカメレオン』。円換算は1ドル158円、Steamのレビュー数は2026年10月4日時点です。



