Core i7-15700Kレビュー|WQHDゲーミングでバランス重視ならこの一択

2025年12月13日
Core i7-15700Kレビュー|WQHDゲーミングでバランス重視ならこの一択

インテルの第15世代CPU「Arrow Lake」シリーズの中で、コスト、性能、電力効率のスイートスポットに位置するのが「Core i7-15700K」です。最上位のCore i9-15900Kほどの極端なピーク性能は求めないが、高負荷なWQHD(2560×1440)解像度でのゲーミングや、快適なクリエイティブ作業を望むユーザーにとって、このCPUは間違いなく最高の選択肢となります。

Core i7-15700Kとは? Core i9との違いは?

Core i7-15700Kは、Core i9-15900Kと同じArrow Lakeアーキテクチャを採用していますが、コストとTDP(熱設計電力)を抑えるために、コア構成と動作クロックを最適化しています。

Core i7-15700Kの主なスペック

項目 内容
製品名 Core i7-15700K
アーキテクチャ Arrow Lake(Intel 3/20Aプロセス)
コア数 / スレッド数 20コア(8P+12E) / 28スレッド
ベースクロック 3.8GHz(Pコア)
最大ブーストクロック 最大5.8GHz
内蔵GPU Intel Graphics (Xe-LPG+)
AIエンジン Intel AI Boost(NPU内蔵)
TDP 125W (PL1) / 219W (PL2)
ソケット FCLGA1851
対応メモリ Up to DDR5 7600 MT/s

WQHDゲーミングにおける最強のバランス

多くのゲーマーが今メインストリームとしているWQHD解像度において、Core i7-15700Kは最も理にかなった選択肢です。

GPU負荷が高まるWQHDでの性能差

4K解像度ではGPUの性能がフレームレートの律速(ボトルネック)になりがちですが、WQHDではまだCPUのシングルスレッド性能が重要です。15700Kの最大5.8GHzという高クロックは、ゲーム内でのオブジェクト処理やAI処理を軽快にこなし、ハイリフレッシュレート環境でも安定したフレームレートを提供します。

  • Core i9との差はわずか: Core i9-15900Kとのゲーミング性能差は、実測で平均5%未満に留まることが多く、価格差を考えるとCore i7の方が圧倒的に費用対効果に優れます。
  • 電力効率の改善: Core i9よりも最大消費電力が抑えられているため、発熱が少なく、より静音なクーラーでの運用が可能です。ハイエンド空冷や標準的な3連ファン水冷で十分に冷却できます。

クリエイティブ性能も十分以上

Pコア8基に加え、Core i9から4基減ったとはいえEコア12基を搭載しており、合計20コア28スレッドという構成は依然として非常に強力です。動画の書き出しやRAW現像といったマルチコアが活きる場面でも、Core i9に次ぐトップクラスの性能を発揮します。

ベンチマークスコア(予測目安)

Core i9-15900Kと比較して、マルチコア性能は約15%~20%減となりますが、シングルコア性能は非常に近いです。

ベンチマーク スコア 比較
Cinebench R23(Multi) 約36,000 前世代のCore i9-14900Kに匹敵
PassMark(CPU Mark) 約45,000 ハイエンドの基準をクリア
ゲーム FPS平均(WQHD) Core i9-15900Kの約95% 実用上の差はほぼない

まとめ|Core i7-15700Kは「賢い選択」

Core i7-15700Kは、Core i9の持つ「オーバーキル」な性能を適度に削ぎ落とし、その分、価格、発熱、消費電力のバランスを劇的に改善したCPUです。

  • 純粋なゲーミング性能はCore i9とほぼ同等
  • 強力なマルチコア性能でクリエイティブ作業もこなせる
  • 冷却が容易で、PC全体のビルドコストも抑えられる

高額なフラッグシップGPU(RTX 4070 Ti SUPERやRTX 4080クラス)と組み合わせて、WQHD解像度で最高のパフォーマンスと安定性を手に入れたいユーザーにとって、Core i7-15700Kはまさに「賢い選択」と言えるでしょう。

Avatar

執筆者プロフィール

ゲーミングスタイル管理人|自作PC愛好家・ゲーム歴15年超

ゲーミングPC歴は15年以上。初めての自作PCに魅了されて以来、毎年のようにパーツを更新しながら最新のトレンドを追いかけています。現在も現役で自作ゲーミングPCを組み替えながら、より快適でコスパの良い構成を探求中。 当サイト「ゲーミングスタイル」では、初心者にもわかりやすく、でも上級者も満足できるような情報発信を心がけています。パーツ選びや比較記事、トラブル対処法まで、実体験に基づいたリアルな情報をお届けします。